アクセス解析をする際にユーザーの流入経路を突き止めることはマーケティングには欠かせません。
リファラーは自社のWebサイトを訪問する時に利用したリンク元のページ情報をいいます。
リファラーを参照すればユーザーが今何に関心があるのか推測できます。
リファラーはアクセス解析ツールを活用する際に重要な情報なのです。
今回はリファラーのチェック方法、ノーリファラーの原因やリファラースパム対策について解説します。
目次
リファラーの意味
リファラーとはWebサイトのアクセスログに記録されているデータのことです。
ユーザーは自社のWebサイトに辿り着くためにどこかのサイトを経由しています。
その経由元を「参照元」といいます。
参照元がわかればユーザーが何に関心があり、年齢層や性別、地域などの情報がわかるのです。
リファラーはマーケティング分析に欠かせない重要な情報の1つなのです。
データ解析・活用の事例はこちら
リファラーから分かることは?
リファラーがわかればユーザーがどのようなサイト、メディアから訪問してきたかがわかります。
また、Googleアナリティクスにはユーザーの属性をレポートにしてくれる機能があります。
こうしたユーザーの属性情報はリファラーでも把握できるのです。
性別や年齢とライフステージが一致しなくなってきていますが、ユーザーの属性を知っているとマーケティング戦略を立案する際に便利です。
リファラーから見えるユーザー像をしっかり分析しましょう。
それではリファラーからわかることを詳しく見ていきます。
ユーザーの経由したサイトやメディア
企業はユーザーがどういった経過をたどって自社サイトに訪問してきたか高い関心があります。
それを解析することでソーシャルメディアを利用した集客に繋げたり、自社のサイトの改善に役立ったりするからです。
ユーザーはFacebook・X(旧Twitter)・Instagram・Lineなどさまざまなソーシャルメディアを通じて自社サイトを訪問します。
企業も積極的にソーシャルメディアを利用しているのはそのためです。
参照元がわかるリファラーは、ユーザーがどのようなコンテンツを閲覧していたかわかるので、ユーザーの嗜好や関心、行動履歴が解析できます。
その結果、親和性があるソーシャルメディアに広告を配信することが重要になるのです。
ソーシャルメディアでは情報を拡散する人も多く、さらに多くのユーザーを自社の顧客にすることも可能になるのです。
ユーザーの属性
リファラーを解析する際は基本的にはツールを利用します。
代表的なツールがGoogleアナリティクスです。
ユーザーの属性もツールを使えば簡単に属性を把握できます。
メニューは「ユーザー」から「ユーザーリスト」「ユーザー属性」「インタレスト」のいずれかを開きます。
右側にある「有効化」ボタンを押してください。
主な属性は以下の通りです。
- 新規かリピーターか
- デバイス別
- 年齢・性別
- 顧客層別
- 地域別
GoogleアナリティクスではCookieで過去2回訪問履歴がないユーザーを新規、それ以外はリピーターと分類します。
デバイスはスマートフォン・PC・タブレットで区別して表示します。
年齢・性別ではサイトを訪問している年齢層や性別が掴めれば、ターゲティングして最適な広告を配信できるのです。
例えば、ファミリー層をターゲットにして運営しているサイトで直帰率が高い場合、コンテンツと顧客層に乖離があると推測できます。
すぐにコンテンツの見直しをすべきでしょう。
また、地域によって閲覧する顧客層に違いがある場合は生活環境などが影響していると考えられます。
ターゲットの見直しが必要かもしれません。
このようにユーザー属性情報からさまざまな情報がわかり、サイトの改善に大いに役に立ちます。
リファラーのチェック方法
Googleアナリティクスを使うリファラーのチェック方法を紹介しましょう。
メニューは「集客」->「すべてのトラフィック」->「参照元/メディア」の順です。
画面にはGoogle、YahooなどのメディアとURLが参照元として表示されます。
もう少し詳しく解説します。
「参照元/メディア」で確認」
参照元とはメディアを問わず、全てのトラフィックの流入元のレポートです。
Googleアナリティクスではランディングページごとの参照元を確認することができます。
Googleアナリティクスの「行動」->「サイトコンテンツ」->「ランディングページ」でレポートを開きます。
参照元で確認できるのはSEOの効果が出ているか、SNSアカウントの運用はうまくいっているかなどです。
「参照サイト」で確認
参照サイトとは外部リンクだけが記載されたレポートになります。
他のサイトからリンクによる流入を確認したい場合は「参照サイト」を利用します。
参照サイトでは具体的なサイト名がわかるので、例えば急な自社サイトへの流入数があれば、どこのサイトからか確認できるのです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
リファラーチェック時のポイント
リファラーは前述のようにどのような経路でサイトを訪問してきたかわかります。
そのためサイトのアクセスが急増したり、激減したりした時に原因を究明できるのです。
例えば、検索エンジンがリファラーであれば特定のキーワードが検索上位に来ている可能性があります。
また、リファラーがSNSの場合は拡散されていることも考えられます。
リファラーチェック時のポイントについて見ていきます。
メディアを確認する
リファラーを分析すれば自社のサイトの改善に繋がり、コンバージョン率も向上する可能性があります。
そのためには、Googleアナリティクスを使いサイトへのアクセス状況を把握することが必要です。
急激に訪問件数が増えたり減ったりする時はシグナルと思って注意しましょう。
参照元や参照サイトを分析し原因を見つけなければなりません。
リファラースパムが紛れていないか確認する
特に注意を要するのがリファラースパムの存在です。
リファラースパムとは、リファラーを巧みに利用して有害サイトへ誘導する行為のことです。
Googleアナリティクスを使ってリンク元を確認しますが、この行為を利用してスパムサイトへ誘導します。
リファラースパムが紛れた時は、直ちに対応しなければリファラー分析の時に有害サイトに飛ぶ恐れがあります。
また、リファラースパムもアクセス件数に含まれるため正しい流入経路が把握できなくなってしまうのです。
SEO評価が落ちる
リファラースパムを放置しておくとSEO評価が落ちる可能性があります。
Googleがスパムサイトと認識しているサイトから外部リンクがあるということはSEOの評価にも影響があるということです。
アクセス数を増やするためにスパムサイトを利用していると判断されかねないのです。
常にURLをチェックし見慣れないものがないか確認しましょう。
ノーリファラーの意味と原因
Googleアナリティクスの画面で「direct/non」という表示を見たことないでしょうか。
これはノーリファラーと呼ばれ、一般に「参照元なし」ということです。
ユーザーがどのサイトを経由して訪問してきたかGoogleアナリティクスで計測できなかったということになります。
ノーリファラーが増えると正しい分析ができず効果的な戦略も描けなくなります。
ここではノーリファラーについて解説します。
ノーリファラーの意味
ノーリファラーとは前述したように、ユーザーの経由元がGoogleアナリティクスでは計測できなかったことを指します。
ユーザーは検索エンジンやSNSなどさまざまな流入経路から訪問します。
しかし、流入経路が不明のままだと正しい分析ができなくなるのです。
ノーリファラーもまた対応が急がれる事案です。
ノーリファラーの原因
ではどうしてノーリファラーは起こるのでしょうか。
原因はいくつかあります。
- ブックマークやお気に入りからアクセス
- ブラウザに直接URLを入れて検索した場合
- メール内にあるURLからのアクセス
- QRコードの読み取りからアクセス
- セキュリティソフトや個別設定で参照元を発信しない設定にしている場合
その他には自社のサイトのURLがhttpの場合、httpsからのアクセスは、ノーリファラーになってしまいます。
httpsを使うサイトも増えておりノーリファラーの発生数も増加しているのです。
データ解析・活用の事例はこちら
ノーリファラーへの対策
httpsからの流入が原因でノーリファラーになる場合は、自社のサイトをhttpからhttpsに変更すれば解決します。
全てのページを暗号化(SSL化)することでノーリファラーがなくなるのでメリットは大きいです。
また、リダイレクトでもノーリファラーになる場合もあります。
リダイレクトとは、サイトやページなどを新しいURLに変更した際、自動的に転送をする仕組みのことです。
これを回避する方法は、リダイレクト後のURLにパラメータを付与すればいいだけです。
リファラースパム対策も必要
リファラースパム対策の必要性は先ほど解説しましたが、ここでは具体的な対策方法について見ていきます。
リファラースパム対策には2つ方法があります。
- Googleアナリティクスのボットフィルタリング機能を利用する
- Googleアナリティクスのフィルター設定を利用する
ボットフィルタリングは簡単にできる機能です。
管理画面を開いて、ビュー設定を選択します。
次に「ボットフィルタリング」のチェックボックスにチェックを入れておしまいです。
非常に簡単な設定なので是非試してみてください。
ボットフィルタリングでも回避できなかった場合に、フィルターを設定します。
例えば、ある特定のURLからのアクセスを除外したい時は、次の方法でアクセスを除外しましょう。
画面にある「管理」->「集客」->「すべてのフィルタ」をクリックして次に「フィルタ追加」をクリックします。
開いた入力画面にあるURLに該当のアドレスを入れてください。
他には、言語がnot setのサイトからのアクセスを制限する方法があります。
リファラースパムの特徴であるnot setを利用した効果的な方法です。
フィルタ情報画面で、フィルタフィールドを「言語設定」を選択し、フィルタパターンを「not set」にするだけです。
SEO評価に影響する
ノーリファラーやリファラースパム対策をやらずに放置したままにするとSEO評価に影響します。
外部リンクはSEO評価の判断基準としても重要です。
信頼できる外部リンクからのアクセスが多いほど評価は高くなります。
リファラースパムの影響はSEOの評価だけでなく、アクセス計測にも影響があるのです。
リファラースパムを発見したらすみやかに対処しましょう。
Googleアナリティクスでの対策方法
Googleアナリティクスでの対策方法は、「集客」→「全てのトラフィック」→「参照元サイト」を開きます。
すると自身のWEBサイトへリンクを付けている外部サイトの一覧が表示されます。
そこに怪しげなURLがないかチェックしてください。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
リファラーの活用方法
正しいリファラーの計測ができればアクセス数の増減原因が判明し、改善策も考えられます。
ここではリファラーの活用方法について解説します。
サイト分析
リファラーの活用方法にサイト分析があります。
ユーザーがどこから来て、何を求めているか分析できればビジネスに繋がります。
自社サイトでの滞在時間、直帰率もサイトの運営における問題点を見つけ出すカギになります。
アクセスするユーザー層をセグメントすれば的確なアプローチができコンバージョンに繋がるのです。
正しい分析によって導き出された情報は企業の成長に欠かせない貴重なものです。
SEO対策
リファラーの活用方法にはSEO対策があります。
ユーザーが何をキーワードに検索して自社サイトに来たのか分析すれば、SEO対策の強化になります。
そして、検索上位ランキングに登場することも可能になるかもしれません。
そうすれば、ユーザーの属性がわかりSEO対策を施し、ニーズに合ったサイト運営が展開できます。
リファラーチェックで困った時は?
リファラーを活用してGoogleアナリティクスで綿密な分析は欠かせません。
しかし、リファラースパムなど正確な分析を妨げる有害なアクセスを見極めて適切に処理をしなければ分析結果に影響がでます。
Googleアナリティクスの使い方もマスターしなければなりませんが、有害サイトへの注意も怠るわけにはいきません。
リファラーチェックで困った時はデジマクラスに相談してみましょう。
リファラーチェックのノウハウ、リファラースパムの処理法など専門のスタッフが全ての悩みを解決してくれます。
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まとめ
リファラーのチェック方法、ノーリファラーの原因やリファラースパム対策について解説しました。
効果的なマーケティング戦略にはGoogleアナリティクスを使ったリファラーチェックが重要です。
リファラーチェックをまだ活用していない方は是非試してビジネスに活かしてください。