Salesforceとは、株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するクラウド型ビジネスアプリケーションです。

営業支援や顧客管理など目的に応じて、複数の製品を組み合わせられるプラットフォームの総称です。

初期投資があまりかからず、セキュリティも万全なシステムになります。

今回は、ビジネスの課題に多角的に応えるクラウドシステムSalesforceのメリットを解説します。

Salesforceの概要

市場調査

Salesforceは,1999年にアメリカで設立されました。

2000年に日本法人を設立した株式会社セールスフォース・ドットコムが提供する法人専業のクラウドシステムです。

Salesforceの顧客情報クラウドシステムは、郵政民営分社化して発足した郵便局株式会社で導入されました。

2009年に、日本政府が発表した経済危機対策として、政策エコポイント申請制度のWebサイトで制作された実績もあります。

Salesforceは、法人向けの顧客一元管理システムです。

政府・中小企業・大手企業・個人経営企業、全てのビジネスモデルに合わせたクラウドシステムを提供しています。

 

マーケティングツール導入・活用の事例はこちら

 

Salesforceでできること

腕組みする男性

Salesforceは、大手企業・政府・個人企業まで幅広く採用されています。

また、顧客一元管理クラウドシステムとして活用されているセールスフォーは、組み合わせによって活用範囲も広がります。

ここではSalesforceのできることについてご紹介します。

顧客管理(CRM=Customer Relationship Management)

コンサルタント

Salesforceクラウドシステムの導入時には、営業活動で発生した全ての顧客管理情報を入力する事から始まります。

営業中に顧客との電話などで得た情報・訪問した会社の情報・商談情報をSalesforceに入力します。

これらの情報は、社内で共有することが可能です。

クラウド上に記録管理された情報は、今後企業にとって重要な顧客情報データの蓄積となります。

今までは営業部門のみの情報であったものが、リアルタイムで各チームに可視化・共有できるでしょう。

また、日常生活と切り離せなくなったSNS情報も紐づけできます。

常に最新かつ顧客の心情を映し出した情報が確認できるのです。

顧客情報に変更があると全てのスマホなどの端末に、アラート機能で知らせ、迅速な対応が可能となります。

各チームがリアルタイムで正確な情報を共有できます。

SNSでの口コミは、即効性がある広告効果もあるのです。

ただし、この広告宣伝は利益をもたらしますが口コミの内容によっては、企業イメージが左右されることもあります。

Salesforceのクラウドシステムでは、SNSと紐づけし顧客の声を装備するシステム「チャター」で共有する事が可能です。

「チャター」とは、社内情報共有を改善するクラウド型の社内SNSツールです。

案件管理

IT、スマートフォン

過去多くの企業で案件管理は、エクセルシート・スプレッドシートなどを幅広く使っていました。

エクセルでもシステム構築は可能ですが工数が負担になります。

プログラムが書ける知識を習得した人材も必要となります。

また、従来のシステムなら引き継ぎにも時間と労力が必要でした。

アップデート・バックアップ・ソフトの統一も必要不可欠です。

Salesforceのクラウド顧客管理システムでは、営業が入れた顧客情報を元にします。

マーケティング部門・カスタマーサービス部門・電子商取引部門など各チームで顧客情報を共有も可能です。

営業担当者では、見落としがちなフォローアップの体制もスピードを伴って構築できるようになるのです。

確度の高い見込み客は、優先度を表示できるAI人工知能アインシュタインを活用します。

顧客へのアプローチのベストタイミングが可視化できます。

顧客とのコミュニケーションとしてメール配信機能も備わっているのです。

Salesforceは、営業情報に必要なSFA( Sales Force Automation)と呼ばれる営業支援システムも利用できます。

放置商談・手持ちの商談などの可視化も可能で、取りこぼしのない営業活動がどこにいても可能になります。

データのバックアップ・バージョンUPなどの工数も不要です。

Salesforceのシステムはクラウド上にあるため、プログラムを書かなくても使用できます。

情報分析と売上・ニーズ予測

PC、検証

Salesforceは、顧客情報の起点のため精度の高い情報分析が可能です。

営業から得られた情報や各チームの情報分析、提案を元に、顧客のニーズを予測し深堀できます。

また、チャターという社内SNS機能を使えば、最新の情報分析が共有できて営業のサポートができるのです。

常に最新の情報で分析する事で、営業活動にイノベーションを与えることが可能です。

アプリ開発

パソコンとペン

従来であればコードを書いたり、専門知識をもったりする人材が必要でしたが、Salesforceなら不要です。

最新のAI、技術トレンドが組み込まれた顧客データを扱うアプリの開発もコードを書く必要がありません。

データベース設計も、ブロックを積み上げるような感覚でドラッグアンドドロップしながら置いていく感覚です。

手持ちのモバイルからレイアウトの変更もできるので、今まで支払っていた莫大な開発費も不要になります。

他のマーケティングツール等との連携

新しいシステムになると、導入までの労力がかかるという心配もSalesforceは不要です。

新しいシステムを導入の際の問題として、取り組みへの準備態勢が整わず足並みがそろわない場合があります。

Salesforceは、さまざまなクラウドプラットフォームと連携する事が可能です。

代表的な連携できるクラウドツールには以下のようなものがあります。

  • amazon:Amazon ウェブ サービス (AWS)
  • Microsoft:Googleクラウドプラットフォーム(GCP)、アジュール(Azure)
  • ドロップボックス(クラウドデータ共有システム)
  • Free(クラウド上で請求書を発行・経理関係のシステム)
  • クラウドサイン(弁護士監修の電子契約サービスーインターネットで契約・サインができる電子契約システム)

こうしたシステムは、マーケティングツールと連携することで、使いやすいシステムが簡単に構築されます。

今まで使い慣れたシステムと連携する事で、新たな工数や負担も不要です。

 

ワンポイント
Salesforceでできることは情報のいすがであり社内で情報共有化ができるため同じ方向性を描ける。

 

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Salesforceを導入するメリット

タグ、チェック

Salesforceを導入すると、どんなメリットがあるのか解説します。

営業活動が効率化

Salesforceに営業部門が全ての顧客情報を入れれば、顧客の情報分析ができます。

売上に対して、平均商談日数・案件数・客単価・成約率なども瞬時に可視化ができるのです。

会議資料・プレゼン資料など業務上必要な資料を瞬時に作成できるようになります。

今までのように、印鑑を押すために出社する必要もなくなりました。

社内報告書や日報、稟議書などが紙ベースでなくなり、クラウドで完結出来るようになります。

営業部門では、コスト管理ができるので営業に専念できるようになったのです。

今まで、感覚的な営業であった部分が、営業管理・顧客管理をデータ化ができ活用できるようになりました。

顧客情報や営業ノウハウの全体共有ができる

見込みから契約まで顧客情報を一元管理できるので営業スタイルが変化し、業務時間が短縮できます。

商談契約の成功事例やノウハウが共有できるようになります。

このノウハウは今まで、ベテラン営業の経験でしか得られない部分でした。

それがSalesforceを利用すれば誰でも共有できるのです。

教育コストを抑えられる

従来の営業教育は、研修として新人に先輩営業が営業同行し、あらゆる面で後輩をフォローアップするのが常でした。

このような教育研修は、多くの会社組織が文化として浸透してきた手法です。

そのために、キメの細かい顧客フォローできなくなり、顧客満足が低下する事態になりかねませんでした。

まら、教育コストも大きな負担でした。

高齢化社会が進む日本では労働人口が今後減少して行きます。

限られた人員で営業するため社員教育に時間が割けなくなるでしょう。

Salesforceを使えば、人員が最小限であっても新人教育は可能となります。

営業として成長するのに、数年必要だった部分もマニュアル化できるようになり生産性も上がります。

部門間連携を強化できる

顧客の声を直接営業がヒアリングしたものを共有できるSalesforceは企業には欠かせません。

また、リモートワークで認知度が上がったZOOM、ドロップボックスによる情報観覧システムなどもあります。

それらのツールは、情報共有するのに大変有効なツールで、今後も普及するでしょう。

SNS社会で、一番必要なのはスピード感のある対応です。

Salesforceには、AI人工知能アインシュタイン機能が備わっています。

アインシュタインの分析人工知能で、外部サービスをチェックし、ソーシャルメディアのつぶやきを感情分析します。

そして、瞬時に各部門のチームに伝達できるのです。

部門間の綿密な連携が強化できるのがSalesforceのメリットです。

顧客との信頼関係を強化できる

営業部門では担当替えや異動があります。

会社都合に寄るところが大きいのですが、顧客にも影響を及ぼすこともあるのです。

Salesforceでは、顧客の会話も情報として入れるので些細なことも記録として残ります。

顧客情報が共有できるため、担当が代わっても途切れのない営業ができるのです。

 

ワンポイント
Salesforceのメリットは部門を越えた信頼関係構築、人材育成のコスト削減と生産性の向上である。

競合サービスに対するSalesforceの強み

成功するビジネス

Salesforceは、クラウドを通じてマーケティングから販売まで対応できるツールです。

ここではSalesforceの競合サービスに対する強みについて見ていきます。

導入しやすい

新しいシステムを導入する際の一番の課題は、スムーズな導入です。

Salesforceの導入には、新たなパソコンや器材をそろえる必要はありません。

機能を自社システムにカスタマイズして拡張できるので初期費用が抑えられるのです。

低価格で運用が簡単なことから導入する企業が増えています。

安心のセキュリティ

Salesforceはハイレベルなセキュリティで外部から不正アクセスを防ぐ仕組みになっています。

データとアプリを保護する独自のセキュリティが組み込まれているのです。

例えばユーザーが外部リンクに誘導されたら警告音を発します。

暗号化とサーバー認証の両方を使用し、常にシステムチェックを怠りません。

自由度が高い

Salesforceはカスタマイズができるため業種や規模を選ばないメリットがあります。

管理画面から運用中の承認やデータ項目の変更もワンクリックで対応可能です。

報の電子化・見積書・請求書の発行・在庫管理・受発注も組み込むことが簡単にできます。

運用中に変更できる項目が多いため、カスタマイズが柔軟にできるのです。

サポートが充実

ビジネス、スマートフォン

Salesforceのサポートサービスは充実しています。

主なプランは2つあります。

  • ベーシックプラン
  • プレミアムプラン

ベーシックプランは、利用者同士のコミュニティ(Traiblazer)で解決方法を教え合います。

イベントや学習パスなどもあり、オンラインでの学習コンテンツが無料で受講できるのです。

プレミアムプランは、エキスパートによる効果的な使い方のアドバイスを電話でサポートしてくれます。

プレミアムは24時間オンラインで対応してくれるので安心です。

スマホ・タブレットでも使用可能

Salesforceでは、デバイスを選ばずスマホタブレットでも簡単に利用が可能です。

日報報告事項もスマホやタブレットでの報告も可能であり、場所を問わず確認できるのです。

紙ベースの削減も可能となりました。

Salesforceではアラート機能でメールが届き、連絡網のミスなどの聞き逃しもなくなります。

多くのOSに対応可能なアプリ開発もできるSalesforceは、  OSのバージョンアップも迅速対応が可能です。

 

ワンポイント
Salesforceはカスタマイズができるのでスムーズに導入ができ、導入後も安心のサポート体制がある。

Salesforce導入の費用は?

ビジネスとパソコン

Salesforce導入の費用は費用対効果を考えてから決めてください。

ここではプラン料金についてまとめておきましょう。

ライセンスプランは主に以下の4つがあります。

  • 「Essential」月額3,000円
  • 「Professional」月額9,000円
  • 「Enterprise」月額18,000円
  • 「Unlimited」月額36,000円

その他に、クラウド上で完結する「Sales Cloud」は、最低3,000円からです。

短期間で成果を上げたい場合は「Pardot」がありますが月額150,000円からと高額になります。

自社に合わせたカスタマイズ可能なプランは「Enterprise」です。

「Unlimited」は、多機能で24時間365日無制限のサポートが受けられます。

Salesforce導入後の効果をよく考えてプランを設定してください。

Salesforceをうまく活用するポイント

ゴールテープ

今まで使用していたクラウドツールとSalesforceの何が連携できるのか確認してください。

Salesforceはクラウドシステムの為、リモートワークで活用できます。

他部署とも社内SNSシステム「チャター」で繋がることができるのでコミュニケーションが捗ります。

営業活動での顧客活動のデータ入力は、情報共有のために事細かく情報をインプットすることが必要です。

企業の成功例・失敗例を確認できるので企業の方向性を共通で認識できます。

 

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Salesforce導入後のよくある課題

パソコンと筆記用具

Salesforceを導入後にいくつかの課題が生じる可能性があります。

  • 元々クラウドサービスが必要のない業種である事を認識していなかった
  • 毎日の日報ルーティーンを重責と感じる社員がいる
  • AI人工知能アインシュタインが導き出す情報を活用出来ない
  • 最初から投資回収を期待する

Salesforceは優れたシステムです。

しかし、どの企業でも導入すれば高い効果が直ぐに期待できるものではありません。

まずは導入にあたり本当に費用対効果が期待できるのか、使いこなせる人材がいるのか検証しましょう。

担当部署が小さく人員に余裕がなければ日々の業務に追われて、入力する余裕がない場合もあります。

これでは目に見えた成果が出ずにモチベーションが下がりかねません。

これらの問題を解決するためには社内でSalesforceの関する勉強会をするなど認識の共有が必要です。

結果を期待してSalesforceを導入しても、実際は導入に向かないという企業もあります。

自社の業務を客観的に分析し、ビジョンが描けない場合は導入すべきではないでしょう。

事前の検討を丁寧に行うことが重要

ビジネスマン、機能

セールスフォースの強みを知り、導入した事を後悔しないように事前の検討が重要です。

月々の経費も発生しますので、慎重な検討をしましょう。

1回限りの単発の顧客との関係性しかない場合、Salesforceは必要ないかもしれません。

エクセルなどで情報管理をしていない企業は情報の蓄積がないので導入は不要といえるでしょう。

Salesforceは全ての企業に恩恵をもたらすわけではないのです。

こうした懸念点を全て洗い出してから導入を検討してください。

 

ワンポイント
Salesforce導入が自社にとってどれだけのプロフィットがあるかよく検討してから考えよう。

Salesforce導入で悩んだら

クラウドの恵み

Salesforceは顧客情報管理を通して強固な営業支援体制を構築し、会社を成長させることが最終目標です。

しかし、思ったような効果が出ない、導入したいが導入しても使いこなせるか不安な方はいるでしょう。

しかし、失敗から学ぶ教訓だってあるのです。

Salesforce導入で悩んだらデジマクラスに相談しましょう。

デジマクラスではSalesforceの活用支援からマーケティング全般にわたり豊富なノウハウと経験・知識があります。

最適な活用方法をご提案いたします。

まとめ

マーケティング

Salesforceは顧客情報を社内で共有し、いろいろな形で分析しビジネスチャンスに繋げていくシステムです。

業務の効率化は社員のモチベーションを高めます。

初期費用があまりかからないコースもあるので、まずは必要な機能だけでも試してみてはいかがでしょうか。