マーケティング戦略を始めるにあたり、何から進めて良いか分からないということはありませんか?
マーケティング戦略を考えるにあたり、フレームワークを利用することは重要であるといわれています。
しかし、基本を知らなければマーケティング戦略にフレームワークを使うことができません。
マーケティング戦略に役立つフレームワークを知ることが必要なります。
目次
マーケティング戦略に役立つフレームワークを解説
マーケティング戦略に役に立つフレームワークをご紹介する前にまず、マーケティング戦略について確認していきましょう。
マーケティング戦略のもととなる、マーケティングとはどのようなことなのでしょうか?
マーケティングは「世の中の動きを察知する」「ニーズを満たす商品・サービスを提供する」という意味があります。
マーケティング戦略は一般的に「誰に」「どんな価値を」「どのように提供するか」を決める取り組みを意味しています。
顧客のニーズや市場動向、購買心理を把握したビジネス展開することが必要です。
このことはもはや常識となりつつあります。
フレームワークは「考えられる要因をもれなく・素早く・共有化するため」に使われるものです。
マーケティングで使われるフレームワークはいくつもあり、マーケティング戦略の内容によって使い分けが必要です。
フレームワークそれぞれの特徴を確認し、必要とするフレームワークでマーケティング戦略を立てていきましょう。
マーケティング戦略立案のステップ
マーケティングの教科書などでは戦略立案は5つのステップで構成されていると書かれています。
どのようなステップで、構成されているのでしょうか?
順番に解説をしていきます。
環境分析
まず最初に必要なのが、環境分析です。
自社および商品やサービスの環境の分析を行います。
内部環境・外部環境といわれ、具体的に外部環境としては、顧客・市場・競合、内部環境として自社内の分析も必要です。
その際にもさまざまなフレームワークを利用して分析を行います。
内部環境・外部環境に適したフレームワークを使いながら、自社の置かれている環境を分析します。
フレームワークのみではなく、自ら顧客と接する現場へ出向き生の情報を収集することもとても大切です。
ここでは3C分析、PEST分析、SWOT分析などのフレームワークが活用されます。
ターゲット選定
次に必要になるのが、ターゲットを選定することです。
これを「ターゲティング」といいます。
ターゲットの選定は、マーケティングの結果を左右する重要な要素です。
ターゲット選定をするにあたり、さまざまなデータから最大の成果を出せるターゲットを絞り込むことが大切になります。
ターゲティング選定はマーケティング戦略の肝となる部分なので、マーケッターのセンスとスキルが問われることになります。
第三者の意見を取り入れることでマーケティング活動の結果を参考にしたり、ある程度まで詳しく決めることが必要です。
STP分析などを活用しましょう。
ポジショニング
競合他社を含めて、市場全体の中で、自社がどの位置につきたいか、どの顧客に認識されたいかを決定をします。
企業や商品、サービスの目指すべきゴールを明確にする作業が必要です。
市場の中で、安定できそうなポジションを探ります。
ベネフィットの検討
ターゲットが決まったら、ベネフィット(価値)の検討を行います。
ターゲットにどのような価値を提供するか定義が必要です。
商品・サービスの購入のメリットやそれらが解決できる課題、競合に対する優位性などを検討します。
マーケティングだけではなく、セールスやサポート、商品開発など、企業活動の指針となるすべてで検討していくことになります。
戦略決定
見えてきた価値をどのように提供していくかを検討します。
顧客の視点に立ち、顧客が選びやすく、その価値を受け入れやすい届け方を考えることが重要です。
店舗販売、カタログ、Web、商品に見合った方法を選ぶことになります。
どのように提供していくかの1つとして、起業PRやプロモーションなども必要です。
イベント、カタログWeb、プレスリリースなどで顧客にどのようなメッセージを伝えたいかなども定めていきます。
ここでは4P/4Cなどのフレームワークなどが活用されます。
フレームワーク①3C分析
フレームワークにはさまざまな種類があることを紹介しましたが、そのなかの1つである3C分析について詳しく解説します。
3C分析とは?
- 「Customer(顧客)」
- 「Competitor(競合)」
- 「Company(自社)」
環境分析のために用いられます。
顧客のニーズ、市場の状況や競合の強みや弱み、自社の立ち位置を分析し、戦略をより明確にするためのフレームワークです。
3C分析の方法
- 市場・顧客の分析
マクロ・ミクロ分析、顧客分析を使って市場や顧客のニーズの変化を分析する - 競合分析
市場・顧客にアプローチする競合について分析します。ビジネスの結果などをチェックします - 自社分析
自社の強みや弱み、他社との違いを分析し、自社の経営戦略実現のための行動計画を決める
3C分析を行うためには、正しい情報を多く集めることが必要です。
そして3C分析を行う目的を明確に定めることが重要となります。
3C分析は情報量が膨大になり、目的を見失いがちになるので、目的を定めて収取するようにしましょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
フレームワーク②4C分析
4C分析は戦略決定後の提供方法を選定する際に使われます。
4C分析とは?
- CustomerValue(顧客にとっての価値)
- Cost(顧客が費やすお金)
- Convenience(顧客にとっての利便性)
- Communication(顧客とのコミュニケーション)
これらの頭文字を取って命名されたフレームワークです。
4C分析をすることにより、顧客目線で商品の特徴などを4要素から分析することが可能になります。
4C分析の方法
顧客にとっての「価値、お金、利便性、コミュニケーション」各項目を意識しながら設定します。
設定したターゲットに合わせて各項目内容を設定することを心がけましょう。
顧客ベースから離れず、ニーズを把握した上で各要素の繋がりにも気をつけながら作成します。
フレームワーク③SWOT分析
SWOT分析は環境分析を行う際に使われる分析方法です。
SWOT分析とは?
内部環境、外部環境、それぞれに由来する要素を洗い出し、現状を分析していく分析方法になります。
古典的な方法ではありますが、自社の可能性や強みに気づかせてくれる方法です。
- Strength(強み)
- Weakness(弱み)
- Opportunity(機会)
- Threat(脅威)
頭文字を取ったもので、この4つの要素を使い分けて分析を行います。
SWOT分析の方法
- 目標を決める
- 外部環境、機械と脅威について分析をします
- 内部環境、強みと弱みについて分析します
- 戦略を立てる
外部環境と脅威について分析することで、競合他社の様子や市場の動向、社会の動向についなどが分かります。
これが自社にとっての「機会」となるか「脅威」となるか見極めます。
内部環境の分析は、社内の経営資源、ブランド力や提供サービス、プロタクトの質や価格等を見直すことが必要です。
内部環境の分析は、必ず「競合他社と比較」をして差別化していることを注目しましょう。
戦略を立てる場合はクロスSWOT分析を行います。
強み×機会、強み×脅威、弱み×機会、弱み×脅威で得られる分析結果をもとに戦略を立てていきます。
フレームワーク④STP分析
ターゲット選定を行う際に使われるフレームワークになります。
STP分析とは?
顧客をニーズごとにカテゴリー化して、自社がターゲットする市場を決定します。
ターゲッ市場における競合他社の立ち位置を加味しながら、自社の商品やサービスが優位性を確立できる位置を明確にします。
- Segmentation(市場細分化)
- Tageting(ターゲット層の抽出)
- Positioning(ポジショニング)
これらの頭文字を取ったもので、日本よりも欧米で使われる分析手法です。
STP分析の方法
- セグメンテーションを行う
- ターゲッティングを行う
- ペルソナ設定
- 顧客を設定
- ポジショニングを決める
実際にSTP分析を行う際には順番はあまり関係ありません。
市場を細分化し、価値軸をみつけ、自社と他者を評価する流れなので順番が違うことで問題などが起こることはありません。
変化する顧客のニーズに応えられる柔軟性を持って、STP分析を行いましょう。
フレームワーク⑤PDCAサイクル
PDCAサイクルは、日本では1990年以降に使われるようになった方法です。
計画から改善までを1つのサイクルとして行います。
PDCAサイクルとは?
管理業務や品質管理の効率化を目指す手法になります。
計画から改善までを1つのサイクルとし、何度もサイクルを回すことで精度を高めていきます。
- Plan(計画)
- Do(実行)
- Check(評価)
- Action(改善)
上記の頭文字を取ったもので、主に日本で使われています。
PDCAサイクルの方法
- 計画する
- 実行に移す
- 検証する
- 対策や改善を行う
これを1サイクルとして、幾度も繰り返して精度を高めましょう。
自律的に習慣化することで、多数のメリットが生まれます。
上手くPDCAサイクルを回すことで、効果が大きく変わり改善のスピードアップができます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
マーケティング戦略の目的は?
マーケティング戦略では「新しい価値の創出」「新規市場を作り出すこと」が目的になります。
直感や限られた情報だけを頼りにビジネス展開をしていく場合に比べて、論理的に計画を立てていくことが可能です。
マーケティング戦略を使うことにより効率よく売り上げを挙げていくことが可能になります。
限られた経営リソースを効率よく活用することができるようになることが、マーケティング戦略の大きなメリットです。
計画通りに進まなかった場合でも、マーケティング戦略を用いた場合は失敗データをもとに計画を修正できます。
そして次につなげることが可能になります。
失敗データも新たなマーケティング材料として使えることがマーケティングの良いところです。
ビジネスの軌道修正も行いやすくなるといえるでしょう。
フレームワークを活用したマーケティング戦略に困ったら?
フレームワークを利用したマーケティング戦略を用いてビジネス展開をしていく場合についてのメリットをご紹介しました。
経営戦略と違って市場における顧客にウェイトを置くのがマーケティング戦略になります。
マーケティング戦略は、企業活動において重要な戦略の1つになります。
専門的な用語や分析を行う必要があるので、難しく感じてしまうかもしれません。
自社でマーケティング戦略を行うことが難しい場合は、デジマクラスや外部の専門家に相談することをおすすめします。
自社の商品やサービスなどで求めている結果に合わせた、フレームワークの提案やアドバイスが可能です。
マーケティング戦略で用いられるフレームワークは多く、それぞれで使う場面やタイミングも異なります。
フレームワークの特性を把握して必要なタイミングで使うことが必要になりますので、ぜひご相談をしてください。
まとめ
マーケティング戦略に役立つフレームワークを紹介しました。
それぞれ使用する場面であったりタイミング、使用方法などがありますので参考にしてください。
マーケティング戦略自体のコンセプトはシンプルです。
フレームワークを利用することで便利にマーケティング戦略を進めることが可能になります。
マーケティング戦略は、企業活動において重要な戦略です。
フレームワークを用いることは、専門的な用語や分析を行う必要があるので、難しく感じてしまうかもしれません。
その場合にはデジマクラスに相談をしてみましょう。
アドバイスによって、今まで以上に分かりやすく便利にマーケティング戦略を進めることができようになります。