マーケティングファネルは見込み顧客を顕在顧客にするための施策を考えるために役立ちます。
商品を購入してもらう流れを表すためのモデルであるファネルについての知識はマーケティングに携わる上で必要不可欠です。
今回の記事ではそんなマーケティングファネルについてご紹介していきます。
目次
マーケティングファネルの活用事例を解説
ファネルというのは日本語では「漏斗」を意味する言葉です。
なぜこのモデルがファネルと呼ばれるのかというと、マーケティングにおける見込み顧客の獲得モデルが漏斗の形になるためです。
このモデルを上手に活用することができれば、マーケティングの施策を考える上で大変役立つことでしょう。
認知拡大・商品やサービスの顧客増加は、企業にとって利益に直結する重要なポイントです。
今回の記事ではそんなマーケティングファネルの活用事例について解説していきます。
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マーケティングファネルを考える目的
マーケティングファネルは顧客が商品・サービスを認知してから実際に購買行動をするまでの流れをモデルにしたものです。
見込み顧客の数は商品・サービスを認知してから購買するまでの間に徐々に減っていきます。
そのため見込み顧客の中で実際に購買して自社の商品・サービスの顧客になる人はほんの一握りです。
しかし実際に購買までの流れをモデル化して、施策を考えることで顧客数を最大化することが可能になります。
見込み顧客をなるべく多く自社の商品・サービスの顧客として取り込むためには、そのための施策が必要になるのです。
その際にマーケティングファネルを使えば購買に至るまでのフェーズごとに必要となる施策が明確になるでしょう。
そのため、施策を明確化することがマーケティングファネルについて考える目的だといえます。
マーケティングファネルを考えるメリット
マーケティングファネルを考えることで具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
このモデルを使用することによる、具体的なメリットは以下の2つです。
- どの段階で問題が生じているかが分かる
- プロセスの中で段階ごとに施策を考えられる
ファネルのモデルを使用することによって、購買に至るまでのどの段階で顧客が離れているのかが明確になります。
問題が生じている段階を明確にできれば、それに対して適切な施策も分かってくるでしょう。
また、施策をその段階ごとに考えて実行していくことができるのもメリットの1つです。
プロセスによって必要となる施策は違ってきますが、そこに対して適切なアプローチを取りやすくなります。
施策を最適な形にする上で、マーケティングファネルは大変役立つことでしょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
マーケティングファネルの活用事例
次はマーケティングファネルの活用事例について解説していきましょう。
マーケティングファネルには3つの種類があります。
それぞれ具体的にどういった形で利用すればいいのか、具体的に解説していきます。
パーチェスファネル
パーチェスというのは日本語で「購入」を意味する単語です。
マーケティングファネルにおいて1番オーソドックスであり、起用されることの多いモデルです。
このモデルはその名の通り、見込み顧客が自社の商品・サービスを購入するまでの過程を表したものになっています。
そのため、購入を目標に設定し、それまでにどういった施策をすれば良いのかを考えるのに最適です。
パーチェスファネルは一般的に以下のようなフェーズに分かれています。
- 認知
- 興味関心
- 比較検討
- 購入
認知はその名の通り商品・サービスを認知することを指します。
興味関心は、それに対して見込み顧客が興味を持つ段階です。
そして、購入するかどうかの比較検討に入って、その後購買行動に至るというような流れとなっています。
このそれぞれのフェーズごとにどういった施策を行えば良いかを考えることができます。
インフルエンスファネル
インフルエンスは日本語における影響という意味を持ちます。
このモデルではパーチェスファネルとは違って、購入後の行動をモデル化したものです。
購入後に消費者は以下のような行動を取ります。
- 継続
- 紹介
- 発信
顧客が継続して自社の商品・サービスを好きになり、それを周りの友人・知人に紹介するようになるのです。
最終的に口コミ情報として発信をしてくれるため、大きな宣伝効果が期待できます。
ダブルファネル
ダブルファネルはここまでに紹介したパーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせたものです。
組み合わせることによって、購入までと購入後の行動をモデル化することができます。
組み合わせることによって一貫して見通せるため試作が立てやすくなるのです。
マーケティングファネルの重要性
マーケティングファネルはなぜ重要視されるのでしょうか。
その重要性について知ることで、さらに効果的にこのモデルを使用することができるでしょう。
各段階での分析ができるため
前述したように、段階ごとの分析を行えるというのはマーケティングファネルにおける大きなメリットの1つです。
実際に購入してもらうまでには様々な壁がありますが、このモデルを利用すればそのそれぞれの壁をなるべく低くすることが可能です。
商品・サービスを購入してもらうためには見込み顧客の分析をより詳細に行う必要があるでしょう。
その際にマーケティングファネルは大きな効果を発揮するのです。
各段階でのアプローチ方法を変える必要があるため
段階に合わせてアプローチ方法を変えなければ、見込み顧客がその時に欲しいと思っている情報を与えることができません。
前述したように段階によって施策を考えることも大切ですが、そこでアプローチ方法を変えることも大切です。
同じアプローチでは見込み顧客をうまく自社の顧客にできません。
そのため、マーケティングファネルのように視覚的に段階が分かるモデルを起用することが重要になるのです。
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マーケティングファネルに必要なもの
次はマーケティングファネルを考える際に必要となるものを解説していきます。
ファネルの段階に応じてコンテンツを用意することは非常に大切です。
より効果的にマーケティングファネルを利用していけるように知識を深めていきましょう。
課題への気づき
1番最初に顧客はどういった課題を持っているのかを考えるようにしましょう。
課題を解決するために、顧客にはまずその課題自体を認知してもらわなければなりません。
そのためにはその商品・サービスを使用する顧客にとっての課題は何かを知ることが大切です。
自社を認知してもらい潜在顧客を見込み顧客へと変える上で、課題について考えることは大変重要になります。
その課題に気づいてもらうべくまずは広告・ブログ記事・メルマガなどのコンテンツを発信し、そのきっかけとなるようにしましょう。
情報検索
課題に気づいた見込み顧客は、Googleなどの検索エンジンで課題解決に向けて情報を検索し収集し始めます。
この段階では課題の解決に向けて比較検討をしているため、問題の対処方法や成功体験に関してのコンテンツを発信すると良いでしょう。
そうすることによって、自社の商品・サービスにさらに興味を持ってもらい顧客獲得に近づきます。
ニーズに沿って検索キーワードを収集し、そのキーワードを検索した人向けにコンテンツを用意すると効果的です。
購入決定
この段階で見込み顧客が実際に購入するかどうかを決定します。
ここまでの間にあなたの会社のコンテンツを利用し、その商品の価値を理解した見込み顧客は購入の準備ができている状態です。
ここでは自社がどういった点で他社に優れているのか、最適だという理由は何かということを伝えるコンテンツを用意しましょう。
そうすることによって、商品の購入を後押しすることができるでしょう。
ロイヤリティ
顧客を獲得した後の段階では、その顧客を長期的に維持できるようなコンテンツを用意する必要があります。
既に購入したからといって新規の顧客を放置するのではなく、ロイヤリティを高められるような施策を行いましょう。
そうすることによってリピーターになってもらったりファンになってもらったりすることができます。
アドボカシー
この段階では顧客をファンのような存在に変えることを目指します。
そのためには、質の高いコンテンツやサービスを継続的に行っていくことが必要です。
ここでは既存の顧客に喜んでもらえるようなコンテンツを用意することが大切になるでしょう。
そうすることによって、ただの顧客だけでなく自ら自社の情報を発信してくれるファンのような存在になってくれます。
マーケティングファネルの詳細
ここまではマーケティングファネルの各段階におけるコンテンツ作りを解説してきました。
次はマーケティングファネルの各段階に関する詳細な説明を行っていきます。
ここではモデルの流れに沿って、顧客が具体的にどういった形で意思決定を行うのかをご紹介していきましょう。
ニーズの認識
まず顧客はニーズを認識し、それの解決のための方法を探すようになります。
ここでいうニーズというのは顧客の課題と同義だといえますが、この段階で初めて自社の製品について認識してもらうことが可能です。
ニーズの認識では、自社の商品がそのニーズを満たすものであるということをアピールすることが求められます。
比較検討
ニーズを認識してもらうことによって、顧客はより多くの情報を得て比較検討するフェーズに入ります。
ここでは、オンライン上での商品レビューを読んだり知人・友人におすすめを尋ねたりするようになるのです。
また、商品について調べるとともに、課題解決のための情報についても検索するようになります。
課題に関する大まかな情報ではなく、より具体的で詳細な情報が求められるのがこの段階です。
購入決定
顧客はここまでの情報を基にして、購入決定の決断を下します。
解決すべき課題に対してどのような解決方法があるかを検索し比較検討した後、自分に最適だと思えるものを購入するのです。
ロイヤリティ
自社の製品を購入してくれて晴れて顧客になった人に対し、今後も継続して顧客でいてもらうための施策が必要となる段階です。
ロイヤリティというのはその製品に対して顧客が愛着・信頼を抱いている状態のことを指します。
ロイヤリティが高ければ高いほど、その製品に対しての思い入れが強い顧客であると考えられるでしょう。
この段階ではロイヤリティを重視した施策が必要です。
アドボカシー
顧客がこの段階までくるとファンとして自社のことを応援してくれるようになります。
アドボカシーと呼べる状態になれば顧客は再度商品を購入してくれたりサービスを継続利用してくれたりするでしょう。
この段階まで顧客を到達させられれば、自社のことを周囲に宣伝してくれるため、大きな宣伝効果が生まれます。
この段階では顧客にどういったものが喜ばれるのかという情報を収集し、それに沿った施策を行っていきましょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
マーケティングファネルを考える際の注意点
マーケティングファネルについて考える際、注意すべきこともあります。
このモデルを使用して分析する場合には、複雑なフェーズを用意することは避けましょう。
もし複雑化してしまうと、施策の考案に時間がかかってしまいます。
まずは単純なモデルで施策を考えて、その後に改善を行っていくという方法が良いでしょう。
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マーケティングファネルに困ったときは
もしマーケティングファネルについて困ったことがある場合には、デジマクラスのコンサルタントに相談してみましょう。
コンサルタントはマーケティングに関して深い知識を持っており、効果的なアドバイスを行ってくれるはずです。
しっかりと知識を備えていない状態でマーケティングを行えば、間違った施策を行ってしまう可能性があります。
そのため、プロフェッショナルの手を借りて効果的な施策を行っていきましょう。
この機会にぜひ活用を検討してみてください。
まとめ
今回はマーケティングファネルの活用事例について解説をしてきました。
どういった形でマーケティングファネルを活用していけば良いのかが明確になれば、マーケティングの施策を考える際に大きく役立ちます。
今回ご紹介した内容を参考にして、マーケティングファネルを活用した施策について考えていただければと思います。
また、もし活用の仕方がわからないなどの悩みがある場合にはデジマクラスのコンサルタントを活用すると良いでしょう。
コンサルタントは専門家の視点から様々なアドバイスを行ってくれます。
上手に活用していきましょう。