Web広告の運用におけるKPI設定の重要性を解説!KPIを設定すべき指標とは?具体的なKPIの設定方法や注意点もご紹介!

KPIは「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指数」と訳されます。

目標達成に向けたプロセスの達成度を表す指標で、マーケティング戦略では非常に有効だと評価されているものです。

最終目標をKGIといいますがKPIはその中間目標になり、期待通りにKPIが運用されているか検証します。

今回はWeb広告の運用におけるKPI設定の重要性・設定方法・注意点を解説します。

KPIの考え方

企業のプロジェクトやマーケティング戦略を立案する際に必ず目標設定を立案します。

これがKPIであり、重要業績評価指数と呼ばれるもので、KGIを目指してどのような進捗状況か把握するために用いられます。

KPIを設定するためにはゴールであるKGIを理解しておくことが重要です。

KPIはKGIの中間目標であり、KGIを達成するためにはしっかりしたKPIを立てることが欠かせません。

KPIの効果には以下のようなものがあります。

  • 業務の方向性が明確になる
  • 行動の意味を理解できる
  • PDCAが回しやすい

KGIが明確になっていれば、KPIの方向性は自ずと見えてくるはずです。

方向性がはっきりすることで社員のやる気も出て会社をあげて一丸となれます。

また業務を進めるにあたり新しい発想・気づきが生まれる可能性も出てくるかもしれません。

KPIがあれば何のために行っているのか目的意識が明確化されるため、やる気と連帯感が生まれます。

KPIは社員の成長にも欠かせない概念といえるでしょう。

KPIを設定すればPDCAを回しやすくなります。

PDCAは4つのステップを繰り返しながら成果を着実に上げていく手法です。

その過程で課題が見つかれば改善を施して再度PDCAを回すのです。

PDCAでは、一連のステップを繰り返すことで顧客満足度に応えられる商品やサービスを提供できるようになります。

4つのステップとはこちらになります。

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(評価)
  • Action(改善)

PDCAとは業務改善をして、マネジメントの質を高めるフレームワークのことです。

仕事の精度を上げることで生産性の向上・製品のクオリティを改善して、より良いものを顧客に届けることができます。

顧客満顧度が高まれば企業の収益も安定し成長に繋がります。

 

ワンポイント
KPIは中間目標であり課題を洗い出し改善しながら最終目標であるKGIを目指すものである。

Web広告におけるKPI設定の重要性

Web広告でもKPIの設定は、適切な目標進捗状況を正しく把握するためには必要不可欠になっています。

企業はコンバージョン率を上げることを重視しがちですが、実行している施策の状況を把握して改善に取り組む方が重要といえます。

Webマーケティングではトレンドの変化が激しく、安定した収益を上げるためにはKPIの設定が欠かせないのです。

目標に合わせてKPIを設定し、KPIの達成状況を常に把握しながらWebサイトを運用します。

特にKPIで重要なのが次のポイントです。

  • インプレッション
  • クリック率(CTR)
  • クリック単価(CPC)
  • 獲得単価(CPA)

「インプレッション」とは一定期間に広告が表示された回数を表します。

コンバージョンを目的とするならインプレッションだと課金される件数が増えるため好ましいとはいえません。

一方で認知度を上げるという意味ではインプレッション広告は最適といえます。

「クリック率」は広告がどれくらいクリックされたかを示す指標になります。

クリック率を上げて、Webサイトの訪問者を増やすことができれば、クリック単価も抑えることが可能になるのです。

クリック率を上げるためには、ターゲットを絞り最適な広告を配信することが重要になります。

「クリック単価」は1回のクリックで発生する費用を指すものです。

クリック単価を改善するためには広告の見直し・入札単価の見直しがあげられます。

競合他社と同じキーワードを使えばクリックされる可能性は高くなりますが、入札価格が予算を越えることもあるのです。

「獲得単価」とは1件のコンバージョンにかかったコストを表す指標で、「広告費用÷コンバージョン件数」で求められます。

獲得単価が悪化している場合は、ターゲティングの見直し・広告文の改善などが必要になります。

場合によってはランディングページのコンセプトを見直した方がいいかもしれません。

一方、獲得単価を下げることばかりを意識しているとコンバージョン率の低下を招く可能性もあるので要注意です。

 

ワンポイント
企業は安定した収益を上げるためにはKPIを立案して課題を解決していくことが重要である。

Web広告のプランニングの基本

Web広告が成功するかどうかはプランニングにかかっているといってもいいでしょう。

プランニングは時間をかけて丁寧に作り上げることが大切です。

そうすれば後から改善することになっても大がかりな修正はいりません。

ここではWeb広告のプランニングの基本について解説します。

ターゲットの選定

プランニングで気を付けることは、「誰の」「何のための広告」か、ということです。

ターゲットの選定がWeb広告の成功のカギを握るといえます。

ターゲットによって広告媒体や広告文も大きく変わるからです。

広告を立案する時に、商品やサービスをどのターゲット層に訴求したいのか明確にしておきましょう。

ターゲットが決まればWeb広告の最適化ができるのです。

メッセージの決定

メッセージの決定する際に、自社の商品やサービスの強みを洗い出してください。

競合他社にはない自社のブランディング力をアピールすることで効果的なメッセージになります。

他社には真似できないというアピールポイントは差別化に繋がり、ユーザーの印象に残ります。

一方、メッセージ力のない広告はクリックされる確率も低く、コンバージョンにならないといえるでしょう。

広告メニューの選定

Web広告の種類は多く、どれを選定するかによって状況が大きく変わる可能性があります。

そのためターゲット層と親和性がある広告メニューを選定することが重要です。

主な広告は以下の通りです。

  • ディスプレイ広告
  • SNS広告
  • リスティング広告
  • 動画広告
  • ネイティブ広告
  • タイアップ広告
  • アフィリエイト

「ディスプレイ広告」といえば、代表的なものはリターゲティング広告でしょう。

主に顕在層に向けた広告であり、一度サイトを訪問したユーザーに広告を再表示させることができます。

クリック率が高くコンバージョンに繋がる可能性があるため有効な広告といえます。

「SNS広告」はLINE・X(旧Twitter)・Facebook・Instagramなどを通じて配信する広告です。

ユーザーの行動履歴や属性を配信時に活用できるためメリットがあります。

特に潜在顧客層には効果的な広告といわれているのです。

「リスティング広告」は、Yahoo!やGoogleで検索してランディングページに表示される広告のことで「検索連動型広告」とも呼ばれます。

キーワードごとの配信から性別・年齢・住所など細かく設定できるため関心があるユーザーに届く確率が高いのです。

そのためコンバージョン率も高く、しかも報告費用も少額から可能なので魅力的です。

「動画広告」はバナー広告やリスティング広告に比べ情報量の多さから訴求効果が期待できます。

「ネイティブ広告」は検索したページで自然に溶け込むように表示される広告です。

ユーザーも違和感なくクリックする傾向が強く、ネガティブな印象を持たれないメリットがあります。

「タイアップ広告」は、企業がメディアと連携して制作する広告です。

コンテンツの一部のように表示される広告でクリックされやすいといえます。

「アフィリエイト」は、購入や申し込みなどの特定の行為が発生した時に報酬が払われる広告で、個人や企業が幅広く扱っている広告です。

伝え方の検討

Web広告では伝え方も重要なポイントです。

広告媒体によっても異なります。

ターゲットが新規ユーザーなら、まず認知度を高めることに重点をおきましょう。

あれもこれも伝えるのではなく焦点を絞って、ニュアンスを伝える方が印象として残りやすくなります。

伝えたいことはできる限り長く表示させ、広告文は長文を避け端的で分かりやすい表現にしましょう。

キーワードは複数回使うようにします。

KPIの設定

Web広告を作成する際に目標を設定しますが、KGIに対して逆算してKPI入れることが大切です。

中間目標であるKPIを検証して改善点を見つけ、見直すことで目標であるKGIに辿り着けます。

例えば見込み客のコンバージョンを目標にするなら、訪問数・クリック率・CV率・CV数などをKPIに入れます。

これらの指標を分析することで最終的にコンバージョンに繋がるのです。

また、KPIは達成可能な目標にすることが大切です。

KPIを設定すべき指標の例

KPIは適切に設定して、目標に着実に接近することが重要です。

KPIを設定することで何を目指して、どのように取り組むのかが明確になります。

具体的にいくつかKPIの例をあげて説明します。

CPA

CPAとは「Cost per AcquisitionまたはCost per Action」の略で、「顧客獲得単価」と訳されます。

1件あたりのコンバージョンにかかったコストを指すものです。

広告費用を検証することでコストパフォーマンスが把握できます。

例えば原価5,000円の商品を10,000円で販売しようとしたらCPAは5,000円以内に収めます。

CPAは安ければ利益率は高まりますが、購入件数が少なければ利益率は低くなるので注意が必要です。

ROAS

ROASは「Return On Advertising Spend」の略で、広告の費用対効果を表し「売上高÷広告費用×100(%)」で算出します。

投資した広告コストの回収率という意味になります。

例えば広告に50万円の費用がかかったとしましょう。

売上が90万円ならROASは180%となります。

この数値が大きいほど費用対効果が高いということになるのです。

低い場合はターゲティング・広告媒体・キャンペーンの見直しが必要です。

ROI

ROIとは「Return On Investment」の略で、投資した広告費に対してどれだけの利益があったのかを表す指標になります。

「利益÷広告費×100(%)」で求められ、数値が高いほど投資効果が高いといえます。

例えば利益(売上から費用を差し引く)が70万円で、広告費が50万円ならROIは140%です。

数値が低い場合は、広告費やターゲティングの見直しが必要と考えられます。

 

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Web広告のKPIを達成するためには

KPIを達成するためには当たり前ですが実現可能な目標設定をしましょう。

KPIは細かく目標を設定しますが、それぞれがクリアになれば最終的にKPIとして目標が達成できたといえるのです。

また、KPIを設定することで今まで見えていなかった課題も出てくるかもしれません。

1つずつ改善していくことで効果を上げることができます。

 

ワンポイント
KPIは実現可能な目標を設定することが重要である。

KPI設定の注意点

Web広告のKPI設定注意すべき点について解説します。

定量的に計測できるようにする

KPIを設定する時は定量的に計測できる指標を設定することが欠かせません。

KPIは社内共有すれば、進捗状況は誰が見ても分かるのでKPIが取り組みやすくなります。

数値で改善が可視化できれば社員の意識も変化してくるでしょう。

そのためにも具体的な数値として計測できるようにする必要があります。

原因究明ができるようにする

KPIの改善は一度やれば終わりでなく継続が必要です。

また、KPIの指標が良くても悪くても原因究明することが非常に大切になります。

良くなった原因が判明すれば今後の施策にも活かせます。

常に指標の根拠を明らかにする姿勢を忘れないようにしましょう。

達成が可能なKPIにする

Web広告でKPIを設定することは大切だと分かりましたが、現実的に達成可能なKPIにすることが重要なのです。

非現実的な目標だと取り組む人もモチベーションを失ってしまいます。

達成可能だと信じられるから企業も人も努力するのです。

目標は高すぎても低すぎてもモチベーションを低下させます。

KPIはKGIへの中間目標であり、モチベーションを失っては意味がないばかりか企業にも社員にもマイナスになってしまいます。

努力すれば達成できる現実的な目標を立ててください。

KPIに優先順位を付ける

KPIを設定する際はあまり複雑にしないこと、目標を多くしすぎないこともポイントになります。

しかし、KPIが複数あればどれから手を付けたらいいのか分からなくなってしまいます。

そのため優先順位を付けておく方をおすすめです。

例えば重要度で優先順位を付けたり、実現性で優先順位を付けたりするのもいいでしょう。

 

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KPI達成のための改善案の出し方

KPI達成のためには問題点の洗い出しが必要です。

その上で改善案を提案していきます。

どのように改善案を出したらいいのか見ていきましょう。

他のKPIを達成する

目標を設定したKPIには大小さまざまなテーマがあります。

もし分析まで時間がかかるなら、臨機応変に他のKPIを優先させましょう。

また、課題が他にもあるなら、優先順位に関わりなく先にKPIを達成することもあります。

優先順位に縛られて作業が止まることを防ぎましょう。

最小KPIを再設定する

KPIのプロセス変更がある場合、担当者レベルで配分の変更ができない場合は、KPIを再設定する方法もあります。

役割の変更や評価の変更を伴いますが今あるリソースで目標を達成することが大切です。

KPIは経営側と従業員側の信頼関係で行われるものです。

KPIの再設定は組織が納得した上で細かく行いましょう。

KPIを適切に設定して有効なPDCAを回そう

PDCAとはPlan(計画)・Do(実行)・Check(確認・評価)・Action(改善)の4つのサイクルで継続的に品質改善を行う手法です。

PDCAを回すためにはしっかりとしたKPIが設定されていなければなりません。

正しいKPIでPDCAを回さなければ検証結果は信頼性が薄いものになるでしょう。

KPIでプロセスを見直し、PDCAで改善に取り組むことで経営効率も良くなり、組織全体が継続的に目標達成に向かうのです。

 

ワンポイント
適切なKPIを設定してODCAを回すことが企業経営に欠かせない。

Web広告のKPI設定で悩んだら

Web広告のKPIを策定するのは簡単ではありません。

会社全体を客観的に見て目標設定しなければならないからです。

また、それぞれの部署の目標も絡みます。

部署ごとにばらばらに目標設定しても会社全体としては効果があまりありません。

Web広告のKPI設定で悩んだらデジマクラスに相談しましょう。

デジマクラスはマーケティング経験豊富なコンサルティング会社です。

Googleアナリティクスなどのツールも駆使し、自社に最適なKPIを設計します。

Web広告で成功するまでデジマクラスは万全にサポートします。

 

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まとめ

Web広告の運用におけるKPI設定の重要性・設定方法・注意点を解説しました。

インターネット広告の効果を最大化するためにはKPIの設定が重要なカギを握ります。

KPIはプロセスを定量的に把握する指標です。

正しいKPIを設定し、改善点を見直して会社一丸となり目標を達成しましょう。

Web広告におけるKPIが初めての方も是非、この機会に始めてみませんか。

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