インターネット広告を運用する時、費用対効果を最大化したいならTD(Title&Description)は無視できません。
TDの仕上がりが悪ければ、どんなに広告の内容が良くてもユーザーからのクリックは得られないでしょう。
今回の記事ではそんな広告のTDで高い効果を得るコツについて解説します。
TDを作る時に注意すべきことや競合のTDを分析する際のチェックポイントに関しても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
TDの意味
インターネット広告を運用したことがない場合、TDという言葉そのものを初めて知るという方もいらっしゃるかもしれません。
あるいは、広告の内容はチェックしているけれど、TDのことは担当者任せだったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もしもインターネット広告の効果があまり得られていないなら、TDを見直すことで状況が改善される可能性があります。
まずはTDの意味や役割について確認しておきましょう。
タイトル&ディスクリプション
TDとはタイトル&ディスクリプションの意味です。その名の通り、広告のタイトルと説明文のことを意味しています。
検索エンジンのリスティング広告の場合、目立つ位置に「広告」と記された太字のタイトルと短い説明文が現れます。
SNSのインフィード広告もスクロール中にコンテンツと同様のフォーマットで現れるので、多くの方が目にしていることでしょう。
TDは広告の内容を集約したものであり、短いながらもユーザーの興味を喚起する工夫がふんだんに詰め込まれています。
広告の効果を左右する要素
TDは広告とユーザーの重要な接点です。ここでユーザーの興味を強く引きつけなければ広告がクリックされることはありません。
説明文を読んでも関心が湧かない場合、サイトを訪ねて内容を確かめる価値はないと判断され、スルーされてしまうからです。
またリスティング広告では複数の広告が1度に表示されます。TDを見比べて他より劣っているものはやはりスルーされるでしょう。
ユーザーとのファーストコンタクトという意味で、TDは広告の効果を左右する要素といえるのです。
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TD作成で確認すべきポイント
どのようなインターネット広告もシステムによる制約から逃れることはできません。
その意味で、ユーザーの興味を引けるかどうか以前に、TDはまずシステムが求める条件を満たしている必要があります。
条件を満たしていない場合、出稿を受け付けてもらえないか、受け付けてもらえたとしても不完全な見え方になってしまうでしょう。
この項目ではTD作成で確認すべきシステム的なポイントを2つピックアップしてそれぞれ詳しく解説します。
ガイドライン
TD作成で確認すべきポイント、1つ目は媒体によって規定されたガイドラインに沿った内容になっているかどうかです。
すべてのインターネット広告にはルールがあり、そのルールに則ったものでなければ掲載されることはありません。
使ってはいけない表現や記号を用いていないか、審査を受けて掲載NGを言い渡される前にきちんと確認しておきましょう。
ガイドラインは媒体によって細部が異なる場合があるので、同じ広告を出稿する時も媒体ごとにチェックが必要です。
デバイス別の見え方
TD作成で確認すべきポイント、2つ目はデバイス別の見え方の違いに配慮しているかどうかです。
たとえ同じWebサイトでもパソコンの大きな画面とスマートフォンの小さな画面とでは表示のされ方がまったく違います。
TDもそれと同じで、デバイスが違えば表示される文言の長さや全体の見え方が変わってくるので気を付けなければなりません。
場合によってはタイトルか説明文のどちらかしか表示されなかったり、極端な省略を受けたりすることもあります。
デバイスによる見え方の違いをチェックして、どんな場合でも魅力的に感じられるTDであることが理想です。
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TDでより高い効果を得るコツ
ユーザーの関心を引きやすいTDやクリックしてもらいやすいTDには、ある種の傾向や特徴が見受けられます。
それらの傾向や特徴を的確に押さえたTDを作成することは、広告の費用対効果を上げるための条件の1つといえるでしょう。
すでにインターネット広告を出稿している場合、これらのポイントを押さえているかどうかぜひチェックしてみてください。
この項目ではそんなTDでより高い効果を得るコツを3つ取り上げてご紹介します。
ターゲットの知らない情報を提示
TDでより高い効果を得るコツ、1つ目はターゲットの知らない情報を提示することです。
インターネット広告を出稿するにあたっては、恐らく詳細なペルソナを設定してターゲティングを行ったことでしょう。
そんな自社商品・サービスのターゲットに対して、彼らが知らないと思われる情報を積極的に提示することが重要です。
多くのユーザーは検索した商品・サービスについてある程度の知識を有しているため、未知の新情報は強い誘引剤となります。
興味を引く表現
TDでより高い効果を得るコツ、2つ目はユーザーの興味を引く表現を意識して用いることです。
タイトルも説明文も掲載される文字数に限界があります。決まった長さの中でできるだけユーザーに魅力を伝えなければなりません。
その際、興味を引く表現をするにはたとえば以下のような方法があります。
- ユーザーの共感を誘う
- 逆説的な表現をする
- 違和感を与える
いずれもユーザーの目を引きつけ、続きを知りたいと思わせるための表現だといえます。
サービス内容を明記
TDでより高い効果を得るコツ、3つ目はサービス内容を明記することです。
ユーザーの関心を引くための方法には色々なものがあります。疑問を投げかけることや不安を煽ることも1つの方法でしょう。
しかしそれらの方法を取った場合、ユーザーに不快感を与えてしまって、余計にクリックされなくなる可能性もあります。
それよりも、サービス内容を詳しく記載することによって安心感を与える方が効果を上げられるかもしれません。
初めから奇抜な手を打つより、まずは正攻法を試してみた方が良いでしょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
広告のTDの運用方法
TDは広告の顔です。その出来の良し悪しによって広告のクリック率は大きく変わるので、決しておろそかにはできません。
ただ、最初から最適で最上のTDを記載できれば何よりですが、なかなかそうはいかないものです。
多くの場合、インターネット広告の中身と同じように、TDもユーザーの動向に応じて運用していく必要があります。
この項目では広告のTDの主な運用方法について2つピックアップしてご紹介しましょう。
検索クエリを見直す
広告のTDの運用方法、1つ目は検索クエリを見直すことです。
検索クエリとはユーザーが検索エンジンの検索窓に入力して検索を行なったワードのことです。
インターネット広告を運用するにあたって検索クエリを見直すことは非常に重要であり、TDにおいてもそれは変わりません。
ターゲットがどのような検索クエリを用いているかをリサーチ・分析して、その結果をTDに反映させましょう。
競合他社がTDにどのような検索クエリを使用しているか確認することも重要です。
定期的に広告文を追加する
広告のTDの運用方法、2つ目は定期的に広告文を追加することです。
広告文は複数を同時に運用して、それぞれを比較しながらより良いものを見つけ出すことが重要です。
成果を残せないものは停止し、より良いものを残すというやり方で最適化していかなければなりません。
広告の効果は、市場の動向やユーザーのニーズなど様々な要因で変わるものです。
広告文は定期的に新たなものを追加し、より良いTDになるようテストや見直しを行いましょう。
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TD作成時に注意すべきことは?
自社商品・サービスの良さを的確に表わした魅力的なTDを作成することは、インターネット広告にとって理想的です。
TDがよりユーザーの興味を引くものになるよう、分析や修正を繰り返すことはすべての広告にとって必要だといえます。
ただ、ユーザーの関心を煽るためならどんなことでもして良いというわけではありません。
TD作成時には注意しなければならないこともあります。この項目では主な注意点を2つ取り上げてご紹介します。
ガイドラインを守る
TD作成時に注意すべきこと、1つ目は媒体のガイドラインを守ることです。
先の項目でもご紹介した通り、すべてのインターネット広告にはルールがあります。
使うべきでない表現や記号を使うと画面上での見え方がおかしくなる可能性がありますし、そもそも審査に通らないかもしれません。
TDを作る時は必ずガイドラインに目を通し、正しいものを作成するように心がけましょう。
ただしガイドラインは媒体によって細部が異なる場合があります。たとえ同じ広告でも媒体ごとにチェックしてください。
誇張しすぎた表現は使わない
TD作成時に注意すべきこと、2つ目は誇張しすぎた表現を使わないことです。
TDの役割はユーザーの興味を引いてクリックを促すことにあります。ただ、だからといって不当に誇張して表現してはいけません。
不当表示によってユーザーに誤認を与えると、景品表示法に違反した疑いで消費者庁から調査を受けることになります。
誤認の排除や再発防止策の実施といった措置命令や課徴金納付命令が下る場合もありますので注意しましょう。
競合のTDを分析する際のチェックポイント
インターネット広告は継続的に運用しながらPDCAサイクルを回し、最適化を目指していくことが理想的です。
TDについても同じことがいえます。定期的に見直しや追加をして、より良いTDを探っていかなければなりません。
この時、複数ある自社広告の間で比較することも大事ですが、競合のTDを分析することも非常に重要で効果的です。
この項目では競合のTDを分析する際のチェックポイントを3つピックアップしてご紹介します。
訴求内容
競合のTDを分析する際のチェックポイント、1つ目は訴求内容を精査することです。
商品・サービスの売りをどのようにアピールしているか、「限定」や「特典」を使って興味を引いているかなどをチェックします。
具体的な数字や公式を使って訴求している場合、TDに説得力を持たせる狙いがあると見て良いでしょう。
こうした訴求内容の分析から得られた情報を、切り口を変えたり表現を改めたりして、可能な範囲で自社のTDに反映させましょう。
テキストの表現
競合のTDを分析する際のチェックポイント、2つ目はテキストの表現を詳細に分析することです。
媒体のガイドラインを守った上で、なおかつ魅力的なTDにするために他社がどのような表現を用いているかチェックしましょう。
商品・サービスによって効果的な文言は違いますし、業界によってもターゲットに刺さりやすい言葉には違いがあります。
時には意識的にキャッチーな造語が使われている場合もあります。そのまま真似をするのではなく、参考にするに留めましょう。
会社名・サービス名の有無
競合のTDを分析する際のチェックポイント、3つ目は会社名・サービス名の有無を確認することです。
その分野である程度名前を知られた会社やサービスの場合、そのことを積極的にTDでアピールした方が高い効果が得られます。
限られたスペースを使って社名やサービス名をアピールすることが自社にとって有益かどうか、比較検討してみてください。
Google広告の文字数制限
Google広告の場合、3つある広告見出しはそれぞれ半角30文字まで入力することが可能です。
商品・サービスの詳細を伝える説明文の箇所は2つあり、それぞれ半角90文字まで入力することができます。
ただしこれらはテキスト広告の場合で、他の種類の広告では文字数が違ってくるので注意しなければなりません。
たとえば動的検索連動型広告の場合、タイトルは自動生成で、説明文は半角90文字までです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
Yahoo!広告の文字数制限
Yahoo!広告の場合、テキスト広告の見出しはGoogle広告と同じように半角30文字まで入力できます。
説明文の文字数もやはり同じで、半角90文字までです。
動的検索連動型広告の説明文の文字数はYahoo!の方が短く、半角80文字までしか入力できません。
TDの作成で困ったら?
TDはインターネット広告を運用していく上で非常に重要な要素ですが、作成にあたっては注意点なども多いものです。
より良いTDになるようチェックと改善を繰り返していくのは手間ですし、何が最適か分からなくなる場合もあるでしょう。
そのように、もしもTDの作成に関して困ったことがあれば、デジマクラスのコンサルタントに相談してみてください。
Webマーケティングのプロフェッショナルが親身になってお話をうかがい、適切なアドバイスをさせていただきます。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回の記事では広告のTDで高い効果を得るコツについて解説しました。
より良いTDを作成することは広告効果の向上に直結する非常に大事なことです。
紹介した注意点や競合のTDを分析する際のチェックポイントなどを活用して、ぜひ理想的なTDを作成してみてください。