一般企業やPR会社において、広報・企画職を目指す人におすすめなのがPRプランナーです。
広報関係の仕事において唯一の資格であるPRプランナーは決して簡単に取得できるものではありません。
しかし、PRプランナーを取得しておくことでキャリアアップに役立つほか、職種としてのPRプランナーで活躍も可能です。
この記事では広報職種のPRプランナー取得のメリットや将来性に加え、PRプランナーの適性や必要な知識を紹介します。
目次
PRプランナーの概要
PRプランナーとは広報職に関する資格のことを示しますが、職種としても用いられる機会が増えています。
資格としてのPRプランナーは「PRプランナー資格認定制度」が正式名称であり、2007年に創設された比較的新しい資格です。
広報業務に関する専門的な知識・スキルを認定するものであり、難易度によって次の3種類があります。
- PRプランナー補
- 準准PRプランナー
- PRプランナー
職種としてのPRプランナーは企業もしくはPR会社に属して広報・PR業務を行うのが一般的です。
なお、企業内のPRプランナーは社内・社外広報、PR会社がクライアントの社外広報について広報・PRプランの策定・実践を担います。
職種としてのPRプランナー
職種としてのPRプランナーは企業内もしくはPR会社に属して広報・PR業務に従事します。
企業内のPRプランナーは「広報職」、PR会社に属する場合は「企画職」と呼ばれるのが一般的です。
ここでは、PRプランナーの職種である「広報職」「企画職」のそれぞれについて、具体的な仕事内容を紹介します。
広報職
企業内に属するPRプランナーは「広報職」と呼ばれ、社内・社外の広報・PR活動に従事します。
社内広報とは社内報などの媒体を使って、社員向けに会社の取組みや優績者の活動報告などの情報を提供する活動です。
主に社員のモチベーションアップ・情報の共有を目的に行われ、PRプランナーは取材・編集なども担当します。
社外広報はユーザー向けに会社の取組みや新製品などのPR活動を指し、企業にとって極めて重要な広報・PR活動です。
また、マスメディアからの取材依頼に対する対応やプレスリリースなどの準備も広報職の仕事となります。
企画職
PR会社においてPRプランナーは企画職に属するのが一般的です。
PR会社はクライアントからの依頼により、社外向けに会社の取組みや新製品などのPR活動を担います。
企画職の仕事内容はクライアントの広報・PR活動における課題を洗い出し、効果的な広報・PRプランを策定・実践することです。
PRプランナーのミッションは「実績を上げる」ことであり、失敗すれば評価はガタ落ちとなる厳しい立場です。
しかし、自ら策定した広報・PRプランが期待以上の実績が上がれば、大きな自信につながる「やりがい」のある職種だといえます。
PRプランナー取得のメリット
広報・PRの仕事を行うに当たって必須となる資格はありません。それでは、PRプランナー資格取得のメリットは何でしょうか。
ここではPRプランナーへの転職を目指す人が知っておきたい、資格取得のメリットを解説します。
客観的評価が得られる
PRプランナーに関する資格を取得するメリットは、第三者の客観的評価が得られる点です。
広報・PR業務に関する資格は多くありません。そのため、スキル・知識レベルの客観的な評価が難しくなります。
しかし、資格を取得することで客観的にスキル・知識レベルが判定されることから、自身のアピールポイントすることが可能です。
とりわけ、専門性・難易度が高いPRプランナー資格は、取得者も僅少であるため高評価が得られることを理解しておきましょう。
キャリアアップができる
キャリアアップに役立つ点もPRプランナーに関する資格を取得するメリットです。
多くの企業において、広報・PR業務はマーケティング施策の一環として行われており、より高いスキル・専門性が求められています。
PRプランナーに関する資格は、取得することが目的ではなく高いスキル・専門性を身に付け、業務に活かすことが目的です。
したがって企画職・広報職がキャリアアップを目指すなら、資格を取得することで大きなアピールとなるでしょう。
転職に有利
PRプランナーへの転職を希望する場合、資格を取得しておくと転職活動にも非常に有利です。
企業の採用担当者の目的は、末永く自社に貢献できる人材を効率的に確保することになります。
しかし短時間の採用試験では、自社が必要とするスキルを持った人材であるか否かの見極めは難しいのが現実です。
その点、資格取得者は一定レベルのスキルを第三者が認定しているため、非常に採用しやすい人材だといえます。
とりわけ、未経験からPRプランナーへの転職を目指す場合、資格取得は大きなアドバンテージです。
広報スキルを上げる資格
広報スキルとして最もメジャーだとされるのがPRプランナー資格ですが、それだけではありません。
ここではPRプランナーへの転職活動やキャリアアップに役立つ、広報スキルを上げる資格について紹介します。
PRプランナー資格
PRプランナー職を目指すなら必ず取得しておきたいのがPRプランナー資格です。
詳細は後述しますが、スキルレベルによって1次試験・2次試験・3次試験の3段階に分けて実施されるのが特徴だといえます。
最上位の「PRプランナー」は非常に難易度が高い資格試験ですが、取得すれば大きな武器となることは間違いありません。
IRプランナー
IRプランナー資格は特定非営利活動法人日本IRプランナーズ協会が主催する資格試験です。
IRプランナーは株主・投資家に企業の経営状況・財務情報などを説明する役割を担っています。
なお、IRプランナー資格における出題科目は以下のとおりです。
- 資本市場
- 企業分析
- 情報開示とIR活動
- 総合問題(レポート)
上場企業において株主・投資家対策は非常に重要でありIRプランナー資格はPRプランナー職にも役立つ資格だといえます。
商品プランナー
商品プランナー資格は日本商品開発士会が主催する資格試験であり、10年以上の実績があります。
商品プランナーは市場調査や流行などの情報分析に基づいた商品企画・プランニングを行う仕事です。
なお、商品プランナー資格における出題範囲は以下のとおりとなります。
- 市場調査
- 商品開発マーケティング
- コミュニケーション・プレゼンテーション
- MMPコミュニケーション・プレゼンテーション
商品プランナーとPRプランナーでは全くカテゴリーが異なると思われがちです。
しかし、自社製品をPRする場合、商品開発やマーケティングを学んでおくことで、より魅力的なPR活動が期待できます。
PRプランナーの将来性
PRプランナーの将来性は非常に高く、転職やキャリアアップに適した職種であり資格です。
現代は「PR(パブリックリレーションズ)の時代」といわれており、あらゆる業界で有効かつ効果的なPR活動が模索されています。
とりわけ企業のCSR(社会的責任)に対する姿勢が問われるようになり、単に自社製品をPRするだけでは事足らないのが現状です。
企業がCSRを果たすには、以下の項目にまでPR・広報活動を深掘りする必要があります。
- 経営戦略
- コンプライアンス
- IR(インベスター・リレーションズ)
- マーケティングコミュニケーション
- リスクマネジメント
- ブランドマネジメント
したがってPRプランナーには専門的なスキル・知識が求められており、その需要は高まる一方です。
つまりPR・広報業務に関する専門的なスキル・知識を有する人材は非常に重要が高く、将来性は豊かだといえます。
PRプランナーのキャリアパス
PRプランナーとして実績を積み上げていけば、様々なキャリアパスの道が開けます。
広報職として企業に属する場合、役職が徐々に上がっていき、重要なポジションを任されるなどのキャリアパスが一般的です。
企画職として広告会社に属する場合、徐々に重要案件を任されるようになり、広告職と同様に社内で重要なポジションに就くことになります。
また、PRプランナーとしての実績を引っ提げて広告会社を立ち上げるといったキャリアパスも考えられるでしょう。
PRプランナーのレベル
PRプランナーは1次~3次まで資格試験が行われ、それぞれに合格することでレベルに合った資格が取得できます。
したがって、PRプランナー資格を取得するにはレベルに応じた学習が必須です。
ここではPRプランナーのレベルに加え、出題される範囲について解説します。
PRプランナー補
PRプランナー1次試験に合格すると「PRプランナー捕」に認定されます。
1次試験の出題範囲は「広報・PRに関する基本的な知識」となり、広報・PR業務に携わってる人であれば簡単に回答できるレベルです。
回答は設問に対する正しい回答を選ぶ「マークシート方式」で行われ、長文問題も出題されます。
基礎的な内容といえどもPR業務の概念・モラルに関する問題も数多く出題されるため、しっかりとした受験対策が必要です。
準PRプランナー
PRプランナー2次試験に合格すると「準PRプランナー」に認定されます。
2次試験の出題範囲は以下のとおりとなり、1次試験と比較すると専門性が高くなるのが特徴です。
- 企業経営と広報・PRに関する知識
- マーケティングと広報・PRに関する知識
- コミュニケーションと広報・PRに関する実務知識
- 時事問題
回答は1次試験と同様に設問に対する正しい回答を選ぶ「マークシート方式」で行われ、長文問題も数多く出題されます。
1次試験と比較すると出題科目も「4」に増え、それぞれに専門的な知識が必要となることから、徹底した受験対策が不可欠です。
PRプランナー
PRプランナー3次試験に合格すると、ようやく「PRプランナー」に認定されます。
3次試験の出題範囲は以下のとおりとなり、1・2次試験と比較すると専門性が高度になり考察する力が試されるのが特徴です。
- ニュースリリースの作成
- 広報・PR計画の立案作成(「コーポレート課題」もしくは「マーケティング課題」から選択)
回答はコンピューターによる記述式となり、いわゆる「実技試験」として行われることから、制限時間(180分)との戦いになります。
1・2次試験で学習してきた内容を踏まえた、より高度なスキルが必要となることから、準備期間をしっかりと設けた受験対策が不可欠です。
PRプランナーの適性
PRプランナーは広報・PR業務に加え、マーケティングの分野においても高いスキル・知識が求められます。
しかし、高いスキルや知識だけではPRプランナーとしての適性があるとはいえません。
ここでは、PRプランナーを目指すにあたって確認しておきたい、PRプランナーに向いている人の適正について考えてみましょう。
人と接することが好き
PRプランナーを目指す人は、人と接することが好きでなければなりません。
企業内のPRプランナーは、社内では取材対応により多くの部署の社員との接点が生まれ、社外では広告代理店やメディアと対応します。
またPR会社ではクライアントと何度も調整を重ねる必要があるため、人との接点を避けることはできません。
より円滑な広報・PR活動を行うには、いかに良好なコミュニケーションを図るかがポイントです。
したがって、PRプランナーを目指すなら人と接することを好きになるとともに、コミュニケーション・スキルを磨くことが大切になります。
情報収集力
情報収集力もPRプランナーを目指す人にとって、必要不可欠な適性の1つです。
より良い広報・PR活動を行うには手法に関する様々な情報を収集し取捨選択する力が必要であり、時事問題にも詳しくなければなりません。
そのためには自らのアンテナを高く張って、何事にも好奇心旺盛であることが大切です。
さらに、PRプランナー資格を取得したからといって安心するのではなく、日々スキルを向上に努めなければなりません。
したがって、PRプランナーを目指すなら、自らの情報源を確保し情報収集力を高めることが必須です。
リスクを想定できる
PRプランナーを目ざすならリスクに対する意識を高め、リスクを想定できる力を磨くことが大切です。
企業においては広報・PR活動によって様々な情報をリリースしますが、内容によってはユーザーから反発されることもあります。
とりわけSNSが普及してからは、企業の悪評は大きなダメージになることが多く、リスクマネジメント力が不可欠です。
したがって、PRプランナーは情報発信をすることによって、どういったリスクが想定されるのかを正確に見極める力が必須です。
PRプランナーの転職を成功させるには
PRプランナーへの転職を成功させるにはデジマクラスの転職エージェントに相談しましょう。
PRプランナーへの需要は日増しに高まっていますが、ライバルも多くPRプランナー資格の取得などその準備が大切です。
更に、自身の希望する労働条件を叶えるには、業界に精通していることが不可欠であり、個人では限界があるといわざるを得ません。
デジマクラスの転職エージェントではPRプランナーへの転職に関するノウハウを持っており、個々のスキルに応じたアドバイスが特徴です。
1人で悩んでいるよりも、転職のプロに相談した方が効率的であり、成功率も必然的に高くなります。
まとめ
PRプランナーとは、企業もしくはPR会社に属して広報・PR業務を行う職種であり、転職市場でも注目されています。
また、PRプランナー資格は広報・PR業務におけるスキルを認定するものであり、転職やキャリアアップに有効です。
なお、PRプランナー資格は1~3次まで行われ、最上位の資格試験を取得することで「PRプランナー」として認定されます。
企業における広報・PR業務の重要性が増すにつれ、PRプランナーの需要は高まっており、将来性的には独立・企業も可能な職種です。
ただし、PRプランナーになるには資格取得は当然として、適正も問われるため決して簡単なものではありません。
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