インタラクティブコンテンツの事例を解説!主な種類や活用する目的は?インタラクティブコンテンツのメリット・デメリットを紹介

モバイル端末が普及し、AR・VR化も進む現在、ユーザーも参加できるコンテンツが求められています。

一方的に情報を提供するのではなく、ユーザー側もアクションを起こせるのがインタラクティブコンテンツの魅力です。

ここでは、注目のインタラクティブコンテンツ事例を紹介します。

その種類やメリット、さらに気になるデメリットまでとことん解説していきます。

ユーザーに楽しんでもらえる他とは違ったコンテンツ制作をしたいなら必見です。

インタラクティブコンテンツとパッシブコンテンツの関連性

インタラクティブコンテンツと対をなす言葉として、「パッシブコンテンツ」があります。

まずは、この2つのコンテンツの違いやそれぞれの役割を押さえましょう。

対比させることにより、インタラクティブコンテンツの意味がよりはっきり理解できます。

インタラクティブコンテンツの役割

インタラクティブコンテンツは、単に情報を一方的に提供するだけではありません。

ユーザーを巻き込み、ユーザーにアクションを起こさせることでコンテンツとして機能します。

そのため、最も大きな役割はユーザーに積極的にコンテンツに関わってもらい、興味を持ってもらうことです。

さらに、インタラクティブコンテンツはユーザー情報の収集にも役立ちます。

ユーザー側に情報を提供してもらえる仕組みを搭載すれば、マーケティングツールの役割も果たします。

パッシブコンテンツの役割

インタラクティブコンテンツは相互にかかわりあうのが特徴であったのに対し、パッシブコンテンツは受け身です。

ユーザーはコンテンツに参加せず、ただひたすら情報を読んだり視聴したりします。

こうしたコンテンツは、情報を変更されることなくそのままの形で伝えたいときに役立ちます。

インターネットが普及するまでは、本や映像作品といったコンテンツはこの形式がほとんどでした。

 

コンテンツマーケティングの事例はこちら

 

インタラクティブコンテンツが注目されている背景

インタラクティブコンテンツが注目されている理由としては、やはりデジタル端末の普及が挙げられるでしょう。

SNSも普及し、ユーザーが情報を気軽に発信できる世の中になりました。

その中で、コンテンツに対するリアクション(いいね!や高評価)をするのは当たり前のような行為になっています。

また、インタラクティブコンテンツ提供側にとっては、ユーザーが増えることによりその情報が集めやすくなります。

ユーザーから直で集めた情報をマーケティングにも活用できるのも注目の理由の1つです。

さらに、ARやVRの技術開発が進み、新たな没入型コンテンツの登場も予想されます。

こうした様々な理由からインタラクティブコンテンツは注目を集めているのです。

 

ワンポイント
デジタル化の発展とマーケティングとの親和性で注目されています。

インタラクティブコンテンツの主な種類

ここまではインタラクティブコンテンツについての基本を抽象的に解説しました。

ここからは、よりわかりやすい具体的な種類や事例を見ていきましょう。

インフォグラフィック

複雑なデータや説明を図やイラストで分かりやすくまとめたコンテンツがインフォグラフィックです。

その中には、ユーザーがクリックやタップをすることによって動作するものもあります。

こうしたユーザーの動作に対応する物はインタラクティブ・インフォグラフィックと呼ばれます。

例えば、グラフの一部をクリックするとその部分が詳細に見られるというような仕掛けもこの一例です。

インタラクティブ動画

ただ視聴するだけでなく、視聴者が「触れる」ことのできるインタラクティブ動画もあります。

Webサイトを閲覧しているときのように、画面上の選択肢を押すことで自由に動画を移動できるというものです。

例えば、動画内にそのチャンネルのほかの動画に飛ぶボタンをつけるのもインタラクティブ動画の一種です。

動画サイトで表示される選択式のアンケートも、インタラクティブ動画の仕組みを使った広告といえるでしょう。

また、最近では360度カメラで撮影された映像をぐるぐる回せるような楽しい動画も登場しています。

クイズ

一方的に説明していた内容も、クイズ形式にすればインタラクティブコンテンツになります。

この形式は、内容にある程度興味のある人にさらに情報を深く知ってもらうために有用です。

例えば、BtoB向けのキャッシュレス決済導入についての情報コンテンツを提供したいとします。

「日本でのキャッシュレス決済導入率は何%?」というような問題形式で説明したら興味を持ってもらえるでしょう。

こうしたクイズに対して解答のボタンを押してもらうというのもインタラクティブコンテンツの1つの在り方です。

電子書籍

デジタル媒体の強みを生かし、インタラクティブな要素が加えられた電子書籍もあります。

画像や説明文をクリックすると関連したWebページに飛べる雑誌がその一例です。

書籍の情報充実度や読みやすさを生かしつつ、情報に素早くアクセスできるというメリットがあります。

計算機

商品の購入見積もりのような場面では、インタラクティブな計算機が活躍します。

例えば、金融サービスのWebサイトにある年収や年齢といった事項を入力して見積もりを算出できるコンテンツが一例です。

複雑な計算を可能にするコンテンツを提供することは、知識のないユーザーにとって大いに役立つでしょう。

活用する目的

インタラクティブコンテンツの種類を学んだところで、その活用目的についてもみていきます

コンテンツ内の滞在時間を伸ばす

ユーザーのコンテンツに対する滞在時間を延ばしたいなら、インタラクティブ要素は有用です。

インタラクティブコンテンツはユーザーのアクションを喚起することで、興味が長く続くことが期待されます。

例えば、見るだけの動画よりもインタラクティブな要素があれば飽きにくい、といった具合です。

そして、ユーザーが長くコンテンツにとどまってくれれば、周辺の情報にも興味を持ってもらいやすくなります。

また、ユーザーに強いインパクトも与えられるでしょう。

個人別のニーズに合わせた情報を提供

ユーザーごとに合った情報を提供する場合にもインタラクティブコンテンツが使えます。

ユーザーが選択・入力した内容に合わせて、提供する情報を変えることができるからです。

また、ユーザーの行動から興味を分析し、ターゲティング広告に活用することもできます。

つまり、インタラクティブコンテンツは、ある程度定まった情報提供対象をさらに細分化したいときに活用できます。

「クイズ」の見出しで例示したキャッシュレス決済サービスの例で考えてみましょう。

キャッシュレス決済を導入したいと思っている人の中でも、知識の幅はさまざまです。

そのため、以下のように分けて情報を提供すればその人に合った内容を届けられるでしょう。

  • 問題を半数以上正答できた人には詳しいサービス内容説明を表示
  • 問題を半数も正答できなかった人には初心者向けの解説を表示

このように、個人に合わせたコンテンツを提供することでユーザーの求めている情報とのマッチングがしやすくなります。

 

ワンポイント
ユーザーの離脱を抑え、できる限り興味のある情報を提供するのに役立てましょう。

インタラクティブコンテンツのメリット

インタラクティブコンテンツを使用することは、マーケティングの観点においても様々なメリットがあります。

まず第一に、ユーザーが何を求めているのか知るきっかけになるというのがメリットです。

インタラクティブコンテンツにおけるユーザーの行動は、マーケティングに役立てられるデータになります。

見込み顧客を対象にしたコンテンツのデータを分析すれば、ニーズをマッチさせるのに役立つでしょう。

また、ユーザーの方から積極的に情報を提供してもらいやすいというのもメリットです。

通常のお問い合わせフォームでは、本当に興味を持ったユーザーでない限りなかなか連絡をもらえません。

しかし、コンテンツとして楽しめる形にすれば、自然とユーザーがアクションを起こしやすくなります。

ユーザーの求めている情報を提供しやすくなることで、コンバージョンの促進にもつながるでしょう。

 

ワンポイント
ユーザーデータの入手やコンバージョン促進にもメリットがあります。

インタラクティブコンテンツのデメリット

インタラクティブコンテンツを提供する側にとってネックになるのは、まず制作に知識やスキルが求められることです。

ユーザーに興味を持ってもらうためには、UIやUXについての知識がある程度必要です。

また当然ながら、コンテンツを動かすためのプログラミングができなくてはなりません。

さらに、インタラクティブな仕掛けをあまり作りこみすぎるとわかりづらくなってしまうという注意点もあります。

あまりに仕掛けを凝りすぎて、動作が重くてユーザー離れの原因になってしまっては本末転倒です。

加えて、パッシブなコンテンツにプラスの制作コストがかかることも注意しておかなくてはなりません。

 

ワンポイント
制作スキルやコスト面をよく考えて製作しましょう。

インタラクティブコンテンツの事例をご紹介

さて、ここからはいよいよインタラクティブコンテンツの事例を紹介します。

実際に制作したいと考えている方は参考にしてみてください。

内容をタッチすると情報ページに飛ぶ雑誌

まず紹介するのは、インタラクティブな電子書籍の事例です。

動画メディアの「WATCHY」が2019年にリリースしたハワイ特集の電子雑誌には、触れると動く仕掛けがあります。

これは、雑誌中の一定の場所をタップすると関連したサイトや動画に飛ぶという仕組みです。

紙の雑誌にも、AR技術を使った同じような取り組みがあります。

しかし、これを電子書籍の形にすることで、より直感的な操作で情報にたどり着きやすくなっています。

見た目は紙の雑誌なのにWebサイトのような利便性を兼ね備えているのが特徴です。

インタラクティブ動画でサービスを疑似体験

続いては、動画を使ったインタラクティブコンテンツの事例です。

婚活相談サービスの「パートナーエージェント」は、サービスの疑似体験ができる動画を発表しています。

動画を再生すると、相談員の女性が登場します。

そして、画面上には、性別や婚活に関する悩みを回答するボタンが表示されるのです。

選択したボタンの内容により、ストーリーが分岐してそれぞれに合った動画が表示されます。

動画の最後には来店予約ボタンも表示されます。

ユーザーに興味を持たせて顧客になってもらうまでインタラクティブコンテンツが一貫した役割を果たしている好例です。

インタラクティブコンテンツの作り方

ここからは、実際にインタラクティブコンテンツを制作する際の作り方について概説します。

一口にインタラクティブコンテンツといってもその種類は様々です。

そのため、ここでは最低限押さえておきたい基本的な知識を紹介します。

使用するツール

インタラクティブコンテンツを作るのには、さまざまなツールが活用できます。

インタラクティブ動画の場合は、専用の制作ツールを使って製作することもできるでしょう。

動画投稿サイトの制作者向けツールでも、ボタンを配置するといった簡単な仕掛けなら作ることが可能です。

動画以外の場合は、それぞれの種類に合わせたツールをうまく組み合わせて活用しましょう。

例えば、画像をクリックするとリンク先のページに飛ぶように設定するための専用ツールもあります。

デザイン周りも、オンラインツールを使って簡単なものなら製作可能です。

また、HTML5やWebGLといったグラフィック関連の技術も制作に役立つでしょう。

作成の注意点

インタラクティブコンテンツを作る際は、特にユーザーの目線を考えて製作する必要があります。

例えば、動画内にボタンを配置する場合でも、ボタンの色が背景と似ていてはわかりにくくなってしまいます。

画像をクリックしてほかのページに飛ぶ場合でも、どこを押せば仕掛けがあるのかわかりやすくする工夫が必要です。

また、あまり複雑な仕掛けを作りすぎてもユーザーを混乱させてしまいかねません。

インタラクティブコンテンツを制作するときは、常にユーザーの視点に立つことを心がけましょう。

制作したコンテンツを第三者に客観的にチェックしてもらうのもおすすめです。

また、コストはかかりますが、専門の制作会社に頼むという方法もあります。

 

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インタラクティブコンテンツの活用に関する悩みの対処法

インタラクティブコンテンツは、様々なコンテンツの中でも受け身でないものという幅広い定義を持っています。

そのため、種類によって制作や活用の方法も全く異なります。

ここで紹介してきた事例は、ほんの一部です。

実際に制作するには、それぞれの種類や目的に合わせて具体的な知識が必要となります。

インタラクティブコンテンツの作成企画が初めてなら、プロに相談しながら進めるのもおすすめです。

デジマクラスでは、デジタルマーケティングの専門家による相談を受け付けています。

制作の方法から活用まで、幅広いアドバイスを受けられます。

制作で何か困ったことがあった際は、お気軽にお問い合わせください。

 

マーケティング戦略の事例はこちら

 

まとめ

ここまで、インタラクティブコンテンツの基本や事例について解説してきました。

インタラクティブコンテンツには様々な種類があり、メリットも多いことがおわかりいただけたでしょう。

インタラクティブコンテンツには、中には制作に専門的な知識が数多く求められるものもあります。

しかし、これからの時代、ますます多様化して一般的になることが予想される注目の内容でもあります。

ARやVRの技術がより浸透すれば、さらに没入感が高くユーザーを引き付けるコンテンツが生まれていくでしょう。

ここで学んだことを生かし、他と差をつけるコンテンツマーケティング戦略に役立てていきましょう。

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