マーケティング業界ではバイラルマーケティングを意識したコンテンツを作れば業績が伸びるといわれています。
バイラルとは英語の「Virus」つまりウイルスから来た派生語です。
ウイルスのように爆発的な規模でマーケティングが広がるという意味です。
バイラルマーケティングにはバイラルストラテジーが必要といわれます。
この記事ではバイラルマーケティングの事例を解説しながら、メリットや成功するコツを紹介します。
目次
バイラルマーケティングの特徴
SNSやYouTubeが絶大な人気を誇る今日において、最も拡散力のあるマーケティングがバイラルマーケティングだといわれます。
その特徴はSNSを通じて人から人へ口コミで広がる性質を持っているのです。
広告性が低いため消費者にとって警戒心が必要なくなるため、親和性が高くなるのです。
その結果、購買行動に繋がる可能性が高くなります。
企業としても高いコストをかけて広告を作成しても消費者に見てもらえないのでは無駄になります。
アドブロックなどユーザーは企業の動画を自らの意思で拒絶する傾向がますます強くなっているのです。
逆にいえばそれだけインターネットでは企業広告が溢れていてユーザーの心に届く広告が少ないのも事実といえます。
しかし、SNSの口コミなら広告以上に拡散性があるためコストをかけずに商品やサービスの認知度を高められるのです。
SNSマーケティングの事例はこちら
他のマーケティング手法との関連性
バイラルマーケティングは他のマーケティング手法と勘違いされやすい傾向があります。
ここではその関連性について見ていきます。
ステルスマーケティング
まずはバイラルマーケティングとステルスマーケティングの違いについてです。
バイラルマーケティングはSNSで拡散させることで自社の商品やサービスを認知させるプロモーションになります。
一方、ステルスマーケティングは、本来消費者が発信すべき商品への感想を販売会社の社員が意図的に発信する行為です。
時には会社から依頼されてインフルエンサーが口コミを発信するケースもあります。
これらの行為は「やらせ」と捉えられかねない行為であり、発覚すれば企業に大きなダメージを及ぼす恐れがあります。
バイラルマーケティングはリアルな消費者の声だから信頼度も高いのです。
バズマーケティング
バズマーケティングとは戦略的に有名人などに口コミさせて、商品やサービスのアピールをする手法をいいます。
例えば新作のファッションをプロモーションしたい時に、広く支持されているモデルや雑誌を利用したりします。
影響力が強い媒体を通じて発信される情報は訴求効果が高いため、多くの消費者の購買意欲をかき立てるのです。
いわゆるバズらせることだけがバズマーケティングの目的です。
バイラルマーケティングは「教えたい」・「伝えたい」という心理を利用したマーケティングです。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとはSNSで人気のインフルエンサーに自社の商品やサービスの紹介をしてもらうことです。
人気YouTuberなどを起用して商品紹介をすれば売上が大きく伸ばせるので注目させる手法です。
彼らには多くのフォロワーが付いているため高い宣伝効果が期待できます。
インフルエンサーを起用すれば消費者目線でコメントしてもらえるため共感を呼び起こすのです。
そのため訴求効果も高くなりコンバージョンに繋がります。
バイラルマーケティングの手法
バイラルマーケティングの実践方法は、人から人へ拡散してもらえる情報を投稿すればいいのです。
X(旧Twitter)に「フォロー&リツイートした方から〇名様にプレゼント」などがたまに見受けられます。
フォロー&リツイートしたら商品がもらえるかもしれないという期待感が膨らみます。
こうした消費者の心理を突いた手法がバイラルマーケティングといえるのです。
バイラルマーケティングを進めるに当たり2つの段階を意識しましょう。
- 1次バイラルマーケティング
- 2次バイラルマーケティング
まず1次バイラルマーケティングでは、コンテンツを紹介したい時に最初に知人に向けてシェアしてもらいます。
これは自然発生した欲求を有効に活用した手法であり、心に響くインパクトのあるクリエイティブを活用しましょう。
2次バイラルマーケティングでは友人紹介特典などインセンティブを活用して拡散を促します。
企業だけでなく顧客にもメリットがあるのが特徴です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
バイラルマーケティングの事例
バイラルマーケティングの手法について紹介しましたが、では実際の運用方法でどのような効果があったのか事例を紹介します。
海外の事例もありますので是非参考にしてみてください。
YG Entertainment
韓流スターが好きな人ならご存知かもしれない韓国の大手芸能事務所「YG Entertainment」を取り上げます。
K-POPが世界的に注目されるようになったのが韓国のラップミュージシャンPSY(サイ)の「江南スタイル」です。
YG Entertainmentはさまざまな媒体で露出させることで欧米進出を果たしました。
自然的な手法を用いたSNS対策やYouTubeでの音楽配信です。
自然に拡散されることを意図した戦略が功を奏し見事に欧米進出の足掛かりとなりました。
バイラルマーケティングの成功例としてBIGBANGやBTSがあげられます。
Volvo Trucks
スウェーデンの世界的に有名な「Volvo Trucks」によるバイラルマーケティングについて解説します。
Volvo Trucksは著名な俳優やパフォーマーとのエンターテインメント性が高い動画を作成しました。
内容としてはVolvo Trucksで取り扱っている製品の性能を俳優やパフォーマーとコラボしながら実証するというものです。
YouTubeで配信された動画はシリーズ化される人気ぶりで会社の知名度アップにも貢献したのです。
特にジャン=クロード・ヴァン・ダムとのコラボ動画は、2021年2月現在で1億回以上も再生されています。
株式会社良品計画
「株式会社良品計画」といえば日本だけでなく世界でも有名な質にこだわった生活雑貨や食品など取り扱う専門小売業です。
口コミやアンケートを利用したバイラルマーケティングを行っています。
店舗限定のキャンペーンもあります。
例えばあるキーワードに関した言葉をFacebookやX(旧Twitter)に投稿すれば店頭価格より10%割引などもバイラルマーケティングの1例です。
このキャンペーンで売上が2倍以上に増えたそうです。
株式会社ロッテ
「株式会社ロッテ」は主力製品の1つ「Fit’s」に関するバイラルマーケティングを2017年に展開しました。
ロッテといえばテレビCMでお馴染みですがこの時はYouTubeとX(旧Twitter)のみで動画を配信したのです。
10代の中高生に人気のある俳優やアイドルを起用し、ダンス中心の動画が人気になりました。
動画に刺激されてダンスを踊ってみたと投稿するユーザーも大勢いたのです。
このようにテレビを活用せず、拡散させることが十分可能であることを証明したのがロッテのバイラルマーケティングなのです。
SNSマーケティングの事例はこちら
バイラルマーケティングのメリット
バイラルマーケティングのメリットについて見ていきましょう。
コストを抑えられる
企業にとって最大のメリットは高い広告費を削減できることではないでしょうか。
極端な話ですがX(旧Twitter)にひとことつぶやくだけでも広告になるのです。
あとはそれを拡散させるだけです。
動画作成にコストをかけるより簡単で高い拡散性があるといえます。
資金力が少ない企業には、かなり取り組みやすいマーケティング手法です。
また、ユーザーが拡散してくれるため思いもよらないターゲット層にリーチできる可能性が出てきます。
信頼されやすい
通常のデジタル広告は多くの場合、ユーザーには敬遠されがちです。
しかし、バイラルマーケティングは同じユーザーからの情報のため広告色が薄く、企業と関わりがない分だけ警戒心がなくなります。
ユーザー目線でリアルな感想が聞けるため信頼性が高くなります。
企業が情報発信すると商品やサービスのメリットが前面に出てくるため、ユーザーは不信感を抱く傾向が強いのです。
それが、ユーザーの友達や家族、あるいは有名人からの情報であれば購入してみようかとなるのです。
バイラルマーケティングは信頼性の高さからいっても活用するメリットは高いといえます。
バイラルマーケティングにデメリットはある?
導入すればメリットが大きいバイラルマーケティングにも、デメリットがあります。
デメリットを押さえておくこともバイラルマーケティング導入には欠かせません。
手法を誤れば違法になる可能性がある
企業の信頼感を高めることに繋がるバイラルマーケティングですが、商品の売上を伸ばしたいために陥りやすいのがステルスマーケティングです。
有名人を起用したり、インフルエンサーに商品やサービスのメリットを強調させたり、あからさまな宣伝は逆効果です。
消費者をだますような行為と判断されれば違法性を問われることも出てきます。
そうなると企業と商品のイメージダウンは避けられません。
また、純粋に情報を拡散しているユーザーの行為も疑われかねません。
SNSは良い情報も、悪い情報も瞬時に拡散される傾向がります。
バイラルマーケティングは慎重に進めて行く必要があります。
スパムだと疑われる可能性がある
幅広く企業の情報が拡散できるバイラルマーケティングですが、利用するツールによってはスパムと認識される可能性があります。
メールを装ったスパムが一般的ですがSNSの普及で、SNS上でスパムメッセージが送信されるケースも増えてきています。
バイラルマーケティングを行なっているのにスパムと判断されないように注意しましょう。
企業や商品の信用に少なからず影響が出る可能もあります。
SNSマーケティングの事例はこちら
バイラルマーケティング成功のコツ
SNSは悪い情報も拡散され最終的に炎上することがあります。
そうならないように、正しい情報を伝えることを心がけてバイラルマーケティングを理解することが大切です。
それではバイラルマーケティング成功のコツについてまとめておきます。
目的にあったメディアを活用する
バイラルマーケティング成功のポイントとしては目的やターゲットに合ったメディアを活用することです。
マーケティングの基本はピンポイントで必要な情報を必要な人に届けることです。
ひとくちにSNSといってもそれぞれ利用する年齢層も異なります。
そのため目的やターゲットに合ったメディアを活用することが重要になります。
質の高いコンテンツを作成する
バイラルマーケティングでは質の高いコンテンツ作りが欠かせません。
拡散されやすい宣伝とはまだ誰もあまり認識していない新鮮な情報であり、宣伝効果を生みやすいコンテンツです。
ユーザーが求めているものは何かをリサーチし、その解決策を分かりやすい言葉で伝えるコンテンツを作りましょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
バイラルマーケティングの効果
バイラルマーケティングには高い宣伝効果があります。
企業にとって低いコストで高い宣伝効果があるのは特筆すべき点でしょう。
拡散され知名度が上がれば売上も伸びていきます。
さらにターゲットを絞ることで潜在顧客の掘り起こしにも大きな役割を果たします。
いくつかバイラルマーケティングの効果をあげておきましょう。
- 拡散で集客ができる
- 低コストで高い収益
- ユーザーの印象に残りやすい
- コンテンツの質の善し悪しでファンが作れる
バイラルマーケティングは収益率アップだけでなく、ブランドの認知やファン獲得まで幅広い効果が期待できます。
バイラルマーケティングの手法を詳しく知りたいなら
ウイルス感染のようにSNSの口コミから拡散され広がるバイラルマーケティングは企業も注目するホットな手法です。
資本力が少ない中小企業でも直ぐに始められるのが特徴です。
しかし、正しい利用方法を理解しないで進めると効果どころか炎上を起こす恐れがあります。
バイラルマーケティングの手法を詳しく知りたいならデジマクラスにご相談ください。
さまざまなマーケティング手法を提案してきたデジマクラスはクライアント企業の分析に長けています。
そして最適な手法をご提案し、実施から検証まで全面的にサポートいたします。
まとめ
バイラルマーケティングを解説してきました。
企業が広告を作成し配信するよりも、SNSを利用しユーザー同士の口コミの拡散が売上に影響する時代です。
スマートフォンを使い、お気に入りの情報や画像を共有できる現代社会においてバイラルマーケティングは適しています。
ユーザーの心理に訴えかけるコンテンツを作成し、実施する時は宣伝みたいにしないことです。
商品やサービスの情報が自然に入っていくような仕組みを作りましょう。
バイラルマーケティングで収益を確実なものにしてください。