ゲーミフィケーションの事例を解説!ゲーミフィケーション設計のポイントは?ゲーミフィケーションとバートルテストの関係も紹介

日本国内でも活用され始めているゲーミフィケーションは、マーケティングにおいて大きな注目を集めています。

今回はこの手法がどういった事例に活用されているのかを解説していきましょう。

ゲーミフィケーションを活用する際のポイントなどについてもご紹介していきます。

ゲーミフィケーションの事例を解説

ゲーミフィケーションというのは、日本語では「ゲーム化」と訳される言葉です。

これはゲームデザインなどに活用される要素を、ゲーム以外のものに活用することを意味します。

マーケティングにおいても、このゲーミフィケーションを導入している企業が多く、話題になっている手法の1つです。

ゲーミフィケーションというのは様々な効果が期待できるため、企業にとって大きなメリットがあります。

今回の記事ではゲーミフィケーションが導入された事例を通して、その効果について具体的に説明していきましょう。

 

ワンポイント
ゲーミフィケーションはゲームの要素をマーケティングなどゲーム以外に活用する手法です。

 

マーケティング戦略の事例はこちら

 

ゲーミフィケーションで得られる効果

まずはゲーミフィケーションによって得られる効果について解説していきます。

以下のような効果は特にメディア・サービスなどを売り出していく上で得られるものです。

マーケティングにおいて、ゲーム的な仕掛けというのは良い効果があります。

その効果について詳しく紹介していきます。

利用の習慣化

ゲーミフィケーションを導入することによって、ユーザーが習慣的にメディアやサービスを利用してもらいやすくなります。

サービスによく導入されるゲーミフィケーションとしては、スタンプ・ポイント・くじ引きなどがあります。

こうした仕掛けを導入することによって、ユーザーに持続的に利用してもらうことを促すことが可能です。

単調さを覚えるようなことであっても、ゲーム化することによって利用する意味を感じてもらうことができます。

リピーターを増やすための施策として、ゲーミフィケーションという手法は大変効果的なのです。

CVへ繋がりやすい

ゲーミフィケーションを活用することで、CV(コンバージョン)につなげやすくなるという効果もあります。

サービスを利用することに対して楽しさを感じやすいのがゲーミフィケーションの特徴です。

そのため、サービスに対して持続的に興味を持ってもらえるため、最終的な成果につながりやすいというメリットがあります。

売上を向上させるための施策としても最適な手法の1つなのです。

 

ワンポイント
・ユーザーに習慣的に利用してもらいやすくなる
・ゲーミフィケーションを通してユーザーが楽しさを感じられるためCVにもつながりやすくなる

事例①:くら寿司

ここからは具体的な事例を取り上げて解説していきます。

最初にご紹介するのはくら寿司の導入事例です。

国内大手の回転寿司チェーン店であるくら寿司でも、ゲーミフィケーションを導入しています。

ビッくらポン!の導入

ビッくらポン!は、くら寿司の店舗で食事をした際にガチャガチャ式のゲームにチャレンジできるというものです。

テーブルにある投入口から寿司が乗っていた皿を入れると5皿に1回、抽選ゲームに挑戦することができます。

このゲームで当たりが出れば、景品をもらうことができるという仕組みとなっています。

ただ食事をするだけでなく、このようなゲームを食事の場に導入することによってこれ目当ての顧客を獲得しているのがくら寿司です。

このように飲食店でもゲーミフィケーションを導入することによって、売上の向上を実現させています。

施策のポイント

この施策のポイントは、ゲームの頻度を5皿に1回という設定にしているところにあります。

これによって、ゲームをするためにいつもより少しだけ多く注文したくなるという心理的な作用が生じるのです。

また、期間によって景品が変わるというのもポイントとなっています。

顧客によっては景品をコンプリートするために何度も来店するというケースもあります。

そのためリピーター率を向上させることにもつながっているのです。

ソーシャルゲームにあるガチャのシステムを応用した施策だといえるでしょう。

事例②:花キューピット

次にご紹介するのはインターネットで花を注文することができる花キューピットのゲーミフィケーション活用事例です。

診断コンテンツの導入

花キューピットでは母の日のキャンペーンの一環として、診断コンテンツを導入しました。

母の日は、1年間で花のギフトの注文が特に増える日です。

普段花を買わない人も、インターネット上からギフトを注文する傾向にあります。

中には自分で何を基準にしてギフトを選べばいいのかが分からないという人もいるでしょう。

このコンテンツはそんな人々のための施策です。

この診断コンテンツでは2択の質問を5問出すことで、その人に合ったギフトを提案してくれます。

そのため、診断を行えばどういったギフトを送ればいいのかが明確に分かるという仕組みになっているのです。

ユーザーは診断を楽しみながら悩みも解決できるという施策となっています。

施策のポイント

この施策によって、従来のように全ての人に同じ商品をおすすめするのではなくその人に合ったものをおすすめできるようになりました。

また、花を購入する際に「何を買えばいいのか分からない」ということがネックになっていた人の解決策にもなったのです。

直接店舗に行くことができないという人でもインターネット上から自分に合う商品を見つけやすくなりました。

ゲーミフィケーションを通して、手軽におすすめ商品を知ることができる施策となっています。

 

マーケティング戦略の事例はこちら

 

事例③:株式会社パル

アパレルブランドを展開している株式会社パルは自社の通販サイト内でゲーミフィケーションを導入しました。

今までにないゲーム性を通販サイトに導入することで、多くのユーザーに楽しんでもらえる仕組みを作ったのです。

映画とコラボしたアイテム探しゲームの導入

株式会社パルは、自社の通販サイトPAL CLOSET」の中で映画とコラボしたアイテム探しゲームを導入しました。

このゲームでは、「PAL CLOSET」の様々な場所に隠された4つのアイテムを探すというミッションを課せられます。

そして見事その4つのアイテムを見つけることができれば、お得に商品を購入できる特典を受けられるというものです。

アイテム探しを楽しみながら、ネットショッピングも同時に楽しめるという施策となっています。

施策のポイント

この施策は「KARTE」というWeb接客プラットフォームを使用することで実現しました。

このプラットフォームではユーザーの情報を個人ごとに管理できるため、ゲームの進行状況なども制御することができるのです。

進行状況に合わせて表示されるメッセージを変えるのも、この「KARTE」があれば簡単に行うことができます。

そのためサイトを変更することなく、施策を行うことが可能となったのです。

事例④:株式会社バロックジャパンリミテッド

次はアパレル企業である、株式会社バロックジャパンリミテッドのゲーミフィケーション活用事例です。

この会社では、レディースブランド「SHEL’TTER」のWeb通販サイトでゲーミフィケーションを導入しました。

クーポンのルーレットの導入

SHEL’TTER WEB STORE」では、ルーレットを回すことによってクーポンを取得できるという仕組みを導入しました。

ルーレットを回すゲームを楽しみながら、クーポンも獲得できるという、ユーザーにとって大変お得な施策です。

取得したクーポンは商品を購入する際にクーポンコードを記入することで適用されます。

施策のポイント

この施策では、クーポンの使用期限を当日までに限定したことによって獲得した後にすぐ購入するという行動につなげることができました。

これにより、利用期限が切れる前に使用しようとする人が増加し、コンバージョン率の向上が実現したのです。

ゲーム形式でクーポンの取得を楽しめるだけでなく、その使用期限の設定も施策のポイントだといえるでしょう。

ゲーミフィケーション設計のポイント

次はゲーミフィケーションを設計する際のポイントについて解説していきます。

以下のポイントを押さえれば、効果的な施策を行っていくことができるでしょう。

導入の目的を明確にする

ゲーミフィケーションを導入することによって何を達成したいのか、その目的を明確にするようにしましょう。

商品の購入につなげたい、SNS上で自社の商品を拡散して欲しいなど明確に目的を設定することが重要です。

ユーザーに何を求めて、どういった行動をして欲しいのかを考えて、それに合わせて施策を設計していきましょう。

「クエスト」の設定

目的を設定することができたら、次は「クエスト」を設定していきます。

「クエスト」というのはユーザーを行動させるための方法を意味する言葉です。

「クエスト」はゲーム用語で、この「クエスト」を達成することによってユーザーは「報酬」を得られるというものです。

その際、難易度を段階的に設定すると良いでしょう。

難易度に応じて「報酬」を設定することによって、より効果的な施策となります。

「報酬」の設定

「クエスト」に対して「報酬」を設定することは忘れてはいけません。

ゲーミフィケーションというのは一般的に、ユーザーの購買意欲やサービスへのモチベーション向上のために導入される施策です。

「報酬」は以下のような形で分類されます。

  • マネタリーリワード
  • インナーリワード
  • ソーシャルリワード

「マネタリーリワード」はクーポン・ポイントなどの金銭的な「報酬」を受けられるものを指す言葉です。

「インナーリワード」はスキルアップ・達成感など、ユーザーの内的な「報酬」が得られるものを指します。

「ソーシャルリワード」はユーザーの承認欲求を満たすことを目的とした「報酬」のことです。

このように「報酬」というのは様々な形でユーザーに与えられます。

自社が施したいゲーミフィケーションに合わせた「報酬」を考える必要があるでしょう。

情報の可視化

また、情報を可視化することもゲーミフィケーションにおいて重要なポイントです。

レベル・称号・ポイント・ランクなどといった形で現在の情報を可視化すると、ユーザーのモチベーション向上につながります。

また、ランキングなどを発表することでも、ユーザー同士の競争意識を刺激することができます。

より高いランクを目指すためにポイントを稼ごうという意識を持たせることで、継続的にサービスを使ってもらうことが可能になるのです。

 

ワンポイント
・導入の目的を明確にしながら施策を設計する
・「クエスト」でユーザーの行動する方法を設定する
・様々な「報酬」を導入してユーザーのモチベーション向上を図る
・情報を可視化することで継続的にサービスを使ってもらうようにする

ゲーミフィケーションとバートルテストの関係性

バートルテストというのは、ゲームをする際のプレイヤーの心理を4タイプに分けた心理テストです。

この心理テストはリチャード・バートルによって提唱されました。

このバートルテストはゲーミフィケーションにおいても有効で、ユーザーの行動を想定するのに適しています。

バートルテストでは以下の4つにプレイヤーのタイプが分けられます。

  • アチーバー
  • エクスプローラー
  • ソーシャライザー
  • キラー

アチーバー」は「アチーブメント」、つまり目標の達成によって喜びを感じるタイプです。

このタイプに対しては達成感が得られるゲーミフィケーションが効果的だと考えられるでしょう。

エクスプローラー」は隠し要素を発見することに対して喜びを感じます。

そのため、このタイプには隠れた特典を用意することでモチベーションを向上させることができるでしょう。

また、「ソーシャライザー」は他者と交流することに喜びを見出します。

プレイヤー同士の交流を促すようなキャンペーンがあれば、このタイプへ訴求することができるでしょう。

キラー」はゲーム内で1番になることに喜びを見出します。

他のプレイヤーよりも高い地位となることで満足感を得るタイプです。

このタイプに対しては、ランキングなどを発表することで競争意識を刺激すると良いでしょう。

このように、タイプごとに有効となる施策が異なるため、ユーザーごとの特徴を把握することが大切なのです。

ゲーミフィケーションを導入する際はバートルテストを参考にすると、より効果的な施策を行うことができるでしょう。

 

ワンポイント
バートルテストの考え方はゲーミフィケーションにも役立ちます。

ゲーミフィケーションの導入で困った時は?

もしゲーミフィケーションの導入に際して困ったことがある場合には、デジマクラスコンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか。

デジマクラスのコンサルタントはマーケティングに関しての深い知識を備えており、ゲーミフィケーションについても理解しています。

そのためどのように導入すれば良いのか、自分たちだけでは分からないという場合に相談すれば良いアドバイスをくれるはずです。

もし困った時にはコンサルタントへの相談を検討してみてください。

 

マーケティング戦略の事例はこちら

 

まとめ

今回はゲーミフィケーションの導入事例を中心として、施策を行う上でのポイントなども解説してきました。

ゲームの考え方をマーケティングにも取り入れることによって、ユーザーに新たな楽しさを提供することができます。

こうした施策はリピーター率の向上にもつながるため、サイトやサービスの運営で積極的に導入すると良いでしょう。

もしゲーミフィケーションをどのように導入すれば良いか分からないという方は、デジマクラスのコンサルタントに相談しましょう。

コンサルタントのサポートを受けることで、効果的な施策も思いつくはずです。

この機会にぜひコンサルタントを活用してみていただければと思います。

最新情報をチェックしよう!