イノベーティブな技術や独自のアイデアをもとに新しいビジネスやサービスを展開する企業をベンチャー企業といいます。
ベンチャーは成長過程の企業で小規模から中規模まであり、新しい価値観と創造力にもとづくビジネスをする集団です。
ベンチャー企業では社員一人ひとりに裁量権がありさまざまな仕事に挑戦できる環境があります。
ベンチャーではどんな成長ができるのか、大企業との違いやそれぞれの良さなども解説します。
目次
成長できる環境の条件は?
自分が成長できる環境にはどのような条件が必要なのでしょうか。
ベンチャー起業は実力主義で若くてバリバリ働きたい、成長したい人が多い企業だといわれます。
確かにベンチャーにはスピード感があり成長志向が強い人が多く働いています。
自由闊達で自分の裁量で仕事のスピードも調整でき勤務時間も比較的フレキシブルです。
それでは具体的に成長できる環境の条件とはどのようなものか見ていきましょう。
ビジョンや目的の一致
企業で長く働いていると経験と知識が増える分、チーム内では頑張らなくても仕事はこなせるものです。
昔からあるルールに縛られそれがたとえ矛盾していても改善しようともしない風潮があったりします。
しかし、ベンチャーは歴史が浅く知識や経験も十分ではありません。
社員もさまざまなジャンルから集まっていることもあります。
参考にするものがなく自分で積み上げるしかないのです。
関わる仕事も初めての人も多く、自分で結果を考え探し求めなければなりません。
しかし、少数精鋭だからこそメリットもあります。
チーム内で抱えるプロジェクトに対する認識を共有でき、一つの目標に向かって一致団結できるのがベンチャーの強みといえるでしょう。
規模も小さいので会社全体のビジョンや目的も一致します。
社員は同じことをやり続けるのではなく、新しいことにチャレンジし向上しようとする強い意識を持っています。
また会社の成長とともに自分の成長も楽しめるのがベンチャー企業です。
挑戦できる環境
ベンチャーには大企業にない何でも挑戦できる環境があります。
場合によっては企画だけでなく立案から営業、運用さらには検証と一人で何役もこなさなければなりません。
つまり自分が求めればいくらでも成長できるということです。
意識の高い仲間と働ける環境は自分の成長に欠かせません。
また将来起業したいと考えるならこれほど最適な環境はないでしょう。
優秀な上司や仲間
社員一人ひとりが自分の成長が会社の成長だと認識しているため、全員が高い問題意識を持ちながら仕事に取り組んでいます。
また社内に閉塞感や固定概念がないため自由な発想を持つ人が多いのもベンチャー企業といえます。
社員の決断力や実行力は迅速であり優秀な上司や仲間が多いのが特徴です。
ベンチャー企業では社長を含む上司との距離感がないのも働きやすい環境といえます。
経営者の企業理念をそばで学べるのもベンチャーならではです。
居心地の良さ
ベンチャーは自分の裁量で動くことが多い企業であり、モチベーションと目標を持って結果を出せれば居心地がいい職場だといえます。
固定概念がないため柔軟な発想がビジネスチャンスに活かせることも魅力です。
ベンチャーは成果を出せば報酬も上がるためモチベーションが維持できます。
成長したい人にとってのベンチャー企業の良さ
ベンチャー企業はいわば発展途上の企業であり若手にも権限を与えて責任ある仕事を任せます。
一般の企業なら営業をサポートする企画チームなどが大きな力になりますがベンチャーにはありません。
そのため自分で問題を解決し切り開く強い意志が必要です。
ただ、仕事の裁量権を与えられさまざまな経験して成長したいと考える人にはベンチャー企業はおすすめです。
ベンチャー企業は安定性や労働環境は厳しい面もありますが、成長したい人にとってこれほど熱い企業はありません。
風通しの良さ・しがらみの少なさ
離職理由の上位に職場環境の悪さ、中でも人間関係で悩み転職を選ぶ人が多くいます。
過剰に気を遣い、しがらみから率直な意見が言えない風通しの悪さが一般の企業にはまだあります。
しかし、ベンチャー企業は組織の圧力がないため自分のやりたいことが実現できる環境です。
しがらみがないため決裁も早く仕事をスムーズに進められるというメリットがあります。
常に役員を始め経営陣の顔が見える環境は少ないのではないでしょうか。
チャレンジできる環境
ベンチャー企業は社員の数が比較的少ないため一人でいくつもの仕事をこなすこともあります。
営業をやりつつマーケティングの仕事をすることも普通です。
そのためどんな仕事でも対応できる能力が身につき仕事の幅も広くなります。
新しい仕事にもチャレンジできスキルと経験を積むことができます。
高い志と勢い
会社の理念や商品、サービスを少しでも多くの人に知って欲しいという志があればベンチャー企業に向いているといえるでしょう。
何か変化を求めそれを受け入れる積極性や変化の早さに対応できる能力と勢いがベンチャー企業を志す人には必要です。
裁量権が与えられる以上それに応えるだけの強い意志はもちろんのこと忍耐力も欠かせません。
高い志を持つ社員たちがより良い商品やサービスを提供する目標に向い一丸となるだけの勢いがあります。
求められる期待値が高い
大手企業で勤務する人の中にはベンチャー企業に興味を持つ人が増えています。
何のしがらみもなく信じるのは自分の力だけ、そういった職場環境が魅力的に見えるのは確かです。
大手企業で特に達成感もなく働いて時間を過ごすより、確かな自分の成長を感じられるベンチャー企業はリスクもありますが魅力もあります。
最先端のAIを使った企業や医療関連のベンチャー企業などがあり高収入を稼ぐ社員も多くいます。
求められる期待値も高く、それに押し潰されて途中で挫折する人もいるのです。
ただ、自分の未来を主体的に構築したい人にはベンチャーは可能性を秘めた企業なのです。
当事者意識を持って取り組みやすい
当事者意識が強い社員を持つ企業は結果として企業の成長に繋がります。
大企業にいればその意識が稀有になりがちで主体性も持てないまま働いている社員が多くなる傾向があるといえます。
そうした社員が多ければ企業の成長速度も遅くなるのです。
一方でベンチャー企業は社員数も少なく抱える案件一つ一つに結果を出さなければなりません。
また当然当事者意識を持ち、誰かが助けてくれるという考えは捨てなければなりません。
当然当事者意識が持てれば責任感が出て、ビジョンを持って自力で行動を起こせるのです。
ベンチャー企業には当事者意識を持った社員が多く、自分が何をしなければならないか理解できています。
また、チーム内の情報連携も素早く最終的にはクライアント対応も迅速に行われることになります。
成長したい人にとっての大企業の良さ
大企業には大企業なりの良さがあり成長したい人にとってメリットもあります。
いくつか紹介しましょう。
特定のスキルを腰に据えて伸ばせる
大企業には人材育成のため専門のスキルを伸ばせる研修制度が充実しています。
人材育成を掲げる企業ほど採用時に意欲的な人を採用し時間をかけて育成していきます。
社員同士もモチベーションが高く資格取得には会社からの支援も行われます。
資格を取り専門性を活かしてキャリアプランを考える人が多いのも頷けるのではないでしょうか。
また世界で活躍する企業では最先端のテクノロジーを使ったノウハウを学べるチャンスもあり、世界で活躍することも可能です。
他にもさまざまなスキルが伸ばせます。
- 大型プロジェクトを任せられる
- 人事異動で自分のキャリアアップの実現
- 管理職になれば多くの部下を抱えリーダーシップが発揮できる
- 大企業だからこそ経験できる人間関係の構築
大企業にはジョブローテーションや人事異動があり職場環境が変わります。
多くの人に触れることで人間関係の構築ができるようになり、新しい可能性を見いだすチャンスに恵まれます。
リスクの少なさ
ベンチャー企業は規模的が小さくリスクにさらされる可能性があるのです。
抱えている大きなプロジェクトが失敗したり、投資先の企業が倒産したあおりで破産に追い込まれたりすることがあります。
将来性に夢をかけて起業したはずが、あてがはずれて倒産するケースもあります。
大企業はネームバリューや影響の大きさから社会的に見ても信頼性は高いでしょう。
また企業収益が厳しくなっても支援してくれる取引金融機関がついているので倒産のリスクは担保されます。
保有資産も多いため財務状況が悪化すれば売却することで当面のリスク回避も可能です。
福利厚生なども充実しており育児休暇や社宅、寮といった施設の完備や手厚い補助もあるのが特徴です。
一方、ベンチャー企業は福利厚生、特に退職金制度や年金など整っていない企業もあります。
世の中への影響力
商品やサービスを大量に供給する大企業は日本のみならず世界にも大きな影響力を持ちます。
公共性が高い企業はその影響力はさらに大きくなります。
また海外進出している企業は政治や経済などからのインパクトが国内以上に大きく影響するのです。
昔のように大企業だから将来は安泰といえる時代ではなくなりつつありますが、世界シェアを握る企業はリスク回避に長けているといえます。
新卒の場合は潰しが効く
学歴至上主義がいまだ残る日本では中小企業から大企業への転職はほとんど不可能です。
しかし、大企業に新卒採用されればベンチャー企業や中小企業には転職も可能なため潰しが効くといわれます。
大企業で働いたスキルと経験を活かして自己実現のためにベンチャー企業に転職するのもいいかもしれません。
ベンチャー企業には大企業特有の細分化された業務はなく自分とは異なるバックグランドを持つ人たちに出会えるのは大いに刺激になります。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
ベンチャーでこそ成長できる能力は?
安定と世の中で大いに活躍ができる大企業からベンチャー企業に転職をするなら自分に何ができるかを考えてみてください。
ベンチャー企業では自分を成長させられる環境があります。
ベンチャー企業で成長できる人の特徴は以下の通りです。
- 環境が整っていなくても結果が出せる
- 自分で考えあらゆる手段を使いコミットできる力を持っている
- 当事者意識を持っている
こういう方ならベンチャー企業で成長できます。
次はベンチャー企業で成長できる能力について解説します。
事業を形にする力
どのような状況にあっても諦めず求められる事業を形にできる能力を持っている人こそ確かな成長を実感できます。
将来的には企業に属さず自分で起業する力を身につけることを目標にできる人はベンチャー企業がおすすめです。
自分一人で事業を形にするそれがベンチャー企業の醍醐味といえるのではないでしょうか。
あらゆる手段を駆使して目標を実現する力
ベンチャー企業を目指すなら人から指図されるのを待つのではなく、達成しなければならない目標に率先して取り組める人が向いています。
標準的なレベルでは飽き足らずさらに高みを目指し、その目標達成のためにあらゆる手段を駆使して結果が出せる力が重要なのです。
自分を成長させられるベンチャーの特徴
ベンチャー企業には大企業のような研修制度や手厚いフォローはまずないと考えてください。
自分で課題を考えそれを目標に切磋琢磨して行く姿勢が、ベンチャー企業で活躍する社員共通の特徴です。
自力で立ち上がり走れる精神力が求められます。
その分仕事の範囲は広がり今までになかった成長した姿を実感できるかもしれません。
またベンチャー企業は一人ひとりが営業もやるのが普通であり、これまでの経験やスキルが活かせる職場環境といえます。
状況に応じて対応が求められるため将来ベンチャー企業として起業する人にはまさに実践の場ということになります。
ベンチャーでの成長がうまくいかない場合
ベンチャー企業は経営者のマインドが強く反映されるため社風が独特なことがあります。
またベンチャー企業は社員教育や研修がほとんどありません。
社員は日々の業務に追われて困った時は誰にも相談できず一人で解決しなければなりません。
大手企業であればアシスタントがいて雑務は任せておけば良かったものが自分で対応することになります。
仕事に追われて達成感がないなど入社前のイメージとはかけ離れたものだと気づく人もいます。
裁量権があるということは全て自分でこなすことです。
チャレンジすることに積極的でなければ孤立感を味わい成長すら感じられなくなります。
ミスマッチしないためにも労働環境は自分に果たして合っているのか調べておきましょう。
ベンチャー企業に向かない人の特徴をあげておきます。
- ベンチャー企業に夢を抱きすぎている人
- 安定志向型で変化に対応するのが苦手な人
- 年功序列・終身雇用を望む人
- 仕事が受身な人
- 失敗を恐れて挑戦できない人
ベンチャー企業は意思決定が早いといわれますが事業が失敗すれば倒産の危機もあり得るからです。
安定性を求めて大企業に入社した人はこのスピード感に対応できずに悩むことになります。
こうした人はベンチャー企業で働くことはなかり厳しいかもしれません。
どうしてもモチベーションが維持できないというなら思い切ってリセットした方がいいかもしれません。
ベンチャーで成長が見込めそうだと思ったら準備すること
自分が即戦力としてベンチャー企業でやっていけると確信したら転職の準備を始めましょう。
ベンチャー企業の社長はX(旧Twitter)などSNSを通じて情報発信する人が多いのでチェックしてみてください。
企業理念や会社が求める人材、会社の将来像など情報収集を行いましょう。
例えば転職エージェントを利用すれば社風や待遇、社員の意見など教えてくれます。
ゼロから作り上げるのが好きでどんなことにも果敢にチャレンジして、キャリアを伸ばした方にはベンチャー企業は最適でしょう。
自分の夢と企業の成長を思い描けるならベンチャーです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
ベンチャーで成長するためのポイント
ベンチャーで成功するポイントについて解説します。
- 自力で動く
- フレキシブルなスタンスで仕事をする
- 成果に対して強い執着心を持つ
- ストレスを楽しむ
ベンチャー企業で成功するためには自分の仕事は最後まで責任を持って成し遂げる精神力が必要です。
また早く成長したいのなら仕事を優先順位の中で一番高くすることも必要になります。
仕事にはスピード感を持ち仮説に従って行動、検証し改善点を見つけることです。
失敗を恐れず重ねることで対処方法を自分で考えベストな解決方法を見つけ出せるようになります。
そして成果への執着心があればストレスを楽しめるようになります。
また得意ジャンル以外でもやってみようというスタンスを持ち合わせている人は早く成長できるでしょう。
ベンチャーでしかできない成長を求めているなら
若くして成長を確かなものにしたい、裁量権のある仕事をこなしたいと考えるならベンチャーを目指すべきです。
結果に応じて評価と裁量権も広がるため大企業にはない成長を感じられます。
そして自分の成長を通して会社も成長し未来を作っていけるのです。
将来自分の会社を持ちたいと考えるならベンチャーは実践の場であり、ここで自分を作り上げられるでしょう。
まとめ
ベンチャー企業も大企業もそれぞれにメリットとデメリットがあります。
ベンチャー企業に転職するなら自分が成長できる環境がそこにあるか、スキルや経験が活かせるかが重要です。
ベンチャー企業といっても経営者の考え方、事業内容、社風によりさまざまです。
大きなやりがいと報酬が得られる可能性があるベンチャー企業はこれからも注目されるでしょう。
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