リブランディングとは、企業のブランドイメージを再構築することを指します。

企業の中には、時代に合わせたリブランディングを検討している企業も多いのではないでしょうか？

しかし、リブランディングを行うことは簡単ではありません。

どのように進めていけば良いかお悩みの企業もあるでしょう。

今回はリブランディングの成功事例をご紹介します。リブランディングをする企業の参考になれば幸いです。

リブランディングの成功事例を紹介！

企業のリブランディングを進めたいと思っている企業でも、どのように進めれば良いかわからないという人も多いでしょう。

リブランディングの手法はさまざまで、どの手法が成功するかは一概にはいえません。

最も大切なのが、自社のサービスやターゲットに合ったリブランディングができるかどうかです。

そこで、リブランディングを実施するポイントと成功事例を今回はご紹介します。

リブランディングを考えている企業は、これから紹介するポイントを押さえてリブランディングを成功させましょう。

リブランディングを実施する目的とメリット

多くの企業が、リブランディングを実施した経験があると思います。

さて、リブランディングを実施する目的やメリットはあるのでしょうか？

事例やポイントを紹介する前に、実施する目的とメリットを解説していきます。

商品・サービスの改善

リブランディングを実施する目的として、商品やサービスの改善が挙げられます。

販売している商品や提供しているサービスとブランドイメージが異なっていれば、売上が思うように伸びないでしょう。

商品・サービス・ターゲットなどに合わせたブランドイメージにすることで、企業のイメージ向上や売上アップにつながります。

そのためには、自社の商品やサービスの強みや弱みを把握することが大切です。

強みを生かしつつ、弱みを補完できるようなリブランディングができれば、企業の成長に影響を与えるでしょう。

消費者へのアプローチ

リブランディングをすることのゴールは、消費者を行動につなげることでしょう。

どんなに素晴らしいリブランディングをしたとしても、消費者の行動につながらなければ意味がありません。

そのため、消費者に向けたアプローチが大切となります。

新しいターゲット層を取り込むことも大切ですが、これまでご愛顧いただいた消費者への心遣いも重要です。

ガラリとブランドイメージが変わってしまっては、今までご利用いただいていた消費者が離れていくかもしれません。

リブランディングを行う場合は、過去の経験やノウハウは活かしつつ進めていくようにしましょう。

リブランディング成功事例その１：湖池屋

湖池屋は、カラムーチョ・ポリンキー・スコーンなどのお菓子を販売しています。

リブランディングがなされたのは、新社長が就任したタイミングでした。

「妥協なく一番おいしいポテトチップスをつくる」という原点に戻り、リブランディングが行われました。

その際に発売された商品が、KOIKEYA PRIDE POTATOです。

他の商品と差別化するためにパッケージを一新。CMも新たに制作することでユーザーの頭に残るようにしました。

見事に商品は大ヒットし、湖池屋はリブランディングに成功しています。

リブランディング成功事例その２：ヤンマー

ヤンマーがリブランディングに着手したのは、創業100周年のタイミングです。

記念すべきタイミングで、更なる認知拡大を狙うためにリブランディングを行いました。

BtoBの企業だったため、一般ユーザーとの接点が少ないことがヤンマーの課題でした。

そこで、農業ウェアやトラクターのコンセプトモデルを新しく作ることで、一般消費者への知名度向上を狙います。

さらに社屋を最新のビルにすることで、これまでヤンマーと関わってこなかった人にも新鮮なイメージを植え付けました。

リブランディング成功事例その３：フランセ

従来のフランセは、横浜のお土産というイメージがありました。

これまでの顧客は50代〜60代が中心でしたが、若い世代を取り込みたいという思いでリブランディングを始めます。

まずは販売しているお菓子の見直しから行われました。

味のリニューアルはもちろん、形状も細長い形にすることで、女性も食べやすい大きさを意識しています。

リニューアルした商品は本格的に販売する前に、試験的な期間限定販売を実施。

試験販売で高評価を得たため、本格的に商品化することとなりました。

商品化当初は売上が苦しい時期も続きましたが、シュクレイに統合されたことで売り上げは一気に増加します。

超試食販売というシュレクイの得意技を活かし、若い世代にも人気があるお菓子へと成長しました。

リブランディングの手順

リブランディングに成功した企業をご紹介しましたが、自社で行った場合のイメージができましたか？

実は、リブランディングには成功へ導くための手順が存在します。

そこで、まずはリブランディングの手順を抑えましょう。

現状分析

最初に行うべきは、現在のブランドについて分析をすることです。

• 自社のブランドが位置しているのはどのポジションか
• 競合にはどのような企業があるのか
• ブランドの強みや弱みは何か
• 他社と差別化できる部分はどこか

3C分析・4P分析・SWOT分析などの手法を使いながら、自社のブランドを分析しましょう。

ブランドについて見直すことで、どのように再構築をしていけば良いかがわかるはずです。

ブランドの新たな指針を決定

ブランドの現状について分析ができたら、ブランドの新たな指針を決定します。

これまでのイメージのままいく部分と変える部分を選定し、これからのブランドを作っていきましょう。

新たな指針を決定する際には、時代の流れもイメージすることが重要です。

その時代によって、流行や受け入れられるイメージは異なります。

時代に合った指針でなかった場合、消費者に受け入れてもらえないかもしれません。

今の時代に合っているのかもターゲットに合わせて考えながら、多くの人に受け入れられるブランドを目指しましょう。

ブランド刷新を告知

ブランドのイメージが決定したら、ブランドの告知に移ります。

リブランディング後のブランドイメージをただ伝えるだけではなく、印象に残るような伝え方をすることが大切です。

ユーザーには、これまでのブランドイメージが強く残っているでしょう。

そのイメージを一新するための手法は企業によって異なります。

自社に合ったコミュニケーション手法で伝えることが、ブランドイメージが世間に浸透する近道です。

リブランディングが成功するポイント

リブランディングを成功させるためには、いくつかのポイントがあります。

これから紹介するポイントを押さえることで、リブランディングを成功に導くことができるでしょう。

課題点を見つける

現状のブランドの課題点を見つけなければ、何を改善していけば良いのかわかりません。

課題点を見つけるためには、いくつかの手法があります。

さまざまな手法を駆使しながら、まずは課題点を見つけましょう。

課題点を見つけるためには、客観的な意見も必要となります。

可能であれば、社外からの意見も積極的に取り入れるようにしてください。

自社の強みを見つける

課題点とは反対に、強みを見つけることも非常に重要です。

強みを把握することで、これから打ち出していくべきポイントがわかります。

他社にないような強みがあれば、その部分を全面的に打ち出すことでリブランディングに成功するでしょう。

目指す方向を明確にする

リブランディングを進めていくことを決めたら、ブランドが目指す方向を明確にしましょう。

ゴールが定まっていないと、リブランディングを適切に進めることができません。

目指す方向を明確にし、そこに向かって突き進んでいくようにしましょう。

途中でブレることのないよう、社内では目指す方向は統一するようにしてください。

批判を受けても妥協しない

リブランディングを進める中で、批判を受けるかもしれません。

「昔の方が良かった」という人もいるでしょう。

しかし、批判を受けたからといって途中で諦める必要はありません。

ブランドが進むべき方向を決めたのであれば、そのイメージに向かって突き進むべきです。

中途半端になってしまっては意味がないので、妥協せずにリブランディングを進めましょう。

リブランディングのタイミング

リブランディングにはタイミングが重要です。

相応しいタイミングが存在するので、このタイミングで行えば成功する確率が高くなります。

自社の経営状況などを加味しながら、今がリブランディングのタイミングなのか見極めてください。

ブランド表現が古くなっている

ブランドの現状を分析したときに、表現が古くなっていると感じたらリブランディングのタイミングです。

時代が変わるにつれて、ユーザーの手法が変わったり、業界の技術が発展したりとさまざまな変化が訪れます。

いつまでも昔のままのイメージで行っていると、いつか古くなるタイミングが来てしまうでしょう。

定期的に分析をすることで、古くなるタイミングを見極めることができます。

ブランドイメージが進化し続けることで、いつまでも新鮮なイメージで居続けることができるでしょう。

ブランディングが上手くいっていない

もしもブランディングが上手くいっていないようであれば、リブランディングを検討してください。

上手くいっていない場合は、現在のブランドイメージがユーザーに合っていない可能性があります。

現状のブランディングを見直し、課題点を洗い出すことでどのように改善すれば良いかが見えてくるでしょう。

市場環境の変化

時代の流れに合わせて、市場のニーズは変化していきます。

時には時代の変化の影響で、これまで人気だったはずのブランドが受け入れてもらえなくなるかもしれません。

もしも市場を取り巻く環境が変わっていくことを感じた場合は、リブランディングを進めることをおすすめします。

需要が落ちてからリブランディングを始めても、手遅れの状態になってしまうかもしません。

早めの対応を心がけることで、ユーザー離れを防ぐこともできます。

市場の動向を適時チェックしながら、柔軟に対応できるように心がけましょう。

新規市場への参入

新規市場への参入が決まっている場合は、ブランドイメージを見直すことが大切です。

特に競合がいる場合、他社との差別化が欠かせません。

自社だけの強みを見出し、ブランドイメージを打ち出すことでユーザーの印象にも残ります。

ブランドイメージが伝わることで、新しいサービスだけではなく従来のサービスの利用にもつながるでしょう。

ひいては、企業の売上アップに影響することが期待できます。

リブランディングを成功へ導くためには

リブランディングを成功させるために最も大切なポイントが、自社のサービスについて十分に理解することです。

いくら他社の成功例を真似しても、リブランディングを成功させることはできません。

主観的に見た視点だけではなく、客観的な目線からも自社のブランドを見ることが大切です。

しかし、客観的な視点で自社のブランドを見つめることは難しいでしょう。

どうしても主観的な視点となってしまうので、ユーザーから見た課題点が見つかりづらいかもしれません。

そこで検討してほしいのが、マーケティングの知識があるコンサルに相談することです。

コンサルに相談すれば、第三者からの意見をもらいながら、リブランディングを進めることができます。

コンサルはマーケティングの専門家でもあるので、具体的なアドバイスも期待ができるでしょう。

自社だけで解決しようとせず、周りからの意見も取り入れながらリブランディングを進めてください。

まとめ

今回は、リブランディングを成功させるためのポイントをご紹介しました。

リブランディングを行う上でのヒントになりましたか？

リブランディングを行う場合、まずは自社のブランドの現状について把握することが大切です。

サービス内容やターゲットによって、最適なブランディング手法は異なります。

現状の課題や将来のイメージを考えながら、リブランディングを進めることで成功に近づくことでしょう。

しかし、リブランディングを成功させることは簡単ではありません。

わからないことや不安なことがあった際にはコンサルも活用しながら、リブランディングを成功させましょう。