MarketingCloudの導入事例を解説!導入のメリットは?導入検討のポイントや導入に必要な費用・期間を併せてご紹介

WebサイトやSNSなどを活用していく中で、顧客管理や分析に悩む人は多いのではないでしょうか。

インターネットやスマートフォンが普及した現代では、顧客管理をはじめ様々な分析が必要不可欠です。

そこで導入を検討する企業が増えているのがMAの一種である「MarketingCloud」です。

今回は、そんなMarketingCloudのメリットや機能だけでなく導入事例についても解説していきます。

マーケティングオートメーションの導入で期待できること

Salesforceが提供するMarketingCloudは、MA(マーケティングオートメーション)の一種です。

MAとは、様々なマーケティング活動を自動化することができる機能のことをいいます。

顧客の管理も行うことができるので、マーケティング活動をサポートするツールといえるでしょう。

MarketingCloudをはじめ、MAを導入するとどのようなことが期待できるのでしょうか。

  • 顧客の情報の一元管理
  • 顧客の興味・関心に合ったアプローチ
  • 適切なタイミングでの情報提供

顧客情報は、連絡先や年齢といったものだけでなくインターネット上での行動履歴を含みます。

どのような属性の人がどういったWebサイトを閲覧するか、いつ何を購入したかという情報はマーケティングに活用したい情報です。

しかし顧客は様々なデバイスを使う可能性があるため、従来のやり方では一元管理やセグメント分けは困難でした。

また、MAを導入すれば様々なデバイスからのアクセスも一元管理することが可能になります。

顧客とWebサイトの行動履歴を紐づけることによって、興味・関心に合ったアプローチもできるでしょう。

興味・関心の高い情報を適切なタイミングで配信できれば、顧客の購買行動に繋がる可能性が高まります。

 

マーケティングツール導入・活用の事例はこちら

 

MarketingCloudの特徴とPardotとの差異

Marketing Cloudを提供するSalesforceには、他にもPardotというMAがあります。

MAの導入を検討する際に、その特徴や他との違いを知っておくと自社に合った選択ができるでしょう。

ここでは、Marketing Cloudの特徴をPardotと比較しながらご紹介します。

Marketing CloudとPardotの大きな違いはこちらです。

  • Marketing Cloud:集客型ビジネス
  • Pardot:商談型ビジネス

Marketing CloudはOne to Oneマーケティングに焦点を当てるとともに、いかに顧客と繋がり集客を目指すかを目的とします。

集客を上げることを目的の1つとするため、顧客にとって身近な商品を扱う業界に向いているでしょう。

大勢の見込み顧客をセグメント分けし、それぞれに合ったアプローチをするのが特徴です。

それでは、Pardotにはどのような違いがあるのでしょうか。

商談型ビジネスに向いているPardotは、自動車や住宅のような高額な取引の場合に効果を発揮しやすいです。

高額な取引は顧客との購買プロセスが長くなることが多いでしょう。

そのため顧客情報や購買プロセスの長期保存が可能なPardotが選ばれるのです。

SalesforceのMarketing CloudやPardotには、それぞれ特徴や向いているビジネスがあります。

目的に応じて必要なMAを導入しましょう。

 

ワンポイント
集客型ビジネスを行うならMarketing Cloudを導入しましょう。

MarketingCloudを導入するメリット

マーケティングをサポートしてくれるツールとしMarketing Cloudの導入を検討する人も多いでしょう。

One to Oneマーケティングを実現させるMarketing Cloudは、マーケティング担当者にとって魅力的ではないでしょうか。

ここではMarketing Cloudのメリットをご紹介します。

顧客情報を管理しやすくなる

Marketing Cloudを導入することで、顧客情報を管理しやすくなるというメリットがあります。

顧客はPC・タブレット・スマホなど複数のデバイスを使うことも少なくありません。

インターネット技術を活用して、Webサイト・メール・SNS・アプリなど多様な媒体と接触します。

それだけでなく、購買行動を見ていくと実店舗だけでなくインターネットショッピングを利用する顧客も多いです。

効果的なマーケティング活動をするためには、これらの顧客情報を管理していかなければなりません。

Marketing Cloudなら、複数のデバイスであっても情報を集約することができます。

そのため、Marketing Cloudを導入すれば顧客情報の一元管理が可能になるのです。

カスタマージャーニーを自動でできる

Marketing Cloudのメリットには、カスタマージャーニーを自動でできるということがあげられます。

カスタマージャーニーはペルソナの心情を時系列にしたもので、「顧客の旅」ともいわれます。

ターゲットをより絞ったペルソナの理解のために、カスタマージャーニーの作成に力を入れたいという人は多いでしょう。

しかし、カスタマージャーニーを作成するには複数のプロセスが必要になります。

そのような中で、Marketing Cloudは自動でカスタマージャーニーを作成することができるのです。

効率的かつ効果的なマーケティング活動をしていくのに役立つでしょう。

様々なチャネルで展開できる

Marketing Cloudは様々なチャネルで展開できることもメリットといえます。

Marketing Cloudで展開可能なチャネルはこちらです。

  • メール
  • SNS
  • SMS
  • プッシュ通知
  • Webサイト

これらのチャネルを活用して、顧客情報を管理したり顧客とコミュニケーションを取ったりすることができます。

多くのチャネルを活用できるのは、マーケティング戦略を立てる上で有益となるでしょう。

MarketingCloudの主な機能

Marketing Cloudには多くのメリットがありますが、そこにはどのような機能があるのでしょうか。

導入を検討するのであれば、主な機能を知っておく必要があります。

Marketing Cloudの主な5つの機能をチェックしていきましょう。

メールマーケティング

Marketing Cloudには「Email Studio」というメールマーケティングに活用できるプラットフォームがあります。

具体的にどのようなことができるのでしょうか。

  • 属性や行動履歴によるセグメント分け
  • 顧客に合わせたメール配信
  • メールの一斉配信
  • 開封率のトラッキング(追跡)

メールマーケティングでは、大勢に一斉に配信する方がいいこともあれば顧客に合わせた配信が必要なこともあります。

より効果的なメールマーケティングを目指すのであれば、顧客に合わせたメール配信に力を入れる必要があるでしょう。

そこでやるべき事は、顧客の属性や行動履歴などをセグメント分けすることです。

Marketing Cloudなら、そのセグメント分けも顧客に合ったメール配信も行うことができます。

しかし、メールマーケティングは顧客にメールを配信して終わりではありません。

顧客がメールを開封したのか、メールが購買行動に繋がったのかトラッキングする必要があります。

Marketing Cloudには、そんなメールマーケティングに必要な数々の機能が含まれているのです。

モバイルマーケティング

マーケティングを成功に繋げるには、適切なタイミングでのアプローチが必要です。

Marketing Cloudには、それを可能にする「Mobile Studio」というプラットフォームがあります。

モバイルマーケティングで活用されるSNS・SMS・プッシュ通知など、あらゆる機能を用いて顧客とコミュニケーションを取るのです。

顧客の情報を一元管理しているため、よりタイムリーなメッセージ配信が期待できるでしょう。

スマートフォンの位置情報を使った通知やキャンペーンを行うことができることも、この機能の特徴です。

広告管理・分析

Marketing Cloudにある「Analytics Builder」は、広告管理や分析に役立つ機能です。

Webマーケティングを行うにあたり、広告管理と分析は外せないポイントといえます。

Webサイトでの顧客の行動履歴は、マーケティング活動をする上で重要な情報となるでしょう。

また、顧客の行動履歴を可視化して分析することも大切です。

顧客の属性や行動履歴を把握・分析できれば、それだけ顧客にとって有益な情報発信ができます。

広告配信の際にも、顧客の属性や行動履歴は大いに役立つでしょう。

One to Oneマーケティング

Marketing Cloudの機能の1つに、「Journey Builder」があります。

これによって様々なチャネルの一元管理が可能になり、コンテンツや広告と紐づけできるようになるのです。

1人1人の顧客に合ったコンテンツを展開する「One to Oneマーケティング」を実現できるでしょう。

カスタマージャーニー

Marketing Cloudには、先ほどメリットでご紹介したようなカスタマージャーニーを自動でできる機能があります。

様々なチャネルを通じて得た顧客情報やコミュニケーションが、Marketing Cloudによってカスタマージャーニーとして作成されるのです。

さらに、作成したカスタマージャーニーは「Email Studio」や「Mobile Studio」に落とし込むこともできます。

これによって、情報の集約・管理から効率よく顧客へのアプローチに繋げていくことができるでしょう。

 

ワンポイント
メールマーケティングやモバイルマーケティング機能があるMarketing Cloudは、One to Oneマーケティングを可能にします。

 

マーケティングツール導入・活用の事例はこちら

 

MarketingCloudの活用方法

Marketing Cloudのメリットや機能を見ていくと、効果的なマーケティングができそうだと期待する人も多いでしょう。

それでは、ここまで説明してきた機能をどのように活用していくのでしょうか。

ここでは、Marketing Cloudの活用方法をご紹介します。

  • リアルタイムなキャンペーンメールの配信
  • モバイルクーポンを使った集客
  • SNS利用時の広告配信
  • カスタマージャーニーに基づいたコンテンツの提供

これらはMarketing Cloudの活用方法のほんの一部にすぎません。

Marketing Cloudの活用は企業の目的・目標に合わせて展開していくことが可能です。

この後、具体的な成功事例をご紹介します。

 

ワンポイント
Marketing Cloudの活用によって顧客に合った情報をリアルタイムに配信することができます。

MarketingCloudの成功事例

Marketing Cloudのメリットは分かっても、実際に成功した事例があると安心ではないでしょうか。

実際にMarketing Cloudを導入して成功した事例はたくさんあります。

ここでは、Marketing Cloudの成功事例を3件ご紹介します。

オイシックス・ラ・大地株式会社

食材の定期宅配を行うオイシックス・ラ・大地株式会社は、Marketing Cloudの導入で解約率低下を実現させました。

オイシックス・ラ・大地株式会社は、もともとおすすめの食材が注文かごに入っているのが特徴です。

注文の締め切り日が決まっており、それまでに顧客が注文する商品の入れ替えをしていきます。

しかし、うっかり注文かごの見直しを忘れてしまうと全く望んでいない商品が届いてしまうのです。

いくら安心安全でおいしい食材とはいっても、買うつもりのない食材が届くのは不満に繋がるでしょう。

そのため、解約する顧客が増えるという結果になりました。

そこでオイシックス・ラ・大地株式会社は、Marketing Cloudを導入し注文日前にプッシュ通知で顧客に伝えるようにしたのです。

細かなスケジュールで通知が送られるようになり、顧客の「注文かご未確認」という事態を防ぐことができました。

これによって、解約率も大幅に下がったのです。

メール・アプリ・LINE・SMSなど複数の媒体を顧客ごとに使い分けたのも成功のポイントといえるでしょう。

資生堂ジャパン株式会社

化粧品を数多く扱う資生堂ジャパン株式会社は、Marketing CloudによってCVR(コンバージョン率)アップに成功しています。

資生堂ジャパン株式会社は「ワタシプラス(wahashi+)」という会員サイトを展開していました。

ワタシプラスでは単なるECサイトに留まらず、実店舗の情報や美容関連の悩みに答えるコンテンツを提供していたのです。

また、定期的にメールを配信し顧客とのコミュニケーションを取ろうとしていました。

しかし、企業の思いとは裏腹に顧客はワタシプラスから離れていきます。

そこで資生堂ジャパン株式会社はMarketing Cloudを導入し、顧客情報の把握やメールの見直しを行ったのです。

顧客の目線に立ったコミュニケーションを実現し、CVRが導入前の10倍になりました。

三井住友カード株式会社

国内でも老舗の1つである三井住友カード株式会社は、Marketing Cloudを導入してメール開封率の向上に成功しました。

もともと三井住友カード株式会社はOne to Oneコミュニケーションを目指していたといいます。

しかし、企業の思いとは反対にメールマガジンを拒否する顧客が増えていったのです。

その理由は、企業目線のメッセージが多いことや複数の事業部からのメール配信にありました。

三井住友カードの会員は2,400万人を超えており、膨大な情報を一元管理するためにMarketing Cloudを導入します。

そして、顧客に合ったメッセージをタイムリーに配信することに成功したのです。

これによって、メール開封率は導入前の2~3倍に増加しました。

 

ワンポイント
Marketing Cloudを導入した企業は、解約率の低下・CVR増加・メール開封率向上に成功しています。

MarketingCloud導入検討と運用のポイント

Marketing Cloudを効果的に活用するためには、導入時の検討や運用のポイントを知っておくことをおすすめします。

ここでは、Marketing Cloud導入検討時と運用の際に押さえるべきポイントを見ていきましょう。

検討のポイント

Marketing Cloudの導入を検討する時には、以下のことを考慮する必要があります。

  • 導入目的
  • 目標
  • 予算
  • どのような機能を使いたいか

どのようなものであっても、システムを導入する時には目的を明確にしましょう。

運用のポイント

実際に導入したら、運用時に押さえておきたいポイントがあります。

  • 運用チームを作る
  • 入力作業の効率化を図る
  • 効果測定を行う
  • PDCAサイクルを回す

システムを導入・運用していく際には、チームを作りPDCAサイクルを回しましょう。

せっかくMarketing Cloudを導入しても、データの入力作業が煩雑では非効率的です。

入力項目を絞るなどの工夫をしていくことをおすすめします。

MarketingCloudの導入までに必要な期間と費用

SalesforceのMAは、初心者や事前知識がない場合には導入のハードルが高いといわれています。

それでは、MarketingCloudの検討から導入に至るまでにどれくらいの期間が必要になるのでしょうか。

また導入に必要な費用についても見ていきましょう。

期間

MarketingCloudの導入に必要な期間は2~6か月程度とされています。

その内訳はこちらです。

  1. 自社文化の可視化:2週間~1か月
  2. 導入の判断:2週間~1か月
  3. 要件定義の作成:1~2週間
  4. プロジェクトチームの編成:1~2週間
  5. 導入に向けたトレーニング:1~2週間
  6. 動作確認・マニュアル作成:2週間~1か月
  7. 利用定着:1~2か月

MarketingCloud導入にはこれだけの過程が必要になります。

この期間は企業によって差があり、プロジェクトチーム内にMarketingCloudの知識がある人がいれば期間を短縮することができます。

費用

次に導入にかかる費用についてご紹介します。

Salesforceの費用は月額となっており、契約するプランによって異なるのが特徴です。

そのプランと月額料金はこのようになっています。

  • Essentials:3,000円
  • Professional:9,000円
  • Enterprise:18,000円
  • Unlimited:36,000円

プランごとの月額費用は1ユーザーあたりなので、利用人数によって費用が変わります。

料金が高いプラン程より多くの機能が備わっているため、目的に応じてプランを決めましょう。

マーケティングオートメーションの導入を検討しているなら

マーケティングオートメーションは、マーケティング活動をサポートしてくれる便利なツールです。

そんなMAの1つにMarketing Cloudがあります。

これを活用することでOne to Oneコミュニケーションが可能となり、効果的なマーケティングを行うことができるでしょう。

しかし、MAにも様々な種類があることやMarketing Cloudの機能の多さから導入に悩む人もいるのではないでしょうか。

MAの導入を検討しているのであれば、専門のノウハウをもったデジマクラスにご相談ください。

Marketing Cloudをはじめ、MAの知識をもったコンサルタントが導入をサポートします。

 

マーケティングツール導入・活用の事例はこちら

 

まとめ

今回はMarketing Cloudの特徴や導入事例をご紹介しました。

Marketing Cloudには顧客情報を一元管理によるセグメント分けや、カスタマージャーニーの自動作成といった機能があります。

このような機能を活用することで、顧客の興味・関心に合わせたタイムリーなアプローチができるでしょう。

導入の際には目的を明確にすることが大切です。

Marketing Cloudの導入を検討するのなら、ぜひデジマクラスにご相談ください。

 

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