テレビのCMやWeb広告を見ていて気になる商品があった場合に多くの人はインターネットで検索するでしょう。

そうした際に商品の詳細な内容を紹介するために作られたのが「サービスサイト」です。

今回は、現在多くの商品やサービスで活用されているサービスサイトについてご紹介します。

サービスサイトの構成方法や設計に必要となる情報について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

サービスサイトの概要

サービスサイトがどのようなものであるか、その概要について解説します。

サービスサイトの特徴

サービスサイトは商品やサービスなどの内容を分かりやすく説明するWebサイトです。

このサイトの特徴は、特定の商品やサービスの説明に特化させていることでしょう。

同じような内容のサイトで、ランディングページがあります。

ランディングページの場合、サービスサイト同様に商品の説明に特化したサイトですが説明が1ページにまとめられた簡易的なサイトです。

サービスサイトは複数のページに渡って商品説明を行っているので、より詳細な内容を伝えることができます。

サービスサイトの目的とターゲット

サービスサイトのターゲットとなるのは、その商品に関心や興味を持っており購買する可能性がある顧客層です。

場合によっては、まだ商品についての知識を持っていないような潜在顧客に対しても訴求していくこともあります。

集客を主な目的としており、商品の購入につながるように商品の魅力について詳細な説明を行うサイトです。

内容の説明だけでなく、実際の使用例やサービスの導入事例の紹介もすることで購入後のイメージも湧きやすくする工夫もあります。

また、商品に関連するイベントやセミナーなどの情報もタイムリーに提供することで顧客の興味を増長させていくことも重要です。

サービスサイトとコーポレートサイトの関係性

サービスサイトと比較されるコーポレートサイトは、掲載される情報や目的が異なります。

コーポレートサイトは主に企業全体の情報を紹介するサイトです。

企業で取り扱うすべての商品についての情報や企業理念やIR情報などが掲載されています。

サービスサイトは商品に興味がある顧客をターゲットとしていましたが、コーポレートサイトは購買層だけがターゲットではありません。

その企業の取引先企業や株主、就職希望者などさまざまな人が企業の情報を求めてアクセスするサイトです。

そのため、商品の宣伝だけでなくどういった企業であるかという説明や連絡先の窓口となるコンタクトフォームなども設けられています。

コーポレートサイトで商品に興味を持った人のために、サービスサイトのリンクを貼り誘導することも効果的です。

また、それとは逆にサービスサイトに提供元となるコーポレートサイトのリンクを貼り他の商品の情報の閲覧を促すこともあります。

作成の工数はかかりますが、企業としてどちらも作成しておくと相互に作用し自社製品の認知が広がる可能性が高まるでしょう。

サービスサイトが注目されるようになった背景は？

ここ数年でWebコンテンツが利用される頻度が一気に高まりました。

以前であれば、1つの企業で持つWebページは自社ホームページだけであることが多かったでしょう。

しかし、最近では用途に合わせてさまざまなサイトが使い分けられるようになったのです。

その1つがサービスサイトとなります。

コーポレートサイトの中でも商品の説明は行われていますが、他の商品や商品以外の企業情報も掲載するので詳細な説明はできません。

そのため、特に売り出したい商品などはサービスサイトを別に立ち上げることで、より多くの情報を顧客に提供することができます。

商品についての理解度が深まることで魅力が伝わりやすくなり、商品購入の可能性が高まるのです。

顧客のタイプ別の必要な情報は？

一口に「顧客」といっても、どういった意識を持った顧客であるかによってタイプは異なります。

2つのタイプを例に挙げ、それぞれのタイプ別の必要な情報について解説していきましょう。

顕在顧客層

顕在顧客層とは、すでに自社商品についてのニーズが認識できている顧客層です。

顕在顧客層はその商品についての興味や関心が高く、購入などのアクションを起こす可能性も高い状態にあります。

そのため顕在顧客層がサービスサイトを利用する目的は、より具体的な情報を知りたいという欲求を持っている可能性が高いのです。

商品の概要についてはすでに知識があり購入を考えている可能性も高いのですが、他社製品も含めて検討していることがあります。

購入の後押しをできるような、他社製品と差別化できるポイントや簡易サイトには記載のない詳細な情報を提供するのが効果的です。

潜在顧客層

潜在顧客層は商品について名前を知っているぐらいで、具体的にどんなものなのかをまだ理解していないような顧客層です。

そのため、この顧客層にいきなり購入を迫るようなアプローチをするのは逆効果となってしまいます。

まずは、商品の概要を説明して興味を持ってもらうことが重要です。

訴求方法としてはテレビのCMや広告など幅広い層が目にするメディアで露出して存在を知ってもらいます。

そして、興味を持ったユーザーをサービスサイトへ誘導し具体的な内容を理解してもらうような流れが一般的です。

ポイントとしては初めから商品の情報を詰め込みすぎないようにすることでしょう。

基本的には興味を持っていない初見のユーザーに訴求するので、情報量が多すぎると敬遠されてしまう可能性があります。

まずは「その商品が気になる」くらいのレベルを目指し、少しでも多くの人に関心を持ってもらうことが重要です。

サービスサイト構築時のポイント

次に、サービスサイトを構築する際のポイントについて解説していきます。

ユーザーの流入経路を確保する

サービスサイトを立ち上げる際に、まずは流入経路を確保する必要があります。

すでに知名度のある商品であれば、サービスサイトを立ち上げるだけでも検索で流入する可能性は大いにあるでしょう。

しかし、まだ知られていない商品ではサイトを立ち上げただけではユーザーが訪れることはありません。

企業のコーポレートサイトから商品紹介のサービスサイトにリンクを貼れば一定層には認知を得られます。

ただ、定期的に企業のサイトに訪れるユーザーの数は限られているのでやはり外部媒体への広告が必要でしょう。

現在メディアの種類は多種多様になっており、必ずすべての層に認知を得られるメディアというのはありません。

そして、ターゲット層によって使用するメディアは大きく異なります。

自社商品のターゲット層が使用するメディアを入念に調べた上で流入経路を確保することが重要でしょう。

潜在顧客層にアクションを起こさせる仕組みを組み込む

潜在顧客層に訴求するには工夫が必要になります。

顕在顧客層であれば、すでに購入の意志を持っている可能性が高いのでサービスサイトに誘導するのも比較的容易です。

しかし、商品についての情報を持っていない潜在顧客層には普通に情報を紹介するだけでは強い印象を与えられません。

その商品やサービスがどんなことに役立つのか、利用価値を丁寧に説明することが重要でしょう。

まずはトレンドやターゲット層全般が持つ悩みなどをリサーチした上で、それを解決できることをアピールします。

ユーザーの悩みや要望と商品の効果を結び付け、できるだけ多くのユーザーの共感を生むような内容を訴求しましょう。

リードへのアプローチ戦略を明確にする

これから顧客になる可能性の高い見込み顧客であるリードに対して、アクションを促すアプローチも重要です。

潜在顧客層にアピールを行い自社商品に興味を持つ状態までに引き上げても、必ずアクションを起こすとは限りません。

他社も同様の戦略を打っている可能性も高いので、自社商品への関心を持続させるような工夫が必要です。

例えば、メール会員に登録してもらうことやSNSを使って発信することなどでリードに定期的に情報を受け取ってもらえる状態にします。

以前のアプローチの手法は、リードへ直接電話をかけたりDMを送ったりしており営業担当に負荷のかかるものでした。

現在ではWebメディアが広く浸透し、メールやアプリなど一度ツールを構築すれば定期的な情報発信が容易にできるようになっています。

作業工数が少なくなったことで、より積極的なアプローチが行えるようになりました。

計画的にアプローチを行うことで見込み顧客からの成約件数を上げられるでしょう。

規模別サイト設計

Webサイトを作る際には目的に応じてサイトの規模を決める必要があります。

規模別のサイトの特徴について解説していきましょう。

小規模サービスの場合

小規模なサービスサイトの場合は、まずはランディングページのように1ページでのサイトを設計します。

折込広告のような見た目で1ページに情報を分かりやすくまとめていくと効果的でしょう。

掲載できる情報は限られてしまいますが、その分コストは抑えられます。

初めてサイトを作成する場合などで、サイト設計の要領を掴むために小規模サイトを利用するのも有効です。

サイトの効果を理解した上で、さらに情報量を増やしたい場合には中規模サイトへ移行するとスムーズに切り替えられるでしょう。

中規模サービスの場合

中規模のサービスサイトでは、商品の紹介だけでなく関連するコンテンツの情報なども併せて複数ページで発信します。

商品の特徴や金額といった基本情報だけでなく、生産者の情報や実際の利用者の声なども掲載するとより関心を高められるでしょう。

関連するコラムなども定期的に配信することで、利用者の興味を持続させる工夫も行えます。

コンテンツごとに複数ページに分けて説明できるので、ユーザーが知りたい情報を探しやすい設計が可能となるのです。

大規模サービスの場合

大規模なサービスサイトになると、中規模サイトよりもさらに情報を充実させることができます。

この規模のサイトになると大手制作会社への依頼も可能になり、SEO効果の高いサイトを作成できるでしょう。

競合他社の動向も踏まえた上でサイト設計を見直し、コラムや新商品の情報など更新頻度の高いページが作成できます。

また、訪れるユーザーの情報に合わせて表示内容を変えることができる動的コンテンツのシステムも実装可能です。

大規模サイトは作成コストも大きくなりますが、その分使えるコンテンツの幅が広く戦略性の高いぺージが作成できます。

サービスサイトの事例

サービスサイトの実際の導入事例をご紹介します。

TOSACOの事例

高知県でクラフトビールを製造しているTOSACOの事例です。

地元産の原材料を大きく打ち出し親しみの持てる写真を中心に構成されています。

商品の紹介と共に、母の日などの季節イベントに合わせたキャンペーン商品の企画も紹介されており、サイトで直接購入が可能です。

また、商品販売の情報だけでなくブログサービスの「note」を活用し関連する情報を定期的に発信しています。

フォントや色使いもほのぼのとした印象を与えるものを使用しており、商材のイメージを活かしたサイト設計です。

ウォンテッドリーの事例

求人サービスのウォンテッドリーの事例です。

企業の事業方針をタイトルに大きく配置し、訪問者に事業内容を端的に分かりやすい構成となっているでしょう。

また、それぞれのコンテンツにキャッチコピーと補足文、画像、CTAボタンを配置されています。

それにより関心のある情報について、訪問者がすぐにアクションを起こせるように工夫されているのです。

実際の導入事例もサイト内で紹介するだけでなく、詳しい内容を資料請求できる仕組みを構築しています。

関心の高いリードについて積極的にアプローチできるきっかけをサイト内に組み込むことも重要な要素の1つです。

palpulの事例

タカラベルモントが提供する新しいヘアサロン向けのデジタルサービスの事例です。

これから新規展開していく新しい形のサービスであるため、サービスの内容をストーリー仕立てで詳しく説明しています。

コンテンツごとに分けて構成されるような一般的なサイトとは異なり、ユーザーの悩みを解決するプロセスの紹介が中心です。

これにより、新しく展開していく事業であってもどのような目的で使うサービスであるかを分かりやすく説明しています。

また、人物の顔写真と文字を中心にした構成で、背景色も赤と青の無地に絞ることで見た目にも大きなインパクトがあるサイトです。

サービスサイトを効果的に活用するポイントは？

サービスサイトを効果的に活用するポイントは大きく分けて以下の2つです。

• 商品やサービスの詳細を説明する
• 訪問者がアクションを起こしやすい仕組みを作る

サービスサイトはSNSなどを契機に流入したユーザーが詳細な情報を求めて訪れます。

ユーザーは商品の詳細な情報や入手方法、実際の使用例などを参考にして購入を検討するのです。

そのため外部メディアに出稿した内容を補完できる詳細な情報を提供します。

そして、ユーザーがそのサイト内で購入やサービスの入会などのアクションを起こせる仕組みを構築することも重要です。

サービスサイトで詳細な情報を知り購入意思を持ったとしても、その場で購入操作ができなければ離脱されてしまうかもしれません。

効果的にCTAボタンを活用したり、コンタクトフォームを設けたりすることでユーザーがアクションを起こしやすい環境を作りましょう。

サービスサイトの構成で悩んだら

サービスサイトはユーザーの購買意欲を助長する効果的なWebサイトです。

しかし、確実に効果を挙げるには適切な流入経路を整備し、サイト内でユーザーの行動を促す仕組みを作ることなどが必要になります。

それには、ターゲットとなるユーザーがどういったことを求めているかなどの市場調査なども行わなければなりません。

サービスサイトの構成で不安があれば、ぜひデジマクラスにご相談ください。

デジマクラスでは豊富なノウハウを用いて、ご要望に合わせたサイト設計の方法をご提案できます。

また、サイト作成後のSEO対策に関してのご相談などについてもお受けできますのでお気軽にご連絡ください。

まとめ

近年、商品やサービスをユーザーに広めていくにはWebサイトの作成は欠かせない存在です。

中でも特に売り出していきたい商品では、サービスサイトを作成し詳細な内容を紹介することが効果的でしょう。

サービスサイトでは内容の説明だけでなく、サイト内で商品の販売や、セミナー・関連ブログなどの発信も可能です。

事業の戦略に合わせてさまざまな使い方ができますが、初めて作成する場合にはどのような設計にするか悩んでしまうことも多いでしょう。

サービスサイトの設計で不安があれば、デジマクラスにご相談ください。

プロのコンサルティングによる専門知識を用いたサイト設計が実現できます。