コト消費の事例を紹介!モノ消費からコト消費へシフトしている理由は?コト消費の種類やメリット・コト消費が抱える課題も解説

「コト消費って例えばどんなものがあるんだろう」と思っていませんか?

コト消費は、商品やサービスを踏まえて体験する価値のことを示します。

例えばディズニーランドや車泊などが挙げられますが、その他にもコト消費の事例は存在するのです。

そこでここでは、コト消費の事例について詳しく解説していきます!

その他にもモノ消費とコト消費との違いや、コト消費へとシフトしている理由についても紹介しているので参考にしてください。

モノ消費とコト消費の特徴

ここからは、それぞれの特徴について簡単に解説していきます。

ちなみにモノ消費が最初に到来し、その次に着目されるようになったのがコト消費です。

ちなみに最近では、トキ消費というものも注目されています。

モノ消費

モノ消費とは、簡単にいうと「モノを持っていることに価値がある」とされている消費傾向のことです。

例えば、次のようなものが挙げられます。

  • 高級アパレルのブランド品
  • 高級外車
  • 別荘などの一軒家

わかりやすい例だと何かのブランドを持っていることに価値があるとし、購入したりします。

しかし、詳しくは後ほど述べますが、モノ消費が加速した影響で大量生産・大量消費などの問題も浮き出てきました。

加えてインターネットの台頭もあり、より個別最適化されていったのです。

コト消費

コト消費とは、「モノを持つだけでは手に入らない体験に価値がある」とされている消費傾向のことです。

例えばその一例として、次のようなものが挙げられます。

  • 海でのアクティビティ
  • イベント
  • 旅行

モノ消費と違うところは、モノも含め自分で体験することに価値を払うということです。

 

ワンポイント
  • モノを持っていることに価値があるとするのがモノ消費
  • 所有することでは得られないような体験や経験に価値があるとするのがコト消費

モノ消費からコト消費へシフトしている理由

ここでは、モノ消費を経てコト消費へなぜシフトしているのか簡単に紹介します。

現在これにシフトしている理由としては、以下の3つあるといわれています。

  • モノが飽和状態にある
  • インターネットが普及した
  • インバウンドの影響

では1個ずつ解説していきます。

モノは飽和状態

現代社会においてモノが飽和状態にあるということも、コト消費にシフトしている理由の1つです。

1950年ごろから始まった高度経済成長期から、モノの「大量生産・大量消費」が行われるようになりました。

当然最初はもっと良い製品を消費者の方も求めているので、どんどん作られ、どんどん消費されるサイクルが回っていたんです。

しかし、それがいつまでも続くわけではありません。

いろんなモノを作りすぎた結果、逆に余ってしまい、需要よりも供給の方が大きくなってしまったのです。

おまけにインターネットが発展し、欲しいものは大体簡単に手に入れることができるようになったという事実もあります。

その結果、モノは逆に余ってしまい、飽和状態になってしまっているんです。

インターネットの普及

インターネットが世界に普及されたのも、コト消費にシフトしている理由と考えられます。

例えば、Amazonや楽天などを使うと、どこにいてもすぐに購入できてしまうのです。

日本にいてもイタリアのワインを取り寄せることはできます。このようにわざわざ現地に訪れる必要がありません。

なので、消費者が欲しいものはどこにいても大体手に入れることができるようになったというのも、大きな理由でしょう。

インバウンド

最後にインバウンドですが、近年特に需要が高まってきています。

何を目的として訪日しているかというと、例えば次のようなものです。

  • 温泉やお寺巡り
  • 着物を着る
  • 茶道や日本食など和を感じられる食体験
  • 自然や景勝地を観光

こういった日本にしか無い文化を体験しに、外国の方はやってきます。

中にはリピーターになる人もいるため、ますますコト消費の需要は上がってきているのです。

 

ワンポイント
  • ものが飽和状態になっているからこそコト消費が着目されている
  • インターネットの普及もコト消費に影響している
  • インバウンドで体験の価値が上がっていることもコト消費が注目されるポイント

コト消費の種類

ここではコト消費の種類について紹介していきます。

大きく分けると7つ種類があります。

  1. 純粋体験型
  2. イベント型
  3. アトラクション施設型
  4. 時間滞在型
  5. コミュニティ型
  6. ライフスタイル型
  7. 買い物ワクワク型

例えば①であれば、旅館に宿泊したり、スキーやマリンスポーツなどのアクティビティが挙げられます。

②は商業施設などで展覧会などのイベントを行うことです。③は商業施設に専門的な施設やアトラクションを作ることをいいます。

④は、蔦屋書店など長時間滞在を前提にモノの購入につなげることです。

⑤は商業施設内でコミュニティを作って、モノ消費へつなげることを目的としたものになります。

⑥は消費者のライフスタイルのニーズなどに沿って、商品を提供して購入を促すものです。

最後に⑦は、魅力的な演出をし、買い物をワクワクさせるような内装にして、購入を促すものになります。

以上のことから分かるように、コト消費といってもいろんな種類があるんです。

自社に取り入れようと考えている方は、まずは上記の7つの中でどれを中心に施策を練っていくか考慮するといいでしょう。

コト消費のメリット

ここではコト消費のメリットについて簡単にお伝えします。

大きく2つに分かれます。

  • オリジナルの体験を提供することができる
  • 高額な資産がなくても参入しやすい

コト消費は、似たような体験のものもありますが、提供するものによってはオリジナルのものを提供することができます。

なので、競合もいないということにもつながり、顧客を獲得しやすいのです。

加えて、高額な資産がなくてもやり方を選べば参入することが可能です。

なので、どの企業であっても独自の体験を創出できるのが、メリットであるといえます。

 

ワンポイント
  • コト消費はオリジナルの体験を提供することができる
  • コト消費は高額な資産がなくても参入しやすい

コト消費の事例

ここでは、コト消費の事例について紹介していきます。

今回紹介するのは、以下の6つです。

  • 東京ディズニーリゾート
  • 観光庁
  • 車泊
  • なんば戎橋筋商店街
  • 東京ハーヴェスト2017
  • イオン

どれもコト消費の代表的な事例となりますので、どういう内容か参考にするといいです。

東京ディズニーリゾート

東京ディズニーリゾートは、例えばパレードであったりイベントを開催することで、非日常を提供しています。

ミッキーやミニーなどによるパレードは、ここでしか体験できないものです。

中にはイベントの中にも利用者の方が参加できるものもあります。

他にも園内を歩いているとミッキーと遭遇できたり、店員さんが一芸を見せてくれたりなど、パレード以外にも体験できることがたくさんあります。

総じてそういった非日常を体験できるのが、東京ディズニーリゾートの強みです。

観光庁

観光庁は、訪日観光客向けの観光コンテンツを作成しています。

例えば「弘前ねぷた祭り」などが挙げられます。

従来であれば観覧するだけでしたが、それだけでなく以下のようなことも体験できるように仕組みを変えています。

  • 弘前ねぷた祭りの前夜に行われる「点灯式」に参加
  • 桟敷席で、郷土料理を食べながらねぷた運行を観覧
  • 地元の方とお揃いの祭り衣装を着て運行する体験
  • ねぷたの解体を体験

このように、ただ参加するだけでなく、祭りの裏側や終わりまでも体験できるようになっています。

車泊

車泊は、2021年7月現在九州をメインに展開されていて、文字通り車中泊を楽しむアウトドアサービスです。

電気も使うことができるように整備しており、普通のアウトドアとは違う体験ができることも一つの魅力になっています。

もちろん、地域の観光やアクティビティーも楽しむことは可能です!

総じて新しい旅の形としての車中泊というサービスを提供している例です。

なんば戎橋筋商店街

なんば戎橋筋商店街では、食べ歩きはもちろんのこと、「体験博」といって実際に体験できるプログラムがあります。

「551蓬莱」「大寅」など参列するお店の貴重な技を体感する、といった趣旨のプログラムが開催されています。

例えば2021年の5月に大寅本店で、天ぷらづくりが開催されました。

このように、お店が実際にどういうふうに料理を提供しているか体感できます。

東京ハーヴェスト2017

東京ハーヴェスト2017は、主に農業に関するイベントです。

例えば、次のようなコンテンツを提供していました。

  • みのりんぴっく-田植え競争―
  • 和食を世界に!Easy Sushi Roll Cooking

このように食べ飲みするだけでなく、生産されるまでにどういう過程を辿るかを体験するプログラムを作成していました。

また、訪日外国人の方に対し、和食の良さを発信するために英語で料理教室を開くなどしていたようです。

イオン

最後はイオンです。

イオンは、以下のようなコンセプトの店舗を設置し、体験できる場所を増やしました。

  • 楽器の体験教室
  • 職業体験のテーマパーク
  • スポーツ教室

例えば「THE OUTLETS HIROSHIMA」では、屋内に次のようなものを設置して、体験できる環境を作っています。

  • スケートリンクの設置
  • シネマコンプレックスの設置

コト消費とモノ消費ともに楽しむことができる大型の商業施設となっています。

 

マーケティング戦略の事例はこちら

 

個人商店がコト消費を提供する場合は

個人商店がコト消費を提供する場合、まずは何をメインに収益を得ているか確認しましょう。

その上で上記のような事例を見て、同じように真似できそうな体験がないか考えてみるといいと思います。

例えば飲食店を経営している個人事業主であれば、次のようなことを体験に落とし込むこともできると思われます。

  • レシピを公開し、実際に料理を作ってみるイベントを作る
  • 他の飲食店とコラボし、非日常を体験できるイベントを作る

他にも様々なやり方があります。まずはできそうなものにチャレンジしていくと良いです。

 

マーケティング戦略の事例はこちら

 

コト消費の課題

ここではコト消費の課題について少し紹介していきます。

主に以下の2つです。

  • 消費者のニーズを把握する
  • 多くの顧客に対応することは難しい

それでは解説していきます。

消費者のニーズを把握する

消費者のニーズを把握することは、コト消費を軸にしていく上でかなり難しいです。

なぜならニーズが多様化しているため、把握しきれないということがあるからです。

だからこそアンケートを取って満足度を調査したり、データで情報を蓄積して分析したりすることが必須になってきます。

どういうニーズがあるのか、傾向を常に把握しておく必要があるでしょう。

多くの顧客に対応することは難しい

どうしても多くの顧客に対応することは難しくなってしまいます。

なぜなら、モノではなく体験をメインに売っているので、多くの人が参加できるとは必ずしも限らないからです。

加えて、消費者の感情やニーズも十人十色です。

なので全ての人に合わせて体験を提供できるわけではありません。

どちらかというとニッチにコアな路線であれば、コト消費はうまくいきやすい傾向にあります。

 

ワンポイント
  • コト消費は消費者のニーズを把握する
  • コト消費は多くの顧客に対応するのは難しい

コト消費で新しい価値を創造しよう

モノだけでなく、体験といったコト消費も取り入れることで、新たな価値を産むことができます。

もちろん顧客の目線からみると、新しい体験ができるので興味を持ってもらいやすくなります。

逆に提供する側も、新たに収益を得るところができるので、一石二鳥です。

なので、まずはどういう体験を提供できるか一度考えてみるといいでしょう。

コト消費をマーケティングに活かしたいなら

コト消費の事例については、これまで記載してきた通りです。

ただ、どうマーケティングに活かしたらいいかわからない方もいらっしゃると思います。

そんな時はデジマクラスまでご相談ください。

どのようなコト消費の事例があるかも踏まえ、ビジネスの展開方法に関するノウハウを積み重ねてきています。

また、その積み重ねてきたノウハウをもとに、あなたのコト消費のマーケティングに関するサポートができます。

コト消費に関する施策について、弊社と一緒になって新たなビジネスチャンスを考えていきましょう!

 

マーケティング戦略の事例はこちら

 

まとめ

ここまでコト消費の事例について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

ここまでのことを簡単にまとめておきましょう。

  • コト消費とは商品やサービスを踏まえて体験する価値のこと
  • ものが飽和状態になってネットが普及されたことによって、コト消費の需要は高い
  • コト消費は資産がなくても参入しやすいのがメリット

大事なのは、事例を知り、自分たちには何が提供できるかを考えることです。

あくまで事例はヒントでしかありません。

なので、必ず自分たちが提供できる体験価値は何か、一度考えてみるようにしましょう。

その上で、利用者のニーズや願望を知ることは重要です。

アンケートやデータを取って、何をしていくべきかの指針を決めていくのも一つの手です。

また、どうしても良い案が浮かばないという場合は、デジマクラスまでご相談ください。

この記事があなたに取って参考になれば幸いです。

最新情報をチェックしよう!