ファインダビリティスコアとは各キーワードの順位にそれぞれ点数をつけることです。
採点することでサイトが見つかりやすいかどうかを一定の指標として見ることができるのです。
こちらではファインダビリティスコアの算出方法について、また活用シーンや競合サイトとの比較調査の方法も紹介しています。
ぜひ見つけやすいサイト作りの参考にしてください。
目次
ファインダビリティの意味
ファインダビリティとは、Webサイトが見つけてもらいやすい状態にあるかどうかを示すことで、操作のしやすさのことをいいます。
ファインダビリティスコアによって採点され、スコアをつけることで検索エンジン上での見つけやすさの指標となるのです。
ファインダビリティの重要性
Webサイトを運営する時に常に考えなくてはいけない問題にSEO施策があります。
ファインダビリティはSEO施策に取り入れたい重要なコンセプトなのです。
ファインダビリティはユーザー目線でのサイトの見つけやすさのことをいい、次のような問題に対処できます。
- キーワード対策での費用を抑えたい
- 質の高いSEO施策をしたい
- コンバージョン率を上げたい
Webサイト運営においては誰しもが抱える問題ですが、解決にはファインダビリティによりサイトの論理構造を整えることが重要になります。
ユーザーにとって見やすいサイト・検索エンジンで見つけやすいサイトを整え、ユーザーを最短距離で誘導し売上を上げることが必要なのです。
指標であるファインダビリティを高めることで、最短距離でサイトへの訪問者を増やせます。
このことから、Webサイト運営にとってファインダビリティは重要といえるのです。
ファインダビリティスコアの算出方法
ファインダビリティの重要性はお分かりいただけたでしょうか。
それでは続いて、ファインダビリティスコアの算出方法について解説していきましょう。
ファインダビリティスコアとは狙いたいキーワードでどれだけ自サイトが見つけられやすいポジションにいるのかを把握する指標です。
検索キーワードの洗い出し
まず検索キーワードを洗い出しましょう。ユーザーが検索するだろうと想定したキーワードを100個用意します。
それぞれのキーワードに最高30点のポイントを設定します。
「30ポイント×100個=3000ポイント」となり3000ポイントが最高スコアです。
検索順位に応じたポイント設定
次に検索順位によってそれぞれのキーワードの実際の順位によるポイントを設定します。
1位は30ポイント2位は29ポイントというようにすべてのキーワードの順位のポイントを設定し合計を出します。
合計スコアの算出
例えば合計ポイントが1000ポイントの場合「1000÷3000×100=33%」33%にアプローチできているということになります。
合計ポイントが150ポイントだった場合は「150÷3000×100=5%」と5%の人にしかアプローチできていないのです。
このようにファインダビリティスコアを算出することで、サイトの立ち位置や達成度を知ることができるのです。
ファインダビリティスコアの結果から、サイトの見直し・最適化・改善などのポイントを見極めることができるでしょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
ファインダビリティの活用シーン
ファインダビリティスコアの算出によってサイトの立ち位置がわかり、改善点なども見えてきたことでしょう。
それでは次に、このファインダビリティは主にどのようなシーンで活用されているのか解説していきます。
活用されるサイトの種類
ファインダビリティは下記のようなコンテンツを多く有するサイトで主に活用されています。
- 不動産会社
- 旅行会社
- 健康情報
主なサイトは上記となるのですが、質の高いSEO施策を行いたい企業ではファインダビリティを活用することが多いです。
対象ユーザーの検索クエリが多岐にわたる
ファインダビリティを活用するサイトにコンテンツが多い理由は、対象ユーザーの検索クエリが多岐にわたることにあります。
検索クエリとは検索エンジンデータベースへの検索条件をいいます。
検索ランキング指標は特定のワードに対しては有効なのですが、多岐に渡る場合にはユーザーがその情報に到達できたかどうかは不明です。
そのために対象ユーザーの検索クエリが多岐にわたる場合に、ファインダビリティを活用することが多くなるのです。
SEO対策の事例はこちら
ファインダビリティと情報アーキテクチャの関係性
ファインダビリティを活用するのはユーザーの検索クエリが多岐にわたるときとお話ししたのですが、これをもう少し詳しく説明しましょう。
それには情報アーキテクチャの技法が大きく関わってくるので、まずは情報アーキテクチャについてお話ししていきます。
情報アーキテクチャの技法
情報アーキテクチャとは、情報を整理しユーザーに分かりやすく伝えるための技法です。定義として次のことが挙げられます。
- 情報の階層化
- コンテンツの直感・アクセスしやすいデザイン
- 情報の構造化と分類
上記を定義として情報アーキテクチャはユーザーに情報を整理して伝えているのです。例を挙げてみましょう。
車の購入を検討しているユーザーが「乗用車」というキーワードを検索したとします。
この時に情報アーキテクチャでの情報の整理・構造が整っているサイトであれば、同時にスモールワードも結果として見つけだせるのです。
例ではビッグワードとして「乗用車」、その次の階層で「乗用車・国産」さらに次の階層で「乗用車・国産・メーカー・色」となります。
これはユーザーの多岐にわたる検索にも対応し、最短距離で自社サイトにユーザーを誘導できることに繋がります。
情報をしっかりと整理して構造を整えることで、ファインダビリティが高まりサイトへの訪問者が多くなるのです。
ファインダビリティ向上は目標の1つ
ファインダビリティと情報アーキテクチャの関係性については上記でお分かりいただけたことでしょう。
情報アーキテクチャを取り入れることでは、ファインダビリティの向上は目標の1つといえるのです。
アクセシビリティ・ユーザビリティとの関係性
ファインダビリティについて解説していますが、似た言葉にアクセシビリティとユーザビリティがあります。
この2つの言葉も意味的にはほぼ同じ感覚で使われています。それぞれの特徴を確認していきましょう。
アクセシビリティの特徴
アクセシビリティとは直訳で「近づきやすさ」「利用のしやすさ」などです。
さまざまな壁を越えて、すべての人達が情報通信の世界へアクセスできることを目的としています。
アクセシビリティに配慮した商品やWebサイトには下記ような例があります。
- 携帯の文字やボタンを大きくする
- 非常時に対応できる押しボタン
- 平易な言葉を使ったサイト
- 総目次で全体を見えやすくする
- ホームページ内で迷子にならない工夫
上記以外にもたくさんの機能を使った、高齢者や障害を持つ人にも対応できる商品やWebサイトがあるのです。
ユーザビリティの特徴
ユーザビリティも「使いやすさ」表す言葉なのですが、対象とするユーザーが違うのです。
アクセシビリティがすべての人に対してのものであるのに対し、ユーザビリティは「特定のユーザー」に対してのものとなります。
ユーザビリティ高めるためにはユーザビリティを評価することが必要なのです。ユーザビリティの評価方法を確認しましょう。
- ユーザビリティテスト
- ヒューリスティック評価
- アイトラッキング調査
- ウェブユーザビリティ評価スケール
上記の評価方法を単独で行ったり組み合わせて行ったりしてユーザビリティの改善に役立てているのです。
それぞれの特徴をみてわかることは、ファインダビリティとより関連深いのはユーザビリティだということです。
ファインダビリティが向上することでユーザビリティも向上するという関係性となっています。
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競合サイトとファインダビリティを比較調査する方法
次にファインダビリティの目的の1つ、競合サイトとの比較調査について解説していきましょう。
ファインダビリティスコアの算出方法についてはすでに解説しましたが、ここではツールを使ってファインダビリティを測ります。
競合他社のサイトと自社サイトを比較する方法を順を追って確認しましょう。
- ターゲットとするキーワードを関連キーワード取得ツールにかける
- 取得したキーワード群をキーワードプランナーで検索数を取得する
- SEOチェキやGRCでキーワード群の順位を取得する
ターゲットとするキーワードはビックワードです。関連キーワード取得ツールを使うことでビッグワードに添ったキーワードが取得できます。
ファインダビリティを測るための活用ツールはたくさんあります。いくつかのツールについて解説していきましょう。
活用するツール
ファインダビリティを測るためのツールは次のようなものになります。
- 関連キーワード取得ツール
- キーワードプランナー
- SEOチェキ・GRC
関連キーワード取得ツールはビッグワードを入力することで、スモールワードを含むキーワード群が取得できます。
キーワードプランナーはGoogle Adwordsが提供しているツールです。本来広告出稿時の検索数や競合度が取得の目的です。
それでも検索数の目安にしたい場合には十分でしょう。
SEOチェキとGRCはどちらもキーワードの順位を取得するためのツールです。
キーワードの数によって使い分けるようにしてください。
キーワード群の順位を取得
SEOチェキかGRCなどのツールを使ってキーワード群の順位を取得します。
順位に応じてキーワードをスコア化します。この時クリック率も考慮してください。
例えば1位は30点2位は20点というようにすべてのスコアを合計してファインダビリティスコアを出します。
サイトごとに見つけられやすい状態にあるかどうかを指標化することが必要なのです。
そして選定キーワードは競合他社と比較してユーザーを誘導する力があるかどうかも検討する必要があるでしょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
キーワードを選定するコツ
キーワードを選定するにはどのようなことに気を付けるべきなのでしょうか。キーワード選定のコツについてお話ししましょう。
キーワード選定には次の5ステップが必要です。
- 狙うべきキーワードを選定
- ツールを使いキーワード候補を抽出する
- 専門家に確認してさらに候補を探す
- キーワードをカテゴリーごとに整理
- ツールを使い検索ボリュームを調査し優先度をきめる
狙うキーワードは自社の検索市場で1番大きなキーワードです。ビジネスインパクトの強いシンプルなキーワードを選びましょう。
ツールを使いとにかくたくさんのキーワード候補を出していきます。
機械的に抽出したキーワードの他に、専門家の意見を聞きユーザーに直接気になるワードを尋ねるなどしてさらに候補を出します。
キーワードはカテゴリーごとに分けておくと良いでしょう。その上でツールを使って検索ボリュームを調査するのです。
勝負できるキーワードか検討する
このようにして選定したキーワードが、競合他社サイトと勝負できるかどうかを検討することも大切です。
そうして選んだキーワードはユーザーにとって魅力のあるコンテンツ作りの基となるのです。
自サイトと競合サイトがどのような立ち位置にあるのかを知らずにSEO施策はできません。
競合調査は定期的に行い、いつも勝負できるキーワードを選定することが大切なのです。
ユーザーニーズにあったものを選ぶ
キーワードの選定について解説しました。キーワードの選定は適切で有益な情報をユーザーに届けるということが大前提です。
すべてはユーザーニーズにあったものでなくてはいけません。
ユーザーニーズ・自社の強み・ワーディングの3つが合わさり、重なった部分を狙うようにするとよいでしょう。
SEO対策の事例はこちら
ファインダビリティSEOに困ったら
SEO対策はもちろん、競合他社サイトに打ち勝つためにはファインダビリティを測ることが不可欠です。
キーワードの選定から検索ボリュームを調査し、それらを常に競合サイトと比較していく必要があるのです。
そしてその施策は1度きりではなく定期的に見直しが必要です。長い目でみた施策が必要でもあります。
ファインダビリティSOEに困ったら、デジマクラスなどコンサルタントに相談することをおすすめします。
SEOに強いコンサルタントが問題を解決に導いてくれるでしょう。
まとめ
ファインダビリティとはサイトがユーザーに見つけられやすいかどうかの指標で、操作がしやすいということでもあります。
ファインダビリティスコアを算出することは、サイトを検索エンジン上で見つけやすくするためには必要なことなのです。
SEO対策として、また競合サイトに負けないようにユーザーを自サイトに多く誘導するためにも、ファインダビリティを活用しましょう。
SEO対策やファインダビリティの活用に悩んだら、デジマクラスに相談してください。