スマホをはじめとしたモバイルの利用率は年々増加しています。
モバイルを活用したマーケティングはますます重要な戦略となるでしょう。
生まれたときからスマホが身近にある、10代・20代の若者にアピールする手段としてもうってつけです。
この記事では、モバイルマーケティングの成功事例やポイント、モバイル活用のメリットについて解説しています。
モバイルマーケティングの導入を考えている人は、ぜひ読んでみてください。
目次
モバイルマーケティングの事例を解説
モバイルマーケティングは、市場規模の将来的な拡大が見込めるマーケティング方法の1つです。
モバイルマーケティングを経営戦略に活用したいと考えている企業は多いのではないでしょうか。
モバイルサイトやアプリを開発しただけで、モバイルマーケティングが成功するとは限りません。
成功させるためには、おさえておくべきポイントがいくつかあります。
モバイルマーケティングに成功した企業の事例とともに、モバイルマーケティング定着の背景やメリットについて解説していきましょう。
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モバイルマーケティング定着の背景
日本では、モバイル端末を所有する人口が年々増え続けています。
総務省がまとめた「令和2年 情報通信白書」によると、2019年における世帯のモバイル端末の保有状況は96.1%です。
モバイル端末が普及するにつれて、モバイルを利用したマーケティングが定着していくことは当然といえるでしょう。
2019年の個人のスマートフォン保有率は67.6%となっており、国民の半分以上がスマホを所持しているということになります。
スマホの保有率は今後も上昇傾向が続く見込みであり、モバイルマーケティングの中でもスマホを利用した戦略が重要となるでしょう。
モバイル活用のメリット
PCと違って、外出先に持っていくことが多いモバイルは、私たちの生活にとってなくてはならないものです。
これからの時代、モバイルの利用はどんどん増えていくでしょう。
モバイルを活用することで得られるメリットも多くなります。
画面が小さくなり、表示できる情報が限られている分、印象的なデザインやキャッチコピーでアピールすることが可能です。
検索の多数派はモバイル利用
検索の大半はモバイルを利用して行われています。
例えば、行きたいお店や商品を探すとき、多くの人がモバイル検索を利用するでしょう。
モバイルはPCと違って画面が小さくなり、検索結果が一度にたくさん表示されるわけではありません。
モバイル検索で興味をもってもらうためには、検索結果の上位に表示されるよう、SEO対策を行う必要があるでしょう。
モバイルはPCにない役割を果たせる
生活の一部ともいえるモバイルは、PCにない役割を果たすことができます。
モバイルによって、ユーザーは様々な情報をリアルタイムでチェックできるようになりました。
企業にとっては、モバイル最適化されたサイトやメルマガ配信により、最新の情報を発信することが可能ということです。
モバイルの特徴を活かしたアプローチができることは大きなメリットといえるでしょう。
モバイルならではの衝動的消費「DSMA」
DSMAとは、Desire(欲求)・Search(検索)・Memory(記憶)・Action(行動)の頭文字をとったものです。
例えば、欲しいものがあったら、売っているお店を検索して、そのお店の情報をブックマークなどに保存します。
ブックマークしたお店に行って実際に商品を購入する、という一連の消費行動のことです。
モバイルを活用することで、ユーザーのDSMAを購買意欲につなげることができるというメリットがあります。
これから拡大する市場である
モバイルの利用は今後も増加する見込みです。つまり、モバイルマーケティングは、これから拡大する市場であるといえます。
若者世代ほどモバイルは身近なデジタルツールとなっており、SNSなどを通じてさまざまなアプローチを行うことが可能です。
また、アプリを利用したクーポンやチラシの配信は、ペーパーレス化が進んでいる現代にふさわしい販促活動といえるでしょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
モバイルマーケティングの成功事例
モバイルマーケティングの成功事例として紹介するのは、次の3つの企業です。
- 全日空
- 日本コカ・コーラ
- ZOZOTOWN
それぞれ詳しく解説します。
全日空
モバイルマーケティング1つ目の成功事例として紹介するのは、全日空の「ANA SKY MOBILE」です。
ANA SKY MOBILEは、1999年に開設されたモバイルサイトです。
当初行っていたサービスは航空券のチケット予約のみでした。
2001年から、ユーザーを楽しませる目的のエンターテインメント系コンテンツが徐々に増え始めます。
2004年にはサイトがおサイフケータイに対応可能になりました。
予約だけでなく航空券購入・チェックインまでモバイルで手続きできるようになり、モバイルサイトの利便性はどんどん向上していきます。
現在では飛行機の座席指定もできるようになり、トラベルサポートも行うなど、展開しているサービスは幅広いです。
ユーザーのニーズに応じた工夫が功を奏した成功事例といえるでしょう。
日本コカ・コーラ
2つ目に紹介するのは、日本コカ・コーラが行ったキャンペーン「Coke×モバゲーTown」の成功事例です。
日本コカ・コーラは、デジタルプロモーションの施策を2007年から本格的に行うことになります。
デジタルプロモーションを展開していくためにパートナーとして選ばれた企業は、当時ユーザー数が急上昇していたモバゲーでした。
2007年初めに清涼飲料水「ファンタ」の施策をモバイルのみで実験したところ、大きな成果を上げます。
実績に後押しされ、「Coke×モバゲーTown」のキャンペーンが2007年5月から開始されることになりました。
キャンペーンを行った結果、プロモーションサイトのトップページへのアクセス数は3655万件。
コカ・コーラのメインターゲットである10代・20代の若者を取り込むことにも成功しました。
ターゲットに応じたマーケティング施策を展開した成功事例といえます。
ZOZOTOWN
最後に紹介するのは、インターネットショッピングサイト・ZOZOTOWNの成功事例です。
ZOZOTOWNが展開しているモバイルマーケティングは、モバイルサイトやアプリ、SNSなど多岐にわたります。
モバイルサイトやアプリはPCサイトと同じように商品を検索することが可能です。
操作性の高さが評判となり、10代や20代の若者を中心に利用者数は年々増加しています。
また、全身が採寸できるボディスーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」は画期的な取り組みといえるでしょう。
ZOZOSUITを着用し、ZOZOTOWNの専用アプリから計測を行うと全身のサイズが採寸できるという仕組みです。
体型にあわせた洋服を提案してくれるサービスもあります。
モバイルの特性を活かした成功事例といえるでしょう。
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成功させるポイント
モバイルマーケティングを成功させるポイントは、モバイル版サイトやアプリの操作性を高めることです。
PCサイトと同じようなクオリティで情報を表示・検索できるようなシステムを構築しましょう。
わかりやすいキャッチコピーや見やすい画像など、ユーザーを惹きつけるレイアウトが大切です。
Webページはモバイル最適化をする
モバイルマーケティングを成功させるポイントの1つ目は、Webページのモバイル最適化をすることです。
PCよりも画面が小さくなる分、レイアウトも工夫する必要があります。
サイトを構築するときは、必ずモバイルのプレビュー画面でチェックするようにしましょう。
サイトが表示されるまでのスピードもユーザーのアクセス数を左右します。
モバイルでスムーズに画面が表示されるように、動作環境や利用目的を考えたサイト設計を行うようにしましょう。
ユーザーのニーズの分析を徹底する
2つ目のポイントは、ユーザーのニーズの分析を徹底することです。
ユーザーのニーズを徹底するためには、なるべくターゲットを絞り込むといいでしょう。
性別や年齢層はもちろんのこと、趣味や職業などさまざまな属性で分類することによって、得られる情報の精度が高まります。
流行やトレンドも含めた幅広い情報を集め、分析を行うようにしましょう。
モバイルマーケティングの工夫例
モバイルマーケティングは、ターゲット層のニーズに応じて工夫することができます。
モバイルマーケティング方法は企業独自のモバイルサイトだけではありません。
ジャンル特化型検索サイトやアプリ固有機能の活用、SNSを利用したマーケティングも有効な手法です。
2つの工夫例を紹介します。
ジャンル特化型検索サイトの利用
ジャンル特化型検索サイトとは、Googleなどの大手検索サイトでは調べきれない専門的な情報を検索できるサイトです。
飲食店の検索サイトなどがその代表的な例になります。
詳細な条件を設定して検索する、適切な検索候補が表示されるなど、便利な機能が追加されていることが特徴です。
ユーザーが本当に知りたい情報に特化した検索サイトを活用することによって、潜在的なニーズも探ることができるでしょう。
アプリ固有の機能の活用
モバイルマーケティングの工夫でよく行われている方法が、アプリ固有の機能を活用することです。
例えば、インストールしたアプリで社員が情報や資料を共有するといった使い方は、多くの企業で採用されているのではないでしょうか。
ユーザーの満足度を高められるよう、ECサイトやモバイルサイトの機能を向上させることは必須といえます。
開発するだけでなく、ユーザーの利用状況を把握し、アプリがどのように運用されているのかきちんと分析することが大切です。
アプリの開発や改善には専門的な知識が必要になります。専用のプラットフォームを利用するのもいいでしょう。
モバイルマーケティングはBtoBでも重要
モバイルマーケティングはBtoB、つまり企業から企業に対するマーケティングにおいても非常に重要です。
顧客数が限られているBtoBマーケティングでは、いかに顧客との関係を深められるかがポイントとなります。
成功事例をもとに、より詳しく解説していきましょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
BtoBでの成功事例
モバイルマーケティングのBtoB成功事例として紹介するのは、次の2つの企業です。
- ダスキン
- モノタロウ
2つの企業は、アプリ開発にヤプリという専用のプラットフォームを活用しているという点でも共通しています。
それぞれ詳しくみていきましょう。
ダスキン
ダスキンは、主に法人に向けた事務用品レンタル・掃除などのサービスを提供する会社です。
ダスキンがモバイルマーケティングの施策を本格的に取り入れたのは2018年。
加盟店の営業サポートと、スムーズなコミュニケーションを目的としたアプリ「ダスキンCOMPASS」が開発されます。
ダスキンCOMPASSが導入されたことにより、全ての情報や資料をアプリで共有することが可能になりました。
アプリの活用によって業務の効率が大幅に向上した成功事例といえるでしょう。
モノタロウ
モノタロウは、事業者向けにさまざまな業務用品の通信販売を行う会社です。
オフィスだけでなく、リアルタイムで発注したいという現場や個人事業主の潜在的なニーズに応えるために、モバイルアプリを開発しました。
モバイルアプリはECサイトの機能をモバイルでそのまま利用できるだけでなく、買い物かごの内容もPCサイトと同期することが可能です。
購入可能かどうか一目でわかるアイコンを導入するなど、アプリを利用することで購入までのステップをスムーズに進めることができます。
アプリ固有の機能が工夫された成功事例といえます。
モバイルマーケティングの成功を目指すなら
モバイルマーケティングの成功を目指すのであれば、ユーザーのニーズをきちんと分析しましょう。
ユーザーのターゲットを絞ることによって、効率の良いマーケティングが可能です。
モバイルサイトやアプリの開発には専門的な知識が必要となります。
ノウハウがない場合は特に、専用のプラットフォームや専門のコンサルタントを活用しましょう。
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まとめ
モバイルマーケティングについて、成功事例をもとに解説してきました。
いずれの企業も、ユーザーのニーズに応じたモバイルサイトやアプリの開発を行っているという点で共通しています。
ターゲットを設定し、ユーザーのニーズを把握することが、モバイルマーケティング成功への近道です。
モバイルマーケティングにより得られるメリットはたくさんありますが、専門的な知識も必要となります。
困ったことがあれば専門のコンサルタントに相談してみましょう。