広告ランクの仕組みが複雑でよく分からないといったお悩みをお持ちではないでしょうか。
この記事ではWeb広告を行う上で知っておくべき広告ランクの仕組み・広告ランクが決まる要素・広告ランクを上げる方法を解説します。
また、広告ランクに関してよくある間違いや注意しておきたいポイントもお伝えしていきます。
広告ランクについて理解を深めることで、より効果的な広告を作ることも可能ですので参考にしてください。
目次
広告ランクの仕組みを解説
広告ランクは広告掲載順位を決める基準となるものです。
広告ランクが高い広告から順に掲載される箇所が決まるのです。
広告ランクはユーザーが検索をした際に起こるオークションにより決定されます。
入札単価や広告の品質、ユーザーの特性などさまざまな要素を参考にして決定されるのです。
検索されるたびに再計算される仕組みになっているため、広告ランクは変動するようになっています。
広告が表示される仕組み
広告はユーザーの検索時に行われるオークションで広告ランクを決定し表示されています。
まずユーザーが検索した際、検索ワードからユーザーの意図するものと関連性の高い広告がすべて検出されるのです。
次に検出された広告の中でユーザーの検索した語句をキーワードとして設定しているか確認します。
さらに入札単価がいくらかなどの確認も行われるのです。
最後に、ランディングページの内容を確認し、ユーザーの利便性が高いかどうかを判断し広告の品質を算出します。
その結果に基づき広告ランクを決定し順に表示をしているのです。
オークションではユーザーの特性に合わせて広告ランクが変わります。
よりユーザーのニーズに合っていると評価された広告が優先的に表示される仕組みとなっています。
広告ランク上位は高品質な広告
広告ランクの算定にはさまざまな要素が関係していますが、その中でも広告の品質は特に重要視されています。
広告の品質という観点からユーザーにとって有益かどうかで判断されます。
そして具体的には広告文やランディングページの内容によって決定されるのです。
そのため検索された時に広告ランクの上位となる広告は、ユーザーの好みに適しているとものになります。
もちろんコンテンツも高品質なものでなければなりません。
広告の品質の重要さ
広告の品質は広告ランクの決定に関わる重要な指標です。
広告の品質を高くすることで、ユーザーからのクリック率を上げることも期待できます。
広告ランクは入札単価と広告の品質で決まります。
多少入札単価が少なくても広告の品質が他社よりも高ければ上のランクを獲得することも可能です。
また、ターゲット層に対し品質が高い広告であればCVに繋げることもできるでしょう。
広告ランクが決まる主な要素
広告ランクが決まる主な要素は以下の通りです。
- 入札単価
- 広告の品質(品質スコア)
- 広告表示オプション
これらの要素に基づき計算式を使って評価します。
広告ランク = 入札単価 × 品質スコア + 広告表示オプション
次に、広告ランクを決めるそれぞれの要素について見ていきましょう。
入札単価とは
入札単価とは、広告が1クリックされた時に広告主が支払う費用のことです。
入札単価は広告主が自由に設定することができます。
単純に大きな金額を設定している広告主が有利となります。
当然、大きな予算を持っている企業の方が掲載されやすくなるでしょう。
しかし、高く設定したからといって必ずしも設定した通りにいかないところが入札単価設定の難しいところといえるでしょう。
その理由は品質スコアと合わせて広告ランクに反映されるからです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
品質スコアとは
品質スコアは広告文、ランディングページがユーザーの検索キーワードに対してどのくらい適しているかを表した指標です。
設定したキーワードと検索ワードが完全一致している場合の関連性を推定値1から10のスコアで算出しています。
広告ランクが決定されるのはユーザーの検索時で、その際に算出された広告の品質は確認することができません。
そのため、品質スコアは広告主が設定したキーワードで検索された場合にどれくらいの広告の品質と判断されるかを予想するために活用します。
品質スコアは以下の3点で評価されており、「平均より上」「平均的」「平均より下」のようにステータス表示されます。
各項目とも平均より下であれば、早急に改善するようにしましょう。
推定クリック率
推定クリック率はユーザーが検索をした際に掲載されている広告がどれだけクリックされる可能性があるかを表した推定値です。
この数値は過去に同様の広告が表示され、その時のクリック率を参考にして算出されています。
平均より下となっている場合にはユーザーの意図とマッチするように広告文の改善をすると良いでしょう。
また、他社と比較した時の独自の強みやサービスを表示させるとクリック率の改善が期待できます。
推定クリック率は競合が少ないほど高くなるという特徴があるため、推定クリック率を上げるにはキーワードの選定も重要になります。
ランディングページの質
ランディングページの質は、そのランディングページがユーザーのニーズを満たすものかどうかで判断されます。
ユーザーの目的と関連性のないランディングページは利便性が低いため質も低いということになるのです。
ランディングページの質は品質スコアの算定に大きな影響を与えます。
そのためユーザーの意図をしっかりと汲み取り作成するのが重要です。
また、広告文との整合性が取れていないと品質が低いと判断されるので必ず確認するようにしましょう。
広告文の関連性
掲載されている広告文が設定したキーワードとどれくらい関連するかを表したものです。
どれだけ魅力的なランディングページであっても広告文がまるで関連のないものであれば結果的に品質スコアは低くなります。
関連があるだけでなく、ユーザーが分かりやすい、利便性の高い広告文にしましょう。
広告文がユーザーのニーズに応えるものであれば推定クリック率も上昇し、品質スコアを上げることにも繋がります。
広告表示オプションとは
広告表示オプションとは、広告文の他に追加したい情報を掲載できる機能のことです。
掲載できるものは電話番号、商品情報、価格、セール情報などさまざまです。
こうすることによって、広告文だけでは伝わりにくい情報を補完することができます。
広告表示オプションを利用することでユーザーの視認性を高め、利便性を感じやすくなるでしょう。
広告表示オプションは広告ランクに影響します。
使い方次第では最終的な目標であるCVにも影響を与えることができるツールです。
効果的に活用するようにしましょう。
広告ランクを上げる方法
広告ランクは入札単価と広告の品質によって上げることができます。
入札単価は広告主によってさまざまですので、ここでは広告の品質の部分についてご紹介していきます。
広告文を見直す
広告文はキーワードとの関連性が重要です。
キーワードとの関連性が低いと品質スコアは下がってしまいます。
キーワードが広告文の中で分かりにくい、もしくは入っていないのであれば広告文の見直しをしましょう。
しっかりとキーワードを表示し、独自のサービスについても訴求すると良いでしょう。
その際にはユーザーの視認性を考慮することも気をつけたいところです。
検索ワード・広告文・ランディングページに一貫性があるか確認
検索ワードに対してサービス内容に一貫性があることも非常に重要です。
例えば、広告の内容が古かったり、ランディングページで書かれている型番が検索ワードと違ったりすると品質が低いと判断されます。
セールの日付などの情報でも、広告文やランディングページの内容に一貫性があるか必ずチェックするようにしましょう。
グルーピングの最適化
グルーピングの最適化は、キーワードに合った広告文とランディングページを用意することです。
例えば、ユーザーが求めているものがメーカーの情報・特定の商品情報かによって広告は異なるべきです。
そのため、同じ広告文、同じランディングページしか用意していないとユーザーの本当のニーズに応えられない可能性があります。
キーワードの組み合わせに対して広告文やランディングページを変えることでユーザーとの関連性が高いと判断されます。
そうすれば広告の品質を大きく改善できるでしょう。
広告カスタマイザーを活用する
広告カスタマイザーを使うことで、ユーザーごとに最適な広告を表示することが可能になります。
例えば、ユーザーが近所のセール情報を検索すれば居住地の近くで開催されているセールを全て表示できます。
このようなユーザーに合った広告を表示させることで利便性の高い広告文となり、広告の品質を高められるのです。
広告ランクを上げることに捉われすぎてはいけない
しかし、広告ランクを上げることに捉われすぎてはいけません。
最終的なゴールはCV率を上げることです。
あくまでも、広告ランクはより効果的にCV率を上げるための指標とするものです。
決して数値目標にするようなものではありません。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
よくある間違い
さて、ここでは広告ランクに関するよくある間違いについて解説します。
広告の品質と品質スコアはイコール?
品質スコアは管理画面上で確認出来ますが、実際の広告の掲載順位を決定する際の数値とは異なる場合があります。
なぜならば、スコアはオークション時に都度変動しているからです。
実際の広告ランクを決める際に使用される要素は広告の品質になります。
変動するスコアこそが本当の意味での品質スコアであり、管理画面上で確認できる品質スコアはあくまでも推定値です。
また、設定したキーワードと検索されたキーワードが完全一致している場合の推定値であることにも気をつけましょう。
入札単価を上げると推定クリック率が上がる?
入札単価を上げると広告ランクを上げることに繋がります。
その場合、掲載順位が上がるため、推定クリック率も上がることが予想されます。
しかし、実際には推定クリック率は「過去のクリック率」から導き出されるものです。
クリック率はユーザーが広告を見て実際にクリックした回数から計算されているのです。
クリック率を上げるためにはユーザーの意図に合わせて広告の関連性を改善する必要があります。
また、Googleでは順位によるクリック率への影響も加味した上で品質スコアを算出しています。
そのため、入札単価を上げても推定クリック率が上がることには繋がりません。
推定クリック率を上げたい場合には表示される広告をユーザーのニーズに合うものに改善するようにしましょう。
部分一致のキーワードで意図していないユーザーに表示されると品質スコアが下がる?
完全一致したキーワードで検索をされた時に表示される広告の品質を表したものが品質スコアです。
そのため、部分一致で意図していない広告が表示された場合でも品質スコアが下がることはありません。
また、例えそのユーザーがその広告をクリックしたとしても品質スコアに影響を与えないのでご安心ください。
広告ランクの仕組みがわからない時は?
広告ランクの仕組みは入札単価と品質スコア、広告表示オプションで決まると書きました。
実際にはこの他にもユーザーの使用デバイス、年代、性別、居住地などさまざまな情報から算出されています。
しかし、どういったユーザーがどのキーワードで検索するかは誰にも分かりません。
広告掲載順位を上げたい時は、自社のターゲットモデルとなる顧客層に対し、広告の品質を高めることが重要です。
Google広告のヘルプでも広告ランクだけでなく、さまざまな情報について詳しく説明がされています。
それでも運用しようとすると広告ランクの仕組みは複雑です。
コンバージョンを上げるためには専門のコンサルタントに相談してはいかがでしょうか。
自社の課題を把握して最適なソリューションを提案してくれます。
Webマーケティングの事例はこちら
まとめ
今回は広告ランクの仕組みについて解説しました。
リスティング広告において広告ランクがいかに重要かお分りいただけたのではないでしょうか。
しかし、自社で広告ランクを上げる施策を考えるのはハードルが高いといえます。
さまざまな情報をもとに分析・検証してビジネス戦略を立案する必要があるからです。
一度専門のコンサルタントに相談してみましょう。
現状を把握した上で最適な提案をしてくれます。