SNSをはじめとしたインターネットが勢力を増すなか、口コミマーケティングの有用性も高まっています。

口コミマーケティングとはその名のとおり口コミを活用したマーケティングです。

マーケティング手法のなかでも特にコスパが良く、スピード感も期待できます。

口コミマーケティングを上手く活用できればこれまで以上に大きな成果を出せるでしょう。

この記事では口コミマーケティングについて種類やメリット・デメリットなどを解説します。

効果的にマーケティングを進めたいと考えている人はぜひお読みください。

口コミマーケティングの種類

口コミマーケティングは大きく2種類に分かれます。

それぞれ発生の仕方や特徴が違うため詳しく解説していきます。

仕掛け型

仕掛け型とは口コミマーケティングを望む企業が口コミの発生を誘導する手法です。

口コミを誘導する方法として以下のようなものが挙げられます。

• ユーザーの興味をひくような意味深なCMや広告を流して話題性を高める
• インフルエンサーの協力を得てユーザーへの認知度を高める
• SNSで口コミを投稿することによるキャンペーンを実施する

仕掛け型の口コミマーケティングでは企業側の好きなタイミングで口コミを増やすことが可能です。

ただしその後の流れが上手く作れなければ一時的な爆発や流行りで終わってしまう可能性があります。

口コミマーケティングで入り口を作り、その後もユーザーの間で好まれるような仕組み作りが必要です。

自然発生型

自然発生型は企業側の意図に関係なく、ユーザーの間で自然に口コミが多く生まれる状態です。

仕掛け型のように企業が何か行動を起こしたわけでもないのに口コミが広がり、売上や認知度アップになります。

たとえばすでに人気を獲得しているシリーズの新商品は注目度が高く、口コミも生まれやすいです。

ほかにもインフルエンサーの目に留まる・SNSで大きく拡散されるなども挙げられます。

自然発生型は仕掛け型に比べると長期的なマーケティング効果が期待できます。

新商品ではなく何年も前に発売した商品が突然拡散されることがあるのも、自然発生型の特徴です。

口コミマーケティングのメリット

口コミマーケティングのメリットを紹介します。

どのようなメリットがあるかを把握することが、効果的なマーケティングのために大切です。

コスパが良い

口コミマーケティングはコスパが良いマーケティング手法です。

多くのマーケティングで必要な広告費がほとんどかからないため、手軽に活用できます。

自然発生型は特に、企業が何もしていない場合もマーケティング効果を得られます。

仕掛け型も大きな費用をかけることなく進めることが可能です。

上手く口コミが広がれば想像以上のマーケティング効果が得られることがあるのも大きなメリットでしょう。

ユーザーの信頼度が高い

口コミマーケティングはユーザーからの信頼度が高いマーケティング手法です。

近年のユーザーはCMやネットの広告などに対する懐疑心が高い傾向にあります。

そのため広告はあまり信頼せず、大げさに表現しているだけと受け取られてしまうケースが多いです。

しかし口コミマーケティングはユーザーによる生の声を活用したマーケティングです。

実際に使用したうえでの好意的な口コミはユーザーに受け入れられやすいでしょう。

好きなインフルエンサーや友人など、好意的な人による口コミはなおさら信頼される可能性が高いです。

ユーザーからの好感触が得やすいマーケティング手法だといえます。

一瞬で情報が拡散

口コミマーケティングは情報の拡散スピードが速いです。

広告の場合は広告を打ってからユーザーに見てもらうまでにある程度の時間がかかります。

しかし口コミマーケティングの場合はSNSを中心にかなりのスピードで情報が拡散されます。

仕掛け型の口コミマーケティングであれば特に効果を実感できるまでが速いです。

一瞬で情報が拡散するため、ユーザーからの素早いアクションを期待しやすいです。

口コミマーケティングのデメリット

口コミマーケティングにはデメリットも存在します。

デメリットについても把握したうえで、上手く進めていく必要があります。

ステルスマーケティングには注意

口コミマーケティングはステルスマーケティングになりやすいのが大きな注意点です。

ステルスマーケティングとは企業側の人間が一般人のフリをして好意的な意見などを投稿するものです。

ユーザーの印象を左右するために騙すような行為をしたと受け取られてしまいます。

口コミマーケティングは企業が自身の立場を明かしたうえでおこないますが、誤解されてしまう可能性も高いです。

ステルスマーケティングと認識されてしまうと、ユーザーは悪印象を抱き逆効果になってしまいます。

ステルスマーケティングと誤解されないような注意や、もしものときに迅速な対処が必要です。

完全にコントロールすることはできない

口コミマーケティングは仕掛けることができるとはいえ、完全なコントロールはできません。

そのため仕掛けをおこなったとしても、思うような効果が得られないこともあります。

口コミを広げたいと考えていても、あくまで主体となるのはユーザーの行動です。

ユーザーが口コミを投稿しなければ効果を得られませんが、完全なコントロールもできません。

必ずしも効果を得られるとは限らないという認識が必要です。

悪い口コミも見られる

口コミマーケティングで投稿される口コミは必ずしも良いものとは限りません。

場合によっては悪い口コミも見られます。

悪い口コミが拡散されてしまうとマーケティングの効果が出ないどころか、売上が下がってしまいます。

しかし悪い口コミの拡散を止めることは難しいです。

口コミの削除やユーザーへの呼びかけは、不誠実な対応と受け取られ逆効果となる場合があります。

悪い口コミが起こり得る可能性も認識しておくことが必要です。

口コミマーケティングを成功させるには

口コミマーケティングを成功させるために押さえたいポイントを紹介します。

しっかりとポイントを押さえることが、口コミマーケティングを成功させるために大切です。

目的を明確にする

口コミマーケティングをするにあたって、目的を明確にする必要があります。

他のマーケティング手法と同様、口コミマーケティングもターゲットの選定などが大切です。

ターゲット層によって響く手法や効果的な内容はまったく異なります。

どのような成果を実現したいかを考えるのも確実な効果を得るためには必要です。

目的を明確にし、それを達成するための口コミマーケティング方法を検討していきましょう。

商品・サービスに合ったインフルエンサーの起用

インフルエンサーを起用する場合は商品・サービスに合わせた人の選定が必要です。

たとえば化粧品を扱うのであれば、美容方面で人気の高いインフルエンサーが効果的でしょう。

意外性を狙って別の方面で活躍するインフルエンサーを起用するのもひとつの手ではあります。

ただしこの場合、あまりにもイメージと違いすぎると受け入れられず効果が実現しない可能性もあります。

ユーザーからの好印象やアクションを得られるよう、インフルエンサー選びは注意しましょう。

キャンペーンを実施

口コミマーケティングはキャンペーンとの親和性が非常に高いです。

口コミマーケティングの例として、たとえば以下のようなキャンペーンが挙げられます。

• ハッシュタグをつけて口コミ投稿した人の中から●人に商品プレゼント
• 商品に関する投稿をすることでクーポンをゲットできる
• ハッシュタグをつけて投稿すると限定動画やイラストを見ることができる

もともとSNSの口コミは少ない文字数で手軽に投稿できるため、ユーザーのハードルも低めです。

ユーザーのメリットが大きいキャンペーンを開催すれば、さらに口コミ投稿数が高まることが期待できます。

プレゼント代やクーポン代など多少の費用はかかりますが、得られる効果を考えれば大きな負担ではありません。

キャンペーンの開催は、口コミマーケティングを成功させやすくする大きな手法です。

口コミマーケティングで獲得したユーザーからさらに訴求

口コミマーケティングが発生したからといって、そこで満足してはもったいないです。

せっかくユーザーを獲得できたなら、さらに訴求を進めましょう。

以下のような訴求をおこなうことで、ファン化やさらなる効果が期待できます。

• 自社Webサイトやコンテンツを調整しユーザーの印象を高めるよう努める
• 知人などに紹介したくなるようなさらなる仕組み作りをする

口コミマーケティングで獲得したユーザーからさらなる効果を得られればより良い結果となります。

勢いがあり印象が良いうちにさらなる訴求をおこない、より大きな成果を実現させましょう。

ユーザーの情報源は口からWebに

インターネットがそれほど普及していない頃、情報源は近しい人からの口から発せられた感想でした。

しかし今は口ではなくWebで投稿された口コミが大きな情報源となっています。

そのため口コミを上手く活用するというのは、ユーザーからの評価を得るために非常に重要です。

オフラインでの情報収集がゼロになったわけではありませんが、Webの勢いには敵いません。

Webが代表的な情報源となっている状態なため、口コミマーケティングは非常に有用です。

マーケティング効果を実現させるのであれば、Webを味方につけて活用していきます。

商品情報の拡散・購入のプロモーション設計が重要

口コミマーケティングでは商品情報の拡散や購入における設計が重要です。

口コミマーケティングは情報を拡散し認知度をアップさせるのも大切ではあります。

しかしそこがゴールではありません。その後の具体的なアクションにつなげる必要があります。

口コミマーケティングで興味を得たユーザーを購入などのアクションにつなげるための導線を設計しましょう。

商品情報がどう拡散され、どのように購入まで進めるかをあらかじめ設計しておくと効果的です。

完全に実現できるとは限りませんが、具体的な流れについても考えておいたほうが良いでしょう。

口コミマーケティングでの失敗も

口コミマーケティングは成功するとは限りません。

口コミマーケティングで見られる失敗の理由を紹介します。

協力者とのミスマッチ

口コミマーケティングはインフルエンサーなど協力者とのミスマッチがあると失敗しがちです。

協力者の進め方やブランドイメージなどが合わなければ理想的に進められない可能性があります。

インフルエンサーのフォロワー傾向によっては、自社商品やサービスが受け入れられにくいこともあります。

協力者とのミスマッチが起きてしまうと、口コミマーケティングで成果を得ることは難しいです。

協力者の人気度やフォロワー数だけに意識を向けず、自社との相性が良いかも注意してチェックしましょう。

悪い口コミへの対応

前述したように、口コミマーケティングでは悪い口コミが発生する可能性もあります。

そんな悪い口コミへの対応が上手くいかなければ効果の実現は難しいです。

悪い口コミが発生してしまったら、適切な対応を取る必要があります。

口コミを消す・撤回するための投稿をするのが最善とは限りません。

悪い口コミが起きたらどう対応し影響を抑えるか、事前に考えておくべきでしょう。

自社に合ったマーケティング手法を知りたいときは

口コミマーケティングを含め、さまざまなマーケティング手法が存在します。

それぞれメリット・デメリットがありますが、適したマーケティング手法は会社によって違います。

自社に合ったマーケティング手法の選択が必要ですが、悩んでしまうこともあるでしょう。

誤った活動を進めてしまうと、手間やコストがかかるだけで効果が出ない可能性もあります。

とはいえノウハウがない状態では、選ぶべき手法についての判断は難しいものです。

適したマーケティング手法を知りたいとお考えであれば、ぜひデジマクラスへご相談ください。

デジマクラスはマーケティング手法に関するノウハウを多く保有しています。

企業に合った手法を選ぶポイントも押さえているため、適切な提案が可能です。

ただ紹介するだけでなく、効果を出すためのアドバイスやサポートもできます。

しっかりとした効果を実現させるためにも、お悩みであればぜひご相談ください。

まとめ

口コミマーケティングはWebの需要が非常に高まっている時代において非常に効果的な手法です。

上手く活用できればコストを抑えながらもマーケティングの成果を十分に実現できるでしょう。

とはいえやみくもに進めれば良いというものではなく、メリット・デメリットの把握は欠かせません。

そのうえでポイントを押さえしっかり目的の明確化や企画設計を進めることが大切です。

自社に合ったマーケティング手法を進め、より大きな成果を実現させましょう。