営業など様々なシーンで効率的に顧客の情報共有・管理ができると注目されているのが顧客管理アプリCRMです。

これまでより質の良い顧客対応をめざすならこのアプリを上手に活用することが得策といえるでしょう。

この記事では、どのような時にもどこにいても使用できる、CRMのメリットやアプリの選び方を解説していきます。

顧客管理アプリの概要

顧客管理アプリとはCRMとも呼ばれ、名前の通り顧客情報を一括で管理するためのアプリです。

PCやスマートフォン、タブレットなど、様々なデバイスに対応しており、場所や時間を選ばず使用できます。

管理できる情報は、名前や住所などの基本的な情報だけでなく、家族構成や担当者のコメントなども様々です。

今の顧客や見込み顧客の情報も管理できるため、個人に合わせたマーケティングが可能になります。

アプリで顧客管理をするメリットは

アプリで顧客管理を行うと以下のようなメリットがあります。

• 顧客情報を暗記・メモしなくて済む
• 担当者が不在である店舗でも接客が可能
• リアルタイムの商談フェーズを社内で共有できる

この項目では、そのメリットを解説していきます。

顧客情報を暗記・メモしなくて済む

顧客情報として管理する情報量は非常に多く、営業担当者が暗記したりメモを取っていたりする場合もあります。

また、Excelなどのソフトで管理していることも多いでしょう。

しかし、大事な営業活動の現場でファイルが開けない、メモを忘れる等のアクシデントが起こる可能性も否めません。

アプリなら現場でも簡単に情報の確認ができる上に、膨大な量の顧客情報を暗記する必要はなくなります。

それを解決するのが、アプリでの管理です。

担当者が不在である店舗でも接客が可能

CRMアプリを活用することで、営業担当が不在でも十分な店舗接客が可能になります。

これまでは、顧客が店舗へ来店した際に担当者が不在の場合うまく話がつかない事態が散見されていました。

店舗に居るスタッフだけでは十分な情報がなく、顧客が満足できる接客には到底至らなかったでしょう。

しかし、このCRMアプリを使用すれば、アプリ内でしっかり顧客情報が共有されているため、対応することができます。

リアルタイムの商談フェーズを社内で共有できる

以前は、顧客との商談が終わったら会社に戻って報告書を書くという作業が発生していました。

これでは、それぞれの商談の進捗状況をチーム内に情報共有するのに手間が掛かります。

しかしこのCRMアプリを使用することで、商談の進捗状況を外にいてもリアルタイムで更新できるようになったのです。

アプリの特性でもある操作性の良さを活かすことで、顧客の情報管理も素早く済ませることができます。

顧客管理の重要性

顧客管理を上手く活用することは、質の良い接客やマーケティングにおいて非常に重要です。

この項目では改めて顧客管理の重要性についてご説明します。

顧客管理の方法

顧客の情報はマーケティングの観点からしても企業の資産といえます。

とはいえ、Excelなどの昔からなじみのあるソフトでも顧客管理はできるでしょう。

しかし、顧客の数が膨大になればなるほど管理が困難となるため、何らかのシステムを活用するのが一般的です。

顧客管理システムを使うことで顧客情報を見える化でき、チーム内での情報共有が簡単になります。

確実な情報共有は、有効な接客やマーケティングにつながり、売り上げにも反映されるといえるでしょう。

CRMとは顧客管理システムのこと

冒頭でも少し触れましたが、顧客管理システムはCRMと呼ばれ、顧客情報の管理をシステム化するために登場したサービスです。

無料版と有料版がありますが、有料版の場合営業活動や経営資源の管理が可能なサービスもあります。

さらに収益を上げるために、顧客管理システムでまとめた情報を複数の便利なツールが融合していることもあります。

CRMアプリ選び方のポイント

CRMを導入する際には、自社のマーケティングの流れを整理して、導入目的を明確化することが重要です。

自社にはどのようなアプリが適しているのかを見極めるポイントを解説いたします。

自社の業種・業務にあったCRMアプリか

CRMアプリは、あらゆる業種や業務で取り入れることが可能です。

しかし、どのような機能が自分の部署やチームに適しているのかを十分に検討してから導入しなくてはいけません。

導入後に自社に合っていないことが分かっても手遅れとなってしまいます。

そんなリスクを回避するためには、現在の業務で効率が悪い点を浮き彫りにして、どのような機能が必要かを洗い出しましょう。

実際にアプリを現場で使うメンバーの意見は特に重要です。

現場の課題をクリアする顧客管理アプリを導入しましょう。

無料トライアルで使用感が試せるか

年間契約をした場合には、使用してから使い難いと感じても1年間の費用が発生してしまいます。

また、解約できるとしても解約料が発生するケースも多くあるでしょう。

無駄な費用を掛けないためにも無料トライアルがあれば、手間だと思わず1度試してみることが重要です。

このトライアル中には、実際に使用するメンバーに操作してもらい、現場の目線から要望や課題を見つけましょう。

費用に対して得られる効果があるのか

CRMのアプリを実際に契約するとなると、継続的に費用が発生します。

その費用に対しての効果はいかほどなのか、導入検討の段階で確認しましょう。

例えば、売り上げがどれほど上がる見込みか、どれほど業務が効率的になるかなどです。

高い費用を出しても思うような効果が期待できない場合には、導入を見送るという判断も時には必要になります。

既存システムからの乗り換えが可能か

すでにCRMアプリを導入しているが、違うCRMアプリを導入したいと考えている企業も多いでしょう。

新しいシステムを導入してから、実際に効率よく使えるようになるまで時間がかかるケースもあります。

新しく乗り換えた場合には、社内の従業員へ十分周知しましょう。

既存のシステムと検討中のシステムの違いを明確にしておくなど、念入りな下調べも必要です。

無料のCRMアプリ５選

CRMアプリには、無料で活用できるものもたくさんあります。

この項目では、おすすめの無料CRMをご紹介していきます。

Zoho CRM

Zoho CRMは世界中で400万人以上ものユーザーが利用しているCRMです。

このCRMの特徴は、顧客との信頼関係を向上させるような機能だといえるでしょう。

メールの文章を読み取り、内容によって優先順位をつけることや、簡単に1クリックで架電が可能です。

活用方法次第ではSNSのようなスピード感で顧客と連絡をとりあうこともできます。

また、分析機能があるためワークフローを最適化してチームで共有可能です。

これにより、担当者が不在であるときや異動してしまったとしても顧客に煩わしい思いをさせずに済みます。

Zoho CRMは、ユーザー3名までであれば無料で使用できます。

Knowledge Suite

Knowledge SuiteのGRIDYは、名刺に特化したCRMです。

名刺に書かれた情報を正確に素早くデジタル化することがきます。

スマートフォンやスキャナで名刺の画像を取り込みめば、それをテキストデータとして保存できるのです。

そのため、顧客情報を個人で所持するのではなく、社内で素早く共有できるため顧客管理の質が格段に上がるといえるでしょう。

さらには営業案件の管理やグループウェアの機能と連携可能で、様々な情報を一元管理することができるなど非常に優秀です。

スマレジ

スマレジは顧客が商品購入する際に、スマホやタブレットの画面に合計価格などの価格表示をさせることができます。

そして顧客の購買履歴などの情報の確認がその端末でとれるため、どのような販売員でも質の高い接客ができるのです。

1度購入してくれた顧客に対して、好きそうなブランドの入荷情報などを連絡するサービスもあります。

このスマレジを導入することで、レジの機械を購入しなくても会計作業ができてしまいます。

さらに、会計情報はクラウド上で管理することもできるなど、業務効率は非常に良いものといえるでしょう。

Eight

Eightは、100万人以上のユーザが居るオンライン名刺管理アプリです。

営業の担当者は営業訪問をするごとに名刺が増えていくため、自分できちんと管理するには手間が掛かります。

Eightはスマートフォンのカメラで名刺を撮影すると、AIが詳細なデータへ変換するのです。

名刺をくれた相手もEightのユーザーであれば、役職変更や異動があっても最新情報が表示されます。

再度営業に行った際に、役職に変更があったり異動で会えなかったりというミスを防ぐことができます。

さらにEightはメッセージを送ることができるため、SNSのような感覚で顧客とコミュニケーションが取れる仕組みです。

LiME

LiMEは美容室のカルテ管理ができる顧客管理アプリです。

美容師は顧客の氏名・住所などの基本情報以外にも、髪質や前回の施術内容などの情報管理はサービスの質に直結します。

これらを紙のカルテで管理するとなると、年々情報量が増えるため管理が難しくなるでしょう。

また、紙のカルテでは場所を取り、カルテを探すのにも時間がかかります。

LiMEでは、カット終了後に写真を撮影すればそれも顧客情報として管理可能です。

さらには、美容室の予約状況も合わせて管理することができ、細かなサポートができるのがこのアプリの特徴だといえるでしょう。

高機能で実績豊富なCRMアプリ

最近よく耳にするSalesforceは、営業に関する総合的な業務を効率化するクラウドサービスです。

SFA・CRMとしても世界NO.1のシェアを築いています。

SFAとしては、どこでもリアルタイムで活動報告できる仕組みになっていて情報を一元化することができます。

また、その情報を請求書などに変換が可能です。

CRMとしては、Salesforce独自のAIが受注したデータなどを分析することができます。

そこから見込み顧客に優先順位をつけるなど、非常に優れたAIによる分析を基に営業活動ができるのです。

SFAとCRMのバランスが非常に良いため、相互のメリットが活かされているサービスといえるでしょう。

CRMアプリでできることは？

CRMシステムを導入することによって、顧客の年齢・性別・電話番号といった基本情報はもちろん管理可能です。

さらに顧客の職業・購入履歴を管理できるため、購買傾向を分析できます。

そして、メール配信やお問い合わせの管理もできるなど、CRMシステムの導入するメリットは多岐にわたります。

アンケートの作成や、イベントの参加申し込みフォームなどを作成可能なシステムも多いため、様々なアプリを比較しましょう。

CRMアプリ運用のコツ

CRMシステムの導入は、コストも掛かるため簡単にできるものではありません。

CRMシステムを導入した企業のシステム定着率はおよそ70％といわれています。

残りの30％の企業とならないように、現状の問題分析や改善点を明確にすることが大切です。

そうすることで、システム導入の失敗を防げる上に自社の弱みが見つかります。

そして、規模が広がればコストもそれなりに増えていくため導入の規模を広げすぎないことも重要です。

社員が一斉にシステムの使用方法を覚えるとなると、本来の業務に多少なりとも支障をきたすケースもあるでしょう。

そのため、最初は導入部署を限定するなど業務に支障がないようにしなくてはなりません。

CRMアプリで悩んだら

今やCRMアプリは業務効率化のためのツールとして非常に人気があり、種類もたくさん存在します。

しかし、それぞれに特徴があるため自社にはどのシステムが1番合っているのか判断するのは非常に難しいことです。

自社の性質を分析しても、間違った見方をしてしまえばCRMアプリの選択を間違えてしまう可能性も否めません。

少しでもCRMアプリの導入について悩みや不安があるときにおすすめしたいのがプロへの相談です。

プロの視点で1からサポートを受けることができますので、是非デジマクラスにご相談ください。

まとめ

スマホやタブレットとなどの端末とCRMの組み合わせは、これからさらに変革できる可能性を秘めています。

場所や時間も問わず、新たなビジネスチャンスも発生するでしょう。

CRMのメリットを活かして顧客の満足度を高められる他、さらに革新的に業務効率化が図れますので導入検討をおすすめします。

導入を検討していく中で不明点がありましたら、いつでもご相談をお待ちしております。