ビジネスの場では常に何かが変化しています。
そして企業はその変化に対応しながら、ユーザーの求めるサービスを提供しなくてはなりません。
現在のIT化されていく社会の中で必要とされているのがビジネスモデルの変革でもあるDXです。
今回はDXの事例について詳しく紹介していきます。
定義やメリットから始まり、DX化推進における課題についても触れていくのでチェックしてみてください。
目次
DX化の事例を解説
DX化を実現することによって、モノやサービスの販売方法や作り方などあらゆるものが変化しています。
多くの企業が取り入れていることから、今後もDX化を取り入れていく企業は増えていくことでしょう。
DX化を実現していくためには、その事例を知ることから始めなければなりません。
DX化の事例について詳しく解説していくので、ぜひご覧になってみてください。
DXの定義とは
DXの定義はデジタル技術でビジネスを変革して価値を創出することです。
デジタル技術の浸透によって人々の生活をより快適にすることが、DXを行う意味といわれています。
既存の価値観や枠組みを根本的に覆すような革新的なイノベーションが求められるでしょう。
また、ビジネスシーンでDXは競争優位性を確立するという観点で用いられます。
ビジネスモデルや業務を変革するために必要な取り組みとなるでしょう。
DX化の事例
DX化をする企業は国内にも海外にもたくさんあります。海外でDX化を行っている有名な企業はUber、Amazon、Microsoftです。
日本企業であれば富士通や大塚製薬があります。実際にDX化を導入して成功している企業も多いでしょう。
では、DX化の事例について具体的に紹介します。DX化を考えている人はぜひチェックしてみてください。
薬の飲み忘れ予防
オロナミンCやカロリーメイトなどで有名な大塚製薬では、薬の飲み忘れ予防のためにDX化を取り入れています。
薬を常時服用している人の問題点として多くあげられる薬の飲み忘れの対策のためにNECと共同で開発しました。
このシステムは薬を収納する専用ケース・スマホに送信するIoTモジュール・スマホアプリの3つで構成されています。
デジタル管理をすることによって、薬の服用者だけでなく家族や医者も確認することができるのです。
スマホだけで完結させるサービス
スマホだけで完結させるサービスであるメルカリも、DX化の事例の1つです。
今までのCtoCサービスはパソコンを使用することが一般的でした。
しかし、スマホが普及した現在ではパソコンではなくスマホ1つで利用できるものが求められています。
メルカリは、スマホ1つあれば出品、購入が可能な仕組みとなっています。
また、同時に匿名配送やメルカリ便を提供することによってよりユーザーの利便性を考慮したサービスとなっているのです。
無料で授業動画公開
家庭教師のトライが行っているDX化が、無料で授業動画を公開することです。
対象となる10代に対してスマホを使用した授業を提供することで集客を行っています。
また、1授業は15分で分からないことを講師に質問していくスタイルとなっています。
無料動画によってユーザーを集め、有料の質問で収益を得るスタイルです。
通常の家庭教師であれば親の意思によって勉強させられていることもあります。
しかし、無料授業で勉強して分からないことを有料で質問していくスタイルは、お金を出す親にとってもありがたいサービスとなるのです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
DX化することのメリット
起業がDX化をすることの一番のメリットは企業が生き残れる可能性が高くなることです。
DX化によって事業におけるコスト削減や生産性の向上といった効果を得ることできるでしょう。
そして、データを活用するためにビジネスモデルを変革することによって、競合他社に勝つことが可能となるのです。
DX化によって世の中の変化に対応することができ、競争力は高まっていくでしょう。
DXが注目されている背景
DX化を取り入れる企業が増えているとお伝えしてきましたが、そもそもDXはなぜ注目されているのでしょうか。
ここからは、DXが注目している背景について以下の3つを紹介していきます。
- スマホの普及による消費行動の変化
- デジタル化により常識が覆されている
- テレワークの普及
では、ここ数年間で急速に注目の高まったDXの背景について知っていきましょう。
スマホの普及による消費行動の変化
DXが注目されるようになった大きな理由は、スマホの普及による消費行動の変化です。
今までは、インターネットを使用してショッピングをする際、パソコンを使用するのが普通でした。
しかし、スマホの普及によってパソコンがなくてもネットショッピングを楽しめるようになったのです。
また、スマホだけで全てが完結するメルカリのようなCtoCのサービスも増えています。
スマホが普及したことで消費者の購入方法が変わり、スマホに対応したサービスが求められるようになったのです。
デジタル化により常識が覆されている
デジタル化によって常識が覆されているのも、DXが注目されるようになった背景となります。
例えば、海外で主流となっている配車アプリのUberですが、今までのタクシー会社の常識を覆しています。
従来のタクシー会社は車と運転手を確保したうえで移動手段となるサービスを提供していました。
しかし、Uberは運転することでお金を得たい人と、移動したい人をマッチングさせることでタクシー会社の役割りを果たしています。
デジタル化が進んだことで今までの常識は常識ではなくなってしまうのです。
テレワークの普及
2019年末に発生したコロナウイルスによって全世界でテレワークが普及しています。
不要不急の外出を避けるために、多くの企業が在宅勤務を取り入れるようになったのです。
そのため、今まで紙でやり取りしていたものがデジタル化されることも増えました。
また、対面で行っていた会議などもインターネット上でのビデオ通話が用いられるようになっています。
テレワークを実施することによって大きなコスト削減に加えて通勤時間の短縮など、仕事の効率化を測ることもでいきています。
DX化の事例はこちら
DX化の方法
DX化の重要性や取り入れていく理由は理解いただけたでしょうか。ここからは、実際にDX化を行う際の方法について解説してきます。
DX化は経済産業省のガイドラインにも記載されています。
それを参考に、ここでは5つの項目に分けて説明していくので、DX化を取り入れていく予定の方はぜひチェックしてみてください。
経営者に承認をとる
まず、DX化をするに当たって経営者に承認をとる必要があります。
DX化を円滑に進めていくために、経営陣の承認は必要不可欠となるのです。
また経営者がデジタル化に対して理解を持っていない場合、DX化は見当違いの方向へと進んでしまいます。
例えば、AIを使用した新商品を作るといったような漠然とした指示を受けることになるのです。
経営者がある程度の知識を持ち指示を出すことができなければ、DX化を行うことは難しいでしょう。
経営戦略・未来像の指針を作る
経営戦略を作ることもDXの手順としては重要です。
自社がDX化を行うことによって今後どのような道を辿ることになるのかきちんと把握しなければなりません。
また、DX化によってどのような新しい価値を生み出せるのかも重要となります。
自社の置かれている状況を的確に把握し、経営戦略・未来像の指針を作っていきましょう。
経営戦略や未来像を作らずにDX化を行うと勢いだけで途中で減速してしまい、何もできなくなる可能性があります。
体制を整える
経営戦略が決定したら体制を整えていきましょう。DX化に向けて実際にデジタル変革に取り組んでいく必要があります。
その際にPDCAを回しながら仮説検証する仕組みが求められることでしょう。
また、実行をサポートする体制を整えることも必要となります。
DX化実現のためには多くの体制を整えることが必要となるためこの工程は非常に需要です。
迅速な意思決定などより業務を効率化できる体制を整えておくと、DX化によって成長できる企業となれるでしょう。
IT資産の把握
IT資産の把握もDX化の工程の1つです。
自社システムなどのIT資産がどれくらいあるのかを把握していなければ、適切な経営戦略を設定することは難しいでしょう。
IT資産把握のためにデータ整理を行ったりするのも、この工程での業務となります。
また、システム同士の連携が取りやすいような制度を作ることも大切です。
DX化によって結果を残すためにも自社のIT資産についてしっかりと把握し、見直しをしていきましょう。
DX化による業務効率をはかる
DX化の準備が整ったら、実際に業務効率をはかっていきましょう。
DX化の第一歩でもあるデジタル変革では、既存のビジネスモデルを参考に業務効率化を行います。
業務フローなどデジタル化できるものからスタートしていきます。
また、デジタルを活用することによって既存ビジネスを高度化していくことも必要となるでしょう。
デジタル化によってコスト構造を見直し、どう変革していくことが業務効率に繋がるのか考えてみてください。
社会におけるDXの状況
スマホの急速な普及などによって社会におけるDXの取り組み状況も進んでいます。
AIやIoTなどのデジタル技術の進化によって約6割の企業が今の状況に危機を感じているのです。
既存ビジネスをデジタル化していくことに加え、新ビジネスも必要であると強く感じています。
しかし、現状はまだまだ追いついていません。
DX化に取り組んでいるのは従業員数も多い大手企業であり、小規模企業は取り組みが追いついていません。
今後、DX化による企業格差は広がってしまうことでしょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
今後のDX化推進における課題は
DX化が進む世界の中で、今後の課題は山積みです。特に、日本は世界の中でもDX化が遅れているといわれています。
一方のアメリカや中国ではDX化のスピードが加速しているのです。このままだと日本はどんどん世界に置いて行かれてしまいます。
その状況を打破するためにも、課題を持って取り組んでいくことが大切です。
ここでは、以下の2つの課題について紹介していきます。今後のDX化の推進における重要なポイントですのでチェックしておきましょう。
人材不足の深刻化
日本でDX化が遅れている大きな原因が人材不足です。今後も人材不足は解消されず深刻化してしまう可能性が高いです。
また、現在DX化を取り入れている企業であっても、今後システムの保守・運用が行える人がいなくなることが考えられます。
ITエンジニアの確保に加えてシステム構築が理解できる人材が必要となるでしょう。
海外の技術に追いつくためにも、日本はIT人材の確保を行っていく必要があるのです。
ITに関する知識不足
ITに関する知識不足も深刻な問題となっています。IT教育の遅れている日本が世界の現在の状況に追いつくまでにも時間はかかります。
また、IT技術の進化のスピードは非常に速いためそれについていかなくてはならないのです。
プログラミングなどのIT教育が取り入れられるようになった日本ですが、今後はAIやIoTなどの教育も必要となるでしょう。
そして、学習機会の提供ができる体制を整えることが求められます。
経営戦略に悩んだ時は
DX化に対して前向きな考えを持った企業は多いです。しかし、途中でつまずいて諦めてしまう企業も少なくないのです。
そして、多くの企業が悩むポイントが経営戦略です。経営戦略を立てるためには自社のことを客観的に見つめる必要があります。
その後自社に合った経営戦略を立てなければなりません。
デジマクラスでは経営戦略を立てるお手伝いをしています。経営戦略に悩んだ時はぜひご相談ください。
DX化の事例はこちら
まとめ
デジタル化していく社会の中でDX化を行うことは、企業が生き残るために必要となります。
大手企業にとってのDX化と中小企業にとってのDX化は、ハードルが大きく異なることでしょう。
しかし、中小企業がDX化を取り入れていくことによって、競争力は強化されてビジネスモデルの変革に繋がります。
これからのIT社会を生き残るためにも、できるだけ早くDX化を取り入れていきましょう。