IT技術の変化に伴い広告の手法も多様化が急速に進んでいますが、AR広告もその1つです。
AR広告とはその名のとおりAR(=拡張現実)を活用した広告であり、非常にインパクトのある手法だといえます。
マーケターは商品・サービスにマッチした効果的な広告手法を取り入れることが大切であり、AR広告についても理解しておきたいものです。
この記事ではAR広告の概要や効果・活用方法に加え、その成功事例についてわかりやすく解説します。
目次
AR広告の概要
ARを効果的に活用したAR広告には「マーカー型」「GPS型」の2種類があります。
よりAR広告のメリット・効果を引き出すには、それぞれの概要を正しく理解することが不可欠です。
ここでは「マーカー型」「GPS型」の特徴を通じて、AR広告の概要について解説します。
マーカー型
「マーカー型」とは、事前に登録した画像・動画(=マーカー)を読み込むことで表示されるAR広告です。
ユーザーはスマートフォンに搭載されているカメラでマーカーを取り込めば、AR広告を閲覧することができます。
例えば、商品・サービスのパンフレットをマーカー登録しておくことで、AR効果が施されたパンフレットを提供することが可能です。
マーカーにできるものは写真や動画・書類など非常に多岐にわたることから、自由度の高さがマーカー型の特徴だといえます。
GPS型
「GPS型」とは、事前に登録した場所でユーザーが端末をかざすことで表示されるAR広告です。
スマートフォンなどのGPS機能を活用したAR広告であり、マーカー型のようにマーカーを作成する必要はありません。
わかりやすい活用例だとゲームアプリ「ポケモンGO」などがあげられます。
マーカーを作成する必要はないものの、膨大なデータを高速で送受信する必要があることから普及率は高くありません。
しかし5Gの普及により高速で膨大なデータの送受信が可能となることから、今後普及率が高くなることが期待されています。
AR広告の仕組み
AR広告を表示する代表的な仕組みには次の2種類があります。
- ビジョンベースAR
- ロケーションベースAR
ビジョンベールARはマーカーと呼ばれる対象となる画像や空間情報を認識することで、AR情報を端末に表示する仕組みです。
マーカー型に活用されているのがビジョンベールARであり、事前にマーカーを作成するプロセスが必要となります。
一方のロケーションベースARは、GPSに紐づけられた位置情報に基づいてAR情報を表示する仕組みです。
GPS型に活用されるロケーションベースARの課題は、大量のデータを送受信することにありますが5Gの浸透により解消されるでしょう。
なお、ビジョンベースARとロケーションベースARは併用可能であることから、新たなスタイルのAR広告も期待できます。
AR広告の効果
AR広告には商品・サービスを身近に感じられる、もしくは疑似体験できるといった効果があります。
従来の動画もしくは画像を使った広告においても、商品・サービスの雰囲気を感じることはできますがAR広告には及びません。
またGPS型のAR広告では、実際に店舗に訪れたようなバーチャル感覚を味わうこともできます。
したがって、自宅に居ながらリアル店舗で商品・サービスを購入する感覚が味わえるのが、AR広告の最大の特徴であり効果です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
AR広告の活用方法
AR広告の活用方法を大きく分けると次の2つになります。
- コンテンツの提供
- 商品・サービスのお試し
ARの特徴を活かす活用方法が、ARが活用できるアプリなどのコンテンツを提供することです。
ユーザーは提供されたコンテンツを用いて、AR加工されたカタログや資料を閲覧することができます。
ファッション・メイクに多く用いられる活用方法が、商品をバーチャルで映し出す「お試し」です。
実際にファッション・メイクを疑似試着できることで、ユーザーの購買意欲をグッと高めることができます。
AR広告の事例
ここまで、AR広告の効果や活用方法について解説してきましたが、実際にどういったシーンで活用すれば良いのでしょうか。
AR広告を成功させるには、成功事例を参考にして自社の商品・サービスのマーケティング手法に取り入れることが大切です。
ここでは、AR広告導入の際に参考としたい成功事例について紹介します。
Snapchat
多くの企業で導入され始めているのが、アメリカを中心に利用者が拡大しているカメラアプリ「SnapChat」です。
SnapChatには「レンズ」と呼ばれるAR機能が実装されており、これを活用すれば低予算でAR広告が作成できます。
また、SnapChatはSNSとの親和性が高く、面白いAR広告はSNSを通じて拡散されることも大きな魅力です。
AR広告はエンターテイメント性が高いことから、面白い作品であればSNSで拡散される可能性が高まります。
SNSとの連携で大きな実績につなげているSnapChatの成功事例は、AR広告の1つのモデルケースです。
資生堂
化粧品メーカーの「資生堂」では、ARアプリ「カラーシミュレーション」を無料提供しています。
カラーシミュレーションは、資生堂の化粧品をバーチャルで試すことができるアプリです。
顔を動かしたり表情を変えたりしても、しっかりとアプリが反応してくれますので、様々な角度でメイクの具合を確認することができます。
また、資生堂のECサイトである「ワタシプラス」にも連携していますので、気に入った商品はそのまま購入可能です。
ライフスタイルの変化の影響で通販の利用は拡大し続けていますが、資生堂のAR広告は新たな通販スタイルを確立したといえます。
TISSOT
スイスの高級腕時計メーカー「TISSO」では腕時計の試着にAR広告を導入し、販売促進に大きな成果を上げています。
ユーザーは店舗で配布されるリストバンドを装着して専用端末をかざすと、商品を試着した姿が画面上に映し出される仕組みです。
このようなAR広告を活用した「試着サービス」は、腕時計のみならず様々な分野で導入され始めています。
自宅に居ながらウェアなどの仮想試着が可能となれば、通販の幅はぐっと広がることになり大きな実績アップが望めるでしょう。
ケンタッキー
インドの「ケンタッキー」では紙幣にスマートフォンをかざすと、購入可能なメニューが映し出されるAR広告を導入しています。
予算に沿ったメニューが瞬時にわかることから、メニューに迷ったり面倒な計算に時間を費やしたりする必要はありません。
ケンタッキーに代表される多くのファーストフード店では、ドライブ・スルー店舗が展開されています。
ドライブ・スルーでは素早くメニューを決めてもらうことが課題ですが、AR広告の導入で時短につながり実績アップも期待大です。
AR広告のメリット
AR広告は5Gの浸透により、さらに拡大・進化することが想定されていますが、そのメリットとはどういったものでしょうか。
AR広告の効果を引き出し、ユーザーに訴求する広告作品を制作するには具体的なメリットを理解しておくことが不可欠です。
ここでは、マーケターが理解しておきたいAR広告の具体的なメリットについて解説します。
ダイナミックな表現
AR広告のメリットは、ユーザーに訴求する個性的でダイナミックな広告作品が簡単に制作できる点です。
ARの醍醐味は仮想世界と現実の世界をデジタル技術の活用によって融合できることだといえます。
そのため、ARを活用することで現実世界では考えられない、特別な世界観を作り上げることが可能です。
ユーザーの興味を惹くには「驚き」「感動」「楽しさ」を表現することが不可欠ですが、ダイナミックに表現できるのがAR広告になります。
アクセス記録
アクセス記録が残せることもAR広告の大きなメリットだといえます。
Web広告は制作することが目的ではなく、自社商品・サービスに対して興味を持ってもらい購入・利用してもらうことです。
したがって、「いつ」「どこで」AR広告が見られたかといった、アクセス記録を得ることは効果測定を行う上でとても重要だといえます。
WEBとの親和性
AR広告のメリットには、WEBとの親和性が極めて高い点があげられます。
ARを活用するにはアプリをダウンロードする必要がありますが、最近ではブラウザ上で起動できるARも浸透しつつあります。
アプリをダウンロードする手間がなくなれば、さらにAR広告が浸透することは間違いありません。
AR広告を閲覧するハードルが下がれば、Web上で長・短期キャンペーンに活用するなど利用する幅は大きく広がります。
他の広告と比べて優れている点
前項ではAR広告のメリットについて紹介しましたが、他の広告と比べて優れている点を理解しておくと、さらに活用法が広がります。
ここでは、AR広告の魅力をさらに引き出すために知っておきたい、他の広告よりも優れている点について考えてみましょう。
広告だと思われにくい
AR広告は一般の広告と比較すると、極めてエンターテイメント性が高く広告だと思われにくいことが特徴です。
ARの持つ面白さからユーザーは能動的にAR広告を「見たい」と感じます。そこには広告を「見せられている」といった感覚はありません。
したがって単に情報が流される広告とは異なり、ARが自然と五感に訴えかけてくるため、広告効果も抜群だといえます。
エモーショナル・ブランディング
広告効果が最も強く現れるのは、ユーザーの気持ちに強く訴えかけたときになります。
このことをエモーショナル・ブランディングと呼び、マーケティングにおいてはとても重要です。
AR広告はまさにエモーショナル・ブランディングが実現できる手法であり、他の広告よりも優れている点だといえます。
安価である
AR広告はマーカーを作成するなどの手間はかかるものの、安価に作成することが可能です。
エモーショナル・ブランディングが実現できる広告にはテレビCMがありますが、制作費は数百万円になることも少なくありません。
これに対してAR広告は数万円程度で制作することも可能であり、その効果は作り方にもよるもののテレビCMと同等かそれ以上です。
また制作費が安価であれば、様々なパターンのAR広告を試すことも可能であり、より効果的な広告を作り出すことができます。
つまり、安価であるにも関わらず、より効果的な広告が作れるのがAR広告です。
印象的である
AR技術自体がまだまだ発展途上であり、珍しい媒体であることからとても印象的であることに相違はありません。
したがって、AR広告の印象度は他の広告媒体とは比較にならないほど大きいといえます。
もちろん、印象的であるだけでは優れた広告だとはいえません。しかし大きなアドバンテージになることは確かです。
今後AR広告が浸透していけば、さらに「質」にこだわったAR広告が発表されることは必然だといえます。
したがって、AR広告は他の広告とは比べ物にはならないほど、印象的かつ優れた作品が制作される条件が揃っているのが特徴です。
在宅での体験
GPS型のAR広告はGPSに紐付いていることから、自宅にいながら他のスペースに居るような疑似体験を味わうことができます。
例えば、GPSに自社店内を紐付けておけば、在宅のまま店舗でショッピングを楽しんでいる感覚を体現することが可能です。
このように在宅に居ながら疑似体験ができるのはAR広告だけであり、他の広告媒体で真似できるものではありません。
感染症拡大防止の観点からも、在宅のままショッピングが楽しめるAR広告は、さらに需要が大きくなることが予想されます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
AR広告が力を発揮するもの
AR広告を活用する上で忘れてはならないのが、SNSとの相乗効果によりさらなる力を発揮する点です。
AR広告はSNSとの親和性が高く、面白いAR広告はソーシャルバズされ瞬く間に拡散されます。
つまり、AR広告では従来の広告では考えられないほどの効果を得ることが可能です。
したがって、ソーシャルバズ狙いの広告を作ることもAR広告を活用したマーケティングの手法だといえます。
AR広告で悩んだら
AR広告の導入で悩んだらデジマクラスのコンサルティングを利用しましょう。AR広告の分野は開発途上です。
そのため、経験の浅いマーケターは導入に向けてハードルが高いのが事実であり、1人で問題を抱えていても前に進めません。
デジマクラスのコンサルティングではAR広告を活用した様々なマーケティング手法を熟知しています。
各社の目的・業態などにマッチしたAR広告の活用方法をマーケティングの手法とともにレクチャーしてもらえます。
インターネット広告の事例はこちら
まとめ
AR広告はダイナミックな表現を可能とする、新世代のマーケティング手法として注目されています。
従来の広告と比べて安価で制作することができ、その効果はテレビCMと遜色がないどころか、ソーシャルバズにより上回ることも可能です。
なお、AR広告の特徴は商品・サービスを疑似体験することで身近に感じられる点であり、様々な可能性を秘めています。
しかし、AR広告は歴史が浅く発展途上であるため、その手法をマスターしているマーケターは多くありません。
そこで活用したいのがデジマクラスのコンサルティングです。豊富な経験と高いスキルで適切なレクチャーを受けることができます。