キーワードマップとはあるキーワードについてユーザーがセットで検索しそうなこと、していることを視覚化した図です。
上手に活用すればユーザーの興味・関心を完璧に網羅した抜け目ないSEOコンテンツ作成が可能になります。
よりよいキーワードマップの作り方は手順に沿ってキーワードマップ作成ツールを活用するのがおすすめです。
どのようなツールがあるのか、キーワードマップをどのように使うのか確認してみましょう。
目次
キーワードマップの概要
キーワードマップとはあるキーワードから派生したキーワードの関係を検索意図に基づいてマップ化したものです。
検索エンジンを利用するユーザーは自分の知りたいことが出てきそうな検索ワードが何かを考えながら検索します。
また、興味や関心を満たす段階で関連する事柄について好奇心が湧くことも珍しくありません。
例えば、あるサービスについて概要を知りたいユーザーはサービスを実際に利用しているユーザーの声・料金についても知りたいはずです。
スタートとなるキーワードとあわせて下記のようなキーワードも検索する可能性がかなり高いと考えられます。
- 「サービス名 メリット」
- 「サービス名 口コミ」
- 「サービス名 料金」 など
SEO対策上、あるキーワードからどのようにユーザーの興味・関心が派生するかは決して無視できません。
キーワードマップは「どのようにユーザーの興味・関心が派生するか」を直感的にわかりやすく表現したものです。
キーワードマップの活用
キーワードマップは上手に活用すればSEOコンテンツ作成プロジェクト全体の進捗をスムーズにできるツールです。
作成ツールには無料版と有料版があり、有料版は調査・分析できる項目や機能がより幅広くなります。
活用方法
キーワードマップが登場するのはSEOコンテンツ作成プロジェクト進行中のすべてのシーンです。
まず、自社ビジネスに関するキーワードを網羅したサイトを作るためにキーワードを検討する段階で登場します。
また、プロジェクトチーム内で意識すべきキーワード・関連キーワードを共有し認識を統一する進捗表としても優秀です。
どのキーワードが対策済みでどれが未対策なのかすぐわかるので抜け目ないコンテンツ作成が可能になります。
さらに、キーワードマップは各キーワード・関連キーワードの関係が直感的にわかるツールです。
各コンテンツ作成後、内部リンクを計画的につないでいく際のマップとしても活用できるでしょう。
無料版と有料版の違いは?
キーワードマップ作成ツールには無料版と有料版があります。両者の最も大きな違いは活用できる機能の幅です。
例えばキーワードマップ作成ツールとして最も有名なものにkeywordmapが挙げられます。
keywordmapはフリーミアム型のツールで、無料版で利用できるのは自然検索調査・ユーザーニーズ調査という機能のみです。
有料版では基本の機能に加え、さらに調査・分析できる項目が増えます。
※keywordmapの機能詳細については後程説明します。
キーワードマップの作り方
キーワードマップの作り方は大きく分けて3段階です。
- ユーザーが自社を検索する場合の検索意図を考える
- 検索意図に基づいてキーワード・関連キーワードをピックアップ
- 各キーワードをカテゴライズ・適切な場所に配置しキーワードマップを作っていく
キーワードマップはExcelで作成することもできますが、視覚的にわかりやすい形式がおすすめです。
例えば、放射状ツリー形式と呼ばれる図や階層構造をわかりやすく表現できる組織階層図などを活用してみましょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
キーワードマップのメリット
キーワードマップ最大のメリットはSEOに強いコンテンツ作成に役立つことです。
- 検索意図が近いキーワードがいくつあるか?
- 各キーワードの検索意図の近さはどの程度か など
キーワード・関連キーワードの関係性が視覚的にわかるため、どのようなコンテンツを作成すればよいのか直感的に理解できます。
また、各キーワードの関係性を把握しやすいメリットがコンテンツの重複リスク回避につながる点もメリットです。
SEO対策の事例はこちら
keywordmapの機能
keywordmapとはキーワードマップ作成ツールです。
キーワードマップ作成ツールの導入を検討するなら選択肢に必ず入れておくべきツールといっても過言ではありません。
keywordmapで特に重要な機能が以下の5つです。
- ユーザーニーズ分析
- サイト流入分析
- 一括分析レポート
- 広告出稿分析
- アルゴリズム分析
SEO対策の様々なシーンで活用できる豊富な機能性がkeywordmap最大の強みです。
ユーザーニーズ分析
ユーザーニーズ分析機能の注目ポイントはメインの機能であるキーワードマップ作成機能です。
調べたいキーワードを入力するだけでキーワードと関連キーワードの関係を放射状ツリー形式の図で立体的に理解できます。
気になるキーワードにマウスポインタをあわせて視点を変えたり回転させたりすることも可能です。
また、ユーザーニーズ分析は下記のようなことも調べられます。
- 作成したコンテンツ内の関連キーワード含有率
- 検索上位サイト内で評価されている他のキーワード
- Googleのサジェスト一覧
- 指定キーワード検索結果上位コンテンツのSNS拡散状況
- 共起語・優先度の高い共起語ランキング
- 自社サイト内の共起語含有率
- 上位サイトのなかで共起語を含むタイトル・見出し
- 指定したキーワード・関連キーワードの月別検索ボリューム・クリック単価・競合度合い など
調査結果はCSV形式のExcelファイルとしてエクスポートすることも可能です。
サイト流入分析
サイト流入分析の機能では指定したサイトに訪れるユーザーの状況や競合サイトの分析ができます。
主な調査項目は以下の通りです。
- 指定したサイト内で上位評価を受けているキーワードとその検索ボリューム・クリック単価・競合度合い
- 上位評価を受けているキーワードを含むコンテンツのURL
- 指定キーワードを検索してコンテンツにたどり着いたおおよそのユーザー流入数
- 競合サイトのドメイン・競合サイトのランキング
- 競合サイト内の検索順位上位コンテンツとおおよそのユーザー流入数
- 競合サイトと自社サイトの比較分析
- 指定したキーワードの検索順位1位サイトの検索ボリューム・クリック単価・競合度合い など
競合しているライバルサイトの動向を分析できる機能も積極的に活用してみましょう。
一括分析レポート
一括分析レポートの機能で特に注目したいのはkeywordmapで分析した調査結果の解説をレポート形式で閲覧できる機能です。
レポートでは特に下記のような調査結果を確認できます。
- 指定したキーワードの検索ボリューム
- 検索結果一覧
- 現状の競合サイトドメイン・URL
- 指定したキーワードに対する競合コンテンツのユーザー流入数予想
- 順位アップに必要とされるコンテンツ文字数
- 上位表示されているコンテンツタイトル・見出し など
また、指定したキーワードの検索結果における指定ドメインの検索順位を調べることもできます。
広告出稿分析
広告出稿分析は競合サイトが出稿した広告について分析できる機能です。
- 指定したドメインが出稿しているクリック課金型広告のキーワード
- キーワードの検索ボリューム・クリック単価・競合度合い・想定される広告費用・表示URL・LPのURL
- 指定したドメインが出稿したバナー広告のプレビュー など
特に上記のような項目について調査・分析ができます。
アルゴリズム分析
SEO対策上見逃せないのがGoogleのアップデートです。
Googleは検索結果を表示するルール(アルゴリズム)のアップデートを行うことがあります。
変更が行われたタイミングで指定したURLが変更によって受ける影響を調査できるのがアルゴリズム分析の機能です。
<SERPs変動>
指定したURLがアルゴリズムの変更によってどのような影響を受けたのか、棒グラフ形式の表で視覚的に表示されます。
リスト型のランキング形式・トレンドワードマップのような表示形式に変更することも可能です。
<アルゴノート>
Googleがアルゴリズムを変更する都度、keywordmapが独自に総括したレポートを提供する機能です。
あくまでもkeywordmap独自の調査分析結果ですが、Google未公表の予想も記載されているので一見の価値はあります。
キーワード選定のやり方
SEO対策コンテンツはキーワード選定から始まります。選定の手順は下記の4段階です。
- メインキーワードの選定
- 関連キーワードの整理
- キーワードマップの作成
- カテゴライズ
各段階の進め方やポイントを確認してみましょう。
メインキーワードの選定
キーワードを選定する場合、とにもかくにも重要なのが出発点となるメインキーワードです。
まずは、次の要素を考えてみましょう。
- 誰に向けたコンテンツをつくるのか
- アピールしたいビジネスとは何か
- どのようなメディアに掲載するか
特に軸に据えるサービスを何にするか、はキーワードの方向性を大きく決定する要素です。
メインキーワードの軸となるビジネス・サービスとは何か、改めて考えてみましょう。
また基本的にメインキーワードはSEOコンテンツで軸にするサービスに準拠しますが、サービス内容はターゲットに左右されます。
例えば歯科医院の場合、年齢を問わない歯科医院と小児歯科専門医院ではキーワードはまったく異なるものになるでしょう。
さらに、作成したコンテンツをどのメディアに掲載するかも重要です。
もし、コーポレートサイトなのであれば料金や具体的なサービスプランといったコンテンツが求められます。
情報系オウンドメディアであれば費用相場・事例・口コミといったお役立ちコンテンツが求められる可能性が高いです。
ここでズレが生じるとキーワードを選定する段階が進むごとにズレが大きくなっていきます。
キーワードマップ作成過程の中でも特に丁寧に進めていきましょう。
関連キーワードの整理
メインとなるキーワードが定まったら次は関連キーワードをピックアップしていきましょう。
まずは自分で思いつく限りの関連キーワードを挙げ、ある程度出そろったところでツールを活用してみてください。
キーワードマップ作成ツールは関連キーワードピックアップツールとしても十分に使えます。
また、関連キーワードをピックアップするだけならサジェストキーワードツールの活用もおすすめです。
例えばGoogleキーワードプランナー・Google Search Consoleといったツールがあります。
また、ラッコキーワード・Ubersuggest・Keyword Toolも活用シーンが多いツールです。
キーワードマップの作成
キーワードから派生する関連キーワードをピックアップできたら、いよいよキーワードマップの作成です。
まずは似た特徴をもったキーワード群をカテゴライズしていきましょう。
カテゴライズの基準は検索意図です。
候補としてピックアップしたキーワードの中に共通の検索意図を見いだせるキーワード群が必ずあります。
また初めからキーワードマップ作成ツールを使ってもいいのですが、一旦は自分でカテゴライズするクセをつけてみてください。
自分で検索意図を読み取る訓練になります。
初めは大まかに手書きでカテゴライズし、分類がよくわからないものはひとまずおいておく対応でも十分です。
ある程度カテゴライズが終わったらキーワードマップ作成ツールの結果と照らし合わせてみましょう。
カテゴライズ
キーワード群をいくつかのカテゴリに分類できたら、次はカテゴライズの精度を高めていきましょう。
中でも検索意図が近いキーワードを同じカテゴリに分類できているかどうか、は特に注目してみてください。
まずはシンプルにそのキーワードで検索し検索結果を確認してみましょう。
例えば「渋谷 歯医者 おすすめ」「渋谷 歯医者 ランキング」というキーワードは一見すると似たような検索結果が出そうです。
しかし、実際に調べてみると検索結果1ページ目の上位10位中重複していたのは4サイトで半数を満たしていません。
そこで「渋谷 歯医者 比較」ともう1つ似ていそうなキーワードで検索してみると重複しているサイトは6サイトに増えました。
つまり「渋谷 歯医者 ランキング」よりも「渋谷 歯医者 比較」の方が「渋谷 歯医者 おすすめ」と検索意図がより近いという結果です。
同じカテゴリ内でも各キーワードの距離感は実際に検索してみてわかることも多くあります。
実際の検索結果を確認しながらカテゴライズの精度をより高めていきましょう。
※検索結果については2021年7月のもの
無料のキーワードマップ作成ツール
キーワードマップ作成ツールの中には無料で使えるツールもあります。
特によく使われているのが次の3つです。
- Keyserch beta
- OMUSUBI
- ちえのわ
キーワードマップ作成ツール初心者や「いきなり多機能なツールはハードルが高い」という人におすすめです。
いずれもシンプルながら使いやすいツールなので、自社にあったツールを選んでみましょう。
keysearch Beta
Keyserch betaは特定のキーワードを入力すると関連キーワードを第2階層までの組織図形式で表示してくれるツールです。
メインのキーワードに対する関連キーワードやそのカテゴリの分かれ方が視覚的にわかりやすい特徴があります。
特にキーワード・関連キーワードの関係性を構造的に理解するのに便利なツールです。
CSV・SVG形式のExcelファイルとしてエクスポートできるのでExcelで編集しやすい点も魅力として見逃せません。
OMUSUBI
OMUSUBIはキーワード・関連キーワードの関係を放射状ツリー形式の図でアウトプットしてくれるツールです。
特におすすめしたい特徴として関連キーワードをメインに据えた場合のキーワードマップを表示できることが挙げられます。
各下層キーワードをクリックすると、そのキーワードをメインに据えた場合のキーワードマップを展開できる仕様です。
各キーワードから派生した関連キーワードのつながりが途切れないため、SEO対策コンテンツのテーマに困らなくなります。
ちえのわ
「ちえのわ」はOMUSUBI同様に放射状ツリー形式の図を用いたキーワードマップです。
特にシンプルで見やすいことが他のツールにはないちえのわの特徴として挙げられます。
通常、放射状ツリー形式のキーワードマップは複雑で細かく見えづらいいものになりがちです。
特に検索ボリュームの多いビッグキーワードほどその傾向は強くなります。
ちえのわはその見えづらさを解決したUIが特徴です。
文字や各関連キーワードに伸びる図形が重複しないようなデザインにこだわって作られています。
また、関連キーワードはサイドバーのようにリスト形式で表示されているので一覧で確認することも可能です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
SEOに強いコンテンツを作る重要性
そもそも、なぜSEOに強いコンテンツを作る必要があるのでしょうか?
もちろん自社サイトやページの検索順位が上がることでユーザーが自社チャネルにアクセスしやすくなるから、という理由もあります。
それに加えて、検索順位上昇のその先にあるメリットを享受するためでもあるのです。
特に注目すべき理由が3つあります。
- コストパフォーマンスの高い広告運用を行う
- 高い価値を持った情報資産を得る
- ブランド力を高める
企業にとって最も理想的な広告とはできるだけ長期間にわたる広告効果がありコストパフォーマンスが最適化された広告です。
SEOに強いコンテンツはその理想的な広告になり得る可能性を秘めています。
まず、ノウハウと環境さえ得てしまえばかねというリソースが0円でも作成できるのが魅力です。
特にSNSでの反響を得られるコンテンツは拡散力も兼ね備えているため企業の広告戦略にとって欠かせない武器となるでしょう。
また、検索順位の上位を維持できるコンテンツとは検索エンジンに普遍的な有用性を認められたコンテンツでもあります。
決して手放してはいけない高い価値を持った情報資産です。
さらに、ブランディングはユーザーにとって当たり前の存在になることがファーストステップとなります。
検索結果上位にい続けられればユーザーの目に留まる機会や時間が当然増えるため、検索順位の上昇はブランド力向上にも欠かせません。
SEO対策の事例はこちら
キーワードマップの作り方で悩んだら
キーワードマップの作り方で悩んだらデジマクラスにお声がけください。
キーワードマップは上手に使いこなせればWebマーケティング戦略を強力に推進してくれるツールとなります。
しかし、こうしたツールは選択肢が多く多機能であるがゆえに上手に使いこなすことが最も難しいのです。
そこでデジマクラスがお役に立てます。
デジマクラスの専門領域はWebマーケティング・デジタルマーケティングです。
つまり、SEOやSEOに強いコンテンツ作成に関するコンサルティングで多くの企業様をお手伝いできます。
キーワードマップや各種キーワードマップ作成ツールを「上手に使いこなす」ノウハウについても、もちろんお任せください。
SEO対策の事例はこちら
まとめ
キーワードマップは自社の情報資産をどのように作成していくのか、を指し示す進捗表や羅針盤として活用できます。
やるべきSEO対策が明確になるので、特にSEOは掴みどころがないと感じている方ほどおすすめしたいアプローチ法です。
SEOは正解が断定できないマーケティングですが、キーワードマップを最大限活用することで成功確率を高めることはできます。
キーワードマップの活用でSEO対策の成功確率を高め、より安定したWebマーケティング運用につなげていきましょう。