自社のECサイトをもっと多くの人に知ってもらいたい、収益アップを目指したいという人は多いのではないでしょうか。
そこでおすすめなのがECサイトのキャンペーンですが、具体的にどのようなことをすべきか迷う人もいるでしょう。
今回は、ECサイトのキャンペーンについて内容やポイント・注意点に至るまで詳しく解説していきます。
目次
EC市場の現状
ECサイトのキャンペーンについてご紹介する前に、まずはEC市場の現状を把握しておきましょう。
ECとは「Electronic Commerce」の頭文字を取ったもので、電子商取引のことです。
インターネットを介した取引のことで、一般的にはインターネットショッピングのことをさします。
ECサイトとは、そんなインターネットショッピングを行うためのWebサイトのことです。
多くの人がスマートフィンやインターネットを利用するのに伴い、EC市場も右肩上がりに拡大しています。
2020年に世界中に影響を及ぼした新型コロナウイルスの感染拡大も、EC市場拡大を後押ししました。
緊急事態宣言によって、外出を自粛し自宅でインターネットショッピングをする人が増えたのです。
そして、実店舗への集客が困難な状況から、それまでECサイトに積極的でなかった企業も参入するようになりました。
「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazon」のようなECモールに出店する企業もあれば、自社のECサイトを運営する企業もあります。
いずれにしても、EC事業に参入する企業が増えたことで、企業はいかにマーケティング戦略を立てるか考えなければならない現状です。
そのために注目されているのがキャンペーンですが、その目的については次で詳しくご紹介します。
ECサイトのキャンペーンの目的
ECサイトを活用するのであれば、キャンペーンの開催は検討しておいた方がいいです。
「商品が魅力的なら大丈夫」「サービスが充実していればいいのでは?」と思う人もいるのではないでしょうか。
競合他社が少なければ、それでも通用するかもしれません。
しかし、ECモールに出店したりECサイトを運営したりする企業が多ければ多いほど他社との差別化が必要になります。
いかにして自社のECサイトや商品を顧客にアピールできるかが、成功のカギといっても過言ではありません。
そして、そのアピール方法として有効なのがキャンペーンなのです。
キャンペーンを行うメリット
ECサイトのキャンペーンは、他社との差別化を図るためにも無視できないマーケティング戦略です。
そんなECサイトのキャンペーンを行うメリットを3つご紹介します。
認知度がアップする
ECサイトのキャンペーンは、そのECサイト自体の認知度アップにつながるというメリットがあります。
数多く存在するECサイトの中で、いかにして顧客に存在を知ってもらうかが重要です。
しかし、単にECサイトを運営するだけでは顧客に見つけてもらえないのが現状といえます。
そんな中、キャンペーンを行えば話題となり顧客がECサイトを知るきっかけになることがあるのです。
そのためにはキャンペーンを行う前に宣伝をしておくことも重要です。
ブランディングができる
ECサイトのキャンペーンは、ブランディングができるというメリットもあります。
ブランディングとは、自社や自社商品をブランド化するための活動のことです。
ブランド化といっても高級ブランドをさすのではなく、「〇〇といえばA社」というように消費者に印象付けることを意味します。
ECサイトで魅力的・印象的なキャンペーンを開催することで、「あのキャンペーンをやった〇〇社」という印象付けになるでしょう。
ブランディングができれば、認知度も向上してECサイトの集客力アップにつながることも期待できます。
長期的な利益が期待できる
長期的な利益が期待できることも、キャンペーンのメリットの1つです。
ECサイトのキャンペーンを行うと、その時だけ収益が落ちることも少なくありません。
しかし、キャンペーンによって新規顧客を獲得することができる可能性を秘めています。
「キャンペーンをきっかけに商品を知った」「おもしろいキャンペーンだからECサイトを利用してみた」という顧客は多いのです。
また、一旦離れてしまった顧客がキャンペーンによって戻ってくることもあるでしょう。
キャンペーンによって獲得した新規顧客や戻ってきた既存顧客は、その後リピーターになる可能性があります。
リピーターを増やすことで、長期的な利益が期待できるのです。
・多くの人にECサイトを知ってもらうことができる
・ブランディングができる
・新規顧客の獲得やリピーターを増やすことで長期的な収益が期待できる
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
キャンペーン内容の設定
ECサイトのキャンペーンにはさまざまなメリットがあることが分かりました。
しかし、いざキャンペーンを開催しようと思ってもどのように決めればいいか迷う人もいるでしょう。
ここでは、ECサイトのキャンペーンの内容を設定するために必要な項目を3つご紹介します。
ターゲットを決める
ECサイトのキャンペーンでは、誰に向けて行うのかターゲットを決めましょう。
ターゲットを決めずに闇雲にキャンペーンを開催しても、ユーザーの興味・関心には響かない恐れがあります。
例えば、ターゲットが新規顧客か既存顧客かによって興味をもつキャンペーンは異なるでしょう。
キャンペーンを開催するという宣伝方法もターゲットによって変えなければなりません。
この後開設するキャンペーンの開催期間や内容についても同様です。
より効果的なキャンペーンを行うためにも、まずはターゲットを明確にしましょう。
開催期間を決める
ターゲットを決めたら、次はキャンペーンの開催期間です。
ターゲットが参加できる日程でキャンペーンを実施しなければ、ECサイトの利用にはつながりません。
開催期間は単に日にちだけで決めるのではなく、曜日や時間を絞るという方法もあります。
曜日や時間を絞ることで、「キャンペーンの特別感」が生まれる可能性があるのです。
開催期間を決めるときは、ターゲットだけでなくどの程度の収益が見込めるかも含めて考えることをおすすめします。
多くの人に利用してもらいたいからといって、長期間開催すると収益に大きな影響を及ぼすことがあるからです。
ターゲットと予算を含めて、開催期間を決めましょう。
キャンペーンの中身を決める
最後に、ターゲットに合ったキャンペーンの中身を決めます。
この中身こそが、キャンペーンの成功を左右すると思って入念に戦略を立てましょう。
具体的なキャンペーンの内容については、この後詳しくご紹介します。
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キャンペーンの種類
ECサイトのキャンペーンは、ターゲットに合った内容が重要となります。
しかし、どのようなキャンペーンを開催するべきか悩む人も少なくありません。
ここでは、キャンペーンの種類を大きく3つに分けてご紹介します。
セール
ECサイトのキャンペーンの代表的な種類にセールがあります。
期間限定で開催されるセールは、顧客にとって魅力的で購買意欲をかき立てる可能性が高いです。
セールといっても、その内容はさまざまなので例を見ていきましょう。
- 今だけ20%オフセール
- サマーセール
- メルマガ会員限定!10%オフセール
- シークレットセール
例えば同じ「20%オフ」だとしても、キャンペーンの名前で印象が変わることも少なくありません。
「会員限定」「今だけ」など特別感を出すことで、顧客は魅力的に感じる可能性があります。
季節感やイベントに関連させたキャンペーンセールにするのもいいでしょう。
送料無料
送料無料も、ECサイトのキャンペーンでよく使われるものの1つです。
もともと送料無料にしている企業もあれば、「一律〇〇円」「〇〇円以上購入で送料無料」としている企業もあります。
ECサイトで購入する以上、荷物の配送料がかかるのは当然のことです。
しかし、顧客にとって送料無料かどうかは、買うかどうかの判断基準になることも少なくありません。
そんな中、送料無料キャンペーンを開催すれば、この機会に購入しようという意欲を高める可能性があります。
特典・クーポン
ECサイトのキャンペーンには、特典やクーポンを配布するという方法もあります。
特典・クーポンは各ECサイトの特色を出しやすく、リピーターの獲得につながるのがメリットです。
そのキャンペーンの例には、以下のようなものがあります。
- 〇〇円以上購入で次回使える500円引きクーポンを進呈
- 購入金額の10%をポイントで還元
- SNSのお友達登録で20%オフクーポンをプレゼント
- 〇〇円以上購入でオリジナルグッズをプレゼント
買い物によって何らかの特典があれば、その機会に利用してみようという人は少なくありません。
またクーポンに有効期限を設けていくことで、「期限内に使わないと損する」という気持ちになり再度ECサイトを利用する顧客もいます。
自社サイトのポイントをもっているのであれば、ポイントを還元することでリピート顧客を増やすことができるでしょう。
キャンペーンを行う際のポイント
キャンペーンを行う際には、どのようなことを押さえておく必要があるのでしょうか。
ここではECサイトでキャンペーンを行う際のポイントを3つご紹介します。
告知の徹底
ECサイトのキャンペーンを行うときに必ず必要となるのが「告知」です。
いくら魅力的なキャンペーンを企画しても、顧客がそれに気づかなければ意味がありません。
インターネット広告やメールマガジンなどを活用して、キャンペーンを事前に告知しましょう。
SNSを使ってキャンペーンのお知らせをするのもおすすめです。
時間帯に注意する
ECサイトのキャンペーンは、時間帯に注意して開催するのもポイントの1つです。
また、その時間帯はターゲットによって検討しなければなりません。
例えば30~40代の男性をターゲットにキャンペーンを開催するとします。
その場合の開催時間は「仕事をしていない時間」にすることが重要です。
平日9時にセールを開始しても、その時間に働いていたらECサイトを訪れることすらありません。
キャンペーンの時間を夜にしたり、休日に開催したりとターゲットがECサイトを訪問できるように企画しましょう。
また、キャンペーンの告知時間もキャンペーン成功のポイントとなります。
主婦層がターゲットなら日中、会社員がターゲットなら通勤時間帯などターゲットが気づきやすい時間帯に発信するのがおすすめです。
顧客視点の導線設計
キャンペーンで顧客を呼び寄せても、そのECサイトが使いにくければ購買に至らない可能性があります。
そのため、顧客視点でECサイトの導線を設計することがポイントです。
顧客視点の導線とはどういうことかチェックしていきましょう。
- 欲しい商品を見つけやすい
- 商品の検索方法が分かりやすい
- トップページからセール会場に行きやすい
- カートに入れてから決済までがスムーズ
キャンペーンが魅力的、欲しい商品があるという場合でも導線が悪ければ離脱する顧客もいます。
例えば、カートに商品を入れたけど購入画面への進め方が分からないという場合です。
スムーズに買い物ができないことで、「面倒だからやめよう」と購買意欲を低下させてしまうことがあります。
そうならないよう、商品検索から決済に至るまでの導線を分かりやすく設計し、気持ちよく買い物をしてもらいましょう。
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キャンペーンを行う際の注意点
キャンペーンを行う際に知っておきたい注意点があります。
注意点を知らずにキャンペーンを開催すると、思うような効果が得られないことがあるので気をつけましょう。
同時にコンテンツ強化も行う
ECサイトのキャンペーンだけに頼らず、コンテンツの強化も行う必要があります。
特に自社のECサイトを運営している場合は、どれだけ認知度を上げるのかが成功のカギです。
検索結果で上位表示されれば、それだけ多くの人の目に留まりやすくなるでしょう。
キャンペーンと同時にコンテンツを強化してSEO(検索エンジン最適化)対策を行ってください。
リスクマネジメントを怠らない
ECサイトのキャンペーンに限らず、運営をしていく上でリスクマネジメントは重要なことです。
インターネット上で買い物をするとき、顧客は個人情報やクレジットカード情報を送信することになります。
もし個人情報やクレジットカード情報が流出したら、そのECサイトや運営する企業は信用を大きく損ねるでしょう。
常時SSL化したりセキュリティソフトを導入したりと、最大限のリスクマネジメントを講じなければなりません。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
自社との相性を考えて内容を決めるべき
キャンペーンの内容を決めるときに、第一に考えなければならないのは「相性」です。
例えば、もともと高額な商品を扱っているECサイトで「5%オフ」というセールを行っても顧客はあまり魅力に感じません。
また、独自のポイントではなく共通ポイントを扱うECサイトでは、高額ポイント還元は得策とはいえないでしょう。
ポイント還元のメリットは、ポイントを保有することでまたECサイトで買い物をする機会になるところにあるからです。
共通ポイントを使って他のお店で買い物をしたら、何のためのポイント還元だったのか分からなくなってしまいます。
ポイント還元のキャンペーンを開催するなら、自社ポイントがあるのが前提条件です。
ECサイトによってさまざまな特徴があるため、キャンペーン内容も自社との相性を重要視しましょう。
ECサイトのキャンペーンで困ったら
ECサイトのキャンペーンは、認知度を向上させたりブランディングができたりします。
そのため、ぜひキャンペーンを開始したいという企業も多いでしょう。
しかし、キャンペーンの内容や告知方法など検討すべきことはたくさんあります。
もしECサイトのキャンペーンでお悩みのことがあれば、デジマクラスにご相談ください。
ECサイトの運営やキャンペーンに詳しいコンサルタントが、自社にとって最適な方法を一緒に考えさせていただきます。
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まとめ
今回は、ECサイトのキャンペーンについてご紹介しました。
EC市場が拡大している中、新規参入する企業も増えています。
他社との差別化を図り認知度を向上させるために、キャンペーンを行うECサイトは少なくありません。
より効果的なキャンペーンを行うためには、ターゲットや告知方法・内容などを検討する必要があります。
ECサイトのキャンペーンを成功させたい方は、ぜひデジマクラスにご相談ください。