あなたが何かお店で商品を購入した際に住所などを書き、その後お店からダイレクトメールが送られてきた経験はありませんか?

従来では、そういった手法で顧客の情報を得てその後のアプローチを行う戦略が使われていました。

しかし、Web媒体が主流となってきた近年ではそのような方法はあまり使われなくなっています。

今回はお店に訪れた顧客の情報を聞くのと同じように、サイトに訪れた企業の情報が調べられるIP解析についてご紹介しましょう。

IP解析のメリットやIPアドレスから得られる情報について詳しく解説していきます。

IPアドレスの特徴

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IPアドレスの特徴について解説していきましょう。

IPアドレスでできること

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IPアドレスとは、ネットワークに接続されている機器を識別するために割り振られているものです。

パソコンやスマートフォンはもちろんのこと、ネットワーク接続を行っているプリンターやIP電話などにも割り振られています。

インターネット上の住所のようなもので、ページの閲覧やメール送信などネットワークを介して通信するためには必ず使われるものです。

IPアドレスは本来2進数の32桁の数字の羅列ですが、人の目でも認識しやすいように8桁区切りの10進数で表記されます。

具体的には「192.11.232.13」のように0~255までの数字を「.(ドット)」で区切った4つの数字で構成されているものです。

また、一般的に個人のIPアドレスは動的IPアドレスと呼ばれ接続する度に別のIPアドレスが割り当てられます。

一方、企業の場合は固定IPアドレスを使用していることがほとんどで何度アクセスしてもIPアドレスは変わりません。

URLとの関係性

URLもIPアドレス同様にインターネット上の住所として扱われます。

URLは「https://」などから始まる文字列であり、数字の羅列であるIPアドレスよりも人間の目で認識しやすくなっているのです。

ちなみに、IPアドレスも普段検索でURLを使っているのと同様に入力すると特定のWebサイトを表示することができます。

ただ、数字の羅列では識別しづらいので一般的にはURLが使われることがほとんどです。

また、IPアドレスは基本的にWebサイトのトップページしか表示されないのに対してURLはサイト内のページを指定して表示できます。

 

ワンポイント
・IPアドレスはネットワーク接続されている機器すべてに割り振られているもの
・IPアドレスが数字の羅列であるのに対してURLは人間が認識できる文字列で構成される

IPアドレス解析のメリット

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IPアドレス解析のメリットについて解説します。

固定IPアドレスを持った企業の特定

個人が使用する動的IPアドレスの場合は基本的に特定することができませんが、固定IPアドレスを使う企業であれば特定できます。

自社サイトに訪れたIPアドレスを解析し企業を特定することで、自社に関心を持つ企業を調べることが可能です。

実際に読み取れる情報は、固定IPアドレスそのものだけであり企業名や電話番号が直接解析できるわけではありません。

しかし、その固定IPアドレスにアクセスすれば企業のホームページにたどり着けるので結果的に企業名や電話番号などを調べられます。

企業情報からのアプローチ

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固定IPアドレスから解析した情報をもとに、自社サイトに訪れ関心を持っている企業にアプローチすることができます。

これは公開されている固定IPアドレスの情報をもとに解析を行っているので違法ではありません。

営業活動では自社製品に関連する企業に手当たり次第にアプローチする手法もありますが、効率の良い方法ではないでしょう。

自社に興味を持っている企業に絞ってアプローチしていくほうが、成約の可能性は高まります。

また、IP解析では自社サイトのどのページに訪れていたかという情報も調べることが可能です。

特定の商品について頻繁にアクセスがあれば、その商品について積極的に勧めることで双方にとって有益な営業活動ができます。

 

ワンポイント
・固定IPアドレスを持つ企業の情報はアクセス解析で調べることが可能
・自社に訪れた関心が高い企業に絞って営業を行えば実績を挙げる可能性を上げられる

IPアドレス解析のデメリットはある?

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IPアドレス解析のデメリットについてもご紹介します。

個人の特定は難しい

IP解析が可能となるのは固定IPアドレスを使った企業のみとなります。

個人のアクセスについては動的IPアドレスを使っているため、解析できるのは使用しているプロバイダや地域情報などだけです。

個人のIPアドレスを特定できるのはプロバイダだけで、何か事件性があり警察や裁判所からの開示命令がない限り特定できません。

そのため、IPアドレスの解析はBtoCビジネスにとっては不向きでしょう。

個人を特定してアプローチすることは難しいですが、どのページにどれくらいアクセスがあったかなどの情報は調べられます。

BtoCビジネスの場合は解析する対象を変えて、アクセス解析を活用したほうが良いでしょう。

ツールの導入にある程度のコストが必要

IPアドレスの解析には専用のツールを使う必要があります。

ツールを導入することによって、数字の羅列であるIPアドレスの情報から企業を紐づけることができるのです。

IPアドレス解析だけ行うツールというものはなく、他のアクセス解析も機能に含まれています。

そのため、有料ツールを導入する場合はある程度のコストが必要です。

無料で使えるツールもありますが、データ量が機能が限られてしまうため継続して使う場合には有料ツールのほうが良いでしょう。

有料ツールの場合は導入コストだけでなく運用コストも必要となります。

自社のアクセス数などの情報からどれくらいの機能が必要か、コストと照らし合わせながら考えていくことが重要です。

IP解析を活用する方法

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固有のIPアドレスを使用する企業であれば、自社サイトにアクセスした情報をもとにIP解析を使って企業名を特定することが可能です。

自社サイトに頻繁に訪れているような情報が分かれば、自社製品やサービスに興味を示していることが分かります。

そういった企業は見込み顧客の可能性があり、今後自社製品の購入やサービスの利用が大いに考えられるのです。

IP解析の情報をもとに営業活動を行う企業を選定すると、成約の可能性の高い企業に効率良くアプローチすることができます。

自社サイトに訪れる企業の中には、今まで営業のターゲットにしていた業種以外からのアクセスを知る可能性もあるのです。

自社が考えていた営業方針とは違った視点がIP解析によって見つかることもあり、営業の幅を広げることにもつながります。

 

ワンポイント
・自社サイトに頻繁に訪れる企業を調べることで見込み顧客を見つけることができる
・今までのターゲットとは違う企業の訪問を見つけることで営業の幅を広げられる

IPアドレス解析の注意点

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IPアドレスでアクセス解析する場合の注意点について解説します。

IPアドレスの共有・変更

企業が使う固定IPアドレスであれば、自社サイトにアクセスしたIPアドレスの数と訪問者数は等しくなります。

しかし、個人の場合は動的IPアドレスであるため接続の度に変更され、場合によっては複数のユーザーと共有されることもあるのです。

そのため、本来の訪問者数は複数いるはずなのに同じIPアドレスが使われた場合はアクセス数としては1つとなってしまいます。

IPアドレスを使いアクセス解析をする際は、これらの可能性を考慮しアクセス数と実際の訪問者数が一致しない点に注意が必要です。

自分のIPアドレス排除

アクセス解析を行う際には、あらかじめ自分のIPアドレスを排除しなければなりません。

社内で使うパソコンから業務上必要なアクセスもカウントしてしまうと、正しいデータが集計できなくなってしまいます。

まずは社内のパソコンのIPアドレスを調べ、除外設定を行ってからアクセス解析を行う必要があるのです。

自分のIPアドレスを調べるには

自分のパソコンでIPアドレスを調べる方法はいくつかありますが、ここではWindowsのコマンドプロンプトを使った方法を紹介します。

  1. キーボードの「Windows」キーを押しながら「R」キーを押す
  2. 「ファイル名を指定して実行」が表示されたら「名前」の部分に「cmd」を入力
  3. 「コマンドプロンプト」が立ち上がるので「ipconfig」を入力して「Enter」キーを押す
  4. 表示された情報の中の「IPv4アドレス」の値が、現在使用中のパソコンのIPアドレス

他にも、コントロールパネルから「ネットワークとインターネット」を選択してプロパティを表示することでも確認可能です。

これらの方法で確認したIPアドレスを解析ツールに入力するなどで解析対象から排除します。

 

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IPアドレスで得られる主な情報

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IPアドレスで得られる主な情報について解説します。

取得できる情報

IPアドレスの解析では、個人のパソコンからアクセスしてる場合には住所や氏名などの個人情報が特定されることはありません。

アクセスした国や地域、プロバイダなどの一部の情報は判別できますが、個人を特定する情報までは検索できないようになっています。

回線を提供するプロバイダは個人の情報を管理していますが、基本的に本人の許可なく第三者に開示することは禁止されているのです。

一方、企業の場合は固定IPアドレスを使用することが多く、その場合であればアクセス解析で企業情報を読み取ることができます。

IPアドレスの形態によって取得できる情報の内容は変わるので、対象に合わせて情報を集めることが重要です。

IPアドレスを元に追跡

サイバーセキュリティー

インターネットを利用したサイバー犯罪も年々増えているため、犯罪捜査のためにIPアドレスを使って追跡することもあります。

警察の要請で犯罪捜査を行う場合では、法律に則りプロバイダは個人の情報であっても提供する義務があるのです。

特にSNSなどでの誹謗中傷や名誉棄損などで損害賠償請求が発生する事案が増えています。

匿名の書き込みでも発信者情報を調べることで、加害者を特定することができるのです。

また、他人のアカウントの「なりすまし」などの犯罪行為でもアクセス記録をたどるためにIPアドレスが捜査に活用されています。

IPアドレス検索で調査

IPアドレスやドメインを使って登録情報を検索できるクラウドサービスも提供されています。

レジストリというシステム情報などが格納されるデータベースにアクセスして、検索したIPアドレスの情報を確認することが可能です。

これはドメインの空き状況を調べる時や、トラブルが起きた際に管理者と連絡を取る際に使われ誰でも使用できます。

表示される内容は登録情報ごとにことなりますが、主に登録者名や登録年月日などドメインに関連する情報が検索可能です。

この検索方法でも企業などの情報が公開されているIPアドレスであれば検索できますが、個人の情報は検索できません。

IPアドレスの開示請求できるケース

基本的には公開されることのない個人のIPアドレス情報ですが、状況によっては開示請求ができるケースもあります。

前述の通り犯罪の捜査を行う際には警察へ情報提供が行われますが、個人でも情報開示請求を行うことは可能です。

ネット上で誹謗中傷を受けた場合などで、開示を受けるべく正当な理由があるといった条件を満たせばプロバイダに開示請求が行えます。

基本的には個人情報保護の観点から、個人からの開示請求に応じるケースは少なく弁護士に依頼して手続きが行われるのが一般的です。

多くのケースは裁判所を通して開示請求を行い、認められれば仮処分決定が行われ情報が開示されます。

しかし、弁護士に依頼し裁判所を通しての開示請求となるとそれなりの費用と時間が必要です。

企業の情報を検索するように手軽に行えることではないので、請求を行う際は慎重に行わなければなりません。

 

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個人情報とプライバシーの関係性

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個人情報プライバシーは同じような言葉に感じられますが意味合いは異なります。

簡単に区別すると、個人情報は本人を識別できる情報であり、プライバシーは他人から干渉されない権利のことです。

例を挙げると、メールのアドレスは個人情報であり、メールの中身の内容はプライバシーとなります。

個人情報は定義しやすいですが、プライバシーは明確な定義がなく個人の感覚に委ねる部分も多いのです。

そのため、裁判でプライバシー権の侵害について争われることも多く時代の流れと共に判断基準が変化しています。

近年Web上で決済を行うことも多く、インターネット上で扱う個人情報についても年々規制が強化されているのです。

現在は許容されている方法でも、法改正によって禁止される可能性もあるので注意が必要でしょう。

 

ワンポイント
・個人情報は定義しやすいが、プライバシーの基準は個人の感覚に委ねられる
・個人情報についての規制は年々強化される傾向があるので注意が必要

IPアドレスを正しく分析してアクセスを向上させよう

業績アップ

IPアドレスを分析することで、自社サイトに訪れた固定IPアドレスを使う企業の情報を調べることが可能です。

自社サイトに興味のある企業の情報が分かれば、効率良く営業のアプローチをかけられ実績につなげることができます。

さらに、直接的な実績アップだけでなくサイトの質を上げアクセス向上に役立てることもできるのです。

アクセス情報は自社サイトのどのページにどのような業種の企業が訪れたのかということも調べられます。

つまり、サイトを作る上で狙ったターゲットに想定していたアクセスが行われているか確かめることができるのです。

主力商品に十分なアクセスが行われているかなどを調べ、アクセス状況を見ながらサイト構成を見直すことができるでしょう。

また、本来ターゲットとしていたところとは違う業種の企業のアクセスに気づくこともあります。

新たな気づきを得ることで、その後の営業方針を広げられる可能性もあるのです。

 

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IPアドレス解析で悩んだら

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IPアドレスの解析は効果的に行えれば、自社サイトに興味のある企業の情報を知ることが可能です。

その情報をもとに営業を行えれば、手あたり次第で企業に営業をかけるよりも効率良く実績を挙げられる可能性が高まります。

また、アクセス解析を行うことで自社サイトの中でもどのような商品に関心が持たれているかといった情報も知ることができるのです。

このようにさまざまな情報を入手できるIPアドレス解析ですが、導入には相応のコストがかかります。

また、サイトには企業だけでなく個人の利用者が訪れることも当然考えられるのです。

個人のIPアドレスは一般には公開されておらず、その情報の取り扱いには十分注意しなければなりません。

IPアドレスの解析で悩みがあれば、デジマクラスにご相談ください。

デジマクラスでは豊富な知識ノウハウを使って、悩みに合わせたアドバイスを行うことが可能です。

アクセス解析でおすすめのツールや、その運用方法など分からないことがあれば詳しくご説明いたします。

まとめ

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IPアドレスとはネットワークに接続する機器に割り振られた数字の羅列です。

そのもの自体は人の目では理解できませんが、アクセス解析ツールを使うことで自社サイトに訪れた企業の情報を調べることができます。

このIPアドレス解析はうまく活用できれば、自社サイトに訪れ興味を持っている企業へ狙って営業をかけることが可能です。

営業実績が伸び悩み苦労しているような場合には、導入を検討する価値のある非常に有効なツールとなっています。

不明点があれば、プロのコンサルティングであるデジマクラスに相談することがおすすめです。

適切なアドバイスを受けた上で、効率良くアクセス解析を行っていきましょう。