WebサイトやWebマーケティングでは集客のみに力を入れがちですが、訪問者のコンバージョン率を上げることが重要です。
こちらでは、コンバージョン率を上げる施策CROがWebマーケティングで重要な理由を解説しています。
効果的な施策や実施の流れについても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
CROの概要
CROとはConversion Rate Optimizationの略でコンバージョン率最適化のための施策をいいます。
コンバージョン(CV)とは最終的にクリアした目標のことで購入や契約・ダウンロード・登録などがコンバージョンです。
コンバージョン率(CVR)は「コンバージョン÷訪問人数」で計算されます。
コンバージョン率を改善させ最適化させるのがCRO実施の目的で、CROの基本的な施策方法はA/Bテストです。
A/BテストとはCROの手法でAとBのどちらがよりコンバージョン率を上げられるかを検証するものです。
こういった手法を取り入れながらコンバージョン率の最適化を目指すのがCROになります。
CROの重要性
コンバージョン率は企業やサイトにとっても売上に直結するため、その施策であるCROは最も重要といえるでしょう。
CROの施策の基本は定量調査と定性調査の結果から仮説を立てて行うA/Bテストですが、テストの結果により何度でも仮説を立て直します。
このように1度きりの施策ではなく、さまざまな施策を取り入れながらPDCAサイクルを効率的に回していくことがCROなのです。
企業は可能な限りコストを投入しコンバージョン率改善に力を入れています。
それほどCROは重要な施策でありマーケティングにはなくてはならないものといえるのです。
CROが企業やサイトにとって重要なものであることはお分かりいただけたでしょうか。
続いてCROのさまざまな施策についてお話ししていきましょう。
CRO施策「LPO」
CRO施策の一部である「LPO」はランディングページ最適化を意味し、ユーザーが最初に訪れたページをいいます。
ユーザーの半数以上が最初に訪れたページから直帰しているという現状を、いかに打破するかがLPOの課題なのです。
LPOの特徴
LPOはWebサイトにおける施策の1つです。
サイトに外部から訪れた人が最初に訪問するページをランディングページ(Landing Page)と呼びます。
LPOはこのランディングページからサイトページ内の成果につながるページへの導線をスムーズにするための施策なのです。
どのような施策を行うかについては企業やサイトの内容で異なりますが、A/Bテストなどはよく行われます。
改善項目
LPOでの改善項目は次のようなものになります。
- ランディングページからの直帰阻止
- ユーザーの求めるページの構築
- 具体的なアクションまでの導線確保
上記を改善し、スムーズな導線により具体的な結果が得られることを目指すのです。
まずランディングページからの直帰率を考慮し、ランディングページのデザインや構成を見直します。
訪問者のランディングページへ至るまでの経路を分析し、求められる内容のページを構築していきます。
そして最終目標である具体的なアクション商品の購入やサイトでの登録などにスムーズに行き着くための導線を確保するのです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
CRO施策「EFO」
EFOはEntry Form Optimisationの略でWebサイトでの入力フォームに入力してもらうための施策をいいます。
顧客に確実にフォーム入力をしてもらえるように、スムーズな導線の確保を目指します。
EFOの特徴
EFOは入力フォーム最適化のための施策をいいます。
入力フォームは個人情報を入力することもあり、ユーザーの信頼感によって入力するかしないかが左右されるものです。
ユーザーに全面的な信頼を寄せてもらえるような施策を行うことがEFOの役割です。
入力フォームは登録手続きや申込に直結しているため、見込み顧客獲得の大きな期待に繋がります。
サイトの入力フォームから離脱することの無いようにユーザーをフォローすることが大切なのです。
EFOもまたCROの施策の1つとして大きな役割を担っているのです。
改善項目
EFOの改善項目には次のようなことが挙げられます。
- 入力フォームは適切な長さか
- セキュリティは安全か
- 費用対効果は適切か
フォームへの入力を確実にしてもらうには、途中でサイトを離れてしまわないようにしなくてはいけません。
ユーザーが途中でサイトを離れる理由には、入力フォームが長いため安全性に不安を感じたということがあるのです。
セキュリティを万全にして不安材料を取り除くことが必要でしょう。
その結果、離脱率を下げて入力フォームへの入力率を上げることで費用対効果も改善されるのです。
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CRO施策「CTA」
CTAはCall To Actionの略で「行動喚起」のことをいいます。
具体的にいえば、サイトでユーザーを誘導するための画像・テキスト・ボタンなどがCTAにあたります。
CTAもまたコンバージョン率を上げるための施策の1つですが、ユーザーの誘導をスムーズに行うための目印になるものです。
CTAの特徴
サイトのページ上で「資料請求はこちら」「問い合わせはこちらから」などというボタンを見かけます。
これもユーザーに行動を起こさせるためのCTAの1つなのです。
CTAとは目印となるCTAを設置することでコンバージョン率を上げるCROの施策の1つといえる手法なのです。
改善項目
コンバージョン率を上げる効果的なCTA設置には次のような改善に留意することが大切です。
- ページにおける設置の目的
- 設置場所
- リンク先をイメージできる文言
- 起こして欲しい行動を明確にする
- インパクトのあるデザイン
購入・問い合わせ・会員登録・資料請求などの目的があるページに設置すると効率よく誘導ができるでしょう。
設置の場所はページの「ヘッダー・フッター」・「コンテンツ途中や直後」・「サイドバー」など目立つ位置にすると効果的です。
ボタンを押すことによってどのようなことがあるのか、ユーザーにイメージしてもらうことも大切です。
ボタンを押すことで起こしてもらいたい行動が明確に分かると、ユーザーに不安を与えません。
思わずボタンを押したくなるような文言やデザインも、コンバージョン率を上げるために有効になります。
このようなことがすべて、CTAの改善すべき項目といえるでしょう。
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効果的な施策のポイント
CRO施策に含まれるさまざまな施策について解説しました。
ここでCROに戻ってコンバージョン率を上げる効果的な施策のポイントについてお話ししていきましょう。
コンバージョン率を上げるために、CROで実践されている効果的な施策をいくつか挙げてみます。
- ページの表示スピードの改善
- 導線の適切な設計
- SEOとの連携
Webサイトのページ表示スピードは離脱を防げるかどうかの大きな鍵となります。
ページ表示のスピード化はユーザーの離脱を防ぎコンバージョン率を上げる結果に繋がるのです。
ページスピードを調べるにはGoogleが提供している「PageSpeed Insights」を利用するとよいでしょう。
ユーザーが最初のページを訪れて、商品ページや入力フォームへ遷移する時の導線をスムーズにする必要があります。
導線の適切な設計を行うことで、サービスのページへ遷移しやすくすることが大切です。
サイトのLPに入力フォームを設置するのも離脱を防ぐ1つの方法といえるでしょう。
サイト運営に力を入れてユーザー獲得のSEO対策ばかりに目を向けがちですが、CROの大切さも十分に認識する必要があります。
獲得したユーザーをコンバージョンに繋げるためにも、SEOと連携してCRO施策をしっかりと見直しましょう。
CRO実施のフロー
CROについて解説してきましたが、お分かりいただけたでしょうか。
Webサイトにおけるコンバージョン率は直接売上を左右する重要な数値です。
コンバージョン率を上げるためのCROの施策も当然重要といえるのです。CROを実施するための手順を確認していきましょう。
CRO実施の前にしておかなくてはいけないことがいくつかあります。まず事前に確認しておくことから挙げてみます。
- ユーザーの動線を把握
- コンバージョン経路の把握
- 離脱ポイントの把握
ユーザーが最初のページを訪問してからの導線が整っているかどうかは大きな問題です。
ユーザーの離脱までの動線からサイトのページへの導線に問題はないかを確認しましょう。
サイトの導線と重複するところもありますが、コンバージョン経路を把握することでコンバージョンまでの導線を見直します。
どの部分でユーザーがサイトを離れているのかも、施策を実施する前に把握しておく必要があります。
上記のようなことを把握した上で、CROを実施していきましょう。
リーダーの選定
まず当然のことですがOCR改善のためのチーム作りのリーダーを選定しましょう。
OCRを実施する際は1部分だけでなく、サイトすべてを見直す必要があるのです。体制的な見直しが必要となります。
チームを作って実施にあたることになるでしょう。
予算とメンバーの確保
リーダーを選定したらメンバーを確保します。当然ここでどれだけの予算が掛けられるかも検討が必要です。
凡その予算がつかめたら、どのような施策で実施していくかの計画を立てましょう。
改善点の予測&分析
先に行っていた改善点の予測と分析を行います。
基本的なOCRフローは、PV数・UU数・CV率・直帰率などを出し定量分析を行うのです。
続いてユーザー目線で見て、コンバージョン率に関係する項目について定性分析を行います。
この時チームメンバーのユーザー目線で見るという行為が重要になります。サイト運営者ではなくユーザーとしての目線が大切なのです。
定性分析を行うことでユーザーが離脱しコンバージョンに至らなかった要因を把握することができるのです。
検証&解析
分析や検証そして結果の解析を繰り返し行って、すべての問題点の改善策を導き出します。
この改善策の中には、先に解説したEFO・LPO・CTAの施策も含まれます。
それぞれの施策の改善策を見つけて改善していく必要があるでしょう。
A/Bテストを行いキーワードを変えてみるという方法や、導線設計の見直しなどもこの段階で検討しておきましょう。
改善策を実行
検証・分析した結果導き出した改善策を各施策ごとに実行していきます。サイト内を見て特に見直しが必要な箇所を重点的に改善します。
ここはぜひ見直して欲しいという箇所をいくつか挙げてみるので、参考にしてください。
- 集客キーワード
- ランディングページ
- 料金
- 入力フォーム
訪問数に対してすぐに離脱するユーザーが多い場合、商品を購入する意志のないユーザーまで集客してしまっている可能性があります。
集客のためのキーワードを見直して、コンバージョンまで誘導できるユーザーを集めることが重要になるのです。
訪問者は多いのにコンバージョン率が上がらない場合はランディングページに問題があるのかもわかりません。
ランディングページの見直しをして見込み顧客の獲得に繋げましょう。
コンバージョン率を上げて見込み顧客を獲得するには、ランディングページが広告やコンテンツの内容と一致していることが必要です。
ユーザーにとって魅力的な商品やサービスであっても、料金が高すぎると感じればサイトを離れてしまうでしょう。
料金プランは適正かどうかも見直しの対象となります。
入力フォームのページに誘導できているのに、コンバージョン率が上がらない場合には、入力フォームそのものを見直しましょう。
入力フォームの項目が多く入力が面倒、文字入力が多く入力し難いなどの理由で離脱するユーザーが多いのです。
入力項目は最小限に抑え、文字入力をチェック入力に切り替えるなど見直すことで、コンバージョン率のアップが望めます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
CRO実施の際に意識すべき点をチェック
CROの実施フローについてお話ししましたが、実施の際意識すべき点がいくつかあります。どのような点なのか解説しましょう。
中長期的な視点をもつ
CROの実施を行っても効果がすぐに現れるとは限りません。場合によっては何度も施策を繰り返す必要もあるのです。
CROの実施については、中長期的な視点をもつ必要もあることを知っておいてください。
適切なリソースを確保する
長期的にCROを実施することになるとそれだけ費用や労力も必要となるでしょう。適切な資源の確保は必要です。
無駄は省きながら根気強く実施し、少しずつ改善していくようにしてください。
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CRO実施に関する悩みの対処法
Webサイトのコンバージョン率を上げるためにはCROの実施が必要です。
CROにはさまざまな施策・手法があり、長い目での改善が必要となります。
Webサイトのコンバージョン率は売上に直結する重要なものです。
コンバージョン率を最適化する多くの手法を取り入れながら、改善していくのは労力も時間も当然必要となります。
CROの実施に悩んだらデジマクラスに相談してください。豊富な経験から最適なアドバイスが期待できるでしょう。
まとめ
CROとはコンバージョン率を最適化するための施策をいいます。
コンバージョン率最適化のための施策には、さまざまな手法がありそのどれもがCROの施策の1つとなっています。
CRO実施フローは準備も含めて改善点の予測・分析から検証・解析を経て改善策の実行となるのです。
効果が確認されるまでには時間がかかる場合もあり、根気強い実施が必要になります。
迷った時にはデジマクラスなどコンサルタントに相談されることをおすすめします。