Google広告のディスプレイ配信にはさまざまな手法がありますが、カスタムインテントオーディエンスもその1つです。
カスタムインテントオーディエンスはどのような手法なのでしょうか。
こちらではカスタムインテントオーディエンスの仕組みについて解説しています。
設定方法や配信事例も紹介しているので、ぜひ広告配信の参考にしてください。
目次
Google広告のカスタムインテントオーディエンス
Google広告のディスプレイ配信のカスタムインテントオーディエンスについて解説していきましょう。
従来は2つが独立していた
カスタムインテントオーディエンスは従来の「カスタムインテント」と「カスタムアフィニティ」が統合されたものです。
カスタムインテントオーディエンスでは1つのオーディエンスでそれぞれに合わせた目標に対応できます。
カスタムインテントとカスタムアフィニティはどちらも重要なオーディエンスターゲティングです。それぞれの特徴を確認しましょう。
カスタムインテントの特徴
カスタムインテントは購買意欲のあるユーザーをターゲットにした広告配信を行います。
もともと購買意欲のあるユーザーに広告を配信することで、購入してもらうことを重視する広告配信の手法です。
「購買意向の強いユーザー層」に対して効果的にアプローチできる機能で、ユーザーのニーズを絞りターゲットを絞ることが可能です。
カスタムアフィニティの特徴
カスタムアフィニティはキーワードとURLをもとにアプローチ先ユーザーを選出します。
興味がありいろいろと探しているユーザーに、まずは知ってもらうことを重視して広告配信する手法です。
広告配信を行っても直接購入に結び付く可能性は高くありませんが、商品を認知してもらうためには必要な機能です。
2つを統合するメリット
2つのオーディエンスターゲティングを統合することによって、アプローチ先が明確になります。
興味を持って探しているユーザーで、購買意欲のあるユーザーへのアプローチが可能となるのです。
また、それぞれに配信していたものが1か所となって管理も1か所ですむのはメリットといえます。管理コストの削減にもつながります。
カスタムインテントオーディエンスの仕組み
カスタムインテントオーディエンスではどういった仕組みで、どのようなユーザーにアプローチできるのかを解説しましょう。
キーワードでターゲティングしてユーザー層に働きかけますが、その手法についてお話ししていきます。
キーワードで興味や関心・行動をターゲティング
ユーザーの行動や閲覧しているWebサイトによって、興味や関心を持つユーザーに対してアプローチしていきます。
また、キャンペーンの目標や戦略を基に次を重視したユーザーが選択されます。
- リーチ
- 比較検討
- パフォーマンス
例えばテニスラケットの販売で「テニスファン」だけでなく「テニスをしていてラケットを求めているユーザー」に広告表示する場合です。
- 興味…テニス試合・テニス選手
- URL…テニス選手の使うラケット・テニス関係のURL
- アプリ…テニス愛好家の関心がありそうなカテゴリのアプリ
上記のようにキーワード・URL・アプリでカスタムカテゴリを明確にします。
任意でキーワードを指定し、キーワードに関連した商品やサービスに関心のあるユーザーや購入意志があるユーザーに広告表示されるのです。
指定するキーワードの選定の仕方は2種類ある
指定できるキーワード選定は下記の2種類です。
- これらのいずれかの興味/関心や購入意向を持つユーザー
- Googleでこれらいずれかのキーワードを検索したユーザー
2つのうちディフォルト値は「これらのいずれかの興味/関心や購入意向を持つユーザー」になっています。
2つの選定の違いは利用できるキャンペーンの違いになります。
「Googleでこれらいずれかのキーワードを検索したユーザー」を選んだ場合はディスプレイキャンペーンは利用できません。
「これらのいずれかの興味/関心や購入意向を持つユーザー」は、キーワードに興味があり関心を持ち購入したいと考えているユーザーです。
購買意欲のある購買意向の強いユーザーであるといえるでしょう。通常はディフォルト値のままでこちらを選ぶようにしてください。
購買意向の強いユーザー層の特徴
購買意向の強いユーザー層にはどのような特徴があるのでしょうか。
購買意欲の強いユーザーは、興味のある商品やサービスが見つかったら購入したい気持ちの強いユーザーです。
購買意向の強いユーザー層は、そういった購入に至る可能性の高いユーザーのカテゴリと考えられます。
リマーケティングや購入に近いユーザーに対して広告を配信したい時に効果的に利用できるユーザー層です。
カスタムインテントオーディエンスは購買意向の強いユーザー層を自分でカスタムできる機能なのです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
カスタムインテントオーディエンスの設定方法
カスタムインテントオーディエンスについてお分かりいただけたでしょうか。
それでは次に、カスタムインテントオーディエンスの設定方法について解説していきましょう。
準備するもの
あらかじめ準備するものは、設定するキーワードとURLです。
設定するキーワードは商品と関連深いもの、URLは関連性の高いサイトや競合他社のサイトや比較するサイトを登録すると効果的です。
用意するキーワードは10個、URLは5個が推奨されています。
リストの作成手順
リストの作成手順は次の流れになっています。
- 管理画面ツールからオーディエンスマネージャ選択
- カスタムオーディエンスを選択
- リスト作成画面
- キーワード・URLを登録する
- 作成ボタンを押す
④の登録時に要素に基づくユーザーを2択で選択する項目があります。
基本的には「これらのいずれかの興味/関心や購入意向を持つユーザー」を選ぶとよいでしょう。
手動での設定と別に、自動で作成されるカスタムインテントオーディエンスもあります。
自動作成の場合はGoogleの機械学習により分析されて、購買意向の強いユーザー層が自動で作成されるのです。
インターネット広告の事例はこちら
カスタムインテントオーディエンスを設定する時のコツ
広告配信の効果を上げるために、カスタムインテントオーディエンスを設定する時に心掛けたいコツがあります。
配信の目的を明確にする
広告配信の目的は明確にしてオーディエンスを設定するようにしてください。
購入に結びつけたいのか商品の認知度を上げたいのか、何を重視するのかを明確にして配信する必要があるのです。
目的を明確にした上で、必要なキーワードやURLでのリストを作成しましょう。
リストによって配信するユーザーが決まるので、目的に合ったターゲットへのアプローチが可能となります。
関連キーワードを登録する
キーワードやURLは商品やサービスと関連性のあるものを登録すると効果的です。
URLは比較対象とするサイトや競合サイトのものにすることで、ターゲットが競合他社に流れるのを防げます。
他社の商品を購入しようかと1度はカートに入れたユーザーでも、タイムリーな広告によって自社商品購入となる場合もあるのです。
カスタムインテントオーディエンス活用時の注意点
カスタムインテントオーディエンスをより効率的に活用するためには、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。
オーディエンスの推定規模を確認する
オーディエンスを設定するとき、必ず確認したいのが「ユーザー層の規模」「オーディエンスの推定規模」です。
設定内容でどのくらいの表示回数が出るかの推定数です。「0~10万」「10万~50万」という風に確認できます。
この推定規模が「0~10万」の場合には予算をかけても表示回数が伸びないことが多いです。
できれは少なくとも10万以上の回数が表示されるような設定を心掛けるようにしてください。
また規模が大きすぎるのは予算によっては広告の掲載回数が制限される場合もあるので注意が必要です。
検索キャンペーンには使用不可である
カスタムインテントオーディエンスは検索キャンペーンには使用できません。
カスタムインテントオーディエンスが使用できるのはディスプレイキャンペーン・動画キャンペーンなので活用には注意してください。
動画広告活用の事例はこちら
カスタムインテントオーディエンス配信事例
ディスプレイキャンペーンではリマーケティングが主流と思われる人も多いのですが、カスタムオーディエンスも効果を上げています。
リマーケティングと比較した配信事例を挙げてみましょう。
人材系の業種
人材系はカスタムインテントオーディエンス配信で効果が上げやすく、顧客獲得にかかる単価もリマーケティングと遜色ありません。
- リマーケティング…CV:45・CPA:13,000円
- カスタムインテントオーディエンス…CV:38・CPA:11,000円
獲得に至ったユーザー38・新規顧客獲得にかかった単価は11,000円とリマーケティングよりも低コストとなっています。
リマーケティングとの比較では、他にIMP(広告が表示された回数)は圧倒的にカスタムインテントオーディエンスが多いです。
これはリマーケティングはサイト訪問をしたことのあるユーザーにしか配信できないからなのです。
カスタムインテントオーディエンスは多くのユーザーに配信が可能な上に、購入につながるユーザーが多く売上向上が期待できます。
教育系の業種
教育系の業種での配信事例でも同様にリマーケティングに劣らない結果が出ているのが分かります。
- リマーケティング…CV:20・CPA:4,200円
- カスタムインテントオーディエンス…CV:18・CPA:4,300円
獲得したユーザー・顧客獲得にかかった単価ともにリマーケティングとほぼ同様な効果が実証されています。
カスタムインテントオーディエンスは新規顧客獲得にも充分な効果が期待できるのです。
新規のユーザーを取り入れたい教育系の業種にも、広くアプローチできるカスタムインテントオーディエンスは適しています。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
YouTubeキャンペーンは仕組みが違うため注意
ディスプレイキャンペーンでのカスタムインテントオーディエンスの配信事例を挙げました。
キャンペーン配信での効果はお分かりいただけたでしょう。
ただ、注意しなくてはいけないのは、キャンペーン動画のうちYouTubeキャンペーンは仕組みが違うということです。
ディスプレイキャンペーンのカスタムインテントオーディエンスはキーワードやURL・アプリによって購買意向の高いユーザーへ配信します。
YouTubeキャンペーンのカスタムインテントオーディエンスでは、検索語句をキーワードとして検索したユーザーに配信するのです。
例えば「テニス・ラケット」のキーワードに対して、ディスプレイキャンペーンの場合配信されるユーザーは次になります。
- テニスのラケットのサイトや口コミ情報にアクセスするユーザー
- 頻繁にテニス動画を観るユーザー
- スポーツ店のサイトでテニスラケットを購入する意欲のあるユーザー
購入が期待できる上記ユーザーへの配信が行われます。
YouTubeキャンペーンでの場合は「テニス・ラケット」と過去14日以内に検索したユーザーに配信されるのです。
検索したユーザーのオーディエンスリストを作成できる点では、精度の高い動画配信が期待できます。
キャンペーンごとに違う仕組みをしっかりと理解して、カスタムインテントオーディエンスの設定を行うようにしてください。
Youtubeマーケティングの事例はこちら
カスタムインテントオーディエンス活用に困ったら
カスタムインテントオーディエンスはGoogle広告配信の手法です。
購買意向の強いユーザーに向けての配信を行うので、仕組みを理解した上で効果的に活用すれば売上向上につなげることができます。
設定についてもキーワードやURLをどのようにリスト化するのがよいのか、迷うこともあるでしょう。
そんな時にはデジマクラスに相談してください。
カスタムインテントオーディエンスの効果的な活用方法について、さまざまなアドバイスが期待できます。
悩まずに、ぜひデジマクラスを活用されることをおすすめします。
まとめ
カスタムインテントオーディエンスは、カスタムインテントとカスタムアフィニティが統合されたGoogle広告配信の手法です。
興味を持って商品を探しているユーザーや購入を考えている購買意向の高いユーザーに広告配信を行いタイミングよくアプローチできます。
また、カスタムインテントオーディエンスの効果的な活用で管理コストの削減も期待できるのです。
カスタムインテントオーディエンスを活用して、効果的な広告配信で売上向上を目指しませんか。
カスタムインテントオーディエンスなどGoogle広告の配信に関しては、デジマクラスに気軽に相談してください。