外資系企業というと輝かしく華やかなイメージを抱く人も多いのではないでしょうか。
グローバル社会の世の中であることから、外資系企業でマーケティング職に挑戦したいという方も増えています。
せっかく仕事をするなら、規模の大きい会社で自分を試してみたいといったチャレンジ精神を持つ人も増えてきました。
さまざまな魅力を持つのが外資系企業のマーケテイングの特長です。
本記事では、外資系マーケティング職の魅力や必要な語学力、仕事内容や身に付くスキルについて詳しく解説していきます。
目次
外資系マーケティングの仕組み
マーケティングとは、ユーザーが求めている商品やサービスを作成し、そこから売り上げを出すことです。
異文化を感じながら、日本の良さを世界的にアピールし広げていくことができます。
また外資系企業は拠点を海外に置いているため、マーケティングを行う際、さまざまな国との関わりがある点が日本企業との違いです。
外資系マーケティングの魅力とやりがい
外資系マーケティングの魅力とやりがいについては主に3点のことがいえます。
ダイナミックな仕事
外資系マーケティングの1つめの特長は、国際的な繋がりを活用したダイナミックな仕事ができるという点です。
パーソナルケアなどを取り扱うユニリーバジャパンの男性化粧品『AXE』を例に挙げてみます。
キャンペーンを行う際にロンドンのデザイナーにデザインを依頼しました。
ユニリーバは世界的に有名な企業なため、コネクションもグローバルで規模が大きくなります。
自分が担当した企画が世界的に注目され、広まっていく可能性もあるのです。
外資企業ならではのダイナミックな仕事であるといえます。
環境の良さ
働く環境がよく整っていることも、外資系マーケターとして働く特長です。
お菓子やペットフードを取り扱う企業、マースジャパンを例にみていきましょう。
マースジャパンでは社員のことを全員『アソシエイト』と呼びます。
アソシエイトは仲間や同僚、共同経営者を表す言葉です。
社員を全員平等に扱うため、仕事で必要とする部屋以外の個室を設けていません。
当然社長室などの特別な部屋もなく、デスクやチェアも皆同じ製品を使用し仕事をするという考え方が根付いています。
そのため、距離感が近くお互い高め合いながら切磋琢磨していける環境が整っているのです。
チャレンジしやすい
外資系の企業は、チャレンジをする機会を多くもらえる点も魅力です。
日本の企業は新人を育成するために、研修期間をある程度設けることが多いのに対し、外資企業ではその制度がほとんどありません。
例えばユニリーバジャパンでは、入社1年目から企画リーダーになるチャンスをもらえます。
マーケティングを行うにあたって自分の力で商品を広めていく機会を得ることができるのです。
自分の考えや意見を上司に提案することができ、思ったように動くことができます。
自分の責任で働くことがやりがいに繋がり、成長にも繋がっていくのです。
外資系マーケターに必須の語学力
外資系マーケターには英語力が必要です。
一般的な日本企業が新卒者に提示するTOEICのスコアは560程度といわれています。
そしてビジネス英語レベルのTOEICのスコアは700~795程度です。
外資系企業が求めているのはこれくらいだと心得ていた方がよいでしょう。
外資系マーケターにとって語学力が必要な理由は日本企業に比べて外国人と関わる機会が多いためです。
仕事に関する情報を英語で調べたりする機会も多く、何かと英語が必要になってきます。
また社内には外国人の社員が在籍することが多く、ミーティングやプレゼンテーションが英語で行われる会社も多く存在しているのです。
現在英語に自信があるならば、上手く行かせる環境であるといえます。
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外資系マーケターの仕事内容
外資系マーケターの仕事内容はどのようなものがあるのでしょうか。主な4つをご紹介いたします。
市場調査
市場調査はマーケティングを行う上で重要な作業です。
消費者の声に耳を傾けながら、商品が売れるように戦略を練らなければなりません。
ライバル会社を含む市場でどのようなことが求められているのか以下の方法を利用して分析します。
- アンケート調査
- 対面調査
- 街頭調査
- 覆面調査
- ホームユーステスト
などさまざまな市場調査を行って、消費者のダイレクトな意見だけでなく、数字や課題と向き合うことも重要です。
企画開発
市場調査で明らかになった消費者のニーズや、設定しているターゲットに合わせて新商品の企画を開発していきます。
ニーズに合った価格になっているか、消費者のニーズに応えられているかどうかを煮詰めることが重要です。
商品を制作するスタッフにその商品の詳細や概要を上手く伝え、制作スタッフは作業にとりかかっていきます。
流通経路設計
販売する商品が決定したら、続いて流通経路を設計します。
無駄を省き、顧客に対してより効果が実感できる流通経路であることが重要です。
細かい点まで気を配り、戦略を練っていくことが必要になります。
販売促進
販売をするにあたって、テレビでの広告やSNSを利用して商品の宣伝を行います。
いかに商品をアピールできるか、商品を試してみたいと消費者に思ってもらえるかが鍵です。
他社と被らない新鮮味とインパクトの強いものが必要となります。
購入に繋がった後も、消費者の意見を参考にしながら改善を繰り返す必要です。
これら4点が外資系マーケターの主な仕事内容となります。
消費者は何を求めているのか、を常に意識しながら企画から販売、そして改善を繰り返していくのです。
責任のある仕事ではありますが、これらの努力が結果に繋がったときはやりがいも大きく感じられます。
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外資系マーケターの強み
外資系マーケターには強みもあります。
詳しくみていきましょう。
選べる働く場所
外資系マーケターの強みの1つめは、働く場所を選べる企業が多い点です。
例えば、マースジャパンでは営業職以外の役職に、月5回程度在宅勤務が認められています。
ミーティングに参加する場合も勤務地へ出社の必要がありません。
自宅のみならず自分の好きな場所から参加することができるのです。
男女問わず生活スタイルに合わせて働くことができるのも外資系企業の強みとなります。
ライフスタイルを重視してくれることが、日々のモチベーションを上げることに繋がるのです。
選べる勤務時間
外資系マーケターの強みの2つめは勤務時間が選べる傾向にあるという点です。
成果を出すことに重きを置いている外資系企業は、成果を出すために勤務時間の調整を自分自身で行うことができます。
成果が出なければ残業をしなければいけないこともありますが、逆にいえば効率よく成果に繋がれば連休を取ることも可能です。
自分自身で調整できるのは、目標達成をすることにも繋がります。
それぞれのワークライフバランスを大切にしている点が外資系マーケターとして働く強みです。
外資系マーケターに必要なスキル
外資系マーケターにとって必要とされるスキルは何でしょうか。
詳しくみていきます。
コミュニケーション能力
まずはじめにいえるのがコミュニケーション能力です。
マーケターは、自社の商品やサービスが売れるように消費者のニーズを掴みながら積極的に動いていかなければなりません。
マーケティングを行っていくうえで、プレゼンテーションを行う機会があったり、さまざまな人と言葉を交わす機会も多くあります。
外資系であれば、特に幅広いジャンルの人と関わることも多いのです。
これらのことから、コミュニケーション能力は必須といえます。
関わりを持つ人に「ついていきたい」と思ってもらえるようにコミュニケーションを取りながら、巻きこんでいくことが必要です。
分析力
優秀なマーケターに欠かせないのが分析能力です。
様々な角度から分析をし、現状をきちんと認識することが重要になります。
分析方法は定量分析と定性分析の2つです。
定量分析の『定量』は数字を表しています。
数字や数量をデータとして分析する分析方法のことです。
代表的なものとして、数字を選択するアンケートや、Google AnalyticsでWebページを訪れたユーザーを解析するサービスなどがあります。
数字で結果を表すことができるため、割合などを確認するのに適しているのです。
続いて定性分析ですが、『定性』は数字や数量で表現することのできない部分に着目することをいいます。
例えば、商品に対してユーザーが感じている感想です。
- 満足している点
- 不満に思っている点
- 期待している点
- 要望
などを、分析する必要があります。
定量分析では知ることができないユーザーの内面的な部分を分析することで、ユーザーの求めているものを炙り出すことができるのです。
これら2つを組み合わせて、慎重に分析を行い課題解決や新たなビジネスに役立っていくきます。
このような分析力を発揮することが、外資系マーケティングでは必要です。
ブランド戦略思考
外資系マーケティングには、ブランド戦略の思考が必要であるといえます。
「商品をどういった形で使用して欲しいのか」「どのようなことを大切にした企業なのか」をユーザーに知ってもらうことが必要です。
- 誰をターゲットにしたブランドであるのか
- 市場ではどのようなポジションを目指すのか
- 提供したいコンセプトやイメージは何なのか
- ターゲットに対してどのようにアピールしていくのか
このようなステップで動いていくことが重要です。
企業理念や社風をきちんと認識し、戦略を練っていくことで消費者からの信頼を得ることができ、認知拡大にも繋がります。
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身に付くスキルと成長度合い
外資系マーケターで働くことによって身に付くスキルや成長度合いはどのようなものでしょうか。
詳しく解説していきます。
ビジネス英語の上達
先ほども述べた通り、ビジネス英語力があることに越したことはありません。
しかし企業によって日常会話レベルの英語力でもOKな企業もあるのです。
外資系であるがゆえに、働いているうちに英語を使う機会が圧倒的に増えます。
入社時は英語力が低くても、必然的にビジネス英語を勉強することになるのです。
仕事を通して、ビジネス英語が上達していくことに繋がります。
ビジネスパーソンとして成長
外資系マーケテイングはビジネスパーソンとして大きく成長できる環境であるといえるのです。
実力主義の外資系マーケティングは、責任感を問われます。
自身をうまく管理するマネジメント力や、臨機応変に対応する機会が多いのも特徴です。
仕事をしているうちに必然的に身についていくようになります。
またさまざまな企画やキャンペーンを行うため、経験値や知識も自然ともにつくのもポイントです。
仕事を通して、成長することができます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
外資系マーケターの将来性と年収
外資系マーケティング職の年収は、800~1,000万円程です。
インターネットやSNSの普及により、Webマーケティングを必要とする企業が増加しています。
外資系マーケティング職は専門知識が必要となってくるため、求人数はこれからも増えていくのです。
専門知識や英語力を身に着ければ、年齢問わず好条件での待遇も期待できる業種といえます。
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外資系マーケティングへの転職事情は
転職を考えているのであれば、今の仕事よりもキャリアを向上を目指したいものです。
そのためにはこれから伸びる業界に転職することが必要になってきます。
先ほども述べた通りWebやSNSなどの普及の影響で、マーケティング業界全体が伸びているのが現状です。
需要が高まっているため外資系マーケティングへの転職は、ねらい目といえます。
求人情報を細かくチェックし、気になる条件の求人があれば応募していくことが大切となるでしょう。
とはいえ、転職は人生のターニングポイントです。
きちんとした情報を得て、慎重にいくことが重要になります。
転職エージェントに相談し、プロフェッショナルの力を借りて転職活動を進めていくのがおすすめです。
デジマクラスは、外資系マーケティングにも強く、的確にアドバイスをします。
自分の可能性を広げるために一歩踏み出すことが成功の鍵です。
まとめ
外資系マーケティング職の魅力や必要な語学力、仕事内容や身に付くスキルについて詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
外資系マーケティング職は、能力主義ではありますが自分の実力を試すことができ評価される機会も多いといえます。
そのためやりがいを持って仕事に取り組むことが可能です。
上昇志向が強く、英語力を活かしていきたい方には最適の業種といえます。
視野を広げグローバルな世界をみていくことも、人間力を上げてくれる力になるでしょう。
本記事が外資系マーケティング職として活躍するための参考になれば幸いです。