テレビで放送されるインフォマーシャルは、多くの人にアプローチできる魅力的な宣伝方法です。
しかし、出稿費用が高額になってしまうというイメージも強く、積極的に活用するのは難しいと考えている人も多いでしょう。
この記事では、インフォマーシャルの出稿にかかる費用やおすすめの業種・商品、費用対効果を左右する要素についてご紹介しています。
インフォマーシャルによる宣伝を考えている人は、ぜひ読んでみてください。
目次
インフォマーシャルの基礎知識
インフォマーシャルは、もともとテレビショッピングのジャンルとしてアメリカで生まれました。
インフォメーション(情報)とコマーシャル(広告)を掛け合わせた言葉になります。
インフォマーシャルはテレビCMよりも放送時間が長いので、ある程度時間をかけて1つの商品を丁寧に紹介することが可能です。
最後に問い合わせや注文を受け付ける電話番号やWebサイトの案内が表示されることも特徴といえます。
インフォマーシャルのメディア・枠・尺について詳しく解説していきましょう。
メディア
インフォマーシャルのメディアは、テレビ一択です。
テレビを放送しているテレビ局や放送タイプには次のような種類があります。
- キー局
- 地方局(ローカル局)
- 独立放送局(独立U局)
- BS
- CS
- ケーブルテレビ
キー局・地方局・独立放送局は地上波によるテレビ放送となります。
キー局は次の5局で、系列局の中心となる放送局のことです。
- 日本テレビ
- テレビ朝日
- TBSテレビ
- テレビ東京
- フジテレビジョン
地方局はキー局の系列に属しており、日本全国のさまざまな地域にあるテレビ局になります。
独立放送局はキー局の系列に属さない放送局のことです。関東圏を中心に現在13局あります。
放送衛星を利用しているのがBS(Broadcasting Satellites)です。
CS(Communication Satellites)は通信衛星を利用した放送になります。
CSはBSと違って視聴費用がかかることが特徴です。
ケーブルテレビでは、光ファイバーや同軸ケーブルを通じてテレビ放送が提供されています。
山間部など地上波の電波が届きづらい場所でテレビが見られるように開発されたサービスです。
出稿費用はそれぞれのテレビ局により異なりますが、基本的に視聴者が多いほど高くなる傾向になります。
メディアにかかる費用については、後の「インフォマーシャルの費用項目②:媒体費」で解説しているので参考にしてください。
枠
インフォマーシャルを出稿するテレビの広告枠にはタイム・スポットの2種類があります。
スポンサーとなった番組でCMを放送するのがタイムです。契約期間はほとんどの場合半年となります。
CMが流れる番組を事前に決めることができる分、費用が高額になってしまうことがネックです。
スポットは、番組ではなく枠数で広告枠を購入します。契約期間は1ヶ月からとなります。
時間帯や番組の希望は出せますが、すべてが希望通りにいくとは限らないことを考慮する必要があるでしょう。
タイムよりもリーズナブルな費用で出稿できるので、インフォマーシャルはスポット枠で放送されることが多いです。
尺
尺は、インフォマーシャルの長さのことです。
60秒~300秒までは短尺、14分・29分の時間になると長尺と呼ばれます。
55分という長さもありますが、30分を超えると番組の扱いとなることを覚えておきましょう。
時間が長ければ長いほどさまざまな情報を盛り込むことができますが、制作費もかかる上に広告枠の枠取りは難しくなります。
長尺のインフォマーシャルを出稿するのであれば、放送局に枠があるかどうか確認しておくといいでしょう。
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インフォマーシャルの種類
ここからは、インフォマーシャルの種類について詳しくご紹介しましょう。
インフォマーシャルには次の4種類があります。
- 通販番組型
- テレビ番組型
- 番組内コーナー型
- 番組風コマーシャル型
通販番組型は、名前のとおり通信販売を目的としたインフォマーシャルです。テレビショッピングをイメージするとわかりやすいでしょう。
出演者が実際に商品を使った感想を述べたり、食レポをしたりしてPRを行います。
テレビ番組型は、ドキュメンタリー番組のようなインフォマーシャルです。
商品やサービスの説明だけでなく、製造工程や開発に至るまでのストーリー・愛用者の感想などが詳しく紹介されます。
番組内コーナー型は、番組の一部として扱われるインフォマーシャルです。
生放送の場合は生コマーシャル、収録している場合は録画生コマーシャルと呼ばれます。
番組風コマーシャル型はCMの扱いになりますが、出演者が商品やサービスの紹介を行うという点は番組内コーナー型と同じです。
番組中に「これはCMです」というテロップが表示されている放送を見たことがある人も多いでしょう。
番組内で放送されるインフォマーシャルは120秒までの尺が多いです。
番組仕立てのインフォマーシャルの場合は短くて5分、長ければ29分のものもあります。
それぞれの種類に長所・短所があるので、費用対効果を考えて使い分けることが大切です。
・通販番組型
・テレビ番組型
・番組内コーナー型
・番組風コマーシャル型
インフォマーシャルの目的
インフォマーシャルは、商品購入や問い合わせなどのコンバージョンを獲得することが主な目的となります。
認知拡大やブランディングを目的としたテレビCMと大きく違う点です。
インフォマーシャルの目的について、さらに詳しく解説していきましょう。
商品の詳細情報を伝える
視聴者の購買行動を促すために、商品の詳細情報を伝えることもインフォマーシャルの大切な目的です。
音と映像で商品をアピールできるインフォマーシャルは、チラシやカタログ・Webサイトよりも訴求力が高くなります。
また、15秒もしくは30秒の尺しかないテレビCMと比べると時間もはるかに長いです。
さまざまな角度からアピールできるので、視聴者は商品に対する理解を深めることができます。
購入のきっかけをつくる手段として、インフォマーシャルは非常に有効なのです。
レスポンス獲得
インフォマーシャルは、出稿する広告主が視聴者からのレスポンス(反応)を獲得することが最終目標となります。
つまり、インフォマーシャルはレスポンス広告の一種なのです。
注文や問い合わせなどのレスポンスをどれだけ獲得できるかが、インフォマーシャルの成功を決めるといっても過言ではありません。
そのため、「初回限定特価」など購買意欲を刺激するキャンペーンが行われることも多いです。
幅広い層へのアプローチ
幅広い層へのアプローチは、インフォマーシャルの目的でありメリットともいえるでしょう。
インフォマーシャルは、性別や年齢層が幅広いテレビの視聴者に対して、短時間で一気にアプローチすることができます。
テレビで流されることにより信頼性が高まるという効果もあるので、購入へのハードルも低くなるでしょう。
商品やサービスに対する多くの人の認知度を高めたいのなら、インフォマーシャルの活用が効果的です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
インフォマーシャルにおすすめの業界や商品
インフォマーシャルはその特性からも通販業界に向いています。
ECサイトを運営している通販会社が多いですが、短期間で売り上げを伸ばしたいのであればインフォマーシャルもおすすめです。
商品としては、健康食品や日用品・食品・家電・化粧品などさまざまなものが該当します。
商品の特長や魅力をアピールすることにより、売り上げアップが期待できるでしょう。
インフォマーシャルを出稿する際の予算は?
インフォマーシャルを出稿する際の予算は、出稿するテレビ局や依頼する出演者・作成する動画の長さによって違ってきます。
60秒程度の動画で出稿費用が安い独立放送局であれば、2~300万でおさまることもあるでしょう。
キー局の番組に出稿するような大規模な企画であれば1,000万円を超えるものもあります。
インフォマーシャルにかかるそれぞれの費用項目について、次の章から詳しく解説していきましょう。
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インフォマーシャルの費用項目①:制作費
インフォマーシャルの制作費は、動画の長さによって150万~700万程度と幅があります。
費用項目には次のようなものがあります。
- 企画費
- 撮影費
- 出演料
- 編集費
それぞれ1つずつ解説していきましょう。
企画費
企画費が制作費の中で占める割合はそれほど高くありません。
しかし、視聴者の興味を惹きつける動画を制作できるかどうかは企画の良し悪しにかかっています。
予算・コンセプト・内容などを決める企画はとても重要です。
自社にインフォマーシャル出稿のノウハウがない場合は、動画制作会社に企画の段階から依頼することをおすすめします。
企画費込みのプランを用意している会社は多いので、費用だけでなく内容も十分に比較・検討しましょう。
撮影費
撮影費は制作費の中でも大きなウェイトを占める項目です。
撮影機材やスタジオ代・スタッフの人件費など、撮影する環境を整えるためには多額の費用がかかります。
企画内容にもよりますが、撮影費の相場は1日あたり80~100万とされています。
動画の尺が長ければ撮影期間も比例して長くなり、撮影費はさらに増加することを考慮しておきましょう。
出演料
出演料は、インフォマーシャルに出演するキャストに払う費用です。
芸能人や著名人が出演すれば広告効果は高くなるものの、その分多額の出演料を払わなければなりません。
また、ナレーション費用や愛用者として出演するキャスト、化粧品などの場合はモデルなども必要となります。
企画の段階で必要な人材をリストアップして、予算に応じたキャスティングを行いましょう。
編集費
編集は、撮影した動画をつなぎあわせたり音声効果やCG効果を加える作業になります。
テレビで流す映像を制作する場合は専門的な機材が必要となるため、撮影費と同じく高額な費用がかかってしまう項目です。
映像が完成しても、尺の時間にあわせたりテストして修正を加える場合は別途費用が発生します。
インフォマーシャルの効果を高めるために必要な金額と心得て、余裕を持った予算を組んでおくことをおすすめします。
インフォマーシャルの費用項目②:媒体費
次にご紹介するインフォマーシャルの費用項目は、テレビ局に支払う媒体費です。
媒体費は、放送局により金額が変わってきます。キー局を筆頭に、地方局・独立放送局・BS・CSという順番です。
宣伝したい地域が限られているのであれば、地方局や独立放送局のみに出稿することで媒体費を抑えることができるでしょう。
BS・CSは地上波と比べてどうしても視聴者数が少なくなってしまいます。
タイム枠よりもスポット枠の方がリーズナブルな価格であることは「枠」の章で述べたとおりです。
媒体費を含めたプランを提供している動画制作会社もありますので、事前にリサーチしておきましょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
インフォマーシャルの費用対効果を左右する要素
インフォマーシャルの費用対効果を左右する要素は3つあります。
- 尺
- 番組
- 放送される時間帯
それぞれ詳しく解説していきます。
尺
インフォマーシャルの尺は、長いほどいいとは限りません。5分以上の尺になると、放送枠が確保しづらくなります。
動画の時間が長いほど制作費も高額になってしまうでしょう。
逆に最短の60秒という短い時間では、伝えることができる情報量が少なすぎて思ったような効果が得られない場合もあります。
一般的にインフォマーシャルの費用対効果が高いといわれている時間は120秒(2分)です。
初めてインフォマーシャルに取り組む場合は、120秒の動画から様子をみましょう。
番組
出稿する番組の視聴者層は、商品やサービスのターゲット層と重なっていることが望ましいといえます。
例えば、主婦向けの料理番組で流すインフォマーシャルであれば、食品や日用品などの商品がマッチするでしょう。
番組が想定しているターゲット層はあらかじめリサーチしておくことをおすすめします。
放送される時間帯
放送される時間帯によって、テレビの視聴者の年齢層は異なります。
高齢者をターゲットにするのであれば、早朝~夕方までの時間帯を狙うのが効果的です。
サラリーマンがターゲットの場合は平日夜間から深夜、もしくは土日祝日が望ましいでしょう。
商品やサービスのターゲット層が視聴している時間帯に絞ってインフォマーシャルを流すことがポイントです。
プロモーション戦略の事例はこちら
インフォマーシャルの費用対効果を高めたいなら
インフォマーシャルを成功させるには、企画段階で魅力的な構想を練っておくことが大切です。
そのためには、動画制作だけでなくマーケティングの専門知識も必要となるでしょう。
インフォマーシャルの費用対効果を高めたいなら、専門コンサルタントのデジマクラスに相談することをおすすめします。
デジマクラスを活用して、御社のマーケティング戦略を成功させましょう。
まとめ
インフォマーシャルは、動画の尺や放送される時間帯を工夫することによって高い効果が得られるマーケティング戦略です。
ただし、制作費と媒体費をあわせた出稿費用は最低でも2~300万と、決して安い金額ではありません。
費用対効果を高めるためには、マーケティングのノウハウが豊富なデジマクラスを活用しましょう。
熟練したスタッフがそろっていますので、お気軽にご相談ください。