消費者の興味をかき立て、商品・サービスへの関心を高める手段としてティザー広告は非常に有効です。
詳細はまだ分からないけれど期待できそう。すべての情報が公開される日が待ち遠しい。
ティザー広告に触れてそんなワクワクした気分になり、自社でも作りたいと考えたことのある方は多いのではないでしょうか。
そこで今回はティザー広告の具体的な作り方について詳しく解説します。
効果的なティザー広告を作るためのポイントやメリットもあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ティザー広告の作り方を解説
ティザー広告を制作するにあたっては、まず紹介したい商品・サービスが持つ情報をきちんと整理する必要があります。
その上で、最初にどこまで情報を開示し、残りをどんな順番でどのように公開して最後のリリース日を迎えるかを考えるのです。
商品・サービスのジャンルやターゲット層の違いによって、利用するべきメディアも広告の内容も変わってくることでしょう。
常に意識しておくべきなのは「どうすれば消費者の関心を引きつけたままリリース日まで辿り着けるか」です。
情報の取捨選択や全体の構成にまずい部分があると、早々とネタバレしたり消費者の興味が薄れたりして効果は半減します。
ティザー広告の目的は?
ティザー広告はたとえば以下のような商品・サービスのプロモーション手法としてよく用いられます。
- 車
- 映画
- テレビドラマ
- ゲーム
そもそもteaserという単語が「いじめる人・じらす人」を示す通り、ティザー広告の特徴は消費者をじらすことにあります。
チラリとしか見えなかったものの全体像を知りたい。そんな人間心理を上手く利用することが狙いなのです。
じらされた消費者は断片的にしか得られなかった情報を補完するために進んで行動を起こすでしょう。
友人に意見を求めたり、不特定多数の人に対して情報を拡散したりすることが期待できます。
そうしてより多くの興味・関心をひきつけることがティザー広告の目的です。
ティザー広告がよく利用されるシーン
公開する情報をあえて制限することで人の心理に働きかけ、継続的に視聴者の興味を引き続けることを狙う。
そんなティザー広告はどのようなシーンでよく利用されているのでしょうか。
この項目ではティザー広告を用いる頻度が高いエンタメ業界と新商品・サービスのリリースについてそれぞれご紹介します。
エンタメ業界
ティザー広告がよく利用されるシーン、1つ目はエンタメ業界です。
映画やゲームといったストーリー性のある娯楽は、いかに魅力的かをすべて伝えようとするとネタバレしてしまいかねません。
結末が分かってしまったら台無し。そこでネタバレを避けながら視聴者の期待感を高めるためにティザー広告が多用されます。
エンタメ業界の場合、そのコンテンツのためのティザーサイトを作るという手法がよく取られます。
情報が更新されていないか気になる消費者は、何度となくそのティザーサイトを訪れることになるでしょう。
新商品・サービスのリリース
ティザー広告がよく利用されるシーン、2つ目は新商品・サービスのリリースです。
多くの商品・サービスには先行する類似品があるため、工夫せずに売り出してもなかなか消費者の関心をひけません。
消費者が欲する情報を先にすべて公開してしまうと、既存品との比較が始まって購買意欲を減退させるかもしれないのです。
そのような先手不利の状況を回避するためにもティザー広告はよく使われます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
効果的なティザー広告の作り方
効果的なティザー広告の作り方は大きく3つのステップに分けることができます。
リリース日の設定・商品やサービスの情報整理・消費者の期待感をかきたてる仕掛け作りです。
以下それぞれ詳しく見ていきましょう。
リリース日の設定
効果的なティザー広告の作り方、1ステップ目はリリース日の設定です。
これは全体的な構成にあたる部分で、最終的にすべての情報を公開するのはいつの時点になるかを定めます。
スケジュール管理に失敗すると、商品の製造が間に合わなかったり消費者の関心が薄れたりといった事態に見舞われかねません。
その意味でも、最終リリースに向けた綿密な計画と日程の調整は欠かせないものだといえるでしょう。
商品・サービスの情報整理
効果的なティザー広告の作り方、2ステップ目は商品・サービスの情報整理です。
ティザー広告で大事なのは、商品・サービスに関するたくさんの情報のうち、何をどこまでいつどのように公開するかです。
そのためにはプロモーションをする商品・サービスの情報をきちんと整理しておかなければなりません。
既存の商品・サービスとの類似点はどこか、逆にまったく新しい点はどこか。最も売りとするのは何かなど詳細に分析します。
情報開示のボリュームやタイミングを適切にコントロールすることで、ティザー広告は最も大きな効果を発揮します。
消費者の期待感をかきたてる仕掛け
効果的なティザー広告の作り方、3ステップ目は消費者の期待感をかきたてる仕掛けです。
一口にティザー広告といっても、商品・サービスのジャンルによって用いるべきメディアの種類は変わってきます。
映像を使ったティザーサイトの公開が有効な場合も、チラシや新聞広告に載せることが効果的な場合もあるでしょう。
前者の場合、先を知りたいという視聴者の欲求を刺激するために印象的なシーンをつなぎ合わせる手法が非常によく使われます。
後者の場合、あえて製品を出さずに文字だけの広告にするなど、強いインパクトを与える工夫で消費者の興味をかきたてます。
使用するメディアの特徴と商品・サービスの強みを掛け合わせて、より効果的なティザー広告が打てるようにしたいものです。
効果的なティザー広告を作るためのポイント
効果的なティザー広告を作るためのポイントはどこにあるのでしょうか。
たとえ商品・サービスの情報の整理が十分にできていても、押さえるべきポイントを押さえていないと広告は不発に終わります。
ここでは「消費者の興味をひくデザイン」と「情報を高頻度で更新する」という2点について詳しく解説します。
消費者の興味をひくデザイン
効果的なティザー広告を作るためのポイント、1つ目は消費者の興味をひくデザインです。
ティザー広告は、ヴィジュアルも情報開示のボリュームも順序も、すべての面で消費者の興味をひくようデザインしたいものです。
とりわけ視覚に訴えることは最も効果的かつ重要だといえるでしょう。
視覚的な好印象が消費者に与える期待感は絶大です。場合によっては人気の芸能人やYouTuberの起用も考えたいところです。
情報を高頻度で更新する
効果的なティザー広告を作るためのポイント、2つ目は情報を高頻度で更新することです。
いくらティザー広告だといっても、あまり長期にわたって消費者をじらし続けるべきではありません。
待てど暮らせど続報が出ないことで消費者をウンザリさせてしまったり、時には怒らせてしまったりもしかねないからです。
多くの場合、情報は高い頻度で更新した方が効果的です。
その商品・サービスの情報を積極的に拡散したい消費者がいる場合も、コンスタントな情報更新は歓迎されるでしょう。
インターネット広告の事例はこちら
ティザー広告のメリット
ここでティザー広告を打つことのメリットを改めて確認しておきましょう。
効果的なプロモーション手法であればこそ、その特徴をよく知ってここぞという時に用いるようにしたいものです。
消費者の興味・関心をひけることと、消費者の反応を分析して軌道修正できることの2点について詳しく紹介します。
消費者の興味・関心をひくことができる
ティザー広告のメリット、1つ目は何といっても消費者の興味・関心をひくことができるということです。
消費者にとっての便利を考えるなら、広告には商品・サービスの仕様や利点を詳しく記載しておく方が良いはずです。
しかしそこまで親切にしてしまうと、広告に触れるだけで充足感を覚えて購買にまで至らない消費者が出てきかねません。
商品・サービスに興味と関心をもってもらいたい。だからこそ重要な情報を伏せておく。そうすることで逆に強く意識させる。
ティザー広告は、隠されると余計に知りたくなるという人間の心理を巧みに利用した効果的なプロモーション手法です。
消費者の反応を分析して軌道修正できる
ティザー広告のメリット、2つ目は消費者の反応を分析して軌道修正できることです。
リリース日に向けて情報を小出しにしていくティザー広告は、その課程で情報開示の順序や量を柔軟に変更することができます。
反応が今一つだったなら次はよりインパクトを与える、逆に反応が上々だったなら今度は少しセーブしてより長くじらしてみる。
そのように消費者の期待感の高まりを上手くコントロールしていくこともティザー広告なら可能です。
ティザー広告のデメリット
ここまでティザー広告がいかに効果的なプロモーション手法であるかを説明してきました。
では逆に、ティザー広告のデメリットはどのような点にあるのでしょうか。
この項目では、制作の難易度が高いことと誇大広告と捉えられる可能性があることの2点についてご紹介します。
制作の難易度が高い
ティザー広告のデメリット、1つ目は制作の難易度がとても高いことです。
ティザー広告では、定められたリリース日に向けて情報を小出しにしながら消費者の期待感を次第に高めていきます。
言葉にするのはこのように簡単ですが、実際に広告を作ってみようとするとその難しさは計り知れません。
前後の関係も考えながら、限られた情報だけを用いて消費者の関心を引く広告を作り続けていくことは非常に難儀です。
社内にそうしたリソースがない場合、制作は外部に委託するのが最も効率的でしょう。
誇大広告と捉えられる可能性がある
ティザー広告のデメリット、2つ目は誇大広告と捉えられる場合があることです。
誇大広告とはその商品・サービスの利点を実際以上に誇張して表現してある広告のこと。
散々じらされ、期待感を高められてきた消費者の気持ちになって考えてみましょう。
ようやくリリースされた商品・サービスが自分の期待を大きく下回るものだったら、とてもがっかりするはずです。
場合によってはそれまでのティザー広告を指して誇大広告だと叫ばれかねません。
最終的に消費者の期待を上回らなければならないという点から見ても、ティザー広告は扱うのが難しい手法なのです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
ティザー広告における情報のボーダー
ティザー広告を制作する時は情報のボーダーについて深く考えましょう。
商品・サービスに関する情報を分析した後で、そのうちのどこまでをどのようなタイミングで開示するか検討するのです。
その際のポイントとして、情報を切り取りすぎないことと消費者心理を考慮した情報発信をすることの2点を解説します。
情報を切り取りすぎない
ティザー広告は、伏せてある情報の方に関心を持たせるという特殊なプロモーション手法です。
隠されると知りたくなる人間心理を巧みに利用した非常に効果的な広告であることは先に触れた通りです。
ただ、小出しにしようとするあまり、情報の切り取り方が細かくなり過ぎてしまうことは避けなければなりません。
ある程度ボリュームのある情報更新を心がけなければ、じれた消費者の反発を買う可能性もあるからです。
消費者心理を考慮した情報発信
ティザー広告を展開していく時、最も考慮しなければならないのは消費者心理です。
情報の内容もボリュームも公開のタイミングも、消費者にどう受け取られるかを考えて最終判断を下さなければなりません。
最初の情報公開で好感触が得られても、次で明らかになった情報があまりに少なくては消費者をがっかりさせてしまいます。
また情報公開のタイミングが散発的すぎると、じらされすぎた消費者の関心が他へ向かってしまう可能性があります。
ティザー広告を運用するには、リリース日まで消費者の反応をリサーチし続けることが必要だといえるでしょう。
ティザー広告制作で困った時は?
ティザー広告は人間心理を突いたとても効果的なプロモーション手法です。
一方で特有の難しさがあり、運用の難易度が高い広告でもあります。
もしもティザー広告制作で困った時は、デジマクラスのコンサルタントに相談してみてください。
マーケティングに精通したスタッフが制作方法に関する適切なアドバイスをくれることでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回の記事ではティザー広告の作り方について詳しく解説してきました。
ティザー広告は効果的なプロモーション手法ですが、制作するのが難しい上、場合によっては誇大広告とも受け取られかねません。
制作するなら社内リソースだけでどうにかしようとせず、外部の力も借りてより質の高いものを作りたいものです。
今回の記事がより効果的なティザー広告作りの参考になれば幸いです。