ECサイトといったデジタルマーケティングにはCPM分析との相性がいいといわれています。
しかしCPM分析の方法やグループ分けについてよく分からないという人もいるでしょう。
今回はデジタルマーケティングでのCPM分析の方法について役割やメリットも含めて詳しく解説していきます。
目次
CPM分析の方法を解説
新規顧客だけでなく長期にわたり取引をするリピーターの存在は企業にとって大きいのではないでしょうか。
そんなリピーターを増やしたいと考えるマーケティング担当者も少なくないはずです。
しかしリピーター獲得は簡単ではなく方法に迷う担当者もいるでしょう。
そのような時に効果的なのがCPM分析です。
CPMとは顧客ポートフォリオマネジメント(Costomer Portfolio Manager)のことで顧客の状態を見える化して対策を考えていきます。
顧客の状態をセグメント分けすることでどのような施策が必要なのか見えてくるでしょう。
今回はそんなCPM分類の方法を詳しく解説していきます。
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CPM分析の役割
マーケティングの方法として注目されているCPM分析ですがどのような役割があるのでしょうか。
まずCPM分析との相性がいいとされているのがデジタルマーケティングです。
ECサイトのようなインターネットショッピングがこれにあたります。
インターネット上には膨大な量の情報がありこれを分析し活用することで顧客ニーズの把握につながるでしょう。
CPM分析はそんな顧客情報の中でも購買履歴や頻度といったものを分析していきます。
これによって「顧客」という大きな括りではなくグループに細分化することができます。
そしてCPM分析の役割として重要なのがリピーターの獲得といえるでしょう。
リピーターがつけば企業は長期にわたり購入してもらえる可能性が高くなります。
CPM分析によってリピーターを増やすことで長期的な面で売り上げアップにつながるのです。
ユーザーをグループ分けする理由
CPM分析ではユーザーをある基準に沿ってグループ分けをします。
それではなぜユーザーをグループ分けする必要があるのでしょうか。
まず企業にとってユーザーとはどのような存在か考えてみましょう。
長期にわたり購入実績のある顧客だけでなく新規顧客もユーザーに入ります。
どちらも企業にとっては大切なユーザーであることに変わりありません。
しかしマーケティングについて考えた時に同じアプローチをしてもいいのでしょうか。
リピーターと初回購入者では購買履歴も興味・関心も異なるはずです。
それなのに同じアプローチをしてもユーザーの購買意欲を高めることはできないでしょう。
CPM分析でユーザーをグループ分けする理由はそれぞれの傾向をつかみ施策を打ち出すためです。
グループの傾向に合わせた施策を実施することで効果的なアプローチが期待できるでしょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
CPM分析の方法
ユーザーをグループ分けする理由はお分かりいただけたでしょうか。
それを踏まえてここではCPM分析の方法について解説していきます。
ユーザーのパターンによる分類
CPM分析を行う際にはまずユーザーのパターンによる分類を行います。
「購買行動」「経過日数」「頻度」を基準として10のセグメントに分けるのが特徴です。
- 初回現役客:設定期間内に初回購入実績のある顧客
- よちよち現役客:設定期間内に2回以上購入実績のある顧客
- コツコツ現役客:設定期間内に安定したリピート購入のある顧客
- 流行現役客:短期間に特定金額以上の購入実績のある顧客
- 優良現役客:長期間にわたり特定金額以上の購入実績のある顧客
- 初回離脱客:初回購入後に離脱した顧客
- よちよち離脱客:設定期間内に2回以上購入実績があるが離脱した顧客
- コツコツ離脱客:設定期間内にリピート購入があったが離脱した顧客
- 流行離脱客:短期間で特定金額以上の購入実績があったが離脱した顧客
- 優良離脱客:長期間にわたり特定金額以上の購入実績があったが離脱した顧客
10項目を見ていくとそれぞれに特徴があることが分かるでしょう。
グループごとのナーチャリング
ユーザーを10のグループに分類したらそれぞれのグループごとのナーチャリング(顧客育成)を行います。
全ての顧客に同じアプローチをしても同じような反応があるとは限りません。
例えば「初回現役顧客」と「優良離脱客」へのアプローチで考えてみましょう。
そもそも購入実績に大きな違いがあり現役・離脱という面でも対応が分かれます。
また「流行現役客」を「優良現役客」にするためには別の施策が必要となるでしょう。
そのためグループごとのナーチャリングを行うのです。
データを基に施策を実施
それぞれのグループによってどのようにナーチャリングをするのか決めていかなければなりません。
ユーザーの購買行動や頻度などをデータ化してセグメント分けしたグループごとにまとめていきます。
そしてそのデータを基に施策を実施してくのです。
グループごとの施策とはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
例えば「初回現役客」に対しては2回目の購入を促すように情報提供をしていくという方法があります。
初回購入から時間が経過しすぎると興味・関心が薄れてしまうことがあるでしょう。
そのためなるべく間を空けないように情報発信をするのです。
また「優良離脱顧客」に対しては特別感のあるキャンペーンを提示したりDMを送るという方法があります。
何らかの理由で離れてしまっても以前リピーターだったのであれば戻ってくる可能性もあるでしょう。
2つの例を比較するとユーザーのグループによって適した施策があるのが分かるのではないでしょうか。
CPM分析の目的
CPM分析はどのような目的で行うのでしょうか。
目的が分かればより効果的なCPM分析を行うことができるでしょう。
顧客ごとのアプローチ
CPM分析の目的の1つに顧客ごとのアプローチがあります。
先ほどお伝えしたように全ての顧客に対して同じアプローチでは売り上げを伸ばすことは難しいでしょう。
しかし購買行動や頻度といったデータを基に施策を実施することで効果的なマーケティングを行うことができるのです。
特にECサイトでは顧客の購買行動・経過日数・頻度といったものがデータとして管理しやすいですね。
データ分析を行うことでエビデンスのある施策の実施が可能となるでしょう。
顧客育成とLTV向上
顧客育成とLTV向上はCPM分析の重要な目的の1つです。
先ほどCPM分析の方法のところでお伝えしたナーチャリングが顧客育成を指します。
CPM分析で顧客をグループ分けするこでセグメントごとの顧客育成が可能となるでしょう。
そしてもう1つ大切なのがLTV向上です。
LTVとは累計購買金額のことでリピーター程その金額は増えていきます。
顧客育成によって中長期的なリピーターを増やすことこそLVT向上につながるでしょう。
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CPM分析のメリット
デジタルマーケティングでCPM分析を行うのにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここではCPM分析のメリットを解説していきます。
効果的に利益を得られる
CPM分析は効果的に利益を得られるというメリットがあります。
効果的に利益を得られるとはどういうことなのでしょうか。
自社製品やサービスの情報提供するためのDMや広告にはコストがかかります。
しかし宣伝のためのコストをかけてもユーザーの購買行動につながらないこともあるでしょう。
ユーザーの購買行動につながらないのはアプローチの方法やタイミングが合っていないという場合があります。
「優良現役顧客」に対して「離脱顧客」や「初回現役顧客」向けのアプローチをしても響かないのではないでしょうか。
これまでの購買履歴があるからこそ購買行動を続けてもらうためのアプローチが必要です。
CPM分析をすることでユーザーの段階に合ったアプローチができるでしょう。
顧客の購買意欲を効率よく高めることこそ効果的な収益につながります。
リピーターの獲得につながる
CPM分析にはリピーターの獲得につながるというメリットもあります。
ナーチャリングをしていくとCPM分析でグループ分けした顧客の段階が上がることになるでしょう。
つまり最初はお試しで購入した顧客が「よちよち現役顧客」→「コツコツ現役顧客」となる可能性があるのです。
段階が上がっていくと最終的に「優良現役顧客」になることも期待できますね。
このようにナーチャリングをしていくことでリピーターを獲得につながるでしょう。
長期的なアプローチが可能
長期的なアプローチが可能となるのはCPM分析のメリットといえます。
CPM分析と混同されやすいものにRFM分析がありますが違いをご存じでしょうか。
まずはRFM分析の特徴をご紹介します。
顧客の購買行動を判断する基準は「最終購入日」「購入頻度」「購入金額」です。
そしてこれらの基準を基に顧客を4つに分類するので見ていきましょう。
- 優良層
- 見込み層
- 新規層
- 離反層
CPM分類と異なるのは最終購入日が基準に含まれることと分類されるグループが少ないことでしょう。
RFM分類では最終購入日が基準に含まれるため一定期間購買行動がなければアプローチが難しくなる場合があります。
また優良層であっても購買行動が一定期間なければ離反層に分類されることも少なくありません。
それがCPM分析であれば「優良現役顧客」→「優良離脱顧客」として優良顧客のままアプローチが可能です。
CPM分析は10のグループに細かく分けていることや判断基準から長期的なアプローチができるでしょう。
顧客育成
デジタルマーケティングでCPM分析をする上で顧客育成はなくてはならないものです。
そんな顧客育成にはどのような考え方があるのかを見ていきましょう。
1:5の法則
マーケティング担当者の中には「1:5の法則」というものを聞いたことがある人もいるでしょう。
これは同じコストをかけた場合に期待される新規顧客と既存顧客の売り上げの比です。
新規顧客よりも既存顧客の方が売り上げが5倍になることが期待できます。
マーケティングをする上で大切な費用対効果もリピーターの獲得が大きく貢献することになるでしょう。
パレートの法則
「パレートの法則」とは「20:80の法則」とも呼ばれマーケティングでも活用される考え方の1つです。
ビジネス上でのパレートの法則の例をチェックしてみましょう。
- 顧客全体のうち2割の優良顧客が売り上げの8割を占める
- 10項目のうち2割を改善すれば全体の8割改善の効果につながる
パレートの法則を知るとなぜ優良顧客へのアプローチが必要なのかが分かるはずです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
リピーターを増やすCPM分析のポイント
CPM分析をデジタルマーケティングに活用することでリピーターの獲得が期待できます。
しかし、ただやみくもにCPM分析を行ってもリピーター獲得にはつながらないでしょう。
ここではリピーターを獲得するCPM分析のポイントをご紹介します。
顧客グループ推移の割合
CPM分析では顧客のグループ分けを行います。
そこでポイントとなるのがそれぞれのグループの割合をチェックすることです。
どのグループの割合が大きいかによって施策を考えていく必要があるでしょう。
また施策を実施していくことによって割合がどういった推移となるか確認していくことも大切です。
顧客状態の可視化
デジタルマーケティングの特徴として顧客の属性や購買行動といった情報を得やすいということがあります。
これらを活用することで効果的なマーケティングを行うことができるでしょう。
そこで大切なのが顧客情報を可視化するということです。
インターネット上に存在するデータを分析するために情報を整理してください。
データのグラフ化
先ほどお伝えした顧客情報の可視化として有効なのがデータのグラフ化です。
データをグラフ化すると比較しやすくなり課題や改善点も分かりやすくなるでしょう。
Excelを用いてデータ入力する方法やツールを活用するという方法があります。
いずれにしてもデータを処理するスキルを持っている人がいると力強いですね。
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CPM分析に迷ったら
デジタルマーケティングとの相性がいいCPM分析ですが初めて行う時には迷うことも多いでしょう。
- 上手くグループ分けができない
- 効果的な施策が見つからない
- データ分析やグラフ化にツールを活用したい
この他にもCPM分析で迷うことがあればコンサルタント会社に相談するという方法があります。
コンサルタントに相談することで効率よくCPM分析を進めることができるでしょう。
まとめ
今回はデジタルマーケティングでCPM分析をする方法について解説しました。
CPM分析はデジタルマーケティングと相性がいいといわれておりリピーターの獲得が期待できます。
そんなCPM分析では「購買行動」「経過日数」「頻度」を基準として10のグループに分けるのが特徴です。
それぞれのグループの特徴に対してアプローチし効率的にナーチャリングを行いましょう。