新たなビジネスチャンスを求めて、海外に目を向けている企業は多いでしょう。
オウンドメディアやSNSを活用したWebマーケティングであれば、少ない労力で海外のユーザーにアプローチすることが可能です。
この記事では、海外Webマーケティングを成功させる手順や成功事例についてご紹介しています。
海外Webマーケティングに興味がある人は、ぜひ読んでみてください。
目次
日本と異なる海外のWebマーケティング
海外でビジネスを始めたい場合、まず最初にWebマーケティングから取り掛かるという企業は多いでしょう。
いきなり実店舗を立ち上げるよりも労力やコストがかからず、失敗したときのリスクが少ないからです。
思ったような成果が得られなければ、ターゲットとなる国を変更して試すこともできます。
ただし、海外でのWebマーケティングを行う際は、日本と異なるそれぞれの国の事情を考慮しなければなりません。
日本と異なる海外の事情について詳しくみていきましょう。
言語
ご存知のとおり、それぞれの国で使われている言語は違います。
日本で使われている言語は日本語のみですが、複数の言語が話されている国も少なくありません。
英語だけではすべてのユーザーへのアプローチが難しい場合も多いです。
ターゲットとなる国が限定されているのであれば、その国の公用語すべてに対応可能であることが望ましいでしょう。
文化・商習慣
文化や商習慣も、日本と海外では異なる点が多いです。
文化はライフスタイルやコミュニケーション方法など、生活様式全般を指します。
国が変われば、文化がそれぞれ違うことは容易に想像がつくでしょう。
商習慣は、ビジネス上の取引を行う中で成立してきた慣習です。
海外でビジネスを始めるのであれば、現地の商習慣にあわせる必要があります。
例えば、海外の商談はその場に参加している人が決裁権を持っていることがほとんどです。
上司に確認してから決済する、という日本のスタイルを押し通そうとすると商談がうまくいかないこともあります。
海外向けのビジネスでは、ターゲットとなる国を尊重する姿勢が求められるのです。
配送
日本の製品を海外へ送って販売する場合、配送事情も国によって変わってきます。
考慮するべきポイントは次の3つです。
- 配送料
- 関税
- 返品時の対応
配送料は国同士の距離や送る荷物のサイズによって違ってきます。
航空便よりも船便の方が費用は格段に安くなるものの、ヨーロッパなどは到着までに2~3ヶ月かかることもあります。
送る商品によっては船便が現実的ではないものもあるでしょう。
海外へ商品を送る際は、関税が必ずかかってくることを忘れてはいけません。
国や品目・配送目的によって関税の設定はさまざまです。
配送料と関税をあわせた費用は思ったより高額になることも珍しくありません。
あらかじめリサーチしておくことをおすすめします。
返品時の対応については、以下のことを決めておきましょう。
- 配送料と関税を自社と顧客のどちらが負担するのか
- 返品する商品の配送先
海外は、日本よりも商品が返品される確率が高いです。
返品時の配送料と関税を自社と顧客どちらが負担するのかは明記しておきましょう。
返品する商品の配送先についても、現地の営業所か日本どちらを指定するかで対応が変わってきます。
余計なトラブルの元とならないように返品時の対応を事前に取り決めておくことが大切です。
Webマーケティングの事例はこちら
日本企業の海外進出の特徴
海外に進出する日本企業は年々増加しています。
その中でも、Webマーケティングに積極的に取り組んでいる業界をご紹介しましょう。
- 旅行業
- 製造業
- 小売業
インバウンドの需要拡大のため、旅行業の海外進出は必須といえます。
外国人観光客もWebサイトやSNSで情報収集を行っているので、Webマーケティングによる集客は非常に効果が高いのです。
新たな市場を開拓するために、製造業も海外に目を向けています。
自社製品だけでなく、修理やサポートなどのサービスの充実をアピールするためにオウンドメディアを活用する企業は多いです。
ECサイトの市場拡大により、小売業も比較的海外に進出しやすくなったといえます。
スマホの普及によりECサイトのニーズは高まっています。
Webマーケティングが成功すれば、さらに売り上げを伸ばすことができるでしょう。
では、海外のWebマーケティングはどのように行えばいいのでしょうか。
具体的な手順については次の章で詳しくご紹介します。
・旅行業
・製造業
・小売業
海外でWebマーケティングを行う手順
海外でWebマーケティングを行う手順は次のとおりです。
- 現地調査
- 現地に合わせたサイト制作
- サイト運営
- 広告の運用
- 改善
それぞれ1つずつみていきましょう。
現地調査
海外のWebマーケティングで最も重要なことはターゲットとなる国の現地調査です。
主な調査項目をご紹介しましょう。
- 検索エンジン
- SNS
- 検索キーワード
- 文化や生活習慣
- 競合他社
オウンドメディアやSNSへのアクセスを増やすために、検索エンジンなどのWeb事情に関する調査は必須です。
国によってよく使われている検索エンジンやSNSは違います。
SEO対策を考えているのであればキーワードの調査も必要でしょう。
ユーザーニーズを探るために、文化や生活習慣に関する調査も大切です。
インターネット検索だけでなく、現地の人へのインタビュー調査を行うことでより正確な情報を手に入れることができます。
ビジネス成功のためには競合他社のリサーチを行い、新たに市場に参入して勝ち目があるのかどうか分析しておきましょう。
もし現地に支社や営業所を構える予定があれば、治安や情勢・現地労働者や取引先についても調べておくことをおすすめします。
現地に合わせたサイト制作
現地調査が終わったら、現地のユーザーに合わせたサイトを制作します。
ターゲット国で複数の公用語が使われている場合、英語だけでなく多言語に対応できるとベストです。
ECサイトであれば、現地の決済方法に対応したシステムを組み込めるといいでしょう。
サイト運営
サイト運営は、ターゲット国で人気の検索エンジンやSNSへの対策が必要です。
例えば、中国の場合検索エンジンはGoogleではなくBaidu(百度)、X(旧Twitter)の代わりにWeibo(微博)がよく利用されています。
現地のユーザー目線で運営を行いましょう。
広告の運用
海外のWebマーケティングにおいてもインターネット広告の運用は大切です。
少ないコストで始められるリスティング広告の活用が一般的です。
スマホの普及に伴って、YouTubeなどの動画配信サービスを活用したコンテンツマーケティングも注目されています。
アクセス数やクリック数などのKPI(目標)を設定して、計画的に運用しましょう。
改善
サイト運営や広告運用で設定したKPIを達成できているかどうかは必ず検証しましょう。
思うような成果が得られないのであれば、ターゲットとなる国や地域を変更した方が良い場合もあります。
サイトを立ち上げて満足するのではなく、課題を見つけて改善策を講じていくことがWebマーケティング成功の秘訣です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
海外Webマーケティングはどこをターゲットにすべき
海外Webマーケティングでターゲットとするべき地域はアジアです。
アジアの中でも目覚ましい経済成長を遂げている東南アジアが注目されています。
ただし、最初にターゲットに定めたからといって1つの国や地域にこだわる必要はありません。
インターネット環境が整っている国であれば、どこでもWebマーケティングを始めることができます。
さまざまな国でWebマーケティングを行い、ユーザーの反応を探ってみるのも1つの方法です。
Webマーケティングの長所を活かして、新たなビジネスチャンスを掴みましょう。
海外Webマーケティングで失敗してしまう原因
海外Webマーケティングは、必ずしも成功するとは限りません。
失敗してしまう主な原因は次のとおりです。
- リサーチ不足
- ただの翻訳になっている
- 体制構築が不十分
それぞれ詳しく解説していきます。
リサーチ不足
現地調査を十分に行っていない場合、海外のWebマーケティングに失敗する可能性が高くなります。
なぜなら、現地のユーザーのニーズを把握できていないからです。
価値観や感性がさまざまな海外のユーザーを満足させるためには、徹底したリサーチが必要となります。
自社の商品のターゲットに関するリサーチは特に念入りに行いましょう。
ただの翻訳になっている
自社のサイトを自動翻訳機能などでただ翻訳しただけでは、海外のユーザーへのPR効果も半減してしまいます。
翻訳は必ずネイティブに依頼しましょう。
言語だけでなく、ターゲット国で受け入れられる言い回しに翻訳してもらうことが大切です。
体制構築が不十分
サイトを運営を長期的に継続したいのであれば、運営体制の構築は必要不可欠となります。
海外Webマーケティング専門の部署を設置するのが望ましいでしょう。
特に、現地と日本の調整役となる担当者が非常に重要です。
自社の製品だけでなく現地の事情にも精通した人材を選ぶことをおすすめします。
マーケティング戦略の事例はこちら
海外のWebマーケティングのヒントの見つけ方
海外のWebマーケティングのヒントはターゲティングにあります。
日本と同様、ユーザーの性別や年齢層を絞ってニーズを分析することはもちろん重要です。
しかしその前に、ターゲット国のユーザーに親近感を与えることから始めましょう。
例えば、サイトのアイキャッチ画像は日本をイメージしたものよりも現地のランドマークを設定する方が効果的です。
それぞれの国の色の持つ意味に注意して色の組み合わせを考えるなど、ターゲット国に配慮したサイト設計が必要となります。
さまざまな工夫をして、海外のファンを増やしましょう。
海外Webマーケティング成功事例
ここからは、海外のWebマーケティングに成功した企業の事例を2つご紹介します。
両方の事例の共通点は、ターゲット国のニーズに合わせたマーケティング戦略を展開していることです。
ぜひ参考にしてください。
株式会社ユニクロ
ファストファッションで知られる株式会社ユニクロは、世界各国に店舗を展開しています。
その中でも店舗数や売り上げが多い国が中国です。
中国版LINEともいえるWeChat(微信)やWeiboなど中国で人気のSNSを活用し、認知度を高めることに成功しました。
自社のECサイトだけでなくスマホアプリやSNSからもスムーズに購入できるよう導線が設計されています。
中間層や富裕層をターゲットに、質の高い商品を適正な価格で販売していることも特徴です。
株式会社良品計画
無印良品を販売する株式会社良品計画も、海外に幅広く事業を展開しています。
InstagramやX(旧Twitter)といったSNSだけでなく、自社アプリのMUJI passportを活用していることが特徴です。
宣伝色が少ない、ユーザー目線の投稿を行うことでファンや顧客を増やしています。
ターゲット国それぞれのニーズに特化した商品を開発・販売していることも人気の理由です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
支援会社の見極め方法
海外へ進出する際は、信頼できる支援会社やパートナー企業を見つけることが成功への近道です。
海外のユーザーは、日本国内のユーザーよりもはるかにニーズが多様化しています。
そのため、支援会社にはさまざまなニーズに柔軟に対応できる高いスキルが求められるのです。
マーケティングだけでなく、翻訳や海外向けのサイト設計にも精通した会社を探しましょう。
Webマーケティングの事例はこちら
海外Webマーケティングで悩んだら
海外のWebマーケティングにおいて、信頼できる支援会社やパートナー企業が大切なことは前の章で述べたとおりです。
高いスキルを持った支援会社を探しているのであれば、デジマクラスの活用がおすすめします。
ターゲット国のニーズに応じたサイト制作やSNSの活用には、海外Webマーケティングのノウハウが必要です。
デジマクラスには、海外のWebマーケティングに精通したスタッフが揃っています。
海外のWebマーケティングで悩んだら、専門コンサルタントのデジマクラスに相談してみましょう。
まとめ
海外のWebマーケティングは、ターゲット国のSNSや検索エンジンを活用するのが効果的です。
翻訳に関しては、自動翻訳ではなくネイティブに依頼しましょう。
ターゲット国の文化や生活様式・価値観などを入念にリサーチすることも大切です。
ただし、自社だけで海外のWebマーケティングに取り組むのは至難の業といえます。
成功させるためには、スキルの高い支援会社やパートナー企業の存在が欠かせません。
海外のWebマーケティングを成功させたいのであれば、専門コンサルタントのデジマクラスにぜひご相談ください。