ECサイトでの販売手法はさまざまなものがありますが、このところ注目されているのがライブコマースです。
ライブコマースとはECサイトでの販売と動画のライブ配信を掛け合わせた販売方法です。
こちらではライブコマースの事例を紹介しながら、ライブコマース普及の背景やメリットなどを解説しています。
ライブコマースを手法の1つに考えている人必見です。ぜひ参考にしてください。
目次
ライブコマースの特徴
ライブコマースは画像として商品を見るだけでなく、動画を観ながら使用方法を確認でき、信頼関係も築ける販売方法です。
ライブコマースの特徴としては主に次の3つが挙げられます。
- コミュニケーションによる販売
- 購入による不安の解消
- 購入までのスムーズさ
企業側からの一方的なアプローチでなく、店舗で買い物をしているようなライブ感が特徴です。
コメント欄でのやり取りができることで、顧客は配信者とコミュニケーションを取りながら買い物できます。
特に日頃からよくライブ配信を観ている配信者が勧めるものなら、間違いないだろうという安心感もライブコマースの特徴です。
ECサイトで購入した場合は、商品が届くまで本当に思った通りの商品かどうか心配なものです。
ライブコマースではそんな不安をさまざまな角度から確認した上で購入することで払拭できるのも大きな特徴でしょう。
またライブコマースでは、購入したい商品へのアクセスから購入までの導線がスムーズに設計されているのも特徴です。
ライブ配信で気にかかる商品があったなら、その商品への導線で商品の詳細をチェックできます。
あらかじめカード情報などを登録しておくことで、簡単な作業で購入できるので手軽に買い物できるのも特徴の1つです。
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ライブコマース普及の背景
ライブコマースは中国をはじめとする各国ですでに広がりをみせている販売手法ですが、日本国内でも注目され始めています。
ライブコマースが取り入れられ始めた背景にはどのようなことがあるのでしょうか。確認していきましょう。
- ECの利用が増えている
- 日本におけるライブ配信機能の普及
- 日本でのインフルエンサー市場拡大
実はライブコマース自体は2018年頃の日本でも展開されてきたのです。ところがその後撤退が続きほとんどが姿を消してしまっています。
それがECの利用が急激に増えたことで、再びライブコマースに注目が集まっているというのが現状なのです。
ライブ配信機能の普及
撤退が続いた当時の日本に於いて、その原因はというとライブコマース市場が確立されていなかったということになるでしょう。
再度ライブコマースが注目され始めた背景には、ECの利用者が大幅に増えたことでの市場拡大があるのは間違いありません。
それに加えて、配信機能の普及もライブコマースに人気が集まる原因といえるのです。
ライブコマースの配信が行えるWebサービスやアプリが充実したことで、気軽にライブコマースを行えるようになりました。
このようなライフスタイルの変化が、ライブコマース普及の背景にはあるのです。
日本における市場規模
ライブ配信機能の普及にともない、日本でのライブコマース市場は大きく広がってきています。
同時にSNSやYouTubeなどで大きな影響力を持つ、インフルエンサー市場に於いてもライフコマースの土壌が固まったといえるのです。
事実日本の企業も多くがこのライフコマースを導入したいと考えています。
まさに今、時代はライフコマースへの追い風を送っているといっても過言ではないのです。
それでは次に日本国内でライフコマースを利用して成功している事例をいくつか紹介していきましょう。
事例①:株式会社資生堂
化粧品メーカーの代表である株式会社資生堂は、まず中国でライフコマースの基盤を作った上で2020年から日本でのサービスを開始しました。
メイクの実践動画を配信
資生堂の動画は、人気のメイクアップアーティストを起用してメイクアップの実践が中心となっており、多くの女性の支持を得ています。
専門家が視聴者の疑問にアドバイス
店舗に出向かなくても、美容や医療の専門家が視聴者の質問や疑問にアドバイスをしてくれるのです。
これは化粧品の使用を迷っている消費者や検討している消費者にとっては嬉しいことです。
またビューティコンサルタントが実際に使用方法をリアルタイムに教えてくれるので、安心して購入することができます。
資生堂がライブコマースで成功をおさめたのは、このような取り組みがあったからなのです。
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支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
事例②:株式会社三越伊勢丹
資生堂と同様に早くからライブコマースを取り入れているのは株式会社三越伊勢丹です。
三越伊勢丹では2018年から消費者のニーズに応えて商品の魅力を配信しています。
消費者が知りたい疑問に答え、商品に対する知識を伝えるべく配信しているのです。
また、多彩なゲストを招いて商品の魅力をリアルタイムで配信してライブコマースに成功しています。
お歳暮・お中元商品を紹介
デパートに於ける大きなイベントといえるお歳暮やお中元の商品でも、特別感のあるパッケージや商品内容で配信しています。
他社との区別化をはかる意味でもライブコマースでの配信は充分な効果を上げているといえるのです。
多様な企画を配信
三越伊勢丹が取り組んでいるライブコマースは贈答品だけでなく、さまざまな企画に及びます。
例えば資生堂と連携して、オンラインでのライブコマースを企画して相乗効果を上げているのも取り組みの1つです。
事例③:株式会社ベイクルーズ
人気のセレクトショップを多く展開している株式会社ベイクルーズもまた、いち早くライブコマースを取り入れて成功しています。
従業員が配信を担当
ベイクルーズのライブコマースはベイクルーズの従業員が出演しているところに特徴があります。
ベイクルーズの従業員はそれぞれSNSで活躍しているインフルエンサーでもあるのです。
そんな従業員達が笑顔で繰り広げるライブ映像は消費者から絶大な支持を受けています。
SNSと連携企画を実施
ベイクルーズのライブコマースの特徴はSNSと連携企画を実施していることです。
もともとベイクルーズはInstagramなどSNSと連携してさまざまな企画を打ち出してきました。
ライブコマースに於いてもSNSを上手く使って発信し、ライブコマースを成功させているのです。
ライブコマースを実施するメリット
ライブコマースの特徴は、そのままライブコマースを実施するメリットとも重なります。
たくさんあるメリットの中から主なものを2つ取り上げてみましょう。
視聴者とコミュニケーションをとれる
ライブコマースの特徴でもお話しましたが、大きなメリットとしては視聴者とのコミュニケーションが挙げられます。
ライブコマースでは、リアルタイムで視聴者が書き込んだコメントを配信者が読み上げて回答を返す、というようなやり取りができるのです。
通常のECサイトでは一方的になりがちな販売ですが、ライブコマースではコミュニケーションがとれることで親しみがより強くなります。
消費者の不安を解消できる
ライブ配信中にコメントを入れそれに返事をもらえることで、消費者はより安心して商品を購入することができるのです。
ECサイトで買い物をした場合には、商品が届くまで詳細がわかりにくいので不安という声が多いのですがそういう不安は払拭できるでしょう。
その他にもライブコマース実施のメリットはいろいろあります。インフルエンサーの配信もメリットにつながります。
SNSなどで活躍するインフルエンサーに配信してもらうことで、新規顧客の獲得数が増えるという効果があるのです。
インフルエンサーのフォロワーやファンがライブ配信を観ることで、ブランドを知ってもらい、使ってもらうことができるのです。
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ライブコマースを実施する際のポイント
ライブコマースを実施することは簡単なのですが、もちろん準備は必要になります。
ライブコマース実施で必要なことや気を付けるべきことなどのポイントを解説しましょう。
- プラットフォームの選定
- 配信者を決定
- 顧客を誘導するための設定
- 商品選定
上記が準備段階で必要となります。それぞれについて確認します。
プラットフォームの選定では1つのプラットフォームでライブ配信から決済までを行えるライブコマース専用のツールもあります。
ライブコマース専用のツールを利用すると簡単にライブコマースの導入が可能となるのです。
もちろんSNSライブ機能を使ってもライブコマースは実施できます。SNSライブ機能は比較的低いハードルで実施することが可能です。
配信者を決めるのもライブコマースでは重要な場面となります。
配信する人次第で、ライブコマースが成功するか失敗するかが決まるといってもよい程です。
自社社員が配信して大きな支持を得ている企業もあれば、有名なインフルエンサーに出演を依頼する場合もあるでしょう。
どのような人に依頼するにしても、自社商品のイメージに合う人を選ぶ必要があります。
そして商品を普段から使用している、商品の良さを充分にわかっている人を配信者として選ぶことが大切です。
ライブコマースでは配信中や配信後に商品を購入してもらうことも大切です。
顧客を購入までスムーズに誘導できるように動線の設定をしておきましょう。
またライブコマースを継続して実施するためには、視聴者数や購入者・サイトへの訪問者などをデータとして残しておくことも必要です。
現在ライブコマースで配信する商品はアパレルや化粧品など消費者の興味を引くものが多いです。
今後はより多くの商品がライブコマースを利用できるようになることが期待できます。
ユーザーが欲しいと思わずクリックしてしまう商品を選ぶようにしてください。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
ライブ配信できるサービス例
ライブコマースについてお話してきましたが、お分かりいただけたでしょうか。
次にライブコマースを行うために利用できるサービスやアプリについて解説していきましょう。
YouTube
ライブコマースでは、世界でも最大規模の動画配信サービスYouTubeももちろん利用可能です。
ただYouTubeのライブ配信にはチャンネル登録が1000人以上という決まりがあるので、誰しもが配信可能という訳ではないのです。
それでもライブコマースで商品購入に至った顧客のうち、YouTubeのライブ配信を利用した顧客が最も多いことが調査で分かっています。
YouTubeはライブコマース市場に於いても、大きなマーケットシェアを誇っています。
Instagramもまたライブコマース市場で大きなシェアを誇る、ライブ配信プラットフォームです。
特にアパレルのライブ配信では多くの企業がライブコマース配信をInstagramを利用して行っています。
Instagramにはたくさんのインフルエンサーがいます。企業もまたインフルエンサーを配信者としてライブコマースを成功に導くのです。
InstagramはFacebookとも連携しているので、より大きなプラットホームとしてライブコマース配信にはより期待できるサービスです。
LINE LIVE
LINEは多くの人に利用されているSNSプラットフォームです。
多くのライバーがライブコマースライバーとして顧客にワクワク感を届けています。
チャット型のSNSでありながら、ライブ配信にも定評があります。
その他にも多くの企業がさまざまなサービス・アプリを利用することで、その企業らしいライブコマースを実現しているのです。
ライブコマースの導入で悩んだら
ECサイトの利用が多くなった今、ライブコマース市場はますます拡大しています。
多くの企業がライブ配信を行うことで顧客とつながり、新たな販売を行っているのです。
実際に店舗にいるかのようなコミュニケーションと、ワクワクさせる臨場感がライブコマースの楽しさです。
ライブコマースを成功させるためには、綿密な計画と企業全体で取り組むべきことがあるのです。
ライブコマースの導入で悩むことがあったら、ぜひデジマクラスに相談してください。
的確なアドバイスと成功のためにすべきことの助言が期待できます。
まとめ
ライブコマースは一時衰退したかにみえましたが、EC利用が増えるにつれてまた脚光をあび始めています。
それぞれの企業が思い思いのプラットフォームを利用して、ライブコマースで多くの顧客とつながっているのです。
今後もECサイトはますます充実して、それにともないライブコマース市場は今後ますます広がっていくことでしょう。
今がライブコマースを導入するには絶好のチャンスでもあるのです。
スムーズにライブコマースを成功に導くために、デジマクラスなどコンサルタントに相談されることをおすすめします。