現代では、IT社会が急速に進みクラウド型サービスはビジネス面や生活面において欠かせないものとなっています。

そのクラウド型サービスを提供しているのが「SaaS」です。

この業界は非常に関心を集めており、転職したいと希望する人も増えてきています。

この記事では、SaaS業界の特徴や転職で求められている人材を解説していきます。

是非お役立てください。

SaaSの意味、特徴

手

SaaSとは、「Software as a Service」の略で、いわゆるクラウドの一部です。

従来ではパッケージ型のソフトとして提供されていた機能をクラウド型のサービスとして提供することをさします。

在宅勤務の対応や働き方改革が推進されているという背景から、現在市場は成長し続けているといえるでしょう。

SaaSはAPI連携やIoT連携、プログラミングを簡単化したノーコードなど、さまざまなニーズに対応することができます。

SaaSはインターネット環境があればいつでも利用できるため、非常に便利なツールといえるでしょう。

代表的なSaaSサービスを紹介

SaaSの代表的なサービス以下3つをご紹介します。

  • Microsoft Office365
  • MFクラウド
  • 動画配信サービスNetflix

まず、Microsoftが提供するソフトMicrosoft Office365についてご説明します。

これはパソコンを使用している人であればほとんどの人が使用したことのあるソフトだといえるでしょう。

そんなMicrosoft Office365もSaaSを導入しています。

そのビジネスモデルはサブスクリプション型で、常に最新のOfficeを利用できるというメリットがあります。

認知度やシェア数が非常に高いため、SaaS市場ではトップクラスのサービスです。

次に、マネーフォワードが提供するクラウド会計ソフトのMFクラウドについてご説明します。

これは一般人向けの家計簿アプリで、会計の専門知識がなくても分かりやすい仕様が特徴です。

さらにはバックオフィス業務支援ツールもあり、使用して経理関係や総務・労務関係の業務の効率化を図ることができます。

最後に、アメリカでスタートした世界最大の動画配信サービスのNetflixです。

映画やドラマなどの動画を、さまざまな端末でストリーミング機能を使用して視聴できるサービスになります。

オリジナルコンテンツを作るなど似たサービスを提供している企業との差別化をしており、シェアを拡大しています。

SaaS業界の発展と今後の展開

明るい未来とツール

SaaSが発展する前までは、インストールして使用するタイプのソフトウェアが主流でした。

対して、SaaSはクラウド上にて提供されるため、インターネット環境があればどこでもどのような端末でも利用できます。

このようにクラウド上で提供されるメリットは多く、利用者が増えて市場が急成長してきました。

そして、社内の管理データや顧客情報などのクラウド型ソフトも、世界的に利用者が増えていく見込みです。

また、SaaSはAIやIoTなども取り入れ、さらなる発展を続けながら世界市場を拡大していくといえるでしょう。

このような背景があるため、今後クラウド型のビジネスモデルはパッケージ型の市場規模よりも成長するといわれています。

 

ワンポイント
パッケージ型よりもクラウド型が主流になりつつあります。

 

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SaaSは何故人気なのか

クエスチョン

では、パッケージ型の製品ではなくSaaS製品の人気の理由について4つご紹介します。

まず1つ目は、コスパの良さです。

製品を所持する必要がないため、ハードウェアが必要となることもなくメンテナンスも要りません。

ラーニングコストも考えるとコスパが良いケースが多いのが特徴です。

2つ目は、場所に捉われない便利さが挙げられます。

インターネットが使用できる環境であれば、自由に使用できるのは大きなメリットといえるでしょう。

在宅ワークなどが求められている現代では、非常にニーズがあります。

3つ目は、データをクラウド上に保存できることです。

このおかげで、保存する容量を会社や個人で確保する必要がなくなります。

4つ目は、同時に複数人でデータの共有や編集ができることです。

従来ではデータの共有に手間が掛かっていました。

しかし、SaaSにより複数人でアクセスできるようになり、業務の効率化が測れるようになります。

 

ワンポイント
コスパの良さ・場所に捉われないサービス・データをクラウド上に保存・データ共有のしやすさが魅力です。

SaaS業界の特徴

サービス

ここでいうSaaS業界とはSaaSサービスを提供する企業のことで、ソフトのみならずインフラなども含みます。

通常のビジネスモデルは、自社製品やサービスをたくさん購入してもらうことが一般的です。

対してSaaS業界は顧客が製品購入した後が重要で、提供するサービスをいかに長く使用してもらえるかもポイントになります。

契約してもらうだけでなく、契約を解約されないようにユーザーのニーズをキャッチし、離れない工夫を続けることが必要です。

さらにSaaSは、サービスの提供側のメリットも多くあります。

まず、システムの機能維持のための保守コストが抑えられるという点です。

パッケージ型のソフトでは、不具合が起きた際に現地に行くなどして改修作業を行う必要があります。

改修に行く企業の環境によっては作業時間が発生しますし、人件費がかさむのも否めません。

一方、SaaSではシステムが常に提供側の環境下にあり改修のコストも低く抑えられ、人件費を削減することが可能です。

保守コスト削減は、とても大きな利益へ繋がります。

さらには、安定した利益を生み出しやい点が挙げられます。

パッケージ型では初期購入のみでしが利益が生み出せない仕組みでした。

しかし、SaaSではサブスクリプション型を取ることが多く、ユーザーが解約しない限り安定した収益が得られます。

SaaS業界に求められる人材

確認

SaaS業界は今とても勢いがあるため、転職したいと考えている人も増えています。

そんなSaaS業界に求められている人材は、「エンジニア職」「営業職」です。

その2職種についてご紹介していきます。

エンジニア職でSaaS業界に転職する場合

エンジニア

エンジニアとして転職する場合には、ビッグデータの実務経験やマーケティングの知識が求められています。

SaaS業界のビジネスモデルは、ユーザーに解約されないようにすることが重要です。

したがって、ユーザーのニーズを分析して製品やサービスに反映できる力が必要になります。

また、ユーザーの動きを見て、継続的にサービスを改善し続けられるスキルも求められるでしょう。

営業職でSaaS業界に転職する場合

営業として転職する場合には、マーケティングに関する知識と、中長期的に先を見据えることができる人が求められています。

パッケージ型のビジネスの場合には、いかに売り上げを出し続けるかが重要です。

しかし、SaaSの場合はユーザーの満足のいくサービスを継続することに重きを置いているため、長い視点が必要になります。

 

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SaaS業界に転職する際のおすすめの転職サービス

パソコン

この項目では、SaaS業界に転職したいと考えている方のために、おすすめの転職サービスをご紹介します。

エンジニア職の場合

エンジニア職におすすめな転職サービスを2つご紹介します。

まず1つ目は「レバテックキャリア」です。

IT・Web系のエンジニア経験者にフォーカスした転職支援サービスで、 業界最大級の非公開求人数を誇ります。

また、業界に関する情報や技術を知り尽くしたキャリアコンサルタントがサポートします。

2つ目は、「マイナビIT AGENT」です。

国内でも有名な転職サービス「マイナビ」が、IT・Web業界の転職をサポートする転職サービスになります。

独占求人・非公開求人を多く持ち、手厚いサポートが人気です。

営業職の場合

営業職の場合には「WORKPORT(ワークポート)」がおすすめです。

様々なジャンルの転職をサポートしている総合人材転職エージェントサービスになります。

専門性の高い転職支援を提言し、応募書類の添削・面接サポート・年収交渉をしてくれる、頼れる転職サービスです。

SaaS業界の動向

グラフ,アップ

SaaS業界は急成長を遂げていますが、国内と国外ではどのような動向になっているのでしょうか。

この項目では、国内・国外の両方についてご説明します。

国内SaaS業界の市場規模は

SaaSの国内市場は年平均15%もの成長を見せています。

SaaS企業は、数十億円の資金調達、数百億円規模の株式上場を行っており、勢いは止まりません。

今後はまだSaaSが進んでいない飲食業界や、建設業界にもSaaSの提供を拡大していくだろうと予測されます。

アメリカ・世界でのSaaSの業界動向は

アメリカなどの海外でも、SaaS業界の市場は非常に活発です。

先ほど日本は年平均で15%成長していると述べましたが、海外ではそれを優に超えた年平均20%で成長しています。

アメリカでは100億ドル程の大型IPOが行われており、投資家も大注目しています。

SaaS業界のM&Aを解説

高層ビル


SaaS業界では、M&Aが行われる例が多々あります。

この項目ではM&Aについて解説していきます。

テクノロジーに強い会社を買収し、SaaS業界に参入する例

自社のサービスでSaaS業界に参入したいと考えた場合には、IT人材が必要となります。

そのようなケースでは、必要な技術を持っている企業とのM&Aが行われます。

たとえば、優れた技術者を採用したとしてもいきなり事業展開まではこぎつけられません。

そのため、IT技術に長けている企業を買収して、すばやく事業展開を行うのが目的です。

そして逆もしかりで、IT開発に力を入れている企業が、マーケティングに強い企業をM&Aするケースもあります。

 

ワンポイント
自社にない強みを持つ企業とM&Aを行い事業を成長させます。

SaaS企業がSaaS企業をM&Aすることで、シナジー効果を最大限に引き出す例

関連事業とのシナジー効果を期待してM&Aが行われることもあります。

SaaSはIT関連事業とのシナジー効果を得やすいのが特徴です。

自社製品とSaaSのサービスとを掛け合わせることで、付加価値のある製品やサービスに生まれ変わります。

このようなM&Aを成功させるためには、強化したい分野を洗い出して、買収すべき企業をしっかり検討しなければなりません。

M&A事例

組み合わせ

それでは、具体的なM&Aの事例を見ていきましょう。

マネーフォードによる、スマートキャンプの子会社化の例

インターネットサービス開発を手がける企業にマネーフォワードがあります。

この企業が、スマートキャンプを20億円程で子会社化しました。

スマートキャンプが運営するSaaS比較サイト「BOXIL」は、国内トップクラスの規模です。

スマートキャンプのマーケティングのノウハウにマネーフォーワードは着目しました。

マネーフォワードはこのM&Aで、自社で開発している会計関連のクラウドソフトの売り上げアップを期待しています。

ヴァル研究所によるVISHの買収例

男性

自社サービスの開発を行うIT企業のVISHは、バスの位置情報を管理するクラウド型のSaaSサービスをリリースしています。

売上は順調に伸びていましたが、人材不足や新事業への意気込みもあり、M&Aを検討しました。

その買手は、日本初の鉄道の乗り換え案内サービスを開発したソフトウェア企業のヴァル研究所です。

ヴァル研究所は、鉄道だけではなく様々な移動手段にも応用できるように、資本業務提携先を探していました

Adobeによるマルケトの買収例

アメリカの大手ソフトウェア会社であるAdobeは、アメリカのソフトウェア会社のマルケトを買収しています。

買収額は約5340億円と、Adobeにとって過去最大の金額です。

マルケトは、マーケティング活動を自動で行うソフトを開発しており、顧客数が5,000社を超えていました。

そのため、マーケティング力に非常に優れた企業です。

Adobeは、このマルケトの持つマーケティングのノウハウに着目し、事業拡大を図ったのです。

 

ワンポイント
お互いの強みを補完し合ったM&Aの事例といえるでしょう。

 

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SaaS業界について悩んだら

男性,信頼

勢いがあるSaaS業界は変化も著しく、企業の良しあしを自分一人で見極めることは難しい業界です。

また、転職活動において悩みはつきものであるとえいるでしょう。

1人で転職活動する場合には、モチベーションを保ち続ける工夫も必要です。

さらには、些細なところでつまずくことも多くあるでしょう。

転職活動を頑張っていても、方法を間違えると努力が無駄となる可能性もあります。

少しでも悩みや不安があるときには、おすすめしたいのが転職のプロへの相談です。

プロの視点で転職活動において1からサポートを受けることができます。

まとめ

パソコン

現代に欠かせなくなったクラウド型サービスを支えている「SaaS」は非常に関心を集めており、転職希望者も多くいます。

頻繁に起こるM&Aにも目が離せず、自分に合った企業を見つけることも簡単ではないでしょう。

1人で転職活動することに不安があれば、サポート体制を整えておりますので是非デジマクラスにご相談ください。