多くの企業がX(旧Twitter)・Facebook・InstagramなどのSNSを活用したマーケティングを展開しています。
その中でも現在特に注目を集めているのが若い年齢層を中心に人気のTikTokを活用したマーケティングです。
そこで今回の記事ではTikTokのマーケティング活用事例について解説します。
TikTokの特徴やTikTokを使ったマーケティング戦略のポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
TikTokはどんなSNSなのか
TikTokはByteDance社が開発・運営しているショートビデオプラットフォームです。
世界各国で人気を誇るTikTokですが、日本で10代や20代の若年層を中心に流行を見せ始めたのは2018年頃でした。
TikTokといえばダンス動画というイメージがありますが、その他にも様々なタイプの動画が投稿されています。
この項目ではそんなTikTokがどのようなSNSなのかを深掘りしていきます。
ショートムービーに特化した動画プラットフォーム
TikTokはショートムービーの撮影と投稿に特化したショートビデオプラットフォームです。
動画の長さは短いもので15秒くらい、長くても60秒ほどしかありません。
TikTokといえば若い年齢層のユーザーがダンスをしているイメージですが、ダンス以外にも多くの動画が投稿されています。
多様なジャンルを備えるリストからBGMを選択し、撮影した動画と組み合わせることで簡単にオリジナル動画が作成できます。
気軽な制作・投稿・視聴
TikTokの大きな特徴の1つに誰でも簡単に動画の制作・投稿・視聴ができることがあります。
BGM付きの動画をTikTokほど手軽に作成・共有できるSNSプラットフォームはなかなかありません。
ただ単に動画を撮影できるだけでなく、撮影した動画に特殊効果を施すことも簡単な点がいっそう人気を呼びました。
TikTokのアプリには自動連続再生の機能が付いていて、ユーザーが操作しなくてもおすすめの動画が自動的に再生されます。
ユーザー数・ユーザー層は?
中国でSNSサービスを開始したTikTokは今や日本を始めアメリカやパキスタンなど世界の様々な国で利用されています。
日本国内のTikTok利用者数は2018年12月の時点で950万人を越えていました。
TikTok利用者の年齢層で最も多いのは10代の女性で、近年は20代以降の男女も多く利用するようになっています。
積極的に体を動かせることやスキマ時間を活用できることなど、TikTokの持つ様々な魅力が若年層を引きつけています。
特徴的な機能は?
TikTokは動画に特化したショートビデオプラットフォームと呼ばれるSNSです。
特徴的な機能の1つとして視聴中の動画に「いいね」や「コメント」を付けられることがあります。
また動画にハッシュタグを付けることができ、楽曲やハッシュタグで動画を検索できることも便利な機能の1つといえるでしょう。
これらに加えて動画に付けられたコメントを一覧で見ることもできます。
動画プラットフォームではYouTubeも有名ですが、TikTokの方が撮影が手軽で投稿のハードルが低い傾向にあります。
TikTokは利用企業が少ないマーケティングの穴場
今や様々な企業がマーケティングにSNSプラットフォームを利用しています。
そんな中、TikTokはまだまだ利用企業が少ないマーケティングの穴場だといえます。
利用企業が少ない理由には、他のSNSと比較してまだ利用者数が少ないことやメインユーザー層の若さが挙げられるでしょう。
ただ、人気が拡大し続けているTikTokは利用者層も広がりをみせつつあります。
今後は他のSNSと同じようにマーケティングへの活用の動きが加速していくことでしょう。
SNSマーケティングの事例はこちら
マーケティングにおけるTikTokの特徴
マーケティングに用いる時、TikTokがどのような特徴を見せるか確認しておきましょう。
特徴を掴めば利用しやすくなり、自社商品・サービスと合わせた時の活用の仕方も見えてきます。
この項目ではマーケティングにおけるTikTokの特徴を3つピックアップしてご紹介します。
ユーザーの反応率が高い
マーケティングにおけるTikTokの特徴、1つ目はユーザーの反応率が高いことです。
ある調査ではマーケティングコンテンツを見たユーザーのうち2割が検索などの行動を起こしました。
どんなSNSを利用しても、配信後にユーザーがリアクションをしてくれなければ意味がありません。
ユーザーが積極的に反応を返してくれるTikTokはデータの収集・分析の面から見ても企業にとって非常に利点の多いSNSです。
不特定多数のユーザーにコンテンツ配信が可能
マーケティングにおけるTikTokの特徴、2つ目は不特定多数のユーザーにコンテンツ配信が可能なことです。
TikTokはログインをしていない人でも以下のような機能を利用することができます。
- 他のユーザーの動画を閲覧
- 動画への「いいね」
- 動画の検索
- 動画の撮影と作成
- 動画の共有と保存
この通り動画の投稿直前までの多くの機能を使えるので「見るだけユーザー」が数多くいることもTikTokの特徴です。
こうした不特定多数のユーザーに対してコンテンツを配信できることは企業にとってメリットが大きいといえます。
インフルエンサーの影響力が強い
マーケティングにおけるTikTokの特徴、3つ目はインフルエンサーの影響力が強いことです。
インフルエンサーとはある業界や世間一般において強い影響力を持つ人物を指しています。
TikTokにもインフルエンサーはいて、しかも他のSNSより彼らの影響力が強い傾向があるので無視するわけにはいきません。
TikTokでインフルエンサーに協力を仰いでマーケティング戦略を展開すれば、かつてない効果が得られるかもしれません。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
TikTok広告の種類
TikTokでは画面に以下の4種類の広告を流すことができます。
- 起動画面広告
- インフィード広告
- ハッシュタグチャレンジ
- 運用型広告
起動画面広告はTikTokを起動した時に表示される全画面広告です。
効果は絶大ですが1日に1枠しか配信できません。
インフィード広告はフィード画面のおすすめ投稿に配信する広告です。
ハッシュタグチャレンジはユーザーの参加を促すタイプの珍しい広告です。
運用型広告はユーザーの一般投稿に紛れる形で配信する広告です。海外へのリーチも可能な点に特徴があるといえるでしょう。
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TikTokを活用したマーケティング事例
TikTokを利用した企業のマーケティングの成功例はすでに数多くあります。
この項目では特に人気を博した事例の中から4つをピックアップしてご紹介します。
ワイモバイル|#と思いきやダンス
TikTokを活用したマーケティング事例、1つ目はワイモバイルによる「#と思いきやダンス」です。
ソフトバンク株式会社のサービスブランド・ワイモバイルは「『#と思いきやダンス』CM出演チャレンジ」を展開しました。
4種類ある広告のうちハッシュタグチャレンジを利用した例です。
楽曲に合わせて踊った「と思いきやダンス」の動画をハッシュタグを付けて投稿するというものでした。
このチャレンジで選ばれた人はワイモバイルのCMに出演する権利を得られるということもあって人気を博しました。
コカ・コーラ|#リボンでありがとう
TikTokを活用したマーケティング事例、2つ目は日本コカ・コーラ株式会社の「#リボンでありがとうチャレンジ」です。
こちらもハッシュタグチャレンジで、キャンペーンソング「リボンでありがとう」に合わせてダンスをするものでした。
コカ・コーラはこのキャンペーンを展開するにあたってTikToker「こたつ」さんと「ひなた」さんを起用しました。
大盛況だったこのキャンペーンはインフルエンサー・マーケティングの好例ともいえるでしょう。
ユニクロ|#UTPlayYourWorld
TikTokを活用したマーケティング事例、3つ目はユニクロの「#UTPlayYourWorld」です。
このキャンペーンで特徴的だったのはユニクロのブランドUTのグローバルインフルエンサーを決める目的があったことです。
ユーザーは自分のお気に入りのUTを着てハッシュタグチャレンジに投稿することで参加できました。
キャンペーンが展開されたのはアメリカ・台湾・中国・日本・フランスの5カ国です。
参加者の中から各国1名ずつがグランプリに選ばれ、日本の場合はユニクロのテレビCMに出演する権利が得られました。
荒野行動|#荒野行動
TikTokを活用したマーケティング事例、最後はバトルロイヤルゲーム「荒野行動」による「#荒野行動」です。
ゲーム「荒野行動」はNetEaseGamesが開発・運営する大人気ゲームです。
「荒野行動」はゲーム内に公式シェアシステムを設け、動画を直にTikTokと共有できるようにしました。
また動画のシェアを実行することでアイテムをもらえる機能を付けるなど、ゲームならではの特典も付けて人気を博しました。
TikTokにおけるマーケティング戦略のポイント
様々な企業がTikTok広告を用いたマーケティングで成功を収めています。
ここで改めてTikTokにおけるマーケティング戦略のポイントを確認しておきましょう。
緻密なターゲティング
TikTokにおけるマーケティング戦略のポイント、1つ目は緻密なターゲティングを行うことです。
現在、TikTokのメインユーザーは10代~20代です。多くの企業はこの年齢層に刺さる動画の投稿を意識しています。
同じ10代を狙うのでも、男性と女性とでは流す動画の質も起用するべきインフルエンサーも変わってくるでしょう。
自社商品・サービスを誰に届けたいのか緻密なターゲティングを行い、その回答を元に動画を作成する必要があります。
インフルエンサーの活用
TikTokにおけるマーケティング戦略のポイント、2つ目はインフルエンサーの活用です。
先の項目で触れた通り、TikTokのメインユーザー層である若年層はインフルエンサーの影響を大きく受ける傾向にあります。
自社商品・サービスをターゲット層にアピールするために、数いるインフルエンサーの中から誰を起用するか吟味しましょう。
また可能であれば複数のインフルエンサーを起用してより多くのユーザーに広告が届くように工夫しましょう。
冒頭1~2秒で心を掴むコンテンツ
TikTokにおけるマーケティング戦略のポイント、3つ目は冒頭1~2秒で心を掴むコンテンツを作り上げることです。
TikTokはショートムービープラットフォームです。動画は短いもので15秒、長くても1分程度しかありません。
このような動画コンテンツで大事なのは冒頭のインパクトです。冒頭でユーザーを引き込まなければ残りは見てもらえません。
こうした動画作りのノウハウが自社にない場合は外部に委託するのも手段の1つです。
TikTokのインフルエンサーの例
TikTokでは先の項目で触れた「こたつ」さん、「ひなた」さんの他にも数多くのインフルエンサーが活躍しています。
「おじゃす」さん、「ねお」さん、「尼崎のなつみかん」さんなど挙げればキリがありません。
「Kizuna AI」さんのようにVtuberとして活動しているバーチャル系TikTokerもインフルエンサーと呼べるでしょう。
企業は自社とインフルエンサーのコラボレーションが世間にどのようなインパクトを与えるかよく検討して起用するべきです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
商品の購入を直接促すコンテンツは好まれないので注意
TikTok広告を利用する際、注意しなければならないことがあります。
それは「商品の購入を直接促すコンテンツは好まれない」ということです。
同じ動画だからといってテレビCMのように商品・サービスを売ることを前面に押し出すべきではありません。
TikTokはあくまでもユーザーが動画をシェアして楽しくコミュニケーションを取るSNSプラットフォームです。
商売っ気の強い動画広告を流しては逆にユーザーに嫌われる可能性もありますので、くれぐれも注意しましょう。
SNSを活用したマーケティング戦略で成果を出すなら
TikTok広告をどう活用するかは難しい問題です。
「ウチの社風には合わない」「自社の商品は動画広告に向かない」と考えていらっしゃるかたも多いことでしょう。
しかし人気のSNSで、しかもまだ競合の進出が少ないプラットフォームを活かさない手はありません。
TikTokを用いた何らかのキャンペーンを展開してみてはいかがでしょうか。
TikTokのみならず、SNSを活用したマーケティング戦略で成果を出すならデジマクラスのコンサルタントに相談してみてください。
マーケティングのプロフェッショナルが親身になってお話をうかがい、適切なアドバイスをさせていただきます。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回の記事ではTikTokのマーケティング活用事例やTikTokの特徴について紹介しました。
多くの企業がSNSマーケティングに挑戦している中、TikTokはまだまだブルーオーシャンだといえます。
この機会にぜひマーケティング戦略への活用を検討してみてください。本稿がそのための一助となれば幸いです。