中国といえばSNS大国であり、国内で約11億人が利用している最大のSNSが「WeChat」です。

「Weibo」もメッセージ性が強いことで人気があります。

また、アメリカ・ヨーロッパ・アジアでは「Facebook」のユーザー数が突出していて日本とは大きく異なります。

今回、海外でSNS戦略を成功させる方法について解説します。

海外のSNS事情と海外進出成功事例も取り上げますので参考にしてください。

日本と世界のSNS利用状況

業績上昇

日本同様に海外でビジネスを行う上でSNS有効な手法になっています。

しかし、その内容については日本とは異なる点が多く見られます。

日本では「LINE」が主流ですが、海外に目を向けると「WhatsApp」「Facebook」が主流となっています。

2020年8月にトランプ前大統領が中国の「TikTok」「WeChat」との取引を中止したことが話題になりました。

アメリカでは中国版SNSが広がり、政治的問題になる程注目されています。

それでは日本と世界のSNS利用状況について見ていきましょう。

ユーザー数・普及率

顧客

2020年の日本のSNS利用者は、約7,795万人普及率80.3%に達すると発表されました。

2022年末には、SNS利用者数は、約8,241万人普及率83.3%になる見込みです。

世界を見ると2020年、世界におけるSNSユーザーは約39億6,000万人普及率51%だそうです。

世界の人口が約77億9,500万人ですから、かなりの数になるといえるでしょう。

日本で人気なSNS

いいねのマーク

日本のSNS利用状況については、世界とはかなり違うようです。

  • 1位:LINE 8,300万人
  • 2位:X(旧Twitter) 4,500万人
  • 3位:Instagram 3,300万人
  • 4位:Facebook 2,600万人
  • 5位:TikTok 950万人
  • 6位:Pinterest 530万人
  • 7位:LinkedIn 200万人

日本では「LINE」が最もポピュラーでどの世代でも利用されています。

LINEといえばメッセージ機能が一番利用されますが、実は電話も魅力なのです。

スマートフォンで電話すれば電話回線を使うため電話代が高額になります。

しかし、LINEはインターネット回線を使うため通話料が一切かからないのです。

Wi-Fi環境で通話すれば通信料の負担も減らせます。

さらにビデオ通話グループ通話機能も魅力あるツールといえるでしょう。

日本だけで圧倒的な強みを見せるLINEは、ガラパゴス化しているツールともいえるのです。

世界で人気なSNS

ターゲット

次は世界で人気のSNSについて詳しく見ていきます。

2020年の発表によると世界のSNS利用者は以下の通りです。

  • 1位:Facebook 24億9,800万人
  • 2位:YouTube 20億人
  • 3位:WhatsApp 15億人
  • 4位:WeChat 15億人
  • 5位:Instagram 10億人
  • 6位:TikTok 8億人
  • 7位:LinkedIn 6億7,500万人

このように世界市場は、日本と全く様変わりしているのがお分かりでしょうか。

「Facebook」が人気な理由は、実名性という特性のため社会的な価値がある点です。

企業もFacebookを活用したマーケティングに力を入れていて、ユーザーのボリュームも大きくなっています。

 

ワンポイント
日本でSNSの主流はLINEだが、海外では実名性で信頼度が高いFacebookがビジネスでも利用されている。

 

マーケティング戦略の事例はこちら

 

日本でメジャーなSNSの世界事情

ビジネス

日本のSNSではLINEの利用者が突出していますが、海外で利用者が多いWhatsAppの利用者5%にも届いていません。

ここでは日本でメジャーなSNSサービスについて解説します。

LINEの世界事情

アジア圏で人気のLINEは日本をはじめ台湾・インドネシア・タイで人気があります。

韓国生まれのLINEですが韓国ではLINEのユーザーは少なく「カカオトーク」が1位となっています。

日本以外でLINEの存在感はほとんどないのが実情です。

また、日本ではLINE以外のメッセンジャーアプリの存在感はほとんどありません。

世界レベルで見るとLINEは8位でマイナーなアプリといえるでしょう。

X(旧Twitter)の世界事情

写真や動画なども投稿できる「X(旧Twitter)」は、リツイート機能による拡散が最大の魅力です。

企業の公式サイトとしても日本では人気で、拡散機能は企業にとってコストをかけずに広告効果が期待できるプロモーションになります。

また1つのツイートがきっかけで、大きな注目を集められることがX(旧Twitter)を利用する理由の1つです。

X(旧Twitter)のユーザーは1位アメリカ約4,900万人、2位日本3,700万人、3位イギリス1,400万人となっています。

Instagramの世界事情

日米でも20代〜30代を中心に利用されている「Instagram」「インスタ映え」という言葉で親しまれる写真共有アプリです。

Instagramを利用する人も増えていて日本でもユーザー数増加の兆しがあります。

世界で見るとデイリーアクティブのユーザー数は5億人以上で、1日に投稿されるストーリー(動画)は5億以上です。

Facebookの世界事情

日本では30代〜60代に利用される「Facebook」は世界で最も利用されているアプリです。

日本では若年層にあまり広がりが見られませんが、世界的に見ると月間アクティブユーザーは約23億人を越えます。

ユーザー数は1位インドが約2億7,000万人、2位アメリカは約1億9,000万人、3位インドネシアは約1億3,000万人です。

Facebookは匿名性が低くユーザーデータの高い精度から、ターゲティング広告にも利用されます。

 

ワンポイント
日本では若年層によるFacebookの需要は低く、中高年層は高い利用率である。

海外の有名SNSのサービス内容と特徴

真面目

SNSサービスは今や世界中で利用され、特にビジネスの世界では著しい発展を遂げています。

海外のビジネスを考える上で、世界のSNSの状況特徴を理解することは大変重要です。

日本で幅広く利用されているからといって海外でも同じように利用されているかといえば違います。

マーケティングを海外で進めて行くためにはこうした違いを理解し、親和性のあるSNSを活用することが成功へのカギとなるのです。

ここでは海外の主なSNSのサービス内容と特徴について解説します。

WhatsApp

アメリカのWhatsApp Incが運営する「WhatsApp」は、世界で最も利用されているチャットアプリです。

2014年にFacebookに買収され世界180か国で約15億人が利用しています。

LINEに近い機能を持ち、リアルタイムでメッセージ交換や音声通話ができるスマートフォン向けアプリケーションです。

欧米ではメッセンジャーアプリとして親しまれています。

ビジネスの世界では約300万社が利用しているともいわれています。

初年度は無料で利用できますが、それ以降は課金されるようです。

WeChat

中国で生まれた「WeChat(微信 / ウィーチャット)」は、世界で15億人以上が利用し、月間ユーザー数が12億人ともいわれています。

WeChatは、メッセージの送信・商品の購入・モバイル決済・出会い系のような機能も備えています。

WeChatは、中国の大手IT企業テンセントが運営しており、Facebookをしのぐ規模を誇っているのです。

特に中国国内ではキャッシュレス化が進み、国民の多くはWeChatで決済する傾向が強いようです。

また、クレジットカードが使える「WeChat Pay」が人気で、海外でも広く利用されています。

日本国内でも訪日する観光客のためにWeChat Payが使用できるところも増えています。

WeChatのビジネスアカウントは飽和状態になりつつあり、日本の企業が利用するのはもう少し時間がかかるかもしれません。

LinkedIn

「LinkedIn(リンクトイン)」はビジネスに特化したSNSで日本でも利用されています。

世界で登録しているユーザーは約6億3,500万人以上で、そのうち約1億6,000万人がアメリカで利用しています。

主に会社の同僚・上司・取引先クライアントとの間でコミュニケーションツールとして利用されているのです。

日本ではまだ200万人足らずでその多くは海外でビジネスを展開する企業や外資系企業だといわれています。

また、海外では転職活動にも多く利用されているのが特徴です。

企業や転職コンサルタントが直接求職者にアプローチする「ダイレクトリクルーティング」が一般的でLinkedInが利用されています。

Tumblr

2007年にサービスが開始されたYahoo!が運営する「Tumblr」は、世界で4億6,000万人以上が利用しているSNSのサービスです。

ダッシュボードというメインページから画像・動画・テキスト・音声などを投稿できます。

自分だけのオリジナルブログもできることから世界では人気のサービスですが、日本ではまだ一部の人しか利用していません。

Snapchat

「Snapchat」は世界の若年層を中心に人気のあるメッセージ機能つき写真共有アプリです。

特に「フィルター機能」が人気で、被写体の年齢・性別・容姿を変えるサービスがあります。

また、送信した画像は10秒で消去されるため、その手軽さで利用者が急増しています。

アメリカでは利用者数が9,755万人です。

米国マクドナルド社が有料のジオフィルター(位置情報と紐付けた限定のフィルター)で店舗への来客促進に活用しています。

 

ワンポイント
海外のSNS事情はアメリカと中国が2分している。

海外で流行しているSNSの特徴

ピクセル

SNS大国アメリカではスマートフォンの普及で、アクティブユーザーの1日あたりのSNS平均使用時間は2時間1分と、日本の2倍以上です。

特に10代~20代の利用者が圧倒的に多いのですが、60代でFacebook利用者が62%もいるのです。

アメリカをはじめヨーロッパでもその傾向は強く、ビジネスでFacebookを利用する人口が多いといわれています。

若年層ではFacebook以外にInstagram・YouTube・Snapchatも人気で、既にFacebookを抜いたといわれているのです。

アメリカでSNSが人気な理由の1つにインフルエンサーの存在があげられます。

アメリカではGoogleの検索機能を恣意的だと考える人が多く、インフルエンサーからの情報を信頼する傾向が強いのです。

インフルエンサーマーケティングという言葉もあるほどです。

海外でビジネスを展開するためには最適なインフルエンサーを活用することがポイントといえるでしょう。

 

マーケティング戦略の事例はこちら

 

SNS戦略での海外進出成功例

男性

ここで海外進出した日本企業のSNS戦略の成功例を見ていきましょう。

資生堂|Instagram

世界シェア第5位の株式会社資生堂はSNS戦略として「Instagram」を活用し成功しました。

インスタ映えするモデルを起用し、色鮮やかで美しい画像を多数配信しPRしています。

動画も多く取り入れ、その多くが日本の情緒を取り入れたもので日本の伝統美などを紹介しています。

共通言語として英語が使われ、世界中の人が見ても堪能できるコンテンツになっているのです。

ハッシュタグの活用も秀逸といわれ、海外でビジネス展開する際には参考にしてみるといいでしょう。

ユニクロ|Facebook

ユニクロは「グローバルアンバサダープログラム」の一環で、世界のアスリートを支援している企業として知られています。

高品質なカジュアルウェアを提供するユニクロは、アジアや欧米各国でビジネスを展開するアパレルブランドです。

ユニクロは世界で最も登録者が多い「Facebook」を選択し情報発信をしています。

画像の投稿だけでなく適度に動画を挟むことで、商品やブランドの魅力を効果的に伝えているのが特徴です。

動画の長さにも気を使い、1シーンにワンテキストとシンプルで見やすく、記憶に残りやすい表現となっています。

ユーザーを飽きさせず、ユニクロブランドの魅力が詰まった情報を発信する手法は参考になるはずです。

SNSでの海外進出を成功させるポイント

男性

SNSを活用して海外進出を成功させるためのポイントについて解説します。

  • 役割分担する
  • 媒体の選択
  • 文化や習慣の理解
  • インフルエンサー

マーケティングをする時、日本企業は全て自社で実施することを考えます。

しかし、海外での文化や習慣の違いなどパートナーと連携して進める方が効果的といえます。

信頼できるコンサルティング会社に入ってもらいパートナーを探すのもいいでしょう

その際に重要なのは役割分担を明確にすることです。

役割分担がはっきりすれば、各々が責任を自覚して業務を遂行できるからです。

次に使用するSNSの選別が重要になります。

進出する国によってSNSの利用状況は異なるのです。

例えばFacebookは海外では実名性が高く、信頼できるアプリケーションとしてビジネスにも活用されます。

また、中国進出を考えているならGoogleの使用は認められていませんから注意が必要です。

このように国の事情で使えないものもあることを理解して、その国に適したサービスを選びましょう。

次に文化や習慣の違いがあげられます。

宗教・政治・思想は国民性や歴史によって大きく影響されます。

知らずに進めて不買運動や暴動にまで発展する危険もあるのです。

進出する国の情勢には気を配り、時間をかけて準備をすることが鉄則です。

インフルエンサー起用も重要なポイントになります。

現地のネット事情に詳しいインフルエンサーは注意点も熟知しているためリスクを低減できます。

また、商品やキャッチコピーとしてプロモーションすれば人々の心を掴むでしょう。

 

ワンポイント
海外向けSNSを成功させるなら信頼できるビジネスパートナーやインフルエンサーが欠かせない。

海外向けのSNS運用に向けて準備したいこと

男性

企業がSNSを利用するのは「モノ」から「コト」へユーザーの関心が変わってきたことが大きな理由です。

商品そのものから商品のストーリー性・企業理念・ライフスタイルなど、商品に関する「コト」が大切なのです。

この流れは海外進出の際にもあてはまります。

企業は海外向けのSNS運用を考える前に、現地のSNSの特徴を理解しファンを作ることを目標にしましょう。

海外向けSNS運用は、ブランディングイメージを踏襲した投稿を継続することが重要です。

そして現地の情勢やビジネスに精通したアドバイザーを起用することが大事になります。

海外向けSNS戦略の今後の動向

マーケティング

日本やアメリカ、欧州では一部SNSユーザー数が頭打ちになりつつあります。

そうした中でFacebookの利用者は伸び続けているのです。

特にビジネスシーンでは信頼度も高いため、今後もユーザー数が増えると考えられています。

海外進出する日本企業はSNSサービスでFacebookを活用する価値は十分あると考えます。

また、Instagramのように画像や動画を使いビジュアル的に訴求するプロモーションも重要視されるでしょう。

効果的なSNS戦略で海外市場進出を成功させるなら

男性

規模に関係なく海外進出する企業は今後増えると予想されます。

SNS戦略をどう展開するのかが自社商品の可能性を広げるポイントになります。

進出する市場の情勢を把握し、自社が勝ち残るためにはどの媒体を利用すべきか検証しましょう。

海外進出が初めての企業にとって、日本と習慣や文化が異なる市場でSNSを駆使してマーケティングをするのは不安もあります。

効果的なSNS戦略を練って、海外市場で成功するならビジネスパートナーとしてデジマクラスがおすすめです。

適切な人材提供ときめ細かなサポート体制で海外市場進出も安心できるでしょう。

 

マーケティング戦略の事例はこちら

 

まとめ

マーケティング

海外のSNS利用事情について解説してきました。

国内の市場は飽和状態であり海外市場で活路を見いだすなら、SNS戦略は重要になります。

また、海外進出をサポートできる依頼できるパートナーもマーケティングに欠かせません。

効果的な海外向けSNS戦略で確かな手ごたえを感じてみませんか。