年代を問わず、スキルなどを活かして起業する事は以前より身近なものになってきました。
起業して経営者となれば、自分自身の力でビジネスを継続させていく責任が生まれます。
また起業していない方でも、経営者視点でのスキルを身に付ける事はとても重要です。
経営に役立つスキルとは、どのようなものが必要となるのでしょうか。
今回の記事では、経営に役立つビジネススキルについて活かし方や身に付け方も含めて詳しく解説していきます。
目次
経営に役立つビジネススキルを解説
経営者を目指そうとする方には、どのようなスキルが必要とされるのでしょうか。
起業してビジネスを継続するためには、様々なスキルが求められる事は想像できるでしょう。
まずは経営に役立つ必須スキルについて理解し、身に付ける事が大切です。
今回は、経営に必要といわれるスキルについて、身に付け方や活かし方を詳しく解説します。
経営者として成功したい方や経営者視点のビジネススキルを身に付けたい方はぜひ参考にしてください。
マーケティングスキル
経営に役立つスキルの中でも重要なものが「マーケティングスキル」です。
マーケティングはビジネスの方向を決める大切な指針となります。
そのため、経営に携わるのであればマーケティングスキルは身に付けるべき必須スキルといえるでしょう。
スキルの概要
事業を成功させるには、ターゲットとなるお客様が欲しいと思うような商品やサービスの提供が必要です。
そのために求められる能力が「マーケティングスキル」だといえます。
このスキルをひと言でいうならば、「よりお客様を喜ばせるにはどうしたらよいか」を考え抜く力です。
どのような価値が提供できるかが事業が存在する意味ともなります。
マーケティングスキルは、経営において一番に身に付けておくべきスキルではないでしょうか。
スキルの身に付け方
マーケティングスキルを身に付けるには日頃の行動で以下のような意識を持つ事がポイントになります。
- 目的達成のための行動や方法を考える
- 目的達成の必要性やメリットを考える
- 上記の事柄を言語化してみる
マーケティングスキルを習得するには経験を積む事が最も有効です。
またマーケティングでは、収集したデータを適切に分析して、マーケットの動きを把握する分析力も必要となります。
スキルの活かし方
マーケティングスキルは、商品・サービスのターゲットとなるお客様を喜ばせる力といえます。
事業の戦略を決めるうえではマーケティングが不可欠です。
自社が誰に対してどのような価値を提供するのか、それらを知ってもらうにはどうするか等を判断する際にスキルを活かす事ができます。
マーケティングスキルを持つ従業員を雇うケースもありますが、経営者もスキル習得は必要です。
マーケティングに関する課題を抱える地方の有名企業や老舗は少なくありません。
自分自身や自社でのマーケティングスキルを磨いておくことで、企業提携等のビジネスチャンスに繋がる事も期待できます。
会計や経理に関するスキル
また企業を成長させていくうえで、その経済状況を管理する会計や経理のスキルも必要です。
とはいえ、経営において求められるスキルは経理担当者レベルの実務を遂行できる力ではありません。
決算書などの数字を読み解いて企業の方向性を意思決定していく力です。
スキルの概要
経理や会計に関するスキルとは、企業の「カネ」にまつわる力ともいえます。
企業の「カネ」の状況を正確に把握して、戦略を練ったり決めたりする事は経営者の重要な役割です。
経営者が身に付けるべき会計や経理に関するスキルとは決算書等の数字を分析し意思決定を行う力をいいます。
経営者が経理や会計についてのスキルを持つ事で企業の活動の成果を対外的にアピールが可能です。
スキルの身に付け方
正確に決算書等を作成する事は、別のスタッフや専門家である税理士等へアウトソースする事も可能です。
「自社の業績はどうだったか」「成長するにはどうするか」などの意思決定が経営者の仕事になります。
スキルの活かし方
経営においては、基本的に会計や経理に関するスキルは意思決定の重要な要素となります。
たとえば損益計算書からは売上に対するコストを、貸借対照表からは資金の流れやバランスを把握する事が可能です。
また、従業員を雇用する際の費用対効果の分析においても会計・経理のスキルが活かせます。
ITスキル
ITに関するスキルについても年々重要度を増しているといえるでしょう。
なぜなら、IT技術は企業の経済活動において切っても切り離せない存在となってきているからです。
スキルの概要
ITスキルとひと言でいっても、企業によって必要となるスキルには違いがありますが、各種オフィスソフトの操作は当然必要です。
また、企業活動においてはブログやSNS等での情報発信も欠かせません。
経営視点でのITスキルとは、こうしたIT技術や情報発信の手段について理解しておく事です。
ITの動向に関心を持ち必要に応じて選択できる事が重要になります。
実際の運用については専門業者にアウトソースする事もできますので心配ありません。
スキルの身に付け方
経営に役立つスキルとしてITスキルを身に付ける場合は、各技術の特性の理解がポイントになるでしょう。
経営者にはIT技術でどのような事ができるか適切に理解・選択するセンスが必要ともいえます。
経営者は新しいIT技術に触れるのをいとわない事がスキルを習得する近道です。
スキルの活かし方
IT技術は次々と新しいものが生まれるため、自力でついていくのは非常に大変になります。
そのためITスキルを活かすためには、基礎を身に付けた後はメンターなどを持ち情報収集のサポートを受ける事が有効でしょう。
またIT技術をビジネスに取り入れたら、利益に繋がっているかを絶えずチェックする事も忘れないでください。
コンセプチュアルスキルも必要
コンセプチュアルスキルとは物事の概念や仕組みを捉える力とも言い換えられるでしょう。
このスキルは経営者やマネジメント層などに特に必要といわれています。
コンセプチュアルスキルを高める事で、以下のようなメリットが期待できるのです。
- 一つの経験から複数の学びを得ることができる
- 合理的に業務を遂行することができる
コンセプチュアルスキルを身に付ける事で抽象的で正解のない課題でも解決策を導き出す事が容易になります。
上記以外で必要なスキル
ここまで経営に役立つスキルとして主なものを3つご紹介してきました。
経営に必要なスキルは多岐にわたりますので、上記以外にも身に付けるべきスキルがあります。
法律に関する知識
まず必要となるのは法律に関する知識です。
ビジネスを安定して継続させるために基本中の基本ともいえるスキルかもしれません。
自社が手がける事業に関する法律上の規制や届出の要否などは充分理解しておく事が重要です。
人を雇う立場になれば労働法などの知識も必要とされます。法改正も考慮しなければなりません。
とはいえ、経営者の努力のみで法律知識をカバーするのは困難です。
まずは各法律における専門家や監督官庁を把握したり、ブレーンを持ったりする事をおすすめします。
論理的思考力
経営者を含め、ビジネスパーソンには論理的思考力が不可欠です。
企業経営やビジネスは変化が激しいうえ、選択・判断の連続で直感も大切な場面もあるかもしれません。
しかし、まずは冷静に状況を分析して筋の通った結論を導き出す事が重要となります。
経営層となれば、自社のメンバーを説得できるようなハイレベルの論理的思考力が求められるのではないでしょうか。
リーダーシップ
経営ではリーダーシップも欠かせないスキルです。
ただし、リーダーシップはワンマンである事とはまったく違いますのでご注意ください。
簡単にいうと組織の目指すべき方向を定めて、主体的に行動を取れる能力です。
企業が目指すビジョンの実現に向けて具体的な期間や行動を示す事が経営に役立つリーダーシップといえます。
あわせて、自社の状況を的確に把握して社内外のリソースを率先して活用する力も必要とされるでしょう。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルとは従業員や取引先など、様々な立場の人と円滑な人間関係を築く力といえます。
話術が上手い事や話題が豊富な事とコミュニケーションスキルは必ずしも直結しません。
相手の立場に配慮しながら意思疎通を図るという事が友好的なコミュニケーションの第一歩です。
話しやすい雰囲気づくりの他、誠実な対応と話題の展開方法などコミュニケーションスキルには多様な要素が含まれます。
経営者として対人スキルは必要不可欠
経営に携わるうえで様々な立場の人とのやり取りは避けて通れません。
人と人とのやり取りこそ、ビジネスそのものとも考えられるのです。
そのような点から、経営者として対人スキルを高めておく事は必要不可欠といえます。
人とのコミュニケーションの目的は「良好な関係を築く事」にあるのではないでしょうか。
「一緒に仕事をしたい」と相手に思わせる経営者のもとには、優秀な人材やビジネスチャンスがたくさん集まってきます。
自社に優秀なメンバーが集まれば、難易度の高い仕事にも挑戦できると期待できるでしょう。
ビジネスチャンスが豊富であればあるほど、新規事業に取り組んで成功できる可能性が高くなります。
またビジネスにおいては相手に好かれるだけでなく、相手と交渉が必要なシーンも多いです。
普段からしっかりとコミュニケーションを取って、人間関係を強固にすれば、交渉もスムーズにすすみます。
人なしではビジネスの発展は望めません。
そのため経営者は対人スキルの重要性を改めて認識しておくようにしましょう。
必ず習得すべきスキルは?
ここまで経営に役立つスキルを順に解説してきましたが、スキルというものは他にも数多くあります。
まず、経営者の基盤として必ず習得すべきスキルは前向きな思考です。
もちろんむやみにポジティブシンキングをしようという事ではありません。
経営は大きなやりがいもありますが苦労も同じくらいあります。
明確な正解がない局面も少なくないため、日々大きなプレッシャーにさらされるポジションです。
それでも冷静に状況分析をして何らかの判断をくだしていく精神的なタフさが求められます。
身の回りの状況というものは自分自身の捉え方によって見え方が変わるものです。
前向きに捉えれば成功への過程と考えられますが、後ろ向きに捉えれば失敗に目が向いてしまいます。
「何が起きているか」「どうすれば打開できるか」を冷静に分析しながらビジネスに向かう姿勢は身に付けておくべきでしょう。
経営に役立つスキルをさらに伸ばすには?
経営に役立つスキルは一度身に付けたらそれで終わりとはいえません。
変化するビジネスの環境に合わせて、自分自身に必要なスキルを把握して伸ばしていく事が重要です。
スキルを伸ばすには自力で行う方法と他者の力を借りる方法があります。
自力で行う方法として代表的なものは、読書や勉強会への参加などです。
必要としている情報や知りたい情報が得られる書籍やセミナーを選びましょう。
ビジネススキルをさらに伸ばすためには「他者」の力を借りる事も有効です。
仕事において日々やり取りをする人からの要求によってスキルを伸ばせるケースもあります。
また、経営に役立つビジネススキルの最新知識を持つプロのサポートを利用するのもおすすめです。
プロの目線で客観的に必要なスキルやそれらを伸ばす方法についてアドバイスを受けられます。
まとめ
今回は経営に役立つビジネススキルとその身に付け方や活かし方を解説してきました。
経営においては多様なスキルが必要となりますが、基盤となるのは対人スキルです。
人の心をつかむコミュニケーションを行う事は、優秀な人材獲得やビジネスチャンスの増加に寄与します。
またビジネスを成長させるためには冷静に状況分析を行い、相手を納得させるような論理的思考力も重要なポイントです。
さらに今回ご紹介したマーケティングや会計、ITといったスキルを身に付ければ、経営に役立つシーンも多くなります。
身に付けるべきスキルや伸ばし方はプロのアドバイスを利用する事も効果的です。
変化の激しい環境の中にあっても、必要なビジネススキルを身に付けて経営を成功させましょう。