インターネットが普及した現代で、インターネット広告を重視する企業は多いのではないでしょうか。

そのインターネット広告の1つとして運用型広告があります。

運用型広告といっても複数の種類があり、どの広告を選べばいいか悩む人は少なくありません。

今回は、そんな運用型広告の種類やメリット・デメリットについて詳しく解説します。

運用型広告の定義

インターネット

運用型広告とは、その名の通り運用する広告のことをさします。

アドテクノロジーを活用したインターネット広告の1つです。

運用型広告に必要不可欠なアドテクノロジーとは、インターネット広告を配信するためのシステムのことをいいます。

このアドテクノロジーを活用した運用型広告の特徴は以下の通りです。

  • 広告枠が決まっていない
  • オークション形式
  • 入札額が変動する
  • 予算・期間・期限を広告主が決める
  • 興味・関心のあるユーザーに配信できる

運用型広告の定義としてあげられるのが、決まった広告枠がないということでしょう。

よく比較されるインターネット広告に、純広告というものがあります。

純広告とは、決まった広告枠を購入する仕組みで広告費用や配信期間は一定です。

一方、運用型広告はオークション形式なので入札額の変動があるのが特徴といえます。

広告の配信場所や予算が固定ではないことから、運用型広告が出始めた当初は警戒されていました。

そんな運用型広告ですが需要拡大とともに多くの種類が登場しています。

  • リスティング広告
  • ディスプレイネットワーク広告
  • SNS広告
  • DSP広告
  • 動画広告
  • リターゲティング広告

運用型広告の豊富な種類やメリットの多さからWebマーケティングにおいて重要な立ち位置となったのです。

それぞれの運用型広告の内容については、この後詳しくご紹介します。
 
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運用型広告の特徴

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ここでは運用型広告の特徴をご紹介します。

特徴を押さえて運用型広告への理解を深めましょう。

細かくターゲティングできる

ターゲット

運用型広告の特徴には、細かくターゲティングできるということがあります。

広告を見てほしいユーザーに向けて、ターゲットを絞ることができるのです。

純広告の場合は固定された広告枠なので、誰が見るか分からない状況でした。

しかし、運用型広告はシステムを活用してキーワードや配信回数などを指定することができます。

広告を運用するからこそ、このようなターゲティングが可能になるのです。

手軽に運用できる

運用型広告には、手軽に運用できるという特徴もあります。

広告配信のために決めるべきことや実際の運用は必要です。

そのため、「複雑そう」というイメージをもつ人も多いのではないでしょうか。

最初はシステムを理解するのが大変かもしれませんが、広告プラットフォームによって手軽に運用できるのが特徴です。

運用型広告の主な種類は?

PC操作するビジネスマンとはてなの写真

運用型広告にはいくつかの種類があり、それぞれが特徴やメリットをもっています。

そのため、複数ある運用型広告の中からどれがいいか迷う人がいるのも無理はありません。

ここでは6種類の運用型広告について見ていきましょう。

リスティング広告

運用型広告の代名詞ともいえるのが、リスティング広告です。

GoogleやYahoo!といった検索サイトでキーワードを検索すると、関連した記事が順番に表示されます。

その検索上位のさらに上の部分に表示されるのが、リスティング広告です。

キーワード検索によって表示された記事に関連した広告が配信されるという仕組みとなっています。

検索結果に関連した広告配信なので、検索連動型広告とも呼ばれています。

リスティング広告のメリットは、ユーザーの興味・関心に近い広告を配信できることでしょう。

そのメリットを活かすためには、運用する時に適切なキーワード選定をすることが重要です。

ディスプレイネットワーク広告

ディスプレイネットワーク広告は、広告配信ネットワークを形成して複数のWebサイトやアプリで配信する広告です。

このディスプレイネットワーク広告のポイントをまとめると以下のようになります。

  • アドネットワークを活用する
  • 自社で広告出稿先を選べない
  • アドネットワークが最適な媒体へ出稿してくれる

アドネットワークとは、広告配信ネットワークによって複数のWebサイトやアプリ上で広告を配信する仕組みのことです。

このアドネットワークを使うことで、広告主は複数の媒体に広告を配信することができます。

出稿先を選べぶことができないため、デメリットに感じる人もいるかもしれません。

しかし、より関心のある・最適なユーザーに対して広告を配信してくれるため潜在的ニーズをもつ人へのアプローチが可能なのです。

SNS広告

情報

スマートフォンの普及に伴い多くの人がSNSを活用しているのではないでしょうか。

運用型広告には、そんなSNS上に配信されるSNS広告もあります。

SNS広告が配信される代表的なSNSはこちらです。

  • Twitter
  • Instagram
  • Facebook
  • LINE

スマートフォンを使っている人なら、この中のどれかは登録・活用しているのではないでしょうか。

SNS広告は、その機能を活用して情報を拡散することが期待されています。

例えばTwitterであれば、気に入った広告をリツイートしてフォロワーに広めるということです。

SNS広告の拡散のポイントは、ユーザーが自ら「いいね」や「リツイート」を使って広めてくれることでしょう。

また、SNS広告は他の投稿の間に配信されるという特徴もあります。

投稿の間に広告が配信されることで、ユーザーが自然な流れで広告を目にすることになるでしょう。

DSP広告

DSP広告は、Demand Side Platformの略で複数のアドネットワークを横断することができる仕組みです。

DSP広告の配信までの流れはこちらをご覧ください。

  1. ユーザーがDSP広告枠を有するWebサイトを訪問
  2. WebサイトからSSP(プラットフォーム)に広告をリクエスト
  3. SSPからDSPへ入札をリクエスト
  4. DSPは条件の合う広告主を選択しSSPに入札
  5. 最高入札額の広告主をSSPが選ぶ
  6. SSPからDSPに広告配信リクエストが送られる
  7. DSPからWebサイトへ広告が配信されWebサイト上に掲載

DSP広告はこれだけのステップを踏んで、Webサイトに掲載されます。

複雑で難しそうなイメージをもつ人は少なくないでしょう。

しかし、DSP広告は事前に登録をしておくことで自動で広告が配信されるという特徴があります。

広告主が行わなければならない作業は、実はシンプルなのです。

動画広告

動画広告とは、動画として配信される広告のことです。

動画広告の中にも複数の種類があるため見ていきましょう。

  • インストリーム動画広告:動画サイトなどで動画視聴の合間に配信される
  • インバナー動画広告:Webサイトなどのバナー広告枠に配信される
  • インリード動画広告:Webサイト・SNSの途中にありスクロールすると動画が始まる

一言に動画広告といっても、これだけの種類があります。

インストリーム広告はYouTubeなどの動画コンテンツで配信されるのが特徴です。

一方インバナー動画広告・インリード動画広告は、WebサイトやSNSといった動画コンテンツに限らず配信されます。

リターゲティング広告

リターゲティング広告は、ユーザーの行動履歴をもとに別のWebサイトでも広告を配信する方法です。

運用型広告をはじめインターネット広告では様々な手法でユーザーの誘導を試みるでしょう。

しかし、Webサイトへの1回の訪問でコンバージョン(成約)には至らない可能性もあります。

そこでリターゲティング広告では、ユーザーのCookie情報を取得して再度広告配信を行うのです。

広告を配信するのは別のWebサイトで、何度も見ることによってユーザーの興味を誘います。

 

ワンポイント
最適な運用型広告を選ぶためにそれぞれの特徴を押さえておきましょう。

運用型広告を活用するメリット

指標、成功

ここまでは運用型広告の特徴や種類についてご紹介してきました。

運用型広告のメリットを知っておくことで、より理解が深まり導入の選択がしやすくなるでしょう。

ここでは運用型広告のメリットを2つに分けてご紹介します。

配信期間や予算上限をコントロールできる

運用型広告のメリットには、配信期間や予算上限をコントロールできることがあげられます。

そもそもオークション形式の運用型広告では、純広告のようにあらかじめ決まった配信期間や広告費というものがありません。

広告枠購入のためにまとまった費用を準備しておく必要はなく、広告主が予算を自由に設定することができるのです。

また、配信期間のコントロールができるため広告の効果がなければやめるといった選択も可能です。

効果がないのにいつまでも同じように広告を配信していても広告費の無駄になってしまいます。

早い段階で見切りをつけて戦略を練り直すことができることも、運用型広告のメリットなのです。

導入コストを抑えることができる

電卓を打つビジネスマン

導入コストを抑えられることも、運用型広告のメリットといえます。

運用型広告の入札は数円から始めることができるという特徴があるからです。

先ほどお伝えしたように、決まった広告枠を購入する純広告は導入のためにまとまった予算が必要になるでしょう。

しかし、運用型広告は数円からの入札に加えて予算の上限設定が可能なのです。

そのため、低予算でスタートし運用しながら拡大していくこともできます。

広告の運用というと不安に思う人もいるかもしれませんが、コストを抑えて開始できるため始めやすいのではないでしょうか。

 

ワンポイント
オークション形式の運用型広告は低い予算でも始めることができます。

 
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運用型広告のデメリットは?

悩む男性

どのような広告でもメリットがあればデメリットもあるものです。

運用型広告にももちろんデメリットがあり、それを知らずに導入すると逆に費用がかかってしまう恐れがあります。

低予算で導入できるはずだったのに、無駄なコストをかけてしまったと後悔しないためにもデメリットを知っておきましょう。

そんな運用型広告のデメリットは以下のことがあげられます。

  • 広告運用担当者の育成が必要
  • 運用力を身に付けるには時間がかかる
  • 効果測定や分析に時間と労力が必要
  • 余計なコストがかかる場合もある

これらのことが運用型広告のデメリットです。

効果的な広告運用のためには、ターゲットを明確にしてキーワードを選ぶ必要があります。

また、効果の有無を判断して配信を継続するかどうかを決めることもあるでしょう。

これらのことは社内の担当者が行うことが多く、人材育成が必要になるのです。

広告を運用するにはコツが必要な場面もあり、判断を誤ると余計な広告費用が発生するリスクが生じてしまいます。

人材育成が必要なこと・余計なコストがかかるリスクというところが、運用型広告のデメリットとなるでしょう。

運用型広告の課金方式の種類

お金

運用型広告は入札額を設定してオークション形式で広告を配信します。

そんな運用型広告ですが、どのように課金されていくのでしょうか。

運用型広告の課金方式は、以下の4つに分けることができます。

  • クリック課金:クリック1回で料金が発生
  • インプレッション課金:広告表示1,000回ごとに料金が発生
  • エンゲージメント課金:ユーザーがエンゲージメントしたら料金が発生
  • 視聴課金:動画が視聴された時に料金が発生

クリック課金とインプレッション課金は、クリック数によって広告費が決まります。

クリック数に依存しているため、広告費がかかったからといって必ずしもコンバージョンに至っている訳ではないことに注意しましょう。

エンゲージメント課金の「エンゲージメント」とは、ユーザーの様々な反応です。

例えばSNSなら「いいね」や「シェア」などがこれにあたります。

他にはアプリダウンロードや問い合わせなど、媒体によって設定するエンゲージメントが異なるのが特徴です。

視聴課金は動画広告の方式ですが、視聴開始・〇秒まで視聴・最後まで視聴と媒体によって料金発生のタイミングが異なります。

運用型広告を導入する時は、種類だけでなくこれらの課金方式も把握しておきましょう。

 

ワンポイント
 運用型広告は課金方式によって広告費用が発生するタイミングが異なります。

運用型広告を効果的に活用するポイント

ポイント

メリットだけでなくデメリットもある運用型広告ですが、導入するからには成功させたいものです。

しかし、やみくもに運用を開始しても思うような効果を出すことができないでしょう。

ここでご紹介するポイントを押さえて、効果的な活用をめざしてください。

配信状況をリアルタイムで確認する

運用型広告を効果的に活用するために、配信状況をリアルタイムで確認しましょう。

ツールを活用すれば、データ分析だけでなく進捗状況や管理レポートの作成が可能です。

運用型広告はオークション形式のため、思うように配信されないこともあります。

それも踏まえてリアルタイムに確認し、予算やキーワードの再考をしていきましょう。

広告を定期的に見直す

データ分析

広告を定期的に見直すことも、効果的な運用型広告の活用のポイントといえます。

インターネットが普及した現代では、情報は常に入れ替わりトレンドの変化も早いです。

そのため少し前に流行していたものが、あっという間に廃れていくこともあるでしょう。

広告もそれと同じで、その時いいと思ったものが短期間で見向きもされないことがあるのです。

広告の効果測定とともに、広告の内容・デザインといったものも見直していく必要があります。

広告とあわせてWebサイトやSNSも改善する

運用型広告を活用する際には、WebサイトやSNSの改善も合わせて行いましょう。

より効果的なマーケティングを行いたいのであれば、自社のWebサイトやSNSにも力を入れなければなりません。

複数の媒体からのアプローチによって、顧客獲得につながる可能性が出てくるでしょう。

運用型広告を活用する際の注意点

グラフ、悩み

運用型広告を導入・活用する際に、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。

メリット・デメリットを踏まえた上で、注意点を見ていきましょう。

運用型広告の活用で最も注意しなければならないのは「設定して終わり」にしないことです。

中には設定すれば自動で行ってくれる広告もありますが、効果測定を行い必要に応じて設定を変更しましょう。

ユーザーの興味・関心やトレンドは日々変化するものです。

それに対応するためには広告主がデータを分析していく必要があります。

運用型広告はやりっぱなしにしないように注意し、データ分析やキーワードの見直しを行うことが大切です。

 

ワンポイント
運用型広告はやりっぱなしにせず分析や見直しを行うことが大切です。

どの運用型広告を活用するか悩んだら

ビジネス、マーケティング

運用型広告には複数の種類があり、どれが自社に合っているか迷う人は多いのではないでしょうか。

またツール選びや予算の設定など、導入に際して悩むこともあるでしょう。

どの運用型広告がいいか悩んだら、ぜひデジマクラスにご相談ください。

専門知識をもったコンサルタントが、最適な運用型広告の種類や効果的な活用方法をご提案させていただきます。
 
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まとめ

ひらめきビジネスマン

今回は、運用型広告の種類やメリット・デメリットについて詳しくご紹介しました。

広告を運用するということに不安を感じる人も少なくありませんが、上手く活用することで効果を発揮できるでしょう。

複数ある運用型広告にはそれぞれ特徴やメリットがあるので、目的に応じて最適なものを選んでください。

運用型広告についてのお悩みは、デジマクラスでお受けいたします。