マーケティングの自動化と収益の向上を目的としてMA(マーケティングオートメーション)を導入する企業が増加中です。

しかしMAは高機能かつ多機能なため上手く使いこなすことができず、導入の効果を得られていない場合も少なくありません。

そこで今回の記事ではMAに活用できる資格について詳しく解説します。

資格を取得するメリットや代表的なMAツールについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

MA(マーケティングオートメーション)の役割

自動化

MAはマーケティング活動で必要な顧客情報の収集の効率を高め、分析の精度を向上させ、見込み客の育成を支援するツールです。

既存顧客や見込み顧客の意識レベルに合わせたメルマガを送信するなど各ターゲットに最適な手法でのアプローチを実現します。

こうした判断や作業をマーケターが手作業でこなそうとした場合、ターゲットの人数によっては膨大な時間を奪われるでしょう。

そんなマーケターをサポートし、マーケティング活動を自動化・省力化することがMAの大きな役割だといえます。

 

マーケティングツール導入・活用の事例はこちら

 

MA業務担当者が身につけておきたいスキル

能力

MAツールはいくつもありますが、それらのほとんどは顧客育成のための高い機能を数多く持ち合わせています。

そのためMA業務担当者にはMAの機能をマーケティング活動に十分活かせるだけのスキルがなければなりません。

この項目ではMA業務担当者が身につけておきたいスキルを4つピックアップしてそれぞれ詳しくご紹介します。

戦略設計スキル

パソコン、仕事

MA業務担当者が身につけておきたいスキル、1つ目は戦略設計スキルです。

MA導入によって自社のマーケティング活動のどこをどう変え、どんな見込み客をどう育成するのか戦略を立てなければなりません。

具体的な戦略設計がないまま導入に踏み切ってもMAが持つ様々な機能を十分に活かすことは難しいでしょう。

ただ、戦略設計のためには前提としてMAの機能や自社のマーケティングに関する深い理解が必要となるので注意が必要です。

データマネジメントスキル

資料

MA業務担当者が身につけておきたいスキル、2つ目はデータマネジメントスキルです。

データマネジメントとは以下のように日々のマーケティング活動で蓄積するデータを適切に管理・運用することを意味します。

  • データ品質の向上
  • データ構造の可視化
  • データ活用の戦略設計
  • データ蓄積の仕組みの構築と維持

見込み客と適切なコミュニケーションを取るための生きたデータを管理・運用できることはMA業務担当者に必須のスキルです。

進行管理スキル

男性

MA業務担当者が身につけておきたいスキル、3つ目は進行管理スキルです。

MA業務担当者の仕事の真価は他の部署との連携の中で発揮されるものであり、単独で完結するものではありません。

クリエイティブ部門と協議したり育成した見込み客を営業部に引き渡したり、顧客化の実現に向けた様々な調整が必要です。

他部署との円滑なコミュニケーションや業務のスムーズな進行・展開を行うためにも、進行管理スキルはなくてはならないものです。

分析スキル

売上、管理

MA業務担当者が身につけておきたいスキル、4つ目は分析スキルです。

MAツールによって収集・蓄積したデータを目的に応じて適切に分析し、施策に反映させる力がなくてはなりません。

自社にとってどのような施策を実行することがベストなのかを判断するのはMAツールではなく業務担当者です。

分析スキルは自社の課題の発見や改善を通してマーケティング活動を最適化していくための欠かせないスキルといえるでしょう。

 

マーケティングツール導入・活用の事例はこちら

 

MA業務に活用できる一般社団法人の資格

男性

先に触れた通り、MAツールはマーケティング活動を効率化するための高い機能を数多く持ち合わせています。

最大限に活用したいと思うならマーケティングに関する専門的な知識があるに越したことはありません。

この項目ではMA業務に活用できる一般社団法人の資格を3つ取り上げてそれぞれ詳しくご紹介します。

Webアナリスト検定

MA業務に活用できる一般社団法人の資格、1つ目はWebアナリスト検定です。

Webアナリスト検定は一般社団法人日本Web協会主催の資格試験で、Webマーケティングに必要な知識を学ぶことができます。

検定試験はすべて4択形式になっており、平均的な合格率はおよそ80%といわれていて難易度はそれほど高くありません。

MAの活用にはWebマーケティングの知識があると有利です。Webアナリスト検定なら当該分野の知識を広く身に付けられます。

マーケティング・ビジネス実務検定

MA業務に活用できる一般社団法人の資格、2つ目はマーケティング・ビジネス実務検定です。

マーケティング・ビジネス実務検定は国際実務マーケティング協会が主催するマーケティング実務の知識を総合判定する試験です。

マーケティング理論や実務の知識・時事情報や実務事例に関して広く学べるので、MAツール活用にも役立てられるでしょう。

オペレーションレベルのC級からマーケティングマネジメント・戦略レベルのA級まで、難易度によって3段階に分かれています。

ウェブ解析士

MA業務に活用できる一般社団法人の資格、3つ目はウェブ解析士です。

ウェブ解析士は一般社団法人ウェブ解析士協会が主催する資格試験です。

フォローアップの充実に定評がある資格なので、変化の激しいマーケティング関連の知識の定期的な更新が可能となるでしょう。

MAを用いたマーケティングに関連する知識もまた日々変化しています。担当者にとって知識の更新は欠かせない仕事といえます。

MAツール提供会社の資格

男性の手とPC

MAツールはマーケティング活動を効率化するための高い機能を数多く備えています。活用にあたっては専門的な知識も必要です。

そのため、MAツールを提供するベンダー企業は独自の認定試験を用意して運用者の熟達やツールの活用をサポートしています。

この項目ではそんなMAツール提供会社が運営する資格の中でも特に有名なものを3つピックアップして詳しくご紹介しましょう。

Marketo Engage

MAツール提供会社の資格、1つ目はMarketo Engageです。

Marketo Engageはアメリカのソフトウェア企業Adobe Incorporatedが提供するMAツールです。

既存のデータやシステムと繋いで活用することが可能なため様々なチャネルで顧客と一貫した繋がりを持つことが可能となりました。

リードナーチャリングやマーケティングROI解析に関連する優れた機能で高い評価を得ています。

Marketo Engage認定資格には初級と上級があり、一般的なマーケティング知識から熟練のスキルまで幅広く学べます。

Salesforce Pardot

MAツール提供会社の資格、2つ目はSalesforce Pardotです。

Salesforce Pardotは株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するBtoBに特化したMAツールです。

ドリッププログラムや検索連動型広告キャンペーンなど見込み客のレベルに合わせた育成が可能となりました。

認定資格は管理者向けや開発者向けに様々なものが準備されています。

マーケター向けの資格には認定MarketingCloudアドミニストレーターやメールスペシャリストなどがあります。

Marketo Certified Expert

この資格は現在ではMarketo Engage Business Practitionerとして知られています。

Marketo Engageの高度な専門知識や運用上の知識を検証するための技術的なマーケティング資格です。

試験は全75問から構成されており、150分の試験で最低でも70%の正答を得なければ合格できません。

試験費用として受験料27,000円(税抜き)が必要で、資格の有効期限は発行日から2年間です。

資格の勉強方法

テストマーケティング

MAツールの資格取得のための効率的な勉強方法は、テキストによる学習と過去問へのチャレンジを繰り返し行うことです。

テキストはベンダー企業が販売しているものやネット上でおすすめされているものなど選択肢が複数あります。

過去問もネット上に公開されている場合が多いので実際の試験と同じように時間を決めて挑戦しましょう。

ポイントは暗記することにこだわらず次々と過去問にチャレンジすることです。

いくつも問題を解いていると、マーケティング全般に関する問題なのかツール特有のニッチな設問なのか判断が付くようになります。

 

マーケティングツール導入・活用の事例はこちら

 

資格を取得するメリット

ガッツ

まだ学生で時間の融通が利くのならともかく、働きながら資格の勉強をするとなると大変な労力が必要になります。

そこまでしてMAツールの資格を取ることには具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

この項目では資格を取得するメリットを2つに絞ってご紹介します。

スキルの証明になる

MAツールの資格を取得するメリット、1つ目はスキルの証明になることです。

MAツールに熟達していることを客観的に証明できるため、就職や転職の際にもアピール材料として使えるでしょう。

通常、マーケティングの業務に携わるために必要な資格というものはありません。

デジタル化の進展によって今後ますます需要が高まるであろうMAツールの有資格者であることはマーケターとして大いにプラスです。

知識を獲得できる

MAツールの資格を取得するメリット、2つ目は知識を獲得できることです。

MAツールの資格を取得する時、多くの場合、マーケティングの基礎的な知識も合わせて学習することになります。

これによってマーケターとして最低限必要な知識を得ることができるでしょう。

マーケターの仕事は実践で学ぶことが非常に多いものです。少しでも知識があるのとまったくないのでは対応に大きな差が生じます。

仕事をしながらMAツールの学習をすることはとても大変ですが、実現できれば将来的には周囲に大きな差をつけることができます。

 

ワンポイント
何らかの資格を持つマーケターにはそれを武器にしたキャリアアップの可能性がある。

代表的なMAツール

分析ツール

現在、様々なベンダー企業が優秀な機能を備えたMAツールをリリースしています。

初期費用が無料のものがあったりBtoBに特化していたり無料トライアルがあったりとサービスの内容も実に色々です。

機能の中身を詳しく調べて、自社に最も適したツールを選ぶと良いでしょう。

この項目では代表的なMAツールのうち3つを取り上げて詳しくご紹介します。

SATORI

代表的なMAツール、1つ目はSATORIです。

SATORIはSATORI株式会社が提供するマーケティングオートメーションツールで、全国1,000社以上が導入しています。

SATORIの特徴は、その圧倒的な使いやすさとリードジェネレーションの強さ、そして豊富なサポートにあるといえるでしょう。

またデータベースの設計や導入作業が必要ありません。そのためWebサイトに計測タグを埋め込むだけで運用をスタートできます。

Oracle Marketing Cloud

代表的なMAツール、2つ目はOracle Marketing Cloudです。

Oracle Marketing Cloudは日本オラクル株式会社が提供するマーケティングオートメーションツールです。

見込み顧客の属性データを活かしたパーソナライズを得意としています。BtoB企業でもBtoC企業でも重宝するでしょう。

特に商材の多い企業や数多くのデータを迅速かつ的確に処理・分析したい企業にとっては心強い味方になってくれます。

Marketo

代表的なMAツール、3つ目はMarketo Engageです。

名前にある通り顧客とのエンゲージメントの向上を目的として設計されており、幅広いチャネルへの対応が可能です。

オープンソースなため機能の網羅性や外部システムとの連携が容易で、導入に際して施策の一貫性が損なわれません。

BtoB企業でもBtoC企業でも形態を問わずに活用できます。

顧客との長期的な関係性を築くことができる統合型のプラットフォームが特徴です。

 

ワンポイント
機能やサービスを比較して自社に適したMAツールを導入しよう。

MAの資格取得でWebマーケティングの基礎知識を身につけよう

メリット

マーケターとして業務を始めるために特別な資格は必要ないことがほとんどです。

しかし実際に業務に携わってみると、マーケティングにまつわる専門的な知識の重要性を感じる場面に数多く直面します。

その時になって後悔しないためにも、MAツールの資格取得を通してマーケティングの基礎的な知識を身につけておきましょう。

MAツールの資格試験は多くの場合マーケティングの基礎を習得する必要があります。

単にマーケティング関連の資格試験に挑むより、これから必要性が増すであろうMAツールの資格取得と絡めた方が効果的です。

 

ワンポイント
MAツールの資格とマーケティングの基礎を同時に学ぶことはマーケターにとって効率的。

MAの資格取得を目指すなら

引き受ける 男性

企業の形態によって導入すべきMAツールは変わります。そのためMAツールの資格もどれでも良いというわけにはいきません。

MAツールの資格取得を目指すなら同業他社のMAツール導入事例などを参考にして慎重に判断するのがベストだといえるでしょう。

もしもMAツールの資格取得を目指すなら、ぜひデジマクラスコンサルタントに相談してください。

マーケティングに精通したスタッフが親身になってお話をうかがい、適切なアドバイスをさせていただきます。

 

ワンポイント
MAの資格取得を目指すならプロフェッショナルに相談するのが1番。

まとめ

データ

いかがだったでしょうか。今回の記事ではMAに活用できる資格について解説しました。

今後、消費者1人ひとりに対する個別のアプローチがいっそう重要となるにつれてMAの必要性も高まっていくに違いありません。

今のうちに自社に適したMAツールの導入と資格取得者の育成を進めておくと良いでしょう。

本稿がそのための一助となれば幸いです。