メールマーケティングの手法はいろいろありますが、あらかじめ用意したメールをスケジュールに沿って送信するのがステップメールです。

こちらではステップメールについて作り方からメリット・デメリットまで、成功させるコツを徹底解説しています。

ステップメールの概要

ステップメールとは商品やサービスの購入や資料申込があった日を起点に、用意したメールをスケジュールに沿って配信する仕組みをいいます。

メールマーケティングの手法の1つで、顧客の行動に合わせたタイミングでメール送信を行うため顧客との長期的な関係を保てるのです。

ステップメールは顧客ごとに配信されるという特別感で顧客満足度を向上させ、さらに優良顧客へとステップアップも可能になります。

メールマガジンとの関係性

同じメールマーケティングの手法にメールマガジンがありますが、ステップメールとメールマガジンにはどのような違いがあるのでしょうか。

• メール配信の起点の違い
• メール配信回数の違い
• メール配信方法の違い
• メール配信目的の違い

1番の違いはメール配信の起点です。ステップメールの起点は顧客が行動を起こした所、商品購入など顧客が起こした行動が起点になります。

対してメールマガジンは起点がメールを送る企業側にあり、イベントの案内や新商品の紹介など企業のタイミングが起点になります。

ステップメールが数回に分けて段階的に送られるのに対し、メールマガジンは一定の期間ごとに継続して送信されるのです。

またステップメールは個々に充てた配信で、メールマガジンは一斉配信というところも違います。

最終目的がメールマガジンは商品購入を促すものであるのに対して、ステップメールは顧客をフォローし顧客満足度を上げることです。

 

メールマーケティングの事例はこちら

 

ステップメール向きのビジネス

メールマーケティングであってもメールマガジンとステップメールが違うように、対象となる顧客や向いているビジネスも違います。

次にステップメールに向くのはどのようなビジネスなのかをお話ししていきましょう。

ステップメールを送るビジネスは大きく分けて次の2つになります。

• BtoBビジネスの場合
• BtoCビジネスの場合

BtoBビジネス…企業から企業へのステップメールです。例えばPC機器などのメーカーから大手企業へなどという場合です。

企業への販促は、特に大手になると検討から導入までの期間が長くフォローも長くかかりますが、大きな成果に繋がります。

添付資料・便利な機能や事例の紹介・新製品発表会などのお知らせメールを段階的に送信し担当者へのフォローを続けます。

BtoCビジネス…購入の顧客に向けてのステップメールです。購入の商品が継続使用できる化粧品やサプリメントのメーカーなどが多いです。

商品発送メール・使用感や使用方法・会員特典サービス・他商品の案内・継続使用の案内などの段階的なメールでフォローします。

 

ステップメールのメリット

ステップメールがどのようなものかはお分かりいただけたでしょうか。

次にステップメールを送ることでどのようなメリットがあるのかを解説していきましょう。

主なメリットとしては次のようなことが挙げられます。

• 見込み顧客の育成と獲得
• 情報提供とPR活動
• 信頼関係とブランド想起率向上

ステップメールは段階的に特別感のあるメールを送信します。その間に見込み客を育成します。

企業名やブランド名を何度も目にすることで、その商品や企業名を思い起こす機会が増えていきます。

このようなことがメリットといえるのですが、見込み顧客の獲得とPR活動について詳しくお話ししましょう。

見込み顧客の獲得

ステップメールは自社企業の商品やサービスに対して、何らかの行動を起こしてくれた顧客に対して送信するメールです。

すでに続いて購入の見込みがある顧客を段階的に育成し、最終的には定期購入や継続購入に導くためのメールになります。

ステップメールを送信することで、見込み顧客の獲得が期待できるのは大きなメリットです。

顧客へのPR活動としても有効

広く目にする広告と違い、直接ダイレクトに届くメールで顧客の興味を持つであろう内容の商品やサービスをPRするのです。

思わず使ってみようかと思わせるPR効果が狙えます。それも段階を経て何度か届くので顧客の胸に響きやすいこともメリットといえるのです。

また、企業には顧客に伝えたい情報がたくさんあります。一気にメールで伝えられない情報をステップメールなら分けて伝えられます。

より多くの情報の発信ができるという点もステップメールのメリットとなるでしょう。

 

ステップメールのデメリット

ステップメールのメリットについてお話ししましたが、よいことばかりではなく、ステップメールにもデメリットはあります。

• 顧客リストが必要
• メール作成に手間がかかる

メール配信するのですから、メールアドレスなど顧客情報のリストは必須です。

またメールは顧客の心をつかむ必要があるため、意外と作成に手間がかかることも事実です。

デメリットといわれる注意点にはどのように対策すればよいのでしょうか。

顧客リストが必須

ステップメールを送信するためには、顧客リストにメールアドレスの情報が当然必要です。

ステップメールを送る顧客は商品の購入やサービスのダウンロードなどのアクションを起こした人達です。

それでもメールを拒否する人も多いのです。スムーズにメールアドレスなどの情報登録をしてもらうことが必要になります。

そのためには顧客に個人情報を登録することでのメリットを感じてもらう必要があるでしょう。

お得な情報を届けられる・ポイント還元するなどの特別感を出して登録を促しましょう。

ステップメール作成には手間がかかる

ステップメールは個々に段階的に送るため、作成には確かに手間もかかります。

詳しいステップメールの作り方については次の項目で解説しますが、作成のためのMAツールなどを利用する方法もあります。

せっかくの顧客との接点となるメールです。しっかりと心に響くものにしたいものです。

 

ステップメールの作り方

ステップメールを作る上で常に考えておきたいのはどのような内容が、読み手の心をつかむのかということです。

メールを送ることの意味も分かってもらう必要があります。顧客がそれに対してどのような反応を示すのかを常に予想するのです。

まず1通目で顧客の心をぐっとつかみましょう。そして段階に応じて上手く最終目標である購入見込み客へと誘導するのです。

そういったことを考慮した上で、ステップメールの作り方を順を追って解説していきましょう。

1. ターゲットとKPIの設定
2. 配信サービスの決定
3. シナリオ・本文の作成
4. 配信の設定
5. 効果の検証と分析

おおまかな流れは上記となります。それぞれについて確認しましょう。

ターゲット・KPIを設定する

ステップメールを作成するには、まず目的やターゲットを明確にすることが大切です。

誰にどのような目的で送るのかを明確にしなければ、的外れのステップメールとなってしまいます。

そしてKPIを設定します。メール開封率やサイトへの導入率など数値化して目標を設定しましょう。

配信サービスを決める

メール配信システムサービスを決めます。配信システムはさまざまです。

自社に合うMAツールを決めて配信サービスを決定します。ツールを利用することで工程時間の短縮が望めます。

シナリオ・本文を作成する

ステップメールで最も重要なのがシナリオ・本文の作成です。

ターゲットの属性や購入から割り出した目的に沿ったメールを作成していきます。

最初から飛ばし過ぎないように、それでも1通目では顧客の心をつかむような内容のメールを作成しましょう。

徐々に最終目標である継続購入に、無理なく誘導できるように段階をおったメールを作成してください。

どのタイミングでどういった内容のものにするかの、シナリオも重要になるでしょう。

配信の設定をする

メールが作成できたら配信サービスのツールで配信設定をします。

ツールもさまざまなものがあるので、自社に合うものを選ぶようにしてください。

効果を検証・分析する

メール配信したらそれで終わりではなくて、その後の検証と分析が重要です。

メール配信した効果はあったのかをKPIの数値で分析しましょう。そして弱い部分は改善しPDCAサイクルに役立ててください。

ステップメールのおおまかな作成方法をお話ししていますが、顧客に合わせたシナリオやメールを作成するのは特に大変な作業です。

BtoBの場合なら担当営業に顧客についてヒアリングすることも必要でしょう。

BtoCの場合には顧客が知りたいことや、商品についての一般的な疑問などに詳しく回答していくのもよいのではないでしょうか。

 

メールマーケティングの事例はこちら

 

ステップメールを成功させるコツ

ステップメールがメールマーケティングに於いては重要なものであることは、お分かりいただけましたか。

それではステップメールを成功させるにはどのようなことが大切なのか、成功させるコツについてお話ししましょう。

KPIを明確化する

まず1番に必要なことはステップメールを送ることでどのような効果を目標としているのか、KPIを明確にすることです。

メールマーケティングでのKPIはメール開封率やサイトへの導入率・成約率などになるでしょう。

ただステップメールの特徴は段階を経てメールを送るということから、顧客は時間をかけて購入を検討することが多いです。

それを踏まえて最終目標であるKPIを設定することが必要となるでしょう。

ターゲットに最適なシナリオを作成する

ステップメールで大切なことは、メールで顧客の心をつかむことです。よいタイミングで顧客が興味を持つ商品を紹介することが必要です。

どのような段階でどう商品やサービスを紹介していくのか、顧客の目線に立ったシナリオが必要になります。

またシナリオ作成時には顧客がメールを確認するであろう時間も考慮にいれてください。

顧客の行動パターンから時間を割り出し、いつもそのタイミングに送信することが大切です。

ターゲットに最適なメールをタイミングよく送るためのシナリオを作成しましょう。

メッセージに統一性をもたせる

段階的に送られるメールですが、それでも内容には統一性が必要となります。

1日目のメールではお友達感覚だったのに、次のメールでは堅いイメージというのでは顧客が落ち着きません。

たくさん来るメールの中でもすぐに「ああ、この会社か」と送信元が分かることも大切です。

メールの最後に「次回は〇日にお得情報を掲載したメールをお届けします」などと予告するのもひとつの方法です。

宣伝色はほどほどに

ステップメールはメールを読むことで即商品の購入を促すというよりも、段階的にメールを読んでもらい無理なく購入へ導くというものです。

あまりに宣伝色を出し過ぎると、顧客の気持が離れてしまうでしょう。あくまでも顧客にプラスになる情報発信が主であると考えてください。

 

効果的なステップメールで見込み顧客を獲得しよう

ステップメールは一方通行にならないことが大切です。読者をいつの間にか巻き込んでしまうというような響く内容を心掛けましょう。

その顧客のアクション（購入商品や属性など）から顧客のタイプを知り、タイプに合わせたメール作成も考慮することも必要です。

ゆっくりと時間をかけて使ってみたいと思ってもらえるように、よいタイミングで重ねてメールを送り見込み顧客を獲得しましょう。

 

メールマーケティングの事例はこちら

 

ステップメールの作り方で悩んだら

ステップメールは顧客のアクションを起点にして、段階的にメールを送信して継続的な購入を促進するメールマーケティング手法です。

ステップメールはタイミングに合わせて送ることで効果的なものですが、顧客にあったメールを作成しなくては効果も半減してしまいます。

ステップメールを成功させるためにはしっかりとした目標を立て、シナリオを作成した上でメールを送る必要があるのです。

効果的なメールの作り方に悩んだ時は、デジマクラスに相談してください。

ステップメールのシナリオ作りやメール作成に力を貸してもらえます。ぜひ活用してください。

まとめ

ステップメールは商品やサービスで行動を起こした顧客にむけて送信するもので、メールマーケティングの手法の1つです。

メールマガジンと違い、個々の顧客に対して段階的に数回継続してメールを送ることで、顧客を育成し商品購入に導きます。

ステップメールを効果的に利用して成功するためには、目標の設定や顧客に合わせたタイミングで、心に響くメールを送る必要があるのです。

顧客の心をつかむステップメールで、メールマーケティングの成功をつかんでください。

ステップメールの作成で困ったときには、デジマクラスに相談して問題を解決されることをおすすめします。