数あるSNSの中でもX(旧Twitter)は様々な企業アカウントで成功事例が散見されており、情報の即効性・拡散力がメリットです。
全世界で3億2,000万人、4,500万人の月間アクティブユーザーは、企業にとっても非常に魅力的なメディアだといえます。
かつてX(旧Twitter)は「若年層だけのもの」と考えられていましたが、徐々に幅広い年齢層に広がっているのが現状です。
この記事ではX(旧Twitter)の企業アカウントの成功事例やX(旧Twitter)企業アカウントを運営する上で注意すべき点を解説します。
目次
X(旧Twitter)の企業アカウントでできること
X(旧Twitter)の企業アカウントでは自社商品・サービスの認知拡大に加え、自社のブランディングを行うことができます。
X(旧Twitter)の特徴は情報の即効性であり、形式にとらわれずカジュアルに様々な情報を発信できることです。
つまりX(旧Twitter)の特徴を利用することで、他にはない自社商品・サービスのPRや自社のブランディングを行うことができます。
したがって、X(旧Twitter)で企業アカウントを運用する際には、柔軟な発想を持って様々なアイデアを実践・検証することが大切です。
X(旧Twitter)で企業アカウントを運用するメリット
企業アカウントを運用するメリットといえば、真っ先に自社商品・サービスのPR・ブランディングが行える点があげられます。
もちろん、間違いではありませんがX(旧Twitter)ならではのメリットも数多くあり、またデメリットがあるのも事実です。
ここでは、企業アカウントを正しく運営することで期待できる、X(旧Twitter)ならではのメリットを解説します。
無料で始められる
X(旧Twitter)のアカウントはメールアドレスがあれば取得できます。したがって、無料で企業アカウントを始めることができます。
もちろん、企業アカウントを運営するには人件費などのコストがかかり、コンテンツの開発・研究費も無料ではありません。
しかし、企業が自社商品・サービスのPRやブランディングを行う際には、それ以上のコストがかかるのが通例です。
その点、全国各地に点在するユーザーに向け、無料で情報が発信できることはコスト面において大きなメリットだといえます。
ファンの獲得が見込める
多くのファンの獲得が見込まれることも、企業がX(旧Twitter)の企業アカウントを運用するメリットだといえます。
X(旧Twitter)の特徴は不特定多数のユーザーに対して、カジュアルに旬の情報を届けられる点です。
DMやチラシだと堅い表現となる商品・サービスのPR・ブランディングもカジュアルな表現であれば受け入れられやすくなります。
つまり、若年層を中心に新規のファンを獲得しやすくなるのがX(旧Twitter)のメリットであり、目指すべき運用スタイルです。
爆発的な拡散の可能性がある
優良なコンテンツ・つぶやきは爆発的な拡散の可能性があることも、企業アカウントを運用するメリットです。
X(旧Twitter)の特徴は情報の発信だけなく、受け取った情報をリツイート・いいねすることで、多くのユーザーと共有できる点です。
ユーザー間の情報共有によって爆発的な拡散を生み出すことができれば、小さなコストで大きなPRにつながることになります。
したがって、マーケターは単に情報をつぶやくのではなく、拡散される情報・コンテンツを作り上げることが大切です。
ユーザーと直接コミュニケーションができる
X(旧Twitter)ならではのメリットとしてあげられるのが、ユーザーと直接コミュニケーションができる点です。
ユーザーは企業アカウントに対して、直接意見やコメントを返すことが可能であり、企業が答えることでコミュニケーションが生まれます。
他の広告では一方通行の情報伝達が大半であり、双方向のコミュニケーションはX(旧Twitter)ならではのメリットです。
ただし、ユーザーとの距離感を誤ると収集がつかなくなるので、一定の距離感を保つことが重要です。
デメリットは?
X(旧Twitter)で企業アカウントを運用する上でのデメリットは、悪い情報ほど急速に拡散され収集・訂正が効かなくなる点です。
X(旧Twitter)の最大の特徴は情報の即効性ですが、万が一企業の不祥事等が発覚すれば、様々な憶測とともに情報が広がります。
一度悪評が立つといくら謝罪・訂正を行なっても糾弾され、事実が何倍にも大きくなるケースも少なくありません。
企業の不祥事は当然として、つぶやく内容についても各方面に配意した内容となるよう注意しましょう。
X(旧Twitter)の企業アカウント成功事例①:BtoC
BtoCを対象としたX(旧Twitter)の企業アカウントを運用する場合、個人を対象とした成功事例を参考とすることが有効です。
ここでは、BtoCでのX(旧Twitter)の企業アカウントにおける、代表的な成功事例を紹介します。
シャープ株式会社
BtoCにおける企業アカウントの成功事例において、様々なメディアで紹介されているのが「シャープ株式会社」です。
シャープの企業アカウント運用の特徴は、「親しみやすさ」を徹底して追求している点であり、フォロワーは57万人を超えています。
「シャープ製品を購入した」といったつぶやきに対しては必ずリプライを行い、相談を受けた際は丁寧に回答しているのがポイントです。
決して派手さはないものの、運用方針がブレることなく地道に運用した成果が現れた好事例だといえます。
株式会社 ローソン
BtoCの企業アカウントにおいて480万人のフォロワーを誇っているのが、コンビニエンスストアの「株式会社 ローソン」です。
ローソンの企業アカウント運用の特徴は、フォロー&リツイートキャンペーンを頻繁に行っている点だといえます。
フォロワーにはいち早くキャンペーン情報を配信し「お得感」を感じてもらえる工夫も秀逸です。
また、ユーザーとの距離を近づけるため、「あきこ」と名付けたキャラクターを登場させている点も参考にしたいポイントだといえます。
株式会社 資生堂
BtoC対策のため複数の企業アカウントを展開しているのが化粧品メーカーの「株式会社 資生堂」です。
資生堂の企業アカウントの特徴は、製品別にいくつかの企業アカウントを展開している点だといえます。
製品ごとに企業アカウントを展開することで、男女別・年代別にターゲットを絞った情報発信が可能です。
また、大元の資生堂アカウントがまとめ役として、個々のアカウントをリツイートすることで相互連携も実現させています。
任天堂株式会社
スーパーマリオなど世界に通用するキャラクターを数多く擁するゲーム会社「任天堂」では約172万人のフォロワーを集めています。
任天堂の企業アカウントの特徴は、人気キャラクターを配置させたアカウントデザインが非常に秀逸である点です。
さらに、テキストだけでなく動画コンテンツを数多くツイートすることで、ユーザーの興味を惹いています。
「ゲーム」といった商品性からも動画コンテンツは非常にマッチしており、商品PR・ブランディングに成功している好事例です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
X(旧Twitter)の企業アカウント成功事例②:BtoB
BtoBを対象としたX(旧Twitter)の企業アカウントを運用する場合、企業を対象とした成功事例を参考とすることが有効です。
ここでは、BtoBでのX(旧Twitter)の企業アカウントにおける、代表的な成功事例を紹介します。
森田アルミ工業株式会社
BtoBを対象としたX(旧Twitter)の企業アカウントにおいて様々なメディアで紹介されているのが「森田アルミ工業株式会社」です。
森田アルミ工業株式会社は従業員50人以下の、いわゆるBtoBの中小企業ですが約2万人のフォロワーがいます。
エンドユーザーの反応を集約することを目的に様々な試行錯誤を重ねた結果、カジュアルなコンテンツを提供しているのが特徴です。
製造業は「堅い」イメージがありますが、ツイートの内容を工夫することで企業認知度をアップした好事例だといえます。
また、企業アカウントが成功したことで、様々な企業とのコラボレーションを積極的に行っていることも特筆すべき点です。
Yahoo!マーケティングソリューション
広告主・広告代理店・マーケターに向け、様々な情報を発信しているのが「Yahoo!マーケティングソリューション」です。
Yahoo!マーケティングソリューションの企業アカウントの特徴は、ターゲティングがとても的確であることだといえます。
リーチしたい企業で「働く人」をターゲットに絶妙なタイミングで情報発信することで、企業認知度のアップに成功している好事例です。
フォロワーは既に1.8万人を超えており、今後さらに増え続けることが予想されています。
Adobe
アメリカのソフトウェア企業「Adobe」は、約65万人のフォロワーを獲得しています。
コンテンツの内容は自社製品に関連する「クリエイティビティー(創造性)」にかかわる情報が中心です。
自社製品を活用した動画・イラストを数多くツイートすることで、ユーザーのクリエイティビティーを大いに訴求しています。
動画・イラストコンテンツはBtoBの企業アカウントにおいても、非常に有効であることを示す好事例です。
成功事例から読み取れる成功の鍵
前項ではBtoB・BtoCそれぞれの企業アカウントの成功事例を紹介しました、両者には共通する「成功の鍵」があります。
具体的には「ターゲットが明確であること」「X(旧Twitter)を利用する目的が明確であること」の2点です。
企業アカウントを成功させるには、可能な限りターゲットを絞り込みニーズにマッチしたコンテンツを提供することが不可欠だといえます。
また、企業アカウントを活用する目的が集客・ブランディング・認知度の向上もしくは別にあるのか明確にすることも必要です。
ターゲット・目的を明確にすることでユーザーに訴求するコンテンツを生み出すことにつながり、人気アカウントに育てられるでしょう。
X(旧Twitter)の企業アカウント活用の流れ
X(旧Twitter)の企業アカウント活用の流れは次のとおりです。
- 運用の目的を明確にする
- ターゲティングする
- アカウントのコンセプトを定める
- 運用計画を作成する/アカウントを立ち上げ・投稿する/フォロワーを集める/効果測定する
大切なのはアカウントを立ち上げるまでに、しっかりとターゲティングを行いコンセプトを明確にすることです。
また、企業アカウントの運用を開始した後は効果測定を繰り返し、PDCAサイクルを回すことが不可欠だといえます。
X(旧Twitter)企業アカウント運用の3つの注意
X(旧Twitter)は非常に厳格な規約があり、違反するとアカウントが凍結されることもあります。
また、複数の社員がコンテンツを投稿する場合には、統一感を失わないことが大切です。
ここでは、X(旧Twitter)企業アカウントを運用する際、注意しておきたい点について解説します。
規約を把握して遵守する
X(旧Twitter)は誰でも簡単に利用できるコミュニケーション・ツールですが、違反となる行為が多いのも現実です。
X(旧Twitter)の規約は非常に厳格に定められており、状況に応じて頻繁に改正されています。
違反が発覚すれば企業アカウントが「凍結」され、労力を使って育てたアカウントを失うことにもなりかねません。
したがって、マーケターはX(旧Twitter)の規約を改正内容もその都度チェックするとともに、しっかりと遵守することが大切です。
ルールやマニュアルを作って共有する
企業アカウントを成功させるには、コンテンツに統一感を持たせることが重要です。
とりわけ、複数人でコンテンツを投稿する際には、統一感が失われたり規約違反を引き起こすことも少なくありません。
こういった事態を回避するには、マーケターが中心となってルールやマニュアルを作成・共有することが大切になります。
ユーザーとの温度差はないか確認する
X(旧Twitter)の特徴の1つに、ユーザーからの反応をダイレクトに確認できる点があげられます。
企業アカウントの運用を始めた後は、定期的にユーザーからの反応を確認し、温度差が生じていないか確認しましょう。
作り手が「役立つコンテンツ」だと考えていても、ユーザーからすれば「イマイチ」だと感じることも少なくありません。
むしろ最初から完璧なコンテンツを作ることは不可能であり、試行錯誤しながら作り上げるものだと心得ておきましょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
企業アカウント運用緻密な計画で成功させよう
X(旧Twitter)は多くのユーザーに様々な情報を発信することができますが、人気アカウントに育て上げるには綿密な計画が不可欠です。
X(旧Twitter)はユーザーからフォローされなければ、いくら情報やコンテンツを発信しても相手には届きません。
つまり、企業アカウントを新規に立ち上げた状態では、誰にも情報が届かない状態です。
したがって、企業アカウントを成功させるにはターゲティングを行い、ターゲットに認知してもらう計画を立てることが大切になります。
また、発信する情報・コンテンツについてもあらかじめコンセプトを定め、一定期間ごとのPDCAサイクルを回すことが重要です。
X(旧Twitter)の企業アカウント運用で悩んだら?
X(旧Twitter)はコストもかからず、気軽に始められるコミュニケーション・ツールですが軌道に乗せるまでに多大な労力が必要です。
また、X(旧Twitter)独自の機能・文化を理解するには単にスキルを学ぶだけでなく、豊富な経験が大切になります。
そのため、企業アカウントを立ち上げたものの、志半ばで運用に悩むマーケターも少なくありません。
デジマクラスでは有効な企業アカウントの運用方法をレクチャーしていますから、運用に悩んだら迷わず相談してみましょう。
まとめ
X(旧Twitter)の企業アカウントで自社商品・サービスに認知度アップや企業のブランディングに成功している企業が増加しています。
企業アカウントに成功している企業に共通しているのは、ターゲティングと運用目的を明確に定めている点です。
また、人気アカウントに育て上げるまでには試行錯誤を繰り返し、ターゲットとなるユーザーに役立つコンテンツ作りに徹しています。
したがって、企業アカウントを成功させるにはX(旧Twitter)やマーケティングの知識に加え、豊富な経験が不可欠です。
デジマクラスでは様々な企業アカウント案件に携わってきた経験から、企業の目的・現状にマッチしたコンサルティングを実施しています。