インターネットの普及などにより、数多くの企業においてマーケティングに対する重要度がますます高まっています。
CMO(最高マーケティング責任者)という役職もなじみつつあり、経営感覚を持ったマーケターが求められるようになってきました。
マーケティング部門やチームにおいて、そのリーダーにはどのような役割が求められているのでしょうか。
ここでは、チームリーダーとして意識するべきポイントや行うべきこと、良いリーダーになるための行動についてご紹介します。
目次
マーケティングリーダーに求められる役割を解説
この記事では、マーケティングリーダーに求められる役割について詳しく解説していきます。
そのうえで、リーダーとしての役割を果たすためにはどのような行動をすればいいかについても見ていきましょう。
良いリーダーになるためのポイントなど、これからの仕事に活かせるヒントがあればぜひ参考にしてみてください。
仕事においてリーダーがいることの重要性
リーダーがいないチームはただの集団であり、全員が別々のことを考えて行動するため、個々の能力以上の業務ができません。
チームにリーダーがいることでチームがまとまり、全員が同じ目標を共有することができます。
そしてメンバーの個性を活かす仕事の割り振りを行い、指揮統括することで、1人ではできない大きな業務を達成できるのです。
このように、チームとしての働きを最大化するためにリーダーはとても重要な存在といえます。
マーケティングリーダーとしての心構え
リーダーとはその名の通り、周囲の人やチームを目標に向かって導いていく人のことを指します。
リーダーはメンバーに一方的に上から管理・命令するのではなく、自分の意志と力でともについてきてもらう形が望ましいのです。
そのためリーダーには、個々のメンバーの持っている強みを活かし、時には課題を与え成長を促すという意識が必要になります。
そして最終的には組織における成功とメンバーの目的意識を一つにまとめ、全員に得をさせるという心構えが必要です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
マーケティングリーダーに求められる4つの役割
マーケティングリーダーには、次に挙げる4つの役割が求められています。
- チームをまとめる
- メンバーの育成
- 業務の管理
- 情報の連携
それぞれ詳しく見ていきましょう。
チームをまとめる
リーダーの大きな役割として、円滑にコミュニケーションをとりながらチームを取りまとめる役割が挙げられます。
ある目標に向かって、全員がそれぞれの力を発揮しながら達成を目指す空気感を作る必要があるのです。
そのためには、単に情報として目標を共有すればいいわけではありません。
情報共有は当然のこと、相手を気遣ったり意見を言いやすくしたりと、より踏み込んだコミュニケーションが求められます。
メンバーの育成
リーダーには、チームメンバーの持っている力を最大限に引き出し、生き生きと働けるようにする役割もあります。
単に仕事の割り振りにとどまらず、メンバー1人1人の成長を促すことでマンパワーを底上げすることも重要な仕事です。
時には個人的な課題を与えながら、メンバーがスキルアップできるような配慮も必要になるでしょう。
他人は他人と切り捨てるのではなく、全員で成長していこうという前向きな雰囲気を作るのがリーダーの仕事といえます。
業務の管理
チームが計画通りに業務を進め、目標を達成できるよう管理するのもリーダーの重要な役割です。
組織としての目標からチームの目標・メンバーの目標と落とし込んでいき、実現可能な計画を立てます。
その上で業務が計画に沿って進むよう進捗を管理し、阻害する要因があれば排除のための手配をするのがリーダーの仕事です。
計画を立てる際にはうまくいかなかった場合の代替案も用意しておき、不測の事態に備える配慮も必要になります。
情報の連携
マーケティングリーダーにはチーム内外と情報の連携を取り、業務の遂行に必要な情報を得るという役割もあります。
マーケターにとって重要な数値情報はもちろんのこと、事務作業や各種連絡のために必要な情報など、情報の種類は様々です。
チームの業務に必要となる情報が不足なく得られるよう手配することもリーダーとしての仕事といえます。
リーダーが得た情報でメンバーに共有する必要があるものについては、全員がストレスなくアクセスできるような配慮が必要です。
リーダーがチームをまとめるために行うべきこと
マーケティングリーダーがチームをまとめていくためには、どのような点に注意し、どう行動していけばいいのでしょうか。
ただの集団ではないまとまりのあるチームを作るためには、リーダーの働きかけが不可欠です。
チームをまとめるためには目標を把握・共有すること、チームを観察することの2点が求められます。
目標の把握と共有
チームとしての目標がなければ、メンバーはどこを目指せばいいのかわからず困惑し、自分勝手な方向に進んでしまいます。
そうならないように、組織から見たチームとしての目標を把握し、それをメンバーに共有するのがリーダーとしての仕事です。
チームとしてのゴールを共有することで、個々のメンバーの目標も明確になります。
リーダーが具体的で実現可能な目標を設定することで、メンバーがより一層それぞれの業務を遂行しやすくなるでしょう。
チームの観察
チームがチームとして機能しているかを観察することも、リーダーがチームをまとめていくためには必要です。
業務が計画通りに進んでいるかはもちろんのこと、メンバー同士の人間関係や個々のメンバーの様子はどうかもよく観察します。
そうすることでチームとしてのまとまりを阻害する要因を探り、適切な対処をすることができるのです。
チームのメンバーを大切な仲間ととらえ、全員がストレスなく業務に集中できる環境を整えるのもリーダーの役割といえるでしょう。
リーダーがメンバーを育成するために行うべきこと
チームを構成するメンバーを育成するために、リーダーはどのようなことを行えばいいのでしょう。
育成といっても、何も手取り足取り業務を教え込む必要はありません。
リーダーに求められる行動は、メンバーのモチベーションの管理と適切なフィードバックといえます。
モチベーションの管理
メンバーが業務を通してスキルアップし、さらにそれを業務に活かせるよう育成するためには、モチベーションの管理が必要です。
リーダーがメンバーに対し適切なコミュニケーションを取り、コーチングを行うことで、高いモチベーションを保つことができます。
適切な質問や意見交換をすることによって、仕事や目標に対する情熱を引き出してあげるのがリーダーとしての役目です。
メンバーの心身の健康状態にも気を配り、安心して業務に取り組めるようにケアを行いましょう。
フィードバックの必要性
リーダーからメンバーに対するフィードバックも、メンバーの成長を促す上では欠かせません。
メンバーに対しリーダーが適切なフィードバックを行うことで、一人では気づけない改善点にメンバーが気付くことができます。
あるいは自分では分からなかった自分の強みに気づき、そこをさらに伸ばしていくことにもつながるでしょう。
時にはフィードバックと共に必要に応じて課題を与えたり、研修や勉強会で成長の機会を与えたりという配慮も必要です。
リーダーが業務の管理をするために行うべきこと
チームとしての業務を管理するために、リーダーには何ができるでしょうか。
リーダーには仕事の割り振りや進捗管理といったマネジメントのスキルも当然求められます。
仕事の割り振り
リーダーが業務の管理を適切に行うためには、仕事の割り振りの重要性は無視できません。
個々のメンバーの強みを活かした割り振りをすることで、仕事の成果を最大化できるかどうかが決まります。
そのためにはメンバー1人1人の個性を熟知し、長所や短所・仕事のスピードや周りとの関わりなどをよく分析することが重要です。
それぞれの特性を活かすことで効率化やストレスの軽減にもつながり、業務目標を達成できる強いチームになるでしょう。
進捗管理
チーム全体や個々のメンバーの進捗管理を行うのもリーダーの仕事です。
リーダーが全体の進捗を管理することで、メンバーがそれぞれの仕事に集中できるようかじ取りを行う意味もあります。
問題が生じそうな場合は作業効率化のアドバイスや新しい枠組みの提案を行うことも必要になるでしょう。
ただし、個々のメンバーの進捗に対しあまりに口うるさく管理しすぎると仕事へのモチベーション低下を伴うので注意が必要です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
リーダーが情報の連携をするために行うべきこと
業務に必要な情報の連携をとるために、リーダーはどのようなことを行うべきでしょうか。
当然ですがチームのメンバーには正確な情報を共有しなくてはなりません。
また、チーム内だけでなく他チームなどとの連携も必要になってきます。
正確な情報を共有
メンバーが業務を遅滞なく進めるためには、業務に必要な情報がスムーズに入手できなければなりません。
目標となる数値やデータはもちろん、事務作業に関する情報なども幅広く含まれるでしょう。
そのためリーダーが情報を共有する流れを明確にし、メンバー同士のやりとりにも支障が出ないよう気を配る必要があります。
リーダーはまず正確な情報を得ることと、共有する必要がある情報は速やかに共有する仕組みを作ることが重要です。
他チームとの連携を意識
組織の中でチームとしての目標を達成するためには、他チームとの連携が必要なことも多いものです。
プロジェクトの情報発信のタイミングを合わせたり、また自チームの業務への協力を求めたりするケースも考えられるでしょう。
そのような時にチーム間の連携が取れていないと、自チームの業務に支障が出たり、評価の低下につながったりする場合があります。
組織のためにもチームのためにも、リーダーとして他チームとの連携を意識して業務を進めましょう。
マーケターとして良いリーダーになるためすべきこと
マーケターとして良いリーダーになるためには、どのように行動すべきでしょうか。
良いリーダーとは自ら率先して行動し、メンバーの良いところをみつけることができるリーダーのことです。
良いリーダーのもとには良いメンバーが育ち、強いチームとして組織に貢献することができます。
以下を参考に、より良いリーダーを目指してみましょう。
自ら率先して行動する
口ばかりで行動しないリーダーにメンバーはついてきません。
良いリーダーとなるためには自ら率先して行動し、メンバーの手本となることが必要です。
「あんな人になりたい」「ついていきたい」と思ってもらうことで、メンバーの仕事に対するモチベーションを高めることができます。
ただし、それがただのスキル自慢になってしまっては意味がありません。
あくまでも仲間を支える意識を持ち、いやな事でも楽しんで取り組むといったマインド面での手本を見せるようにしましょう。
メンバーの良いところを見つける
良いリーダーには、チームのメンバーの良いところを積極的に探して見つける姿勢も必要です。
メンバーの成長のためには、悪いところを直すのではなく良いところを伸ばすほうが成果につながりやすいといえます。
日頃からメンバー1人1人の良いところを探す意識を持ち、見つけたらそれを本人にシェアしましょう。
メンバーがその長所を仕事に活かすきっかけになりますし、またお互いに気持ちよく仕事ができるというメリットもあります。
メンバーが「自分の強みを活かしてチームに貢献している」という気持ちを持つことで、チームへの帰属意識も高まるでしょう。
まとめ
マーケティングリーダーには、チームをまとめメンバーを育成し、業務の管理と情報の連携を行うという重要な役割があります。
それぞれの役割をしっかりとこなすためにここまでに挙げたリーダーとしての行動を実践し、堂々とチームを率いていきましょう。
また、より良いリーダーになるための意識も忘れずに持ち、メンバーの手本となる理想的なリーダーを目指してみてください。