インターネットが普及し企業広告の主軸はマス広告からデジタル広告へと遷移しています。

デジタル広告の費用対効果を上げるためには随時測定をしなければなりません。

その効果測定を「インプレッション」(Impression)といい日本語では「印象」「気持ち」と訳します。

この記事では、Instagramのインプレッションを見方やインサイトで分析する方法を解説します。

分析方法も紹介しますので参考にしてください。

インプレッションの意味

地球

インプレッションは英語で「Impression」と書き、日本語では「印象」「気持ち」と訳します。

マーケティングの世界では自社製品を販売・PRする際の印象付けとして使われ、インターネット広告を測る指標として利用されます。

リスティング広告DMP広告がディスプレイ上に表示された回数を指すものです。

その数値は「1インプレッション」といいます。

Webマーケティングでは施策を立案し、検証作業を行うのです。

ユーザーに認知してもらうためには、いかに広告を露出させてユーザーに閲覧してもらうかが重要になります。

インプレッションの計測はマーケティングでは非常に大切なものです。

 

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インサイトで確認できるものは?

マーケティング

Instagramのアクセス解析におすすめの無料ツールとしてインサイトがあります。

インサイトはインスタのアプリから簡単に操作ができるので大変便利です。

ただし、インサイトを利用する際は、個人アカウントからビジネスアカウントに切り替えが必要なので注意してください。

具体的にインサイトで確認できるものについて解説します。

インプレッション

インプレッションは投稿を閲覧した人数です。

例えば、1人が10回閲覧すれば「10インプレッション」となります。

リーチ数は1となります。

分析する際に「インプレッション」「リーチ」は同じものとして捉えがちですが、2つは似て非なるものと捉えましょう。

リーチ

ガッツポーズ

リーチとは投稿を見た人の数を指します。

例えば、1人が2回同じ投稿を閲覧した場合のリーチは1になり、インプレッションは2になります。

  • ニュースフィード
  • ハッシュタグや位置情報などで投稿を検索したときの結果画面
  • ユーザーの関心や興味にもとづいた投稿が表示される「発見」画面

上記の場所に表示されている投稿を見た時にカウントされます。

リーチはマーケティングにおいて重要な指標で、認知度を上げるためにはリーチを改善していくことが求められます。

リーチ数とインプレッション数は個別に分析するのではなく2つの指標の差に注目してください。

その差がコンテンツや時間帯でどう変化するか分析するのもおすすめです。

エンゲージメント

指を立てる男性

エンゲージメントとは投稿に対するユーザーの反応を示すものです。

特に指標となるのはエンゲージメント率でどれくらいのユーザーが反応したかを示す数値です。

「いいね!」や「お気に入り」に保存してもらったり、コメントをもらったりするなどアクションを起こしたら反映します。

エンゲージメント率はエンゲージメント(いいね!やコメント・投稿の保存)÷インプレッション数やフォロワー数で算出します。

エンゲージメント率が高ければ高いほどユーザーには価値ある情報が掲載されていることになるのです。

また、エンゲージメントが向上すれば新たな顧客獲得が可能になります。

例えば、エンゲージメント数が高まれば人気投稿に掲載されます。

そうすればフォロワーでなくても目に留まることになるため自然にフォロワー数エンゲージメント率が向上するのです。

プロフィールビュー

分析

プロフィールビューとは自社アカウントのプロフィール画面を閲覧した回数を示します。

Instagramのプロフィール画面は画像だけでなく詳細な文章を含み企業紹介ができるのです。

また、URLを記載することもできます。

自社アカウントで掲載した画像や動画をどれくらいのユーザーが閲覧したかを知るのは重要です。

プロフィール画面にアクセスするということは企業に興味を示しています。

プロフィール画面から公式オンラインショッピングサイトへ誘導するようにしましょう。

プロフィール画面には自社のヒット商品など一押しの情報を掲載することも重要です。

また、閲覧数とフォロワー数に大きな乖離がないか確認しましょう。

閲覧数が伸びているのにもかかわらずフォロワー数が伸び悩む場合はコンテンツに課題があるかもしれません。

フォロワー数が向上すれば企業には追い風になります。

ウェブサイトのクリック数

ガッツポーズ

ウェブサイトのクリック数は広告・投稿などからプロフィールの閲覧に行き、設定されたWebサイトへ遷移したかを表します。

計算の求め方はプロフィールビューを閲覧した総数を、ウェブサイトをクリックした総数で割って算出します。

独自のECサイトを持つ企業にとってこのウェブサイトのクリック数は重要な指標です。

どれくらいの割合がインスタ経由で商品を購入しているのか日々分析することで推移が明らかになります。

メールアドレスのクリック

メールアドレスもプロフィールに掲載しておくことを忘れないでください。

利用方法は自社に送られたメール数とメール送信のクリック数を見比べてみましょう。

ここで送信されるメールは要望クレームなどになります。

つまりクリック数より受信したメールが少なければ、メール送信を途中で止めたことを示すのです。

つまりユーザーはメールを送信しないままストレスを抱え込んでいる可能性があるからです。

クレームを言いたくても言えないサイレントクレーマーかもしれません。

サイレントクレーマーが増えると自社のファンが減っていく恐れがあるので対処すべきでしょう。

 

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インプレッションで自分が閲覧した場合カウントされるのか

ポイント

インプレッションを分析する際に自分が閲覧した場合、カウントされますから外す必要があります。

事前に自分のアクセスを除外する機能はないため注意して運用してください。

 

ワンポイント
インプレッション分析では自分が閲覧した回数もカウントされるので注意しよう。

インプレッション数の内訳

動画投稿のイメージ

インサイトでは、各投稿のインプレッション数プロフィールにアクセスした人数投稿が閲覧された回数といった指標も確認できます。

「インプレッション数」の項目では、「ホーム」「地域」「ハッシュタグ」「発見」などがあります。

そしてどの画面を経由してその投稿がアクションを獲得したのか、画面ごとの内訳を知ることも可能です。

その上で内訳から課題を見つけ対策を考えましょう。

 

ワンポイント
インプレッション数が分かればサイトを訪問したユーザーの行動を知ることができる。

ストーリーズの分析結果の確認方法

SNSでビジネス

ストーリーズとはスライドショーのような形式で画像や動画が投稿できる機能です。

フィード投稿と異なりフルスクリーンで表示されます。

投稿は24時間で消えてしまうストーリーズですが、インサイトでは14日間データが保存されます。

ストーリーズにはいくつかの分析項目があるのです。

  • インプレッション
  • リーチ
  • 次へ
  • 戻る
  • 返信数
  • 次のストーリーズ
  • ストーリーズからの移動数
  • シェア数
  • フォロワー数
  • インタラクション数

「インプレッション」は、あなたが受け取ったビューの総数で、リーチはストーリーズを見た人数です。

「次へ」「戻る」はタップした回数、返信数はあなたのストーリーズにメッセージを送信した回数です。

「次のストーリーズ」とは、次のユーザーアカウントのストーリーにスキップするためにスワイプした回数になります。

「ストーリーズからの移動」とは、ユーザーが自分のフィードに戻るために離脱した回数を示します。

「シェア数」は、あなたのストーリーズがシェアされた回数で、フォロー数はあなたのアカウントのフォロワー数です。

「インタラクション数」は、「いいね!」など感情を表現する絵文字を受け取った数になります。

 

ワンポイント
ストーリーズからユーザーの心理状態を推察することができる。

インプレッションの分析方法

男性が指を指している時のイメージ

ウェブ上で自社の商品やサービスの広告を出す際にはインプレッションを重視した施策が求められます。

インプレッションは表示回数に着目した指標でどれだけ露出したかを測る目安です。

インプレッション数を上げるためにはハッシュタグが重要なポイントであり、ハッシュタグを選ぶ能力が求められます。

ハッシュタグのインプレッションが多ければフォロワー外のユーザーによく閲覧されているということです。

 

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具体的な改善方法

programing

Instagramインサイト機能を使ってどのように投稿の分析・改善を行えばいいのかを解説していきましょう。

現状確認

現状確認では自分のアカウントがどのようになっているかを把握することです。

  • 現在のフォロワー数
  • 各投稿のいいね数の平均
  • フォロワーの属性
  • プロフィールへのアクセス数

アカウントの現状を知ることはこれから伸ばすべき点を再確認するきっかけになるでしょう。

問題の仮説

悩む男性

次に自分が伸び悩んでいる原因を追究しましょう。

いくつかの仮説を立てながら検証することをおすすめします。

例えば投稿写真がインスタ映えしていないなら、スタジオで撮影してみるのもいいでしょう。

付けているハッシュタグが良くなかったかもしれない場合は、人気のあるハッシュタグにしてみるのもおすすめです。

また、投稿した時間や曜日が悪かったと感じるなら時間をずらしたり、週末にしてみたり検証してみましょう。

このように1つ1つ仮説を検証していくことでより実効性のあるものに進化していきます。

KPIを設定

仮説を立てたら目標設定(KPI)を設定しましょう。

目標が明確化されれば改善する方向性も定まるため効率よく作業が進むはずです。

改善の成果は「いいね!」に現れるのでそれを目安にすればいいでしょう。

それでも伸び悩やみが改善されない場合はもう一度目標設定から見直してください。

改善点を反映

任せる 男性

KPIを設定したらその効果を確認するため画像・動画・ストーリーズを投稿していきます。

ポイントは改善案が複数ある時は1つの画像に全てを入れるのではなく1つの改善案に対して1画像のイメージで行うことです。

そうすることでどの改善案が解決したか確認ができます。

また確認作業は一定期間で区切って集中しておこないましょう。

投稿結果を分析

Instagramインサイトを使い、改善施策の検証を行なっていきます。

まず、KPIの数値がどう変化したか分析しましょう。

数値が増えているようなら改善施策は成功したと考えてください。

逆に数値が悪化もしくは変化なしの場合は、改善策に問題があったと考えられます。

この場合はもう一度仮説を立てて検証を繰り返す、つまりPDCAのサイクルを回していくことが必要です。

検証結果が良くても今回限りではなく引き続きPDCAを回すことで自分のアカウントを成長させることができるのです。

PDCAでは品質管理を目的とした4つのカテゴリーを継続的に行います。

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(評価)
  • Action(改善)

これら4つのサイクルを繰り返すことで業務改善を目指すものです。

 

ワンポイント
Instagramのインサイト機能を利用すれば分析や改善方法が導き出せる。

広告費を使わずInstagramでフォロワーを増やした事例

資料を持つ男性

Instagramを活用した集客の成功例を紹介しましょう。

余分なコストをかけずに集客に成功したこの2つも企業の事例を是非参考にしてみてください。

ホテルニューオータニ

メリット

ラグジュアリーなホテル事業を展開する「ホテルニューオータニ」は美しいホテルの雰囲気が伝わる写真をInstagramで紹介しています。

美味しそうなグルメはもちろん、シーズンごとに行われているイベントも紹介して魅力あふれる空間であることがわかります。

ホテルは宿泊施設というイメージが強いですが、ここでは「グルメ+空間」を訴求することで集客に繋げているのです。

顧客はおしゃれな空間でホテル一押しのグルメを堪能したらどんな素敵な体験になるだろうとワクワクした気分になります。

非日常を求めて平日を中心にホテルニューオータニを訪れる女性客が実際に増えたそうです。

DAISO(ダイソー)

コミュニケーション

株式会社大創産業が運営する「ダイソー」の公式Instagramアカウントです。

ジャンルを問わず豊富な品揃えで価格が100円ということで海外からの観光客にも大人気の「ダイソー」です。

ダイソーのInstagramは文字入りの写真投稿が多いのが特徴になります。

写真自体に文字で製品の紹介や説明が付いているので、一目で製品の特徴が分かるのがメリットです。

テキスト情報が加わることで消費者に分かりやすいためメリットを感じてファンになる人が多いのです。

商品の魅力を的確に分かりやすく伝えるダイソーのInstagramを参考にする企業が少なくありません。

Instagramのインプレッションで悩んだら

BtoC

ブランディングや認知度向上にInstagramのインプレッションは魅力ある手法だといえるでしょう。

インプレッションを効率的に増やす施策を実施して広告費のコストパフォーマンスを高めることもできます。

しかし、インプレッションの基礎知識がなければいきなり始めるのはハードルが高いといえるでしょう。

Instagramのインプレッションで悩んだ時はデジマクラスにご相談ください。

SNSを中心としたデジタル広告の施策提案から効果検証など幅広い実績と経験が豊富です。

高いスキルを持ったコンサルタントが全面的にサポートいたします。

まとめ

X(旧Twitter),アカウント

Instagramのインプレッションを活用すれば広告効果を高めていくことが可能です。

費用対効果が高いKPIを設定しPDCAを回すことで、顧客との良好な関係を築き企業の成長に繋げていきましょう。