除外キーワードとは自社商材と関連しそうなあるキーワードで検索されても広告表示しないよう、意図的に調整できる機能です。
表示/非表示の範囲も除外キーワードマッチタイプの設定である程度コントロールできます。
マーケティング上のメリットも大きいため、ぜひ活用していきましょう。
活用のポイントは除外キーワードの特徴やツボを抑えた選び方です。
目次
除外キーワードの概要
除外キーワードはリスティング広告などにおいて特定のキーワードで広告を表示させない設定のことです。
GoogleやYahoo!といった検索エンジンはキーワードで検索すると関連商材の広告が表示されます。
除外キーワードの機能を活用すればコンバージョン可能性が低いキーワードで検索されても広告を表示しないようにできます。
除外キーワードを選ぶ重要性
除外キーワードを選定する理由は通常のマッチタイプ「部分一致」がフレキシブルすぎる場合もあるからです。
部分一致は自社商材と関係ない検索キーワードで広告が配信されてしまう可能性をデメリットとして挙げられます。
つまり、コンバージョンが期待できないユーザーに広告が配信されてしまうケースが考えられるのです。
そこで便利なのが除外キーワードの設定です。
部分一致がどうしても必要な時にコンバージョンが期待できないキーワードで広告表示されないようにできます。
そのため、下記のようなメリットが考えられます。
- 想定している検索意図・検索語句と異なるキーワードで広告配信されるのを防ぐ
- 利益につながりそうな見込み顧客ではない人に広告配信されるのを防ぐ
- コンバージョンにつながる可能性の高い見込み顧客・顧客に訴求できる
- ムダな配信を防ぎ広告にかかるコストを抑え、費用対効果を高める
より自社商材の購入・利用意欲が高いターゲットへ適切なタイミングで広告を届けることができるのが魅力です。
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マッチタイプ別の除外の影響範囲
除外キーワードのマッチタイプは3種類あります。
- 完全一致
- フレーズ一致
- 部分一致
設定によって広告表示される範囲が異なる点に注意が必要です。
完全一致での除外
除外キーワードマッチタイプ「完全一致」は最も厳密に一致しているかどうかを精査されます。
- 指定した除外キーワード:非表示
- 「指定した除外キーワード ○○」:表示
- 「指定した除外キーワード1 ○○ 指定した除外キーワード2」:表示
- 表記ゆれ・類語:表示
- 誤字脱字:表示
除外キーワードと検索語句が完全に一致しない限り、広告が表示されてしまうのが特徴です。
「東京 ビジネスホテル」が除外キーワードであれば「東京 ビジネスホテル 安い」「東京 渋谷 ビジネスホテル」は広告表示されます。
フレーズ一致での除外
除外キーワードのフレーズ一致設定を行うと下記のように広告表示されます。
- 指定した除外キーワード:非表示
- 「指定した除外キーワード ○○」:非表示
- 「指定した除外キーワード1 ○○ 指定した除外キーワード2」:表示
- 表記ゆれ・類語:表示
- 誤字脱字:表示
除外キーワードマッチタイプ「フレーズ一致」と「完全一致」の違いはサジェストワードが非表示になるかどうかです。
例えば「東京 ビジネスホテル」を除外キーワードにすれば「東京 ビジネスホテル 駅近」も広告を非表示にできます。
部分一致での除外
除外キーワードの部分一致を設定した場合の広告表示有無は下記の通りです。
- 指定した除外キーワード:非表示
- 「指定した除外キーワード ○○」:非表示
- 「指定した除外キーワード1 ○○ 指定した除外キーワード2」:非表示
- 表記ゆれ・類語:表示
- 誤字脱字:表示
部分一致はキーワードが2語以上ある場合、その間に別のワードが入っても非表示となる点が他のマッチタイプとの違いです。
例えば「東京 ビジネスホテル」を除外キーワード指定しているなら「東京 駅近 ビジネスホテル」も非表示ワードに該当します。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
除外キーワードの選び方
除外キーワードはコンバージョンがない、つながりにくいキーワードを選びましょう。
特に費用対効果や自社商材との関連性、情報入手が目的のキーワードには注意が必要です。
費用対効果が悪い
除外キーワードとしてまず検討すべきは成果の出ていないキーワードです。
例えば、顧客獲得単価がかかりすぎている・コンバージョンにつながっていないといったキーワードが挙げられます。
特にクリック数は見劣りしない数字であるにもかかわらずコンバージョンがゼロに近いキーワードは要注意です。
また、インプレッション数が確保されているのにコンバージョンが少ないキーワードも見逃さないようにしましょう。
自社のビジネスに沿っていない
自社商材と関係ないキーワードや関連性の低いキーワードもコンバージョンにつながる可能性が低いです。
例えば「東京 ビジネスホテル」で検索する人はリーズナブルですぐに泊まれるところを探している可能性が高いと考えられます。
ある程度清潔感があって設備が整っていればクオリティやホスピタリティはそこまで気にしないターゲットです。
もし自社がビジネスホテルなら、検索意図を鑑み高級志向のホテルに関連するキーワードを除外キーワードとして検討しましょう。
インフォメーショナルなキーワード
インフォメーショナルなキーワードとは商材の利用以外を目的とした検索キーワードです。
<インフォメーショナルなキーワード事例>
- 「意味」
- 「由来」
- 「wiki」
- 「とは」 など
つまり、関連商材の購入・利用ではなく情報の入手をゴールとする検索意図に基づいたキーワードも除外キーワード候補となります。
除外キーワードを選ぶ前に検索語句の洗い出しが必要
除外キーワードの設定は機会損失の可能性が否めないことが最大のリスクです。
そのため、初めは部分一致で広く設定し機会損失にならないように注意しながら設定していく方法が定石となります。
そこでまずは検索語句をすべてピックアップし、コンバージョンにつながりにくいことが確定した時点でミートしていきましょう。
下記チェックポイントで挙げている項目にも注目してみてください。
- 売り上げへの影響力
- 広告にかける予算
- 目標
- 実績
- 商材との関連性の高さ
- 損益分岐点
- キーワードの検索意図
- 望んでいないキーワードで広告配信されていないか
- 取り扱っていない・関連性の低い商材
- 自社・競合他社の商材名になっていないか
- 自社の倫理観や道徳的責任を疑問視されてしまいかねないキーワードではないか
- 「2ch(5ch)」「ブラック」などネガティブワードではないか など
キーワードごとの評価は定量的な数字に基づくのがベストです。
マーケティングの段階によって異なる場合があるものの、注目の優先度はクリック数ではなくコンバージョンとなります。
ただし、数字だけを見て除外キーワードを設定しないようにするのが重要です。
コンバージョンにこだわりすぎることなく広い視点から判断していきましょう。
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除外キーワードを登録するメリット
除外キーワードを登録するメリットはよりスムーズな広告運用とコストの適正化です。
なぜ除外キーワードがそこにつながるのか、確認してみましょう。
クリック率の向上を期待できる
クリック率はユーザーに対して上手く興味喚起できるかどうかが大事です。
検索意図と異なる広告が表示されるとセッション数は高いにもかかわらずクリック率は見合った数字にならない現象が起こります。
そうなってしまうと広告にかかる費用にムダが出てしまうので注意が必要です。
そこで、ムダの原因となっているキーワードを除外キーワードとして設定しておきましょう。
検索意図と異なるキーワードであれば広告がミュートされている状態なので、ムダを抑えることができます。
質の低いクリックを削減できる
除外キーワードを設定することで質の低いクリックを回避できる可能性が高まります。
質の低いクリックとはコンバージョンにつながる可能性が低いクリックのことです。
例えば、スマートフォンでリンクをタップしようとして近くの広告をタップしてしまったことはありませんか?
また、広告のポップアップを閉じる「×ボタン」を上手くタップできずに広告に遷移した経験が1度はあるのではないでしょうか。
ページのUI上の問題などでユーザーが意図せず広告をクリックしてしまうのはよくあることなのです。
除外キーワードは上手に活用することでそもそも不要な広告を表示させないようにすることができます。
除外キーワードを選ぶ際の注意点
除外キーワードの部分一致設定は便利ですが仕様上の注意点もあります。
ポイントは表記ゆれ・登録不可の文字・登録できるキーワード数の上限です。
表記揺れには対応していない
除外キーワードはどのマッチタイプも表記ゆれに対応できません。
例えば「ソファ 通販」を除外キーワードに設定した場合、下記は広告が表示されます。
- 「ソファー 通販」
- 「sofa 通販」
- 「そふぁ 通販」
- 「チェア 通販」
これは入稿したキーワードのマッチタイプ「部分一致」との大きな違いです。
通常の部分一致設定では表記ゆれをはじめ類語・検索意図が近い関連ワード・誤字であっても広告表示されることがあります。
しかし、除外キーワードの部分一致設定ではそこまで指定できません。
登録できない文字は別の語句で登録
除外キーワードとして設定できない文字もあります。下記は設定できない文字の例です。
- 記号
- 機種依存文字
- 絵文字
- 環境依存文字
これらの文字はGoogle・Yahoo!の広告管理画面でよく検索されるキーワードとして表示されることもあります。
しかし、実際に指定しても除外キーワードに含まれている状態にはなりません。
特に, ! @ % ^ () = {} ; ~ ` <> ? \ |.は無効な記号であることをGoogleが明言しています。
設定できる数に上限がある
除外キーワードの設定は複数キーワードから成り立つロングテールキーワードにも対応できます。
しかし、あまりにも数が多すぎると除外キーワードに設定していても広告表示されることがあるので注意しましょう。
上限はGoogleが17ワード以上、Yahoo!が11ワード以上です。
該当するケースはあまりないと考えられるため、頭の片隅に置いておく程度の認識で構いません。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
媒体別検索語句の確認方法
GoogleとYahoo!はいずれもBtoB向けサービスとして広告管理機能を無料で提供しています。
いずれもどのような検索語句で自社広告が表示されたか、を確認できる便利なツールです。
それぞれの使い方を確認し、除外キーワードのスムーズな選定に活かしましょう。
Google広告
Googleで広告表示実績のある検索語句を確認する方法は下記手順です。
- 「Google広告」を選択
- Google広告管理ダッシュボードが出現
- メニューバーの「検索語句」を選択
- サイドバーメニューのキーワードを選択
Googleアカウントさえ取得すればだれでもすぐ使えるのが魅力です。
Yahoo!広告
Yahoo!で広告表示実績のある検索語句を確認する方法もあります。Googleと同様にこちらも無料で使えるツールです。
- Yahoo!広告の管理用ダッシュボードに移動
- メニューバーのキーワードを選択
- 各メニューの中から検索クエリーを表示し選択
- すべてのキーワードを選択
基本的な使い方はGoogle・Yahoo!ともに共通している部分が少なくありません。
除外キーワードの設定で困った時は?
除外キーワードは上手く運用すればターゲットへのスムーズな訴求や広告費用の適正化につながります。
しかし、その一方で下記のような運用の悩みを抱えてしまうことも多いです。
- どのキーワードを除外キーワードに選べばいいのかがわからない
- 指定すべきキーワードにどうしても漏れがでてしまう
- 除外キーワードを指定しすぎてコンバージョンの機会損失につながっている可能性がある など
このようなお悩みをお持ちでしたらデジマクラスにご相談ください。
デジマクラスはWebマーケティングとデジタルマーケティングの分野において専門的なノウハウを持っています。
もちろんSEOやキーワードマーケティングについても幅広い提案が可能です。
除外キーワードの指定・運用をゼロから始める方も遠慮なくお問い合わせください。
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まとめ
除外キーワードは上手に活用することで訴求するターゲットを絞り広告にかかるコストパフォーマンス向上を実現します。
まずは除外キーワードのマッチタイプ部分一致設定から始め、除外すべきキーワードを確実にミートしていきましょう。
「このキーワードを本当に除外キーワードにしていいのか?」
デジマクラスはその迷いを払拭し、より費用対効果の高いキーワードマーケティングを提案します。