イベントマーケティングを多くの企業が注目し、実践しています。
現代はデジタル化が進み、オンラインで何でも解決できる時代です。
ところが、多くの企業が大幅なコストや時間をかけてイベントを行っています。
どのようなメリットがあるのでしょうか。
本記事では、イベントマーケティングで得られる効果のみならず、効果を上げる方法や課題についてお話していきます。
成功事例も交えて解説していきますので、参考にしてみてください。
目次
イベントマーケティングとは
イベントマーケティングとは、自社で行うイベントでマーケティング活動を行うことを指します。
来場をしてくれた人に直接商品やサービスを体験してもらう機会を与えるのが特徴です。
デジタルマーケティングが主流の現代ではありますが、情報を広げることは簡単であるとしても、実際の体験はできません。
どんな商品やサービスでも、「実際に体験する」といった経験には敵わないのです。
デジタルマーケティングでは得られない効果をイベントマーケティングで補っているといえます。
マーケティング戦略の事例はこちら
イベントマーケティングの効果
イベントマーケティングを行うことで、具体的にどのような効果が得られるのでしょうか。
詳しくみていきます。
顧客に濃い情報の提供が可能
デジタルでも、商品の情報を拡散することは可能です。
実際SNSなどで商品を使ったユーザーの口コミを参考に商品やサービスの利用に繋がる例も多くなってきているともいえます。
しかし、私たち人間は価値観を持っている生き物です。
例えば、商品の香りや感触についても感じ方はさまざまで正解はありません。
ある商品について「心地よい」と感じる人もいれば、「あまり好きではない」と感じる人も存在します。
そして、文章や写真の感じ方、捉え方も人によって変わってくるといえるでしょう。
1人1人違いが出てくるため、実際にユーザー本人が体験してみることでしっかりと感じ取ることができるのです。
自分自身の体を使って体験することにより、きちんとした情報をダイレクトに吸収できるので信頼度も高まります。
見込み顧客へのアプローチが可能
オンラインでありがちなのが、「誤って広告をクリックしてしまった」という例です。
あまり興味がないのに、サイトに訪れてしまったというユーザーも多いといえます。
しかし、イベントに足を運ぶ人は貴重な時間や費用をかけているのです。
自社商品やサービスに興味がある、または何かしらの目的があり参加をしていると判断できるでしょう。
直接見込み顧客へアピールできるのは大きなポイントです。
高いPR効果
イベントマーケティングは、PR効果も高いといえます。
実際の来場者の反応や、感想をすぐに聞くことができリアルな反応に対して臨機応変にアプローチができるからです。
オンライン上では、ユーザーの反応をすぐに確認することができません。
またSNSなどを使ってリサーチすることも可能ですが、リアルな情報が得られるといった確証はないのです。
その点、イベントで実際の反応を確認することができるので効率的で確実にPRができるといえます。
イベントマーケティングの成功事例
イベントマーケティングを行って、上手く成果を出している企業はたくさんあるのをご存知でしょうか。
今回は、大手企業3社の成功事例をご紹介します。
KIRIN(本搾り)
熱量が高いファンが多い人気商品であることをきっかけに、2019年8月に『本絞り』のファンミーティングを開催しました。
参加人数60人に対して、約2,000人の応募者数という人気ぶりです。
このイベントは、『本絞り』が飲めるだけではなく、参加者同士の情報交換やチーム対抗クイズ、本絞りの歴史などを知ることができます。
また『本絞り』の各フレーバーと合う料理のペアリングを楽しむという企画も行いました。
『本絞り』を楽しむための情報を提供し自宅でも活用できるように、料理のレシピを配布したのです。
『本絞り』のファン歴が浅い人から長期ファンまでどんな人でも楽しめる企画にすることでユーザーの心を掴んだ企画といえます。
またKIRINも、ファンのダイレクトな意見を聞くことができ商品開発に繋げることができました。
NIKE
2018年、中国のNIKEがランニングシューズを使用したプロモーションイベントを行いました。
イベント内容は最新のVRを活用したもので、自分のアバターを作成しゲーム内でランニングするというものです。
参加者はNIKEのシューズを履いて走ると、動きに合わせてアバターが画面上で走るためシューズの履いた感じを確かめることができました。
最新のVRを使った話題性や、実際にランニングシューズを履いて運動しゲームを楽しむことができます。
商品の使い心地を確かめられるだけでなく、エンターテイメント性のあるイベントで運動の楽しさも感じることができるのです。
このような楽しい取り組みで購買意欲を高めることに繋がっていきます。
イオンモール
イオンモールは体験を通してショッピングモールの良さを感じられる『ハピネスモール』の取り組みに力を入れています。
- 健康を維持するためのイベント
- 身心共に充実させるイベント
- 地域の魅力を発信するイベント
- 新しいきっかけを与えるイベント
主にこのような4テーマに絞っています。
体験型のイベントを行うことでショッピングセンターのイメージをプラスにし、楽しんでもらおうという取り組みです。
例えば、「健康を維持する取り組むイベント」では、館内にウォーキングできるコースを設置しています。
ショッピングモールという広い空間を上手く利用し、天候に関係なく運動できるスペースを設けることで来店者が急増しました。
買い物をしに足を運ぶのではなく、体験をしに行くという場となっているのです。
思い出作りの場として活用された結果、集客に成功した例といえます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
イベントマーケティングで成果を上げる方法
では、実際にイベントマーケティングで成果を上げていくには、どのような取り組みが必要になるのでしょうか。
詳しくみていきます。
目的と目標を設定する
イベントマーケティングを行う前に、イベントを行う目的と目標を設定しておくことが必須です。
イベントを開催することだけが、目的や目標になってはいけません。
何のためにイベントを行うのか、イベントを行った後に得たい効果はどのようなものなのかときちんと設定することが大切です。
そのうえで戦略を立てていくとスムーズにいきます。
ターゲットを決める
次に、ターゲットを決めることが必要です。
ターゲットは若者に向けたものなのか、シニア層に向けたものなのか。
または、独身なのか家族向けなのかによってもイベント内容やこだわる点も変わってくるのです。
例えば、シニア向けのイベントであるのにInstagramでシェアが必要なものであると、あまり効果は見込めない可能性が高くなります。
ターゲットによって何が必要なのかをきちんとイベント内容を設定することが必要です。
そして、ターゲットをしっかり絞れば絞るほど、イベントも計画しやすくなりますので意識していくことが必要となります。
イベント後にフォローする
イベントを行って終わりではありません。
イベント後のフォローが重要です。
イベント後のアフターフォローをすることによって、どのようなリアクションなのかを確認できたり購入に繋がる場合もあります。
獲得をしたリストがあれば、購買につなりそうなユーザーに対し優先順位をつけてフォローを行いましょう。
興味が高いユーザーに対して商談をもちかけるなどの対策も必要といえます。
また、しっかりとした企業であるという信頼感も生まれるため、フォローのメールや連絡を行うことが不可欠であるといえるのです。
イベントマーケティングの効果測定
イベントマーケティングを行うにあたり、効果を測定する方が次に活かすことができたりスムーズに進めることが可能です。
効果を測定するにはどのような方法があるのかをご紹介していきます。
アナリティクスツールの活用
アナリティクスツールを活用するのがおすすめです。
アナリティクスツールはイベントに訪れた人のデータを記録できる便利なツールといえます。
顧客管理のための情報やツールと連携させると、ターゲットにどれだけ仕掛けることができたかなどを簡単に把握することが可能です。
このような便利なツールを活用し、効率的なイベントマーケティングを行うことができます。
費用対効果の算出
費用対効果は消費したコストに対して、どれだけの効果があったかを意味する言葉です。
実際に出た利益(得られた効果)から、費用を引いたものを指します。
この費用対効果が高いのか、低いのかをきちんと計算して次に繋げることが重要です。
イベントマーケティングを成功させるには
では、イベントマーケティングを成功させるにはどのようなことが必要でしょうか。
みていきます。
参加申し込みをしやすい工夫をする
イベント参加者を増やすためには、気軽に足を運べるかどうかが重要です。
参加費が高すぎたり、事前の登録がややこしいものになると当然集客は見込めません。
誰にでも、気軽に参加しやすいイベントにこだわることがポイントとなります。
自社にしかできないイベントを意識
イベントを行っている企業はたくさんあります。
その中でも、自社を選びわざわざ足を運んでもらわなければなりません。
当然面白くて新鮮味のあるイベントであることが必要となってきます。
競合他社や成功している事例を参考にし、自社にしかできないオリジナル性のあるイベントを計画するように心がけることが大切です。
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イベントマーケティングの課題
イベントマーケティングにはもちろん、課題もあります。
どのような課題があるのかをみていきましょう。
来場者が少ないと赤字
どんなに内容の濃いイベントを行えるとしても、実際に足を運んでもらわないことには意味がありません。
費用だけかかってしまい赤字になる場合も珍しくないのです。
ターゲット層に来てもらうにはどのような工夫が必要なのか、心を掴めるのかを細かく厳しい目線で見ていくことが重要となります。
広告費やイベント実施に手間とコスト発生
イベントを行うにあたり、さまざまな準備が必要となります。
イベント会場やスタッフの手配など、本業と並行しながら進めていかなくてはなりません。
かなりの手間がかかってくるのです。
また会場代やイベントを宣伝する広告費にも費用は発生します。
きちんと考えながら細かく計画を立てていくことが必要です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
イベントマーケティングの種類
イベントマーケティングの種類は大きく分けて2種類です。
それぞれの特徴についてご紹介していきます。
リードジェネレーション
新たな見込み顧客を獲得するために行います。
大きな会場で、さまざまな企業が参加する『展示会』などのイベントです。
自社について知らなかったユーザーにも、商品やサービスを実際に目に触れてもらう機会を得ることができます。
ただし、このようなイベントには興味をもつ見込み顧客が来場するとはいえないのが欠点です。
積極的なアプローチが必要になってきます。
リードナーチャリング
元々自社に興味を持っている見込み顧客に対して、プラスになる情報を発信し育成していくことで見込み度を上げていきます。
代表として挙げられるのがセミナーなどです。
リードジェネレーションと違ってニーズがわかりやすいので、アプローチの仕方によっては購買意欲を高めることにも繋がります。
しかし、アプローチの仕方を間違えしつこく宣伝するなどすると、離脱するユーザーが出てくる恐れもあるので注意が必要です。
マーケティング活動を成功させるためには
イベントマーケティングについて、どのように行動していくことが必要かをお伝えしてきました。
イベントを行うにあたって事細かに戦略を練ることが必要です。
大きな赤字が出てしまうことを恐れて、なかなか進まないといった問題も出てきます。
考えているだけでは、無駄な時間だけが過ぎていくだけです。
困ったときは、プロに相談してみませんか。
デジマクラスならマーケティングのプロが揃っていますので、しっかりお話をお伺いし解決への糸口を見つけます。
どんな些細なことでも、お気軽にデジマクラスへご相談ください。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
デジタル化が進む現代ではありますが、実際にイベントに来てもらうことでしか得られないことはたくさんあるのです。
イベントマーケティングを上手く活用すれば、購買意欲を高めるだけでなく新たな見込み顧客の獲得にも繋がります。
成功事例を参考にし、細かな戦略を立ててみてください。