社長ブログを効果的に活用し、企業にとって有益なメリット・成果を得ている事例が多くあります。
その一方で社長ブログを開設しているものの、全く成果が表れていない企業があるのも事実です。この違いはどこにあるのでしょうか。
社長ブログは目的を明確にすることが重要であり、成功に導くためには様々なポイントを踏まえておくことが大切です。
この記事では社長ブログの効果や注意点に加え、社長ブログの成功事例やマーケティング施策として成果を出すポイントを紹介します。
目次
社長ブログの概要や例
社長ブログとは文字どおり社長自ら執筆するブログであり、社員もしくは顧客・ユーザーをターゲットとするのが一般的です。
社長ブログの内容は自社の取組みや商品コンセプト、社長の体験談など各企業の特色によって様々です。
社長自らが執筆することで言葉に「重み」が生まれ、個人ではなく会社の見解として受け止めらえることも少なくありません。
上手くハマれば企業のブランディングにも貢献しますが、方法を間違えると炎上することもあるので注意が必要です。
社長が「企業の顔」としてブログに重点を入れている企業もあり、社長が広告塔として機能している事例も多くあります。
社長ブログの効果
社長ブログが企業にもたらす有益な効果とは、一体どういったものでしょうか。
社長ブログを意味のある内容とするには単に社長が記事を書くのではなく、その効果を把握した上で書き始めることが重要です。
ここでは、社長ブログに期待できる企業にとって有益な効果について考えてみましょう。
顧客からの信頼・親近感
社長ブログを充実させることで、多くの顧客から信頼・親近感を得ることができます。
社長ブログのターゲットは顧客をメインターゲットとして執筆することが大半です。
このとき、社長自ら経営方針や最近の取り組みなどをわかりやすく伝えることでグッと社長を身近な存在に感じられます。
身近に感じてもらえることでさらに会社に対する信頼度も深まり、ひいては実績アップも期待できるでしょう。
認知度アップ
社長及び企業の認知度アップにも社長ブログは大きく効果を発揮します。
社長が広告塔となって企業の業績に貢献している例は枚挙にいとまがなく、社長の認知度アップにブログは有効な方法です。
社長が自らの言葉で商材にかける想いをブログで伝えることで、確実に社長の認知度・好感度はアップし業績につながります。
また、大企業では社長の方針どころか、顔や名前を知らないといった社員も少なくありません。
社員をターゲットとする場合、社長のメッセージをダイレクトに届けることで社員のモチベーションアップにも効果が期待できます。
SEO対策
社長ブログはWebサイトのSEO対策にも大きな効果を発揮します。
ただし、単に日常の出来事を書くだけの社長ブログでは効果は期待できません。
効果が期待できるのは商材や会社の取り組みを内容としたものです。
社長が商材や会社の内容について、詳しくブログに書くことで自ずとニッチキーワードが含まれた質の高いコンテンツが生まれます。
検索エンジンは専門性が高く内容の濃いコンテンツを好む傾向が強いことから、社長ブログは上位表示されやすくなるでしょう。
社長ブログのよくある失敗
社長ブログのよくある失敗は「企業の顔」としてではなく「個人」として書かれている際に生まれます。
言い換えれば、社長ブログの目的が明確でないため、単に社長が執筆している個人ブログになってしまっている点です。
例え社長であっても単なる個人ブログだと、顧客から興味を持たれることはありません。
また、目的が不明瞭なまま社長の思いのまま書き連ねてしまうと、思わぬ失言をしてしまいブログが炎上し企業の信用を損ないます。
なお、よくある失敗例は次のとおりです。
- ネタに面白味がない
- 情報が間違っている・誇張されている
- センシティブな内容が含まれている
- 誰をターゲットにしているのかわからない
よくある失敗を回避するためには「個人」ではなく「企業の顔」として執筆することを意識することが大切です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
社長ブログで失敗しないための注意点
社長ブログはしっかりとしたコンセプトに基づいて執筆すれば、様々な効果が得られますが方法を間違えると失敗してしまいます。
失敗を回避するには、事前に社長ブログによくある失敗を把握しておくことが大切です。
ここでは、社長ブログで失敗しないための注意点について解説します。
個人ブログ感覚で書かない
社長ブログは個人ブログ感覚で書かないことが鉄則です。
あくまでも社長ブログは「会社」がブランディングもしくはマーケティングの一環で行うものであり、個人ブログとは趣が異なります。
この部分を理解せずに書いてしまうとユーザーや顧客を混乱させたり、最悪のケースではブログを炎上させてしまうことも少なくありません。
したがって、社長の意見であっても「会社」の見解として捉えられることを意識して、ブログの内容を選定しましょう。
情報を誇張しない
社長ブログにおいて発信する情報は決して誇張しないよう注意しましょう。
社長から発信される言葉は会社の見解だと判断され、役員や一般社員の言葉よりも重みが違うことを心得ておきましょう。
社長ブログを執筆していると、ついつい情報を誇張もしくは拡大解釈して発信したくなるものです。
しかし、ユーザーから一旦「事実と異なる」との判断が下されてしまうと、炎上するだけでなく会社の信用も失います。
したがって、社長ブログの記事内容についてはチェック機能を設けて、情報が誇張されていないか厳しく確認することが賢明です。
センシティブな内容に不用意に切り込まない
センシティブな内容に不用意に切り込まないことも社長ブログを失敗させないための鉄則です。
ここまで社長ブログにおける発言は個人の発言ではなく会社の発言であり、極めて「重い」ことを紹介しました。
したがって、センシティブな内容について不用意に切り込んでいくと、ユーザーから想像以上の反発が返ってくることも少なくありません。
なお、センシティブな内容として該当するものは「宗教」「思想」「政治」に関する内容です。
批判的な内容は当然として、肯定的な内容であってもいわゆる「反対派」からの反発が返ってくる可能性もあります。
センシティブな内容については肯定・否定を問わず、社長ブログでは回避が賢明です。
社長ブログに向いているテーマ
前項では社長ブログで失敗しないポイントを紹介しましたが、社長ブログに向いているテーマとはどういったものでしょうか。
成功している社長ブログに共通するのは、「テーマ選び」がとても絶妙である点です。
ここでは、社長ブログの開設にあたって事前に把握していきたい、社長ブログに向いているテーマを紹介します。
社長ならではの知識や自社関連の情報
社長ならではの知識や自社関連の情報はユーザーに興味を持たれやすいテーマです。
企業において最も多くの情報を持っているのが社長ですから、ユーザーは社長が発信する情報に興味を持っています。
したがって、社長ら一部の幹部しか知り得ない情報を交えた話題は、社長ブログにおけるキラーコンテンツです。
例えば、新商品をリリースする直前であれば、開発コンセプトや完成までの紆余曲折な話題はユーザーに訴求するテーマだといえます。
また、自社が取り組むプロジェクトの内容や裏話もユーザーの興味を惹きつける内容であり、企業のブランディングにも効果的です。
読み手の悩みや疑問に寄り添ったテーマ
読み手の悩みや疑問に寄り添ったテーマは難しそうに感じられますが、社長自らが解決策を提示することで人気コンテンツになります。
なお、読み手の悩みや疑問は、企業に寄せられた「お客様の声」からピックアップすると良いでしょう。
社長自らが真摯に回答することで、社長のみならず企業の好感度もアップしやすくなりブランディング効果も抜群です。
また、ユーザーの悩みを社長自らが把握することで、自社製品に対する認識・新商品開発に役立ちます。
体験談
社長の体験談はユーザーや顧客の興味を惹きやすく、人気が出やすいコンテンツだといえます。
ただし、社長の日常における体験談は単なる日記となる恐れがあるので、社長の知名度が飛びぬけて高くない限り避けるべきです。
社長の体験談において人気なのは、自身のキャリアにおける苦労話や会社設立の経緯・軌道に乗るまでの出来事になります。
また、会社運営の秘訣なども経営者の貴重な体験談としてユーザーや社員の心に響くでしょう。
大切なのは社長自身の言葉でわかりやすく語り掛けることであり、決して自慢話に終始しないことです。
季節ネタ
季節ネタは社長ブログにおいて定番のテーマであり、ネットや新聞で簡単にトレンドなネタが集まる点が特徴です。
ただし、単に季節のネタに関する独自の意見・考え方をブログの記事にするのは得策ではありません。
ネタ選びのポイントは、自社もしくは自社商材に関連する季節ネタを選ぶことだといえます。
社長ブログの成功事例
社長ブログの成功事例として頻繁に取り上げられているのが、トヨタ自動車「トヨタイムズ」内の「あのときのアノコトバ」です。
豊田章男社長の語録はシンプルながら、人生論・経営論としても秀逸であり、多くの読者の共感を呼んでいます。
飾らず偉ぶることなく、それでいて情熱の伝わる語録の数々は社長ブログのお手本ともいえる内容です。
企業のブランディングにも大きく貢献しており、これから社長ブログを始めるならぜひ参考としたいブログだといえます。
マーケティング施策として成果を出すポイント
社長ブログはマーケティング施策としての成果が期待されますが、そのためにはどういったポイントを踏まえれば良いのでしょうか。
ここでは、社長ブログをマーケティング施策として捉え、成果を出すために踏まえておきたいポイントを紹介します。
目的を明確に
社長ブログをマーケティング施策の一環とする場合、その目的を明確にしましょう。
なお社長ブログの目的として考えられるのは以下のとおりです。
- 顧客の新規拡大
- 自社のブランディング
- 自社製品・サービスの認知度アップ
- 既存顧客の維持
社長ブログの目的を明確にするには、まずブログ全体の方向性を定め、それにマッチした記事を執筆する方法が一般的です。
また、社長ブログのターゲットを絞り込んだ上で、記事ごとに目的を明確にする方法もあります。
いずれにしても読者に対して何を伝え、どういった成果を期待するのかを明らかにすることが大切です。
顧客視点を第一に
顧客視点を第一に考えることも、社長ブログをマーケティング施策として活用する際には不可欠です。
社長ブログの中には顧客をターゲットとしているにも関わらず、社員に対する口調で書かれているものも少なくありません。
また、専門用語が多くて読みづらい社長ブログも顧客視点からずれており、期待どおりの成果を上げることはできないでしょう。
社長ブログで大切なのは「読みやすさ」「わかりやすさ」であり、顧客視点を第一に考えて書くことが重要です。
程よい距離感で
程よい距離感も社長ブログで大切なポイントの1つだといえます。距離が近すぎると軽くなり、遠すぎると重苦しくなるのが社長ブログです。
社長としての威厳を保ちつつ、身近な存在であることを感じてもらえる文章を書くことが不可欠となります。
そこで大切なのが「正しい文体」「正しい言葉遣い」「ですます調」を崩さず、理路整然とした文章を書くことです。
ビジネスマナーに則った正しい文書は読み手に対して好印象を与えるばかりか、信頼感を得ることにもつながります。
炎上などのリスクマネジメントも
社長ブログを運営する上で避けて通れない課題がブログ炎上であり、その際のリスクマネジメントです。
社長ブログに適さないテーマは前項で紹介しましたが、その他にも会社の不適正事案が発生した場合やアンチの攻撃なども考えられます。
炎上の事態を防ぐには掲載するコンテンツについて、社内でチェック機関を設けることが得策です。
また、アンチからの悪質な攻撃に対しては法的措置を取ることも考えなければなりません。
いずれにしても不測の事態に対応できるよう、社内マニュアルなどを作成し、リスクマネジメントに徹することが大切です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
社長ブログは導線の設定も忘れずに
社長ブログは導線を設定し、読者を顧客に迎え入れる準備を行なっておくことが大切です。
社長ブログをマーケティング施策の一環として用いる場合、読者は見込み客であることを忘れてはなりません。
したがって、読者が社長ブログを読んだ際に必要な情報が提供できるよう、導線を設定しておくことが大切です。
導線の方法としてはリンクのほか、バナーなどをブログ内に自然に溶け込ませるなど、嫌味にならないよう配置することを意識しましょう。
社長ブログ運用など様々なマーケティング施策で悩んだら
社長ブログ運用など様々なマーケティング施策で悩んだら、デジマクラスのコンサルティングを活用しましょう。
社長ブログをマーケティングの一環として活用する場合、コンセプトやネタ選びなどを厳選し社長に説明しなければなりません。
また、期待する成果を上げるにはマーケターの経験やスキルが必要であり、一朝一夕に習得することは困難です。
デジマクラスでは様々なマーケティング手法にノウハウを持っており、社長ブログについてもきめ細かなコンサルティングを行っています。
まとめ
社長ブログは社長自らが「企業の顔」として執筆するものであり、マーケティング施策の1つとして活用されています。
社長ブログの内容は企業の経営方針や商品コンセプト・社長の体験談など様々ですが、社長ならではの内容とすることがポイントです。
なお、社長ブログは上手く運用すれば企業のブランディングにつながるなどのメリットがありますが、間違えると炎上することもあります。
社長ブログを上手に運営するには、その目的を明確にするとともに炎上などの失敗に対するリスクマネジメントが不可欠です。
しかし、社長ブログの運用を軌道に乗せるには、高いスキルや豊富な経験が必要になります。
デジマクラスでは社長ブログの運用をはじめ、様々なマーケティング施策のコンサルティングを行っています。
社長ブログの運用に悩んでしまったら、迷わずデジマクラスのコンサルティングを活用しましょう。