BtoBのシーンで広告を出すときに有効なのがLinkedIn広告。

マーケティングに用いるLinkedIn広告は、ビジネスに特化している分その特徴を効果的に活かすことができます。

しかし、LinkedIn広告の効果的な運用をするには、そのメリットや種類など知らなければならないことがあるでしょう。

今回は、LinkedIn広告の種類を特徴を踏まえて詳しく解説していきます。

LinkedInの意味

LinkedInという言葉は一度は耳にしたことがあっても、よく知らない人も多いでしょう。

LinkedInは、SNSの1つになります。

TwitterやFacebookといったSNSのツールと同じになるのです。

しかし、その特徴が少し異なっています。

TwitterやFacebookは、主に私的な内容が投稿される傾向にあります。

そのため、プライベートな個人とのつながりを持てるのが特徴です。

それに対して、LinkedInはプライベートの内容を投稿するものではありません。

個人のプロフィールなどは載ってはいますが、ビジネス面を中心にしています。

したがって、利用する目的も異なるでしょう。

ビジネス的なつながりが目的となるので、仕事情報の交換や新規ビジネスチャンス創出などで活用できます。

また、転職でも有効活用されています。

LinkedIn広告の概要

先述したとおり、ビジネス面に特化したSNSであることがわかりました。

それでは、LinkedIn広告はどういったものなのかも把握していきましょう。

LinkedIn広告は、もちろんLinkedIn上に掲載する広告のことをいいます。

しかし、こちらもTwitterなどで掲載されている広告とは内容や目的が大きく異なってきます。

LinkedIn広告は、SNSの特性上ビジネス面に特化した内容に適しているのです。

特に、転職や採用活動に適しているといわれています。

ユーザーの情報は、他のSNS同様に個人のプロフィールなどが掲載されていますがビジネス中心です。

ビジネス的なつながりを持つには、LinkedIn広告は非常に有効に働くのです。

LinkedIn広告の種類

LinkedIn広告の概要を把握できたところで、広告の種類について把握していきましょう。

LinkedIn上に掲載できる広告といっても、種類がいくつかあるのです。

それぞれの特徴を把握したうえで掲載しなければ、広告の効果を最大限に発揮できません。

ここからは、具体的な広告の種類について解説していきましょう。

スポンサードコンテンツ

1つ目がスポンサードコンテンツと呼ばれる広告です。

掲載場所はフィードと呼ばれる、自分やつながったユーザーの投稿が流れる場所になります。

また、本広告で掲載できるフォーマットは以下のように定められているのです。

• シングル画像
• カルーセル画像
• 動画
• テキスト
• スポットライト
• フォロワー
• 会話型

フィードでは縦にスクロールして投稿内容を見ることができますが、その中に差し込まれる形で広告掲載できます。

この性質上、スマートフォンとの相性が良い特徴も持っています。

LinkedInはモバイル端末から利用することもできるので、フィード広告はこれのユーザーに向けて効果を発揮するでしょう。

スポンサードInMail

2つ目の種類が、スポンサードInMailです。

こちらが表示されるのが、メールボックス画面になります。

メールをユーザー間で送りあう機能があるので、そのメールボックス画面に掲載し閲覧してもらうようにできるのです。

また、広告の形式も他のものとは異なります。

メール文のような形で掲載され、メール機能利用者とタイミングに適したつくりで掲載できるようになっています。

ダイナミック広告

3つ目が、ダイナミック広告と呼ばれるものです。

こちらの表示される場所は、フィードの横になります。

そして最大の特徴が、デスクトップに表示されることでパソコンのみの広告になる点です。

フィードの横に固定されているために、フィードをスクロールしても消えません。

さらに、他の種類とは違いプロフィールなどのデータからパーソナライズ機能も搭載しています。

これを利用すれば、そのユーザーのアイコンを使って訴求できるなど内容をさらに個人に合わせ具体的なものにできます。

ダイナミック広告は、パソコン限定ではありますがユーザーごとに最適な内容を掲載できることが特徴です。

テキスト広告

広告の中でも最もシンプルなものが、4つ目のテキスト広告です。

この広告は、文章や画像を簡単に掲載できるものになります。

設定なども非常にシンプルで、掲載される場所はフィードの上部や横に位置することになります。

目を引く位置ではありますが、広告内容は非常に簡単なものになるので掲載内容には注意が必要でしょう。

 

LinkedIn広告のメリット

具体的な広告の種類を理解できました。

LinkedInの特性と合わせて、適切な場所に効果的な広告を配置することが求められるでしょう。

しかし、これだけでは他のSNSで広告を掲載するのとほとんど変わりません。

LinkedInで広告を掲載するメリットについても理解を深めていきましょう。

ターゲティング精度

1つ目のメリットとしてターゲティング制度が高いことが挙げられます。

通常のSNSであれば、ビジネスユーザーとプライベートユーザーが混在している状況です。

しかし、LinkedInの場合はビジネスユーザーに特化しています。

そのため、ビジネス関連の情報に関心がある人が多いのでこの関連情報の広告は受け入れやすいのです。

さらに、より細かく具体的なターゲティングが可能であることもメリットです。

どんな企業やどんな人かはもちろん、会社の中でも経営層の人かマネジメント層の人かといった区別もつきます。

他のSNSでは、ビジネス関連においてここまで細分化やグループ化といったものはできないでしょう。

この点も、LinkedInで広告を掲載する大きなメリットといえるでしょう。

関心の強いユーザーが集まる

先述した通り、特にビジネスに関心の強いユーザーが集まることも大きなメリットの1つです。

このLinkedInの大前提にもなりますが、このユーザーはとにかく第1にビジネス関連の情報が知りたくて利用しています。

つまり、LinkedInでおこなわれる個人間や会社間でのやり取りもビジネス関連になるのです。

そのため、関心の度合いは他のSNSよりも非常に高いでしょう。

関心の強いユーザーが集まるがゆえに、ビジネス関連の広告もさらに受け入れやすい土壌となっているわけです。

少額の広告費でも配信ができる

ターゲティング制度が高いことと合わせて、少額の広告費でも配信ができる点も大きなメリットになります。

通常は、ターゲティングから考えると広告の掲載には非常にコストがかかるものです。

まずはどんな人に広告を見てもらいたいのか考え、対象となる人を見つけ打ち出さなければなりません。

しかし、LinkedInであればもともとビジネス関連の関心があるユーザーが集まる土壌ができあがっています。

そのため、まずターゲティングに用いるコストが大幅に削減できるのです。

そして、広告掲載にかかる費用自体も安価になります。

他のSNSと同様に、セルフサービス型を採用しているため短期間・低コストでの運用を可能にしています。

まずはお試し期間として、期間や金額を定めてからお手軽に始めることができるのです。

お試し期間で運用効果を検証して、さらに本格的に広告を掲載するといった戦略も立てられるでしょう。

広告掲載にかかるコストを、大幅に削減できる点は非常に優れたメリットとなるでしょう。

 

LinkedIn広告の始め方

LinkedInのメリットについても把握でき、目的次第ではLinkedInの広告は非常に有用だとわかりました。

それでは、具体的にはどのようにしてLinkedIn広告を始めたらいいのでしょうか。

手順を知ることも、今後の広告掲載をするのであれば重要でしょう。

難しくて運用前に知っておけばよかったと後悔をしないためにも、始め方について解説します。

企業ページを作成する

まずは企業ページを作るところから始めましょう。

企業ページを作るには、個人アカウントを作成するところから始めます。

個人アカウントを作成すると、ページ右上に「その他」の欄があるのでクリック。

右側にメニューが表示され右下に「会社ページを作成」が表示されます。

クリック後、会社に適した選択肢を選び企業の名前など必要事項を記載しましょう。

必要事項の記入が終わったら、ページ最下部に利用規約を確認しチェックを入れます。

同意ができたら、企業ページの完成になります。

広告アカウントを作成して企業ページとリンクさせる

企業ページの作成が終わったら、いよいよ広告作成の準備です。

まずは作成した企業アカウントにログイン後、右上の「その他」からメニューの「広告」を選択しましょう。

表示されたページで、アカウント名と通貨を選択します。

そして、企業名を入力すると作成した企業ページにリンクされます。

「アカウントを作成する」をクリックすると、準備完了です。

広告キャンペーンを作成する

最後に広告キャンペーンを作成しましょう。

広告のアカウント作成までは終了しているので、再び「広告」をクリックして作成したい企業アカウントを選択します。

アカウントを選択したら、「キャンペーングループ」を選択し「キャンペーングループを作成」をクリック。

新規作成のページに移ったら、目的・オーディエンス・広告フォーマット・予算とスケジュールを設定します。

次に、新規作成か既存のコンテンツを参照するかを選んで広告を作成していきます。

さらに、画像・テキスト・支払いの設定を行ってクレジットカードなどの設定を行い完成です。

 

インターネット広告の事例はこちら

 

LinkedInのクリエイティブポイント

LinkedInの作成手順を抑えることができ、これで広告掲載を開始できると感じている人は多いかもしれません。

しかし、手順を知ったからといってこれで広告が万全というわけではありません。

やはり広告は内容やクリエイティブが重要です。

ここからは、LinkedIn広告のクリエイティブポイントを紹介します。

ABテスト

まずはABテストを行いましょう。

ABテストとは、バナーなどを作成する際に最適化するために行うテストのことをいいます。

Aパターン・Bパターンのようにいくつかパターンを作り、ランダムにユーザーに配信。

その後、それぞれで出てきた成果のデータを収集し比較します。

こうすることで、どのパターンが成果の高いものだったかがはっきりわかります。

この成果の高いパターンを使っていけば、コンバージョンなど成果に結びつきやすくなり最適化も行われるというわけです。

用意するクリエイティブは、最低でも4種類作成することも押さえておきましょう。

キャンペーンの数が増えれば、それだけクリエイティブも多くなるので手間と時間はかかります。

しかし、1キャンペーンに4種類作成し同一キャンペーン内にてABテストを行うことが重要です。

簡潔なコピー

コピーはできるだけ簡潔にまとめて作ることも大切なポイントです。

広告を見たユーザーは、ほんの数秒で広告内容を見るか見ないかまで判断します。

逆にいえば、その数秒で内容の重要な部分や文言を伝えられれば興味を持ってもらえます。

コピーの文字数は70文字が理想といわれており、さらには広告冒頭に重要文言を掲載したほうがいいようです。

最も強調したい文言で、かつ内容の最も重要な部分を掲載できることが理想です。

ターゲットに合わせて作ることも忘れてはなりません。

強調したい文言を、いかに分かりやすく簡潔にまとめて伝えるかを吟味し作成しましょう。

ターゲットに価値提供

広告の内容を伝えることばかりに頭が行きがちですが、ターゲットに価値を提供することも忘れないようにしましょう。

価値を提供するということは、ターゲットにとってメリットになるということです。

商品の長所ばかりを並べるのではなく、その長所によってユーザーにどんなメリットがもたらされるのか。

例えばウォーターサーバーの広告の場合、おいしい水や低価格で入手できることはメリットではありません。

もちろん、そのウォーターサーバーの長所ではありますがユーザーへ価値は伝わりにくいです。

その水により、おいしく料理が作れたり体調が改善したりと色々な効果があることのほうがユーザーのメリットになります。

こういったメリットを伝えたほうが、ユーザーにとって価値があることになりアクションを起こさせる引き金になります。

そのアクションを起こさせる広告を意識して、広告作成を行わなければユーザーは動かないのです。

トーンや口調を相手に合わせる

スポンサードInMailのような一部の広告の場合には、トーンや口調を相手に合わせる工夫も必要になります。

LinkedInのユーザーは、ビジネス目的で使用をしている人が多いです。

つまり、ユーザーの状況や口調はほとんどの場合ビジネスモードになっていることでしょう。

そのような状態のときに、馴れ馴れしい文章で広告が掲載されていても距離感を感じてしまうでしょう。

特にスポンサードInMailの場合は、広告がメール形式で展開されます。

受け手であるユーザーにはメールで届くので、より一層その文章の言葉には気を付けなければいけないでしょう。

逆に堅苦しい言葉ばかり使っていても、距離を感じることになります。

ターゲットにあった、適切な距離をはかった言葉遣いや文章作りが必要です。

行動を促す言葉

言葉を考えるのであれば、行動を促す言葉を入れるひと工夫も必要です。

例えば、「応募する」や「フォローする」といった言葉が行動を促す言葉に該当します。

具体的に、次にどんな行動をとればいいのかわからなければアクションを起こしにくいです。

それでなくとも、広告を見た後のアクションがわからなければユーザーはストレスを感じてしまうのです。

たとえ興味がある内容であっても、このストレスを感じさせてしまえば行動は起こしてくれないでしょう。

そこに、具体的な行動を促す言葉が入っていればそれに従い行動できます。

広告を見て興味があれば勝手にアクションを起こしてもらえるものとは考えないようにしましょう。

関連した画像

画像を使うことは、内容の伝わり方や伝わる情報量の面で文字だけよりもが大きく増えます。

しかし、特に関連のない画像が流れたところで分かりやすさや情報量を増やすことはできないでしょう。

画像を使うのであれば、関連した画像を使うようにしましょう。

画像次第では、さらに情報量を増やすだけでなくアクションを促す一助にもなるはずです。

 

LinkedIn広告活用の注意点

LinkedIn広告のクリエイティブポイントなどを抑えることができましたが、まだ万全ではありません。

LinkedIn広告を掲載するうえで、いくつか注意点もあるからです。

理解していなければ広告掲載の失敗や効果も得にくくなるので、注意点をご紹介します。

まず1点目が、言語設定は英語にすることです。

国内の人向けにターゲットを絞っているから、日本語設定でもよいのではないかと感じるでしょう。

しかし、LinkedInのユーザーの中には日本人であってもあえて英語設定にしている人も多いのです。

すると、広告を日本語設定のまま掲載してしまうと英語設定のユーザーに対して訴求できません。

つまり、訴求対象の全体数が英語設定にしたほうが多いのです。

また、デバイス別の配信データやレポートを確認することができません。

そのため、デバイス毎で配信内容に差異が生じないかどうかに注意が必要なのです。

レポートも確認できないので、各デバイスでデータを取得といった細かなこともできません。

デバイスが変わることで内容の差異が生じないように、リンク先の内容の統一や編集を工夫しなければならないでしょう。

さらに、設定上の注意もあります。

まず、1つのキャンペーンには1つの広告フォーマットしか設定できません。

また、1度キャンペーンに紐づけしたLinkedInのページは変更できません。

これらの設定は広告掲載後の途中変更も不可能で、場合によっては1から作成しなければならないこともあります。

これらの注意点に気を付けて、広告を作りましょう。

 

LinkedIn広告の運用は自社内で行うべきか

LinkedIn広告のメリットや注意点などを理解でき、今後の運用が具体性を増してきたでしょう。

しかし、運用を考えた時に自社で運用を行うか代行会社に運用を依頼するか悩んでいる人は多いのではないでしょうか。

実は、運用を代行できる会社も存在します。

しかし、その代行会社が運用から検証まで全て網羅できるほどノウハウがあるかどうかはわかりません。

例えば、広告の運用と検証はできても商品を売るノウハウはないかもしれないでしょう。

逆に商品を売る広告は作れても、LinkedIn広告の運用と検証の実力はないかもしれません。

代行会社に依頼を考えるのであれば、こういったきちんと取り扱うことが可能かまで検討する必要があるでしょう。

また、代行会社への依頼を検討するのであれば注意点もあります。

それは、代行会社が考え運用中の広告や施策に手を出さないことです。

自社ではノウハウがないために代行会社に依頼しています。

その背景があるにもかかわらず、代行会社の施策に手を出すと代行会社が計画するデータをとれない可能性があります。

それは、その後の成果や検証にも大きくかかわることでしょう。

さらに、代行会社から提出された結果をその都度検証してフィードバックすることも大切です。

もしも、望む結果にならなければその原因は何なのか。

その検証を自社でも行って、代行会社が運用する広告と照らし合わせてフィードバックする必要があります。

これにより、代行会社の運用する広告の精度を上げることにつながるのです。

ここまでを聞くと自社での運用もいいのではないかと考える人も多いでしょう。

しかし、自社運用ならではのポイントもあります。

それは経過と結果共に、数字で把握し検証することです。

大まかに良し悪しを判断するのではなく、しっかりと数字で判断しなければなりません。

これによって、広告を精査するのかそれとも運用方法がダメなのかをはっきりさせるためです。

もちろん成果が出たのであれば、その理由を解明するためにも数字の判断は必要になります。

また、広告はもとより広告主の企業ページを充実させることも重要です。

ユーザーは広告を見た後に、この企業ページに飛ぶ可能性は大きいでしょう。

そこで企業ページの内容が薄ければ、せっかくの興味を持ったユーザーが離れていくことは避けられません。

さらに、長期の運用に目を向けることも必要です。

自社での運用だけではありませんが、短期的な運用では成果は伴いませんし検証のデータも少なすぎます。

検証を重ねるにはある程度データが必要となり、データを集めるには長期的運用が必要です。

このデータを集め、さらに精度の高い広告を運用するには長期的運用の視点は欠かせないのです。

自社での運用も代行会社に依頼して運用してもらう場合も、どちらも一長一短あります。

もし、ノウハウがなく自社での運用に困るのであれば代行会社への依頼がいいでしょう。

しかし、その場合は代行会社が求める運用や成果を行える能力があるかも合わせて判断してください。

どうしても能力が見合わないのであれば、代行会社への依頼はあきらめて自社での運用がいいでしょう。

その際は、長期的な運用としっかり数字で判断することを忘れないでください。

 

SNSマーケティングの事例はこちら

 

LinkedIn広告の運用方法で悩んだら

LinkedIn広告は、ビジネスのみでいえば他のSNSよりも非常に優れた広告ツールになり得ます。

しかし、その活用時には多くの注意点や検討すべき点が存在するでしょう。

もちろん、メリットも多くありますがメリットばかりに目が行き運用が疎かになっては問題です。

もしLinkedIn広告の運用について少しでも心配や悩みがある方は、デジマクラスにご相談ください。

専門のコンサルタントが適切なアドバイスを行い、広告に関する様々な問題の解決の一助となります。

 

マーケティングツール導入・活用の事例はこちら

 

まとめ

今回は、メリットや活用時のポイントを含めてLinkedIn広告の情報をご紹介しました。

広告の運用は簡単ではありませんが、ビジネスのジャンルにおいてはLinkedIn広告は非常に役立つでしょう。

成果を検証し、その都度広告を最適化できれば成果は伴ってくるでしょう。

今後の広告運用にあたりLinkedIn広告を運用するのであれば、ぜひ本情報を参考に取り組んでみてください。