「データサイエンティストの資格を取ろうか迷っている」という方もいるのではないでしょうか。
データサイエンティストは、近年求められるようになってきた職業です。
そのため資格を事前に取得しておくことは、今後データサイエンティストとして活躍していく上では重要になってくるでしょう。
そこで今回は、データサイエンティストに役立つ資格について、徹底的に解説していきます。
データサイエンティストになろうと思っている方は必見です。
目次
データサイエンティストの概要
ここではデータサイエンティストの概要について紹介していきます。
そもそもデータサイエンティストとは、なんらかの業務の際にデータを利用して意思決定をする職業です。
データなどの根拠を持って判断することが重要視されてきているため、現代社会においてより必要とされています。
データサイエンティストは主に次のようなスキルを必要とする職種です。
- 統計や分析などの数学的な考え
- ビックデータなどデータに関する知識
- 機械学習などの知識
数字を扱う職種ですので、統計や分析を行えることが必須となります。
加えて、データを扱うので、ビックデータに関する理解は非常に重要です。
ちなみにビックデータとは、ただのデータではなく膨大な量で複雑なデータのことを指します。
加えて、機械学習などの知識も必要となってきます。
なぜなら膨大なデータを基に、機械学習のアルゴリズムを調整する仕事もあるからです。
ここでいうアルゴリズムとは、検索結果を表示する際の基準のことを指します。
必要なスキルについては、「データサイエンティストに求められるスキル」にて詳しく紹介しているので、そちらを参考にしてください。
データサイエンティストが担う役割
データサイエンティストが担う役割は、データに基づき常に客観的な視点で物事を判断するということです。
日々の業務に関してもデータを統計で出し、分析することが必要とされています。
中には経営方針の意思決定など、重要な場面で意思決定に関する助言を求められることもあるのです。
そのような場面で客観的なデータに基づき、経営方針に関する提言を行う必要があります。
そのため、データサイエンティストは企業の中において重要な役割を担うことが多いのです。
以上のことからデータサイエンティストは、常に客観的な視点で判断をすることを求められます。
今データサイエンティストが注目される背景
データサイエンティストが注目される背景としては、現代社会においてデータ活用が本格化してきていることがあげられます。
これは2021年時点において、情報社会になっているからです。
スマホやPCが発展し、ITやインターネットがどんどん発展していってます。
それと同時に顧客の行動様式も変化し、企業側は情報を簡単に取得できる時代にもなってきています。
そこで顧客の行動様式や情報を活用して、より収益に繋げるために情報を活用する必要が出てきました。
以上のことから、データサイエンティストが世界中で注目されることになったのです。
ただ、スキルを習得するのに時間がかかることから、圧倒的にデータサイエンティストは不足しています。
そのため希少価値も高く、なかなか採用しにくいというのが現状です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
データサイエンティストの仕事内容
データサイエンティストの仕事内容としては、次のようなことがあげられます。
- データ取得
- データを元にアクセス解析
- 解析結果を元に次の施策を検討
まずは、データを取得することから始めます。
大量のデータを取得できるように、環境構築することも必要です。
また、収集したデータを元にアクセス解析を行います。
ここでは、例えば次のようなものを分析します。
- サービスの売れ行き動向や購入される年代
- サイトへの流入数や流入経路
- サイト流入数に対するコンバージョン率の確認
ちなみに「コンバージョン」とは、簡単にいうと購買行動のことです。
それらを元に、次の施策を検討していくことが必要です。
例えば商品訴求を変えたり、ソーシャルメディアを活用するなど、様々な施策を行います。
以上のことから、収集したデータを元に分析して、どのような施策を行っていくべきかが一連の仕事内容です。
アクセス解析の事例はこちら
データサイエンティストに求められるスキル
ここではデータサイエンティストに求められるスキルについて紹介していきます。
主に次の6つのスキルが必要です。
- プログラミングスキル
- 統計学に関する知識やスキル
- データベースに関する知識やスキル
- 機械学習についての知識やスキル
- データ分析ソフトウェアの知識やスキル
- ビジネススキル
統計に関する知識ももちろん必要ですが、情報を収集するためのプログラミングスキルも必要となってきます。
では順に見ていきましょう。
プログラミングスキル
データサイエンティストには、プログラミングスキルが求められます。
これは分析を効率よく行う必要があるからです。
プログラミングは、様々な業務を自動化することができるので、効率化という点でも非常に役に立ちます。
中でも次の2つは勉強しておいて損はないでしょう。
- Python
- R言語
Pythonは、データ分析もさることながら、スクレイピングといって情報を収集することができます。
そのためデータサイエンティストの仕事で必要なことは一通り網羅することが可能です。
また、R言語は統計解析に特化しているプログラミング言語のことになります。
統計解析以外のことには利用できませんが、コードが使いやすくわかりやすいというのが大きなメリットです。
そのため、データ収集が必要なく、データ分析さえできれば問題ないという方はR言語を利用するといいでしょう。
統計学に関する知識やスキル
統計学に関する知識やスキルが必要となります。
統計を元に施策を検討していく必要があるので、数学的な知識は必須です。
例えば次のようなところを中心に学習を進めていくといいでしょう。
- 平均・分散・標準偏差
- 母集団・標本集団
- 確率分布
できるだけ早めにこのスキルは獲得しておきましょう。
データベースに関する知識やスキル
データサイエンティストは、データベースに関する知識も必要です。
なぜなら、情報は全てデータベースにあり、必要な情報に絞って抽出する必要があるからです。
統計解析や分析を行う際、無駄なデータが入ってしまうと分析結果にブレが生じてしまいます。
そのため、必要なデータを正確に抽出することができる力も必要です。
例えば、SQLはデータ収集において非常に便利です。
ちなみにSQLは、効率よくデータを検索して、簡単に分類することができるデータベース言語のことになります。
以上のことから、適切な情報を抽出するためにもデータベースに関する知識は必要です。
機械学習についての知識やスキル
機械学習についての知識も必要となってきます。
なぜなら機械学習を用いたAI開発にも関わることがあるからです。
機械学習は、大量のデータを元にアルゴリズムや法則性を構築します。
そのためデータサイエンティストにも機械学習のスキルが必要になってくるのです。
データ分析ソフトウェアの知識やスキル
データ分析ソフトウェアに関する知識も必要です。
これは、自身の業務効率化が大きく関わってきます。
データ分析ソフトウェアを利用することによって、データの分析や収集が効率よく行うことが可能です。
そのため業務をより効率よく行い、他の仕事に時間を充てることもできるようになります。
特にプログラミング言語を学ぶ時間がない方は、ソフトウェアを効率よく使う必要があるのです。
ビジネススキル
ビジネススキルも当然必要になってきます。
ここでいうビジネススキルは、例えば次のようなことです。
- コミュニケーション力
- 課題背景を理解する力
コミュニケーションは、ビジネスを行う上で欠かせないものです。
ここでいうコミュニケーション力とは、「わかりやすく正確に相手に伝える力」のことを指します。
また、正確にビジネス課題の背景を理解する力も必要です。
企業によって解決したい問題は様々です。
そのため、そういった課題を正確に理解し、適切な対策を練っていくことが必須とされています。
データサイエンティストに役立つ資格・試験
ここでは、データサイエンティストに役立つ資格・試験について6つ紹介していきます。
特に「データスペシャリスト試験」と「情報処理技術者試験」がメジャーなので、こちらを取得しておけば問題ないでしょう。
ではそれぞれ紹介していきます。
データスペシャリスト試験
データスペシャリスト試験とは、データベースの設計や管理を試験対象としている、経済産業省が設定している国家資格になります。
情報処理技術者試験の一部です。
システムの企画・要件の定義・開発などに参画する技術者を対象としています。
試験は1日使って行われ、短答形式・記述式の問題の両方が課されます。
春季・秋季と年に2回ほどですので、できるだけ一発合格を目標に試験に臨むようにしましょう。
ちなみに受験料は、7,500円となっています。
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は、情報処理技術が経産省が定めるレベルに達しているかを測る試験です。
例えば次の方を対象に幅広く試験を行なっています。
- 情報システムを構築する技術者
- 情報システムを利用する利用者
試験は、2021年度時点において13種類存在し、例えば次のような試験があるのです。
- ITパスポート試験
- 応用情報技術者試験
- システム監査技術者試験
それぞれ試験を実施する期間が異なりますので、自身が受けたい試験を受けるようにしましょう。
統計検定(準1級)
統計検定(準1級)は、応用レベル部類に入る統計に関する検定です。
統計検定(準1級)は合格率が20%ほどで難易度が高いので、取得しているとデータサイエンティストとして採用される確率が高くなります。
ちなみに統計検定は次のような構成で出題されます。
- 選択問題:20~30問
- 部分記述問題:5~10問
- 論述問題:3問中1問選択して回答
合計時間は120分です。なお受験料は8,000円です。
OSS-DB技術者認定試験
OSS-DB技術者認定試験はデータベースに関する技術力と知識を測る試験となっています。
試験には「Silver」と「Gold」の2種類があります。
Silverの方は、データベースシステムを「設計・開発・導入・運用」ができる方を対象にしている試験です。
例えば次のような内容が試験で問われます。
- 一般知識
- 運用管理
- 開発/SQL
これに対してGoldの方は、大規模のデータベースを「改善・運用・コンサルティング」ができる方を対象にしている試験です。
そのため、Goldの方が難易度的には非常に高くなります。
主に次のような内容が問われます。
- 運用管理
- 性能監視
- パフォーマンスチューニング
- 障害対応
受検料は共に16,500円となります。オンライン上での受験が可能です。
Python 3 エンジニア認定基礎試験
Python 3 エンジニア認定基礎試験は、プログラミング言語であるPythonの知識に関する民間の試験です。
主に基礎文法が問われる内容となっています。
そのため、Pythonを習得できたかどうか腕試しをするにはもってこいの試験でしょう。
ちなみに受験料金は11,000円で、学生の方は学割が適応されるので5,500円となります。
G検定・E資格
G検定・E資格は共にディープラーニングに関する試験となっています。
ただし、若干対象としている人がそれぞれ異なります。
G検定は、ディープラーニングを活用するビジネスパーソン向けの資格です。
こちらはコンサルタントや管理職の方が対象となっています。
ちなみに受験料は、13,200円で、学生の方は5,500円となっています。
一方E資格は、AIやディープラーニングに関する知識や技術力を問う資格です。
どちらかというと、データサイエンティストやエンジニア向けの「実装」をする人向けです。
ちなみに受験料は33,000円で、学生は22,000円となっています。
難易度的にはG検定が容易なので、まずはG検定をクリアしてE資格にチャレンジするといいでしょう。
データ分析関連の資格を取得するメリット
ここではデータ分析関連の資格を取得するメリットについて紹介していきます。
特に資格を持っていることで自分のスキルが証明されるのが大きなメリットでしょう。
スキルの客観的な証明ができる
資格を持っていることで、スキルの客観的な証明を行うことができます。
データサイエンティスト以外でもそうですが、自身の能力を証明することはなかなか容易ではありません。
特に始めたばかりの人は、実績がないので特に難しいです。
その点資格を取得しておくことで、企業に自分の能力をアピールすることができます。
そのため、スキルを取得しておくことは何かと有利に働きやすいです。
どんな会社でも役立つ力が身に付く
資格を取得すると、どんな会社でも役立つ力が身に付きます。
そもそも資格は、特定の業務を対象にしているわけではありません。
一般的な業務を対象として作成しているので、どの業務においても必要な力があるかを試されます。
そのため資格を取得することは、特定の業務のみならず一般的な仕事ができるということにもつながるのです。
以上のように、どんな会社であっても役立つ力を身につけることができます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
第一線で活躍できるデータサイエンティストになるには
第一線で活躍できるデータサイエンティストになるには、まずは企業に入って実践することが重要です。
特にその仕事を実際にやってみないとわからないこともあります。
そのため、とにかく企業に入って実務を担当できるようになりましょう。
また、第一線で活躍できるデータサイエンティストになるには資格取得が近道です。
その際、資格に関しては専門のコンサルタントに相談することが効果的だといえます。
もし資格に関することについて知りたい場合は、デジマクラスに相談をいただけると幸いです。
Webマーケティングの事例はこちら
データサイエンティストの資格のことで悩んだら
データサイエンティストの資格については、上記で述べてきた通りです。
しかし、「中にはどの資格を取ったらいいかわからない」と思っている方もいるかと思います。
そんな時はデジマクラスまでご相談ください。
デジマクラスでは、これまで培ってきたノウハウを元に、専門のコンサルタントがアドバイスを行うことができます。
加えて、あなたの状況・レベルに応じて、どの資格を取るべきかの提言を行うことも可能です。
どの資格を受験するか、弊社と一緒に考えていきましょう。
データ解析・活用の事例はこちら
まとめ
データサイエンティストの資格について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ここまでのことを簡単にまとめておきましょう。
- データサイエンティストは業務の際にデータを利用して意思決定をする職業
- プログラミングや統計学に関するスキルが必要
- データスペシャリスト試験・情報処理技術者試験の合格を目指そう
まずは資格を取得して、すぐにでも企業で実務をこなすことが先決です。
もしデータサイエンティストとして働きたい場合は、Wediaまでご相談ください。
この記事があなたにとって参考になれば幸いです。