Webサイトを運営する上で、訪れたユーザーを問合せや購入に導くためのCTAは欠かすことができません。
しかし、どんな工夫をすれば効果的に結果につながるのか分からずに悩んでいる方も多いでしょう。
この記事ではCTAの成功事例や思わずクリックしたくなるCTAの特徴・効果的な設計のポイントなどについて詳しくご紹介しています。
オウンドメディアのコンバージョン率を高めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
目次
CTAの事例を解説
デジタルマーケティングにおいてCTAの重要性はいわずもがなですが、実際にどのように改善すればいいか分からない部分も多いものです。
「これをやれば間違いない」という正解がなく、やってみなくてはわからないという側面もとっつきにくさを感じる一因でしょう。
そこで、ここではCTAの成功事例や効果的な設計について解説しながら、改善のためのヒントを提示していきます。
ぜひ最後まで目を通していただき、コンバージョン達成のための参考にしてみてはいかがでしょうか。
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CTAがよく使われる場面
CTAはWebページのどのようなところで使われているのでしょうか。
CTAがよく使われる場面は、以下のような例が挙げられます。
- 会員登録やサービスの利用開始を促すとき
- 「カートに入れる」などで購入を促すとき
- 「お問合せ」や「資料請求」のボタン
- SNSのシェアボタン
- パルス型消費行動の喚起
それぞれ詳しく見ていきましょう。
会員登録やサービスの利用開始を促すとき
会員登録やサービスの利用開始を促す際にCTAが用いられています。
例えば、ブログ記事などで「この先を読むには会員登録が必要です」のような文言を目にしたことのある方は多いでしょう。
あるいは、記事を読んでいたら途中で「メルマガを登録しませんか?」のようなポップアップが表示されることも多いものです。
ユーザーが記事に興味を示し、読み進んだ時点でボタンが表示されることで、会員登録やユーザー登録の成功率を上げる効果があります。
「カートに入れる」などで購入を促すとき
ECサイトなどでユーザーがすぐに購入する意思がない時でも、「カートに入れる」というCTAで購入を促すことが可能です。
「今は買わなくても他の物と見比べてから買うかもしれない」というユーザーの心理を汲むことで、購入される機会を逃しにくくなります。
またカートに商品が入っていることで、ユーザーが店舗での買い物をイメージして、最後に会計をしやすくなる効果もあるでしょう。
このように購入の機会1つとっても、CTAの役割は大きいといえます。
「お問合せ」や「資料請求」のボタン
「お問合せ」や「資料請求」のようなCTAは、記事の最後に設置されることが多いです。
記事内でしっかりとサービスの概要やメリットなどを説明したうえで、もっと詳しく知りたいと思ってもらうことがポイントになります。
企業の連絡先などはヘッダーやフッターに集まっていることが多いため、ヘッダーやフッターに設置されることも多いです。
ユーザーが「連絡してみよう」と考えたときにどこを見るか、ユーザー目線で考えられた配置といえるでしょう。
SNSのシェアボタン
SNSのシェアボタンもよく使われるCTAの1つといえるでしょう。
読んだ記事や気に入った商品などをSNSでシェアしてもらうことで、認知率の向上や新規顧客の獲得に役立ちます。
各SNSに固有のアイコンやイメージカラーを使用することで、どのボタンがどのサービスのものか一目でわかることが重要です。
しかし、一般的には数が多くカラフルになるため、あまり画面がごちゃごちゃしないような配置の工夫が必要になります。
パルス型消費行動の喚起
近年では、消費者の購買行動が「調べて買う」という行動から「ピンときたものを買う」というパルス型消費行動へと変化しています。
ECの普及により場所や時間に制限されなくなった消費者は、欲しいと思ったその瞬間にアクションを起こすようになっているのです。
こういったユーザーの直感的なアクションを引き起こすようなCTAの設置がコンバージョンに大きく貢献することはいうまでもありません。
例えば電子書籍などの「試し読み」のように、疑似的に体験してもらうことでコンバージョン率を高めることが可能です。
逆に記事本文とは一見関係なさそうなアンケートなどで、移り行くユーザーの関心をキャッチするような仕掛けが有効な場合もあります。
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CTAの成功事例
CTAの成功事例でいえば、オバマ元大統領が選挙資金集めの献金サイトで約60億円もの資金を得られたことが有名です。
献金サイトには複数パターンのCTAを用意し、どのCTAで登録率が高くなるかをテストしながら運営していたとされています。
また、Amazonでは商品ページに「今すぐ買う」と「カートに入れる」という選択肢があり、ユーザーの利便性を高めました。
書籍ページには「試し読み」のリンクも表示し、購入を促す複数のボタンを配置していることが実際の購入につながっています。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
思わずクリックしたくなるCTAの特徴は?
ユーザーの興味を引き、思わずクリックしたくなるCTAの特徴とはどういったものでしょうか。
コンバージョン率の高いCTAには、以下のような特徴があります。
- ボタンだけで伝わる文言
- 統一感のあるデザイン
- 適切な配置
それぞれの特徴について具体的に見ていきましょう。
ボタンだけで伝わる文言になっている
ボタンを配置する際にはどうしても目を引くデザインを意識しがちですが、情報を求めているユーザーはボタンの文言により注目します。
分かりやすさを重視するために「資料請求」「お問合せ」などのシンプルな言葉を入れるのも間違いとはいえません。
しかし、ユーザー目線に立って「ボタンを押すと何が起こるかが伝わる」表現にすることで、クリックへのハードルを下げることができます。
例えば「らくらく1分で資料請求」「メールで問合せる」などのように、ユーザーが躊躇なく行動できるような文言を考えましょう。
統一感のあるデザインである
CTAボタンは視認性を高めるために目立つデザインにしたくなるものですが、周囲のデザインとの統一感も必要です。
周りのデザインとの差に違和感があると、「あやしい」「押しが強い」というネガティブな印象を与えてしまうこともあります。
しかし、統一感を重視するあまりボタンが他のコンテンツに埋もれてしまっては効果がありません。
統一感を損なわない範囲で明度差を大きくして見やすくしたり、ボタンであることがわかりやすいデザインにしたりして工夫しましょう。
適切な位置に配置されている
CTAボタンをクリックしてもらうためには、適切な位置に配置されていることも重要なファクターです。
きちんとユーザー視点に立って、ページ内をどのように閲覧するかを考えながら配置を考えましょう。
例えば資料請求や問合せなどのボタンはヘッダーに、ホワイトペーパーのダウンロードボタンはページ下部に、といった具合です。
記事の流れやコンテンツの配置、視線の流れにも配慮しながら、そのボタンを押したくなる適切な位置を探っていきましょう。
マーケティングで効果的なCTAを設計するポイント
効果的なCTAを設計するためには、どのようなポイントを意識すればよいのでしょうか。
1つはターゲット層を良く分析することが挙げられます。
そしてもう1つは、CTAへの導線もしっかりと考慮して設計することが重要です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ターゲット層をよく分析する
どのようなCTAが効果的となるかは、ターゲット層によって変わってきます。
自社サイトを訪れるユーザーのペルソナをよく見極め、彼らに「自分のためのボタンだ」と思ってもらえることが重要です。
例えば問合せボタン1つとってみても、フォームでの連絡を好むユーザー層もあれば、電話での連絡を好むユーザー層もあります。
ターゲット層が普段どのような生活を送り、どのような行動を取りやすいかをしっかりと分析し、積極的にCTAの設計に取り入れましょう。
CTAへの動線を考える
CTAボタンそれ自体も重要ですが、そこへ至るまでの動線も同じくらい重要です。
ページの構成はもちろんのこと、画面に表示されている部分の視線の流れまでよく考え、配置するための効果的な位置を考えましょう。
ユーザーが行動を起こしたいと思った時にちょうど目に入る位置に配置することで、クリック率を上げていくことができます。
CTAの設計する際の注意点
逆にCTAの設計をする際、気を付けておいた方が良い注意点についてもご紹介しましょう。
目立たせたいがためにあまりに目立ちすぎるデザインにしてしまうと、ユーザーの心理的抵抗を上げてしまいます。
また、BtoC企業の場合は特にスマホ対策が重要である点にも留意しましょう。
それぞれ詳しく説明していきます。
目立ちすぎるデザインは心理的抵抗を上げる
CTAは視認性に優れていることが重要ではありますが、あまりに目立ちすぎるデザインの場合は逆効果になることがあります。
主張の強すぎるボタンは「宣伝色が強い」「売りつけようとしている」というネガティブな印象になりがちです。
せっかくCTAを設置しても、不快感を与えてしまっては途中離脱につながってしまい、コンバージョン率を落としてしまいます。
あくまでもユーザーの受け入れやすいデザインを心がけるよう注意しましょう。
BtoC企業は特にスマホ対策が重要
BtoC企業の場合は、Webページへのアクセスの大半をスマホが占めることになります。
そのためBtoB企業に比べると、いかにスマホ対策に力を入れるかが重要となってくるでしょう。
パソコン用のページとスマホ用のページでは、当然CTAの効果を高める方法も異なってきます。
スマホからアクセスしているユーザーをしっかりと取り込むためにも、スマホでの表示に適応しているCTAの設計が重要です。
CTAは分析と改善を繰り返そう
十分に対策を考えて最適と思われる設計をしても、それが実際に効果的かどうかは運用してみないとわからないものです。
予想した改善効果が見られない場合は、その都度詳しく分析をして試行錯誤しながら改善を繰り返していく必要があります。
分析のためにはGoogleアナリティクスやA/Bテストを利用するとよいでしょう。
それぞれの利用方法についてご紹介します。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは主にアクセス解析用のツールとして知られていますが、CTAの改善にも役立てることができます。
ページごとのアクセス率やコンバージョン率を分析できるほか、CTAボタンにもパラメータを設定することが可能です。
ボタンごとに遷移数や遷移率を確認することができるため、どのボタンを改善する必要があるかを把握するのに役立ちます。
A/Bテスト
改善すべきポイントが絞られたら、その部分を修正したいくつかの案をA/Bテストで分析していきましょう。
A/Bテストを行う場合は少しの差異に留め、どちらの方がより効果が高いかをユーザーの反応を見ながらテストしていきます。
実際にユーザーに対してテストできるため、理論や仮説だけでは分からない生のユーザーの反応を得ることができるのが大きな利点です。
少しずつ分析と改善を繰り返し、コンバージョン率の向上に近づけていきましょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
コンバージョン率の向上にはCTAの改善は欠かせない
ここまで見てきたように、CTAはただ設置すればいいというものではありません。
最初から決まった正解はなく、日々変化するユーザーの行動や心理に寄り添った設計が求められます。
コンバージョン率を上げるためには、しっかりとユーザー目線に立って設計し、反応を見ながら継続的に改善していくことが重要です。
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CTAの設計・改善に悩んだら?
CTAの設計や改善に悩んだ場合は、プロのマーケティングコンサルタントに相談しましょう。
専門的な知識をもったコンサルタントが丁寧に要望をヒアリングし、結果を出すための最適なアドバイスをしてくれます。
その他にも担当者が気付かない問題点や改善点を洗い出し、コンテンツ全体の成功を力強くサポートしてくれるでしょう。
まとめ
コンバージョン率の高いCTAにするためには、ボタンの文言やデザイン・配置を工夫する必要があります。
しっかりとユーザーの目線や心理を意識し、クリックしやすいボタンの設計を心がけましょう。
また、設置したらきちんとデータを取って効果を測定することも重要です。
継続的な改善を繰り返し、コンバージョンにつながるCTAを目指しましょう。