Webサイトへユーザーを流入させるには広告を効果的に活用し多くの人に商品やサービスの存在を知ってもらうことが重要です。
Web広告の代表的なものとしてリスティング広告がありますが、これは検索エンジンでの検索画面に広告を表示させます。
今回は、このリスティング広告の掲載で重要となる広告への入札の仕組みについてご紹介しましょう。
入札価格を設定する際のポイントや掲載順位を上げる方法などについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
広告への入札は掲載順位に関係する
リスティング広告と呼ばれる検索連動型広告を活用するには入札の仕組みを理解する必要があります。
リスティング広告は検索エンジンでキーワードを入力し検索した際に表示される広告です。
広告が表示される場所は、検索結果ページの上部・最下部・右横の3ヵ所のスペースになります。
この広告をユーザーがクリックした際に広告料金が発生する流れになっているのです。
そして、広告主はどのキーワードに対して広告を出稿し1クリック当たりいくらまで広告料金を支払うか事前に決めておきます。
この任意で決める広告料金が入札価格となるのです。
人気のキーワードで他社と競合した場合には、入札金額が高い方が上位表示されやすい仕組みになっています。
また、表示順位を決定するには入札金額だけでなく広告の品質も関係するのです。
広告を掲載する検索エンジン側がユーザーにとって有益なものであるか評価して広告の品質を決定します。
広告に対しての入札金額と広告の品質によって掲載順位が決定される仕組みです。
キーワードの種類別入札価格の傾向
キーワードの種類別の入札価格の傾向について解説していきましょう。
ビッグキーワード
ビッグキーワードとは、主に1単語のみの検索量の多い大きなカテゴリーのキーワードです。
例えば「広告」といった大きなカテゴリーをキーワードとして設定するため、検索数も非常に多いことが大きな特徴になります。
しかし、一口に広告といってもWeb広告だけでなくテレビCMや雑誌の広告なども含まれるため競合するサイトも多くなるのです。
検索数が非常に多いため上位掲載されれば、広告の反響も大きくなりますが入札する企業も多くなるため入札価格も高騰します。
ミドルキーワード
ミドルキーワードはビッグキーワードとスモールキーワードの中間にあたり、主に2つの単語を組み合わせたキーワードです。
例えば「広告 Web」といった2単語を組み合わせたキーワードで、ビッグキーワードほどではありませんが一定数の検索数が見込めます。
検索するユーザーを完全には絞り切らない代わりに、広くユーザーの検索を取り込みやすいのが特徴です。
検索数も比較的多いため入札数も多く、ある程度の入札金額を想定しておく必要があるでしょう。
スモールキーワード
スモールキーワードは複数の単語を組み合わせて、ユーザーの検索目的がより明確になっているキーワードです。
例えば「Web 広告 入札」といったように、ミドルキーワードよりもさらに目的がはっきりとしている特徴があります。
検索意図を絞り込んでいるため、ビッグキーワードやミドルキーワードより検索数は少なくなるのです。
その分入札に参入する数も少なくなるため、入札価格は低く設定されやすいことも特徴の1つでしょう。
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入札価格を設定する際のポイント
入札価格を設定する際のポイントについてご紹介します。
キーワードの相場を把握する
キーワードごとの入札価格はすべてが均一に設定されているわけではありません。
ユーザーに検索されやすい人気のキーワードは当然検索数が多く、反対にあまり検索されないキーワードもあります。
検索数の多い人気のキーワードは入札価格が高騰しやすく、高いものでは1クリックで1万円を超えるものまであるのです。
多くのユーザーが検索するキーワードはその分広告の効果も期待できますが、入札価格によっては予算を越えてしまう可能性もあります。
入札価格が高騰しすぎると、効果に見合わない場合もあるので事前にキーワードの相場を調べて把握することが重要です。
キーワード別のクリック単価を調べるにはGoogleのキーワードプランナーを使えば大まかな相場を知ることができます。
キーワードプランナーではキーワードごとの月間の検索数や、低価格帯と高価格帯の時のクリック単価の目安が表示されるのです。
こういったサイトを参考にして、自社に合わせたキーワードの選定と入札価格を決定します。
目標CPAを元に考慮する
広告を出稿する際は目標とするCPAを意識する必要があります。
CPAは顧客獲得単価を意味するものであり、顧客1人を獲得するために要した広告費を指す用語です。
そして、広告の目的である商品の購入などのコンバージョン率も合わせて考えることで設定するクリック単価の目安が求められます。
例えば、目標とするCPAが5,000円だとしてコンバージョン率が2%だとするとクリック単価を以下の数式で求めることが可能です。
CPA×コンバージョン率=クリック単価
5,000円×2%=100円
この場合であればクリック単価を100円以下に設定すると、目標とするCPAを達成させられる計算になります。
このようにCPAとコンバージョン率をあらかじめ設定しておけば、入札価格をいくらにすれば良いのか目安を算出できるのです。
・Googleのキーワードプランナーを利用すると大まかなキーワードの相場を調べられる
・CPAと呼ばれる顧客獲得単価をあらかじめ想定しておくことで入札価格の目安が決められる
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
広告の入札の仕組み
広告の入札の仕組みについて解説します。
クリック単価の設定
広告の入札では、まず広告を出稿するキーワードを選び1クリックに対して支払うクリック単価を設定します。
この設定した金額は入札価格と呼ばれ、同じキーワードに入札した他社と比較し掲載される広告が決定される仕組みです。
クリック単価を設定するには、顧客獲得にかかる単価やコンバージョン率などを合わせて考える必要があります。
広告から得られる見込みの売上をあらかじめ設定しておくことで、広告予算に合わせて無理なく運用することができるのです。
また、Googleのキーワードプランナーなどキーワードごとの目安の入札価格が分かるツールを利用することも効果的でしょう。
人気のキーワードでは入札金額も高騰しやすいので、どれくらいの費用が必要になるかあらかじめ把握することができます。
入札価格による表示順位の変動
広告の入札は文字通りオークション形式で決定されます。
しかし、通常のオークションとは大きく違う点は表示順位は入札価格だけでは決まりません。
入札価格が高ければ上位表示の可能性が高まりますが、広告自体の品質も大きく関係します。
広告の品質とは、ユーザーに対してその広告が有益かどうか広告の掲載元のGoogleなどが判断をして決められるものです。
この入札価格と広告の品質の2つの要素を参照して表示順位は決定されます。
・入札には入札価格だけでなく広告の品質も影響する
広告の掲載順位を上げる方法
広告の掲載順位を上げる方法について解説していきましょう。
入札価格を高くする
掲載順位を上げる分かりやすい方法としては入札価格を高くすることです。
同じような品質の広告と競合した場合には、入札価格が高いほうが優遇されます。
また、入札価格として設定したものはクリック単価の上限であり必ず設定した費用がかかるとは限りません。
広告を掲載するオークションはユーザーが検索を行った際に毎回自動で行われています。
その時の状況によっては設定した入札価格を下回る金額で掲載されることもあるのです。
入札価格を高く設定しておけば、競合が多いキーワードでも表示される可能性も高まりますが広告の効果に見合わない場合もあります。
適切な価格で入札を行うためにも、入札価格の相場の把握と広告効果の予測を事前にしっかりと行うことが重要です。
広告の品質を向上させる
広告の掲載順位を上げる方法は、入札価格を高く設定するだけではありません。
広告の品質を向上させることも順位を決定するのに影響する重要な要素です。
場合によっては入札価格が低くても、広告の品質が高ければ上位に掲載される可能性もあります。
品質を向上させるためのポイントは以下の通りです。
- 推定クリック率
- 広告掲載先のページの使いやすさ
- キーワードと広告の関連性
推定クリック率は広告の見出しや説明文からユーザーがクリックしたくなる広告かどうか判断されます。
これは明確な数値で判断されるのではなく、平均より上・平均的・平均より下の3段階で評価される指標です。
平均より上や平均的で評価されている場合では問題がなく、平均より下の評価を受けた場合のみ改善が必要になります。
次に、広告が掲載されているランディングページの使いやすさも評価される指標の1つです。
ユーザーが広告掲載されているページに遷移した際に不便に感じるようなページであると広告の評価も悪くなります。
例えば、ランディングページの表示が最適化されておらず読み込みに時間がかかる場合やサイズを変えると表示が崩れることなどです。
広告の内容だけでなくページの使いやすさも評価の材料になるので注意が必要でしょう。
また、検索されるキーワードと広告の関連性も評価のポイントになります。
人気のキーワードで検索量が多いものを狙っても、掲載する広告とまったく関係がなければユーザーにとって有益だとはいえません。
ユーザーが検索したキーワードと、広告の見出しや説明文を参照して関連性が高いと判断されたものが評価が高くなるのです。
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媒体別の広告掲載指標
媒体別の広告掲載の指標についてご紹介します。
Google:広告ランク
Google広告が規定する広告ランクは、広告の入札が行われる際の掲載順位を決める指標として使われるものだと明言されています。
広告ランクを決めるものはいくつかありますが、ここでは以下の3つのポイントについてご紹介しましょう。
- 広告ランクの下限値
- 広告とランディングページの品質
- 広告表示オプションやその他の広告フォーマットの効果
広告ランクの下限値とは、検索されたキーワードに対しての最低入札単価になります。
この下限値は常に一定ではなく、入札が行われる際にその都度決定される変動値です。
入札単価が下限値を下回ると広告は表示されず、他に掲載資格を満たす入札が無い場合には下限値の金額を支払うことで掲載されます。
広告の内容とリンク先のWebサイトであるランディングページの品質も判断基準の1つです。
ランディングページがユーザーにとって有益だと判断されれば広告ランクも高くなります。
また、広告の品質評価の目安はGoogle広告のアカウント画面で10段階で評価される品質スコアを見ることで確認可能です。
広告表示オプションとは、広告の見出しや説明文と一緒に表示されるWebサイトの詳細な情報になります。
企業情報や問い合わせ先などのサイト内リンクが表示されるので、Webサイトの詳細な内容がユーザーに伝えられ視認性が高まるのです。
これには特に追加料金を支払う必要はなく、管理画面上で広告表示オプションを自動に設定しておくとGoogle側で自動で作成してくれます。
ただし、必ず表示されるわけではなく広告がクリックされる可能性が高いとGoogle側が判断した場合のみ表示されるようになるのです。
Yahoo!:オークションランク
Yahoo!広告でもオークションランクを参照して広告の掲載順位に反映させています。
Google広告同様に推定クリック率や広告文と検索キーワードの関連性などの要素をもとに広告の品質を決定しているのです。
広告の品質を示す指標は品質インデックスとして可視化されており10段階で評価されています。
品質インデックスは検索キーワードに対してどれだけ広告が関連しているかを評価することで算出されるのです。
これもGoogle広告同様にユーザーにとって有益だとYahoo!広告側が判断することで、入札価格が低くても上位表示の可能性が高まります。
Googleで入札価格を調整する方法
Google広告ではターゲットに合わせて入札価格を調整し広告の効果を最大化させることができます。
訴求する商品によって、スマートフォンユーザーと相性の良いものやパソコン向けのほうが効果の高いものなどがあるでしょう。
訴求方法に合わせて入札価格を個別に設定することで広告の効果の最適化が図れます。
デバイス別の入札価格の調整は、Google広告の管理画面で設定することが可能です。
また、管理画面の概要ページではデバイス別や曜日・時間ごとのユーザーのアクションの比率をグラフで確認できます。
このデータをもとにユーザーの行動を詳しく分析することで、入札価格の調整に役立たせることができるのです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
広告の入札に関する注意点
広告の入札に関する注意点について解説します。
最低入札価格以上に設定しなければならない
広告を入札する際に設定する入札価格は上限クリック単価であり、それ以上の価格で入札することはありません。
場合によっては設定した入札価格よりも低い金額で広告の掲載が行われることもあります。
しかし、最低入札価格以上の価格で設定しなければ競合が少ない場合でも広告が掲載されることはありません。
最低入札価格はキーワードによって金額が異なり、一般的には検索数の多い人気のキーワードほどその金額も高くなる傾向があります。
また、入札数などに応じて金額が変動するため状況が変化した場合には入札価格の調整が必要です。
そうした入札状況に変化があった場合にはメールなどで通知を受け取れるよう管理画面で設定することもできます。
継続的な管理が必要
広告の入札は一度の設定では適切な価格を維持できません。
入札数は常に変化しているため、前述の最低入札価格や上位表示に必要な金額も常に変動しているのです。
そのため、広告配信元の機能を使って状況の変化を受け取るなどして必要な情報を集め継続的な管理を行うことが重要になります。
また、入札価格だけでなく広告の品質についても意識しなければなりません。
ランディングページに掲載している情報などが古くなっている場合には新しい情報を調べ更新する必要があります。
入札価格や広告の品質などさまざまな情報をこまめにメンテナンスすることが重要です。
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広告の入札価格の設定で困った時は?
リスティング広告を効果的に活用し上位表示させるには入札の仕組みを理解する必要があります。
広告を表示させるキーワードを選び、1クリックに対しての広告料金を入札価格として設定し他社と比較し掲載順位が決まるのです。
しかし、入札価格が高ければ無条件で上位表示されるのではなく広告の品質も考慮した上で表示順位は決まります。
広告の入札で悩みがあれば、ぜひデジマクラスにご相談ください。
デジマクラスでは豊富な業界知識とノウハウを持ち合わせているため、悩みに合わせたアドバイスを行うことが可能です。
入札後の掲載順位が伸び悩む場合や、広告費に対しての効果が得られていない場合の改善策などもご提案できます。
まとめ
リスティング広告は、ユーザーが検索を行った際のキーワードに応じて広告が表示されます。
そのため、人気のキーワードであれば多くのユーザーに広告をアピールすることが可能です。
広告を上位に表示させるためには入札価格をうまく設定する必要があり、人気のキーワードはその分競合が多く入札金額も高騰します。
また、入札価格だけでなく広告の品質も掲載順位に関わるので、運用方法に不安があればデジマクラスに相談することがおすすめです。
専門家の知識のサポートを受け悩みを解消した状態で、広告の入札を効果的に活用していきましょう。